雪女(Yuki Onna)


雪女あるいは雪バンバだかシッケンケンは、妖怪である。

 女性の姿をして精を抜くと言われる。

『綜合日本民俗語彙』によれば、
岩手県遠野で、小正月か冬の満月の夜、沢山の子供を連れて出る、また青森県で、正月に現れ、1日で「33石分」の稲を吸うとされ、卯の日に帰るので卯の日が正月から遠い年には実りがあまりないと言われた。さらに鳥取県では、淡雪に乗り白幣を持って現れ、「湯ごせ水ごせ」と言って出る(水をかけると膨れ、湯をかけると萎む)*1という。

長野県諏訪郡では、シッケンケン(片足なので「ケンケンするもの」の意である可能性がある)という雪女が、見るものを縛ると言われるが、テギネカヘシやヒトツアシ、イッポンアシ等「一本足で雪の降った後の木の下等へ丸い足跡をつける」妖怪が居る。




 子供を抱いて現れ、人へお子さんを預ける。その際ガキャはでかくなるので困るとか言われる。

参考文献

 朝里樹『続・日本現代怪異事典』118頁
 朝里樹/氷厘亭氷泉『日本怪異妖怪事典 関東』411頁
 朝里樹/闇の中のジェイ『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』59, 96, 228, 229, 278, 303頁
 朝里樹/御田鍬/木下昌美『日本怪異妖怪事典 近畿』50, 92, 154, 155, 237, 281, 353頁
 朝里樹/毛利恵太『日本怪異妖怪事典 四国』179頁
 朝里樹/寺西政洋『日本怪異妖怪事典 中国』443頁
 朝里樹/怪作戦テラ/毛利恵太/高橋郁丸『日本怪異妖怪事典 中部』16, 46, 84, 204, 229, 251, 291頁
 朝里樹/寺西政洋/佐々木剛一/佐藤卓/戦狐『日本怪異妖怪事典 東北』67, 71, 125, 206, 278, 416, 417, 462, 487, 488頁
 朝里樹『日本怪異妖怪事典 北海道』70, 209頁
 朝里樹『日本現代怪異事典』395頁
 村上健司『日本妖怪大事典』
 柳田理科雄/黒城ろこ『妖怪 空想科学読本』74頁

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最終更新:2025年07月13日 14:40

*1 『綜合日本民俗語彙第四巻』1671頁