ギリシアの哲学者プラトンが書き残した2冊の本『ティマイオス』と『クリティアス』に登場する島の名前。
ポセイドンがアトランティスの守護神だったが、紀元前9600年頃、アテナイ軍の侵攻と共に洪水によって島その物が沈み、その泥土が交通の要害となって「渡航することも探検することもできない」所となった。

『クリティアス』によれば、アトランティスにあるポセイドンの祠に、6頭のペガサスへ戦車を引かせる巨大な黄金像がある*1

近代になり、アトランティスは超古代文明が存在するなぞの大陸であり、オリハルコン(オレイカルコス)をはじめとする超技術によって繁栄しているとの説が生まれるようになった。
大西洋上にあったこの大陸はムー大陸と同様に海中に没したためその遺跡が確認できないとされる。しかし学術的には存在の証明はされていない。
現在では、サントリーニ島などの、大西洋ではなくギリシアに身近な地中海の島々にその源流を求める学説が有力である。

 石田英一郎は、アトランティスの諸王が、棍棒と輪なわのみで雄牛(家畜で、それ用のが飼われている)を何頭か捕らえ、屠って聖なる柱(円柱で、法律が書いてある)の刻文へ鮮血を流すという儀礼が、プラトンのオリジナルではなく、クレタ島の闘牛と似る点から、アトランティス=クレタ島に他ならないとして*2。いる。

参考資料


 山北篤『幻想地名事典』27~28頁
 石田英一郎『河童駒引考』

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最終更新:2021年06月05日 08:08

*1 石田英一郎『河童駒引考』岩波文庫 84~5頁

*2 石田英一郎『河童駒引考』岩波文庫 92頁