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ルームバック

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ルームバック(Loom back)

 ルームバックはナノクフィクションで利用される創作上のしかけである。類似した内容のエスタブリッシュメントでフラッシュバックがあり、これと対比させて定義をする。フラッシュバックが、演出上重要と思われる記憶を、強烈なショックなどによって部分的に鮮明に思い出して行くのに対して、ルームバックはいくつかの関連する事象の繰り返しによってぼんやりと(looming)記憶に近づいて行く。
 フラッシュバックは演出上のエスタブリッシュメントとして、過去のトラウマ、演出上重要なシーンを軽快なテンポで再現できるが、ルームバックは非常にゆっくりとした時間や、弱い鮮度で想起していくところにポイントがある。あくまで演出上の効果であり、現実の再現やリアリズムに依らない。
 例えばこれはライフログとして記憶にあったが、体験した時には十分な認識や定義ができない状態(アンダースペック)に起こった事象を、ある方法論をつかむ(カヴァースペックになる)ことでその記憶の意味を知る、などの演出に利用できる。
 用例としては少し長いが、プルーストの「失われた時を求めて」にはこの手法に類似した点がある。演出手法としてのルームバックは、文学作品としての「失われた時を求めて」よりもやや即物的に行われる。

 例)ソシオメトリーについて説明をうけ、方法論を学び実践しているなかで、自分が子供の頃に被験者として経験していた事をだんたんと思い出す。

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