雷獣とは、一応日本の一応妖怪である。
 中国の『捜神記』とかでは、雷と伴に落ちて来たらしきそれを食べた、という記述があるが、村上健司の資料には、日本人はそういうのをやってないらしい。
 造形は資料によってバリエーションに富むが、村上は「二尺ほどの体躯と七、八寸の尻尾と鋭い爪を持つ子犬のような存在」と根性で纏めている。

 『酒呑童子の誕生』には、中華の雷獣は春になると出てきて、秋には地下へもぐる、鶏か猪のようなもの、と書かれているが、『信濃奇勝録』収録のも、「千年モグラ」と呼ばれるこの生き物が、冬に土を穿って地下へもぐると描かれている。

参考文献

 村上健司『日本妖怪大事典』353頁

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最終更新:2021年07月04日 10:31