オロルン(Ọlọrun)
ナイジェリアのヨルバ族における天上の神。
ヨルバランドで、ヨルバの皆さんがイグボの皆さんを吸収したため、イグボの天空神オバタラはオロルンさんが海神
オロクンとまぐわってできたアホなお子さんで、創生の頃世界を作ったが途中で椰子酒飲んで寝たためにオバタラが責任取ってあとの人類などを作った、とかイボ(イグボ)族は作ったとか、至高神オロルンに対抗して天界追っ払われたとか言われる。アフリカ系では大変重要視されるオリ(頭部)について、ヨルバランドでは「オロドゥマーレが頭部を作り、首から下はオバタラが作った」とか言われる。
ヨルバの皆さんがキューバで興したサンテリアと呼ばれる宗教では、
ヤハウェと習合しオルフィ、オロドゥマーレという同じような格の神様(オリシャという)がいるのでちょうど3柱ということで、ある種三位一体みたいなものとして拝まれる。この場合天空神オロルン(持つの意の「オロ」と空を指す「オルン」でオロルン)さんは天父としてオリシャどもへアシェ(東洋気功の気みたいなやつ)を与え、太陽を通して一応衆生を見守るとされる。さらに大西洋を渡っただけで御子に当たるオルフィはキューバではあんまり信仰されず、しかもイエス様はオバタラさんということになっており、サンテリアでは頭関係はオバタラの担当ということになっているとか、初期の奴隷であったバントゥー系が興したパロ・モンテで拝まれるンプンゴ(神様みたいなの)のうち「取り敢えずありがたいもの」「
ゾンビ」「ンザンビ」という系統の語であるザンビあるいはンスンビはこのオリシャと習合した。
参考文献
沖田瑞穂『世界の神々100』30頁
小沢俊夫『世界の民話
アフリカ カビール・古代エジプト・西アフリカ』261, 324頁
檀原照和『ヴ―ドゥ―大全』夏目書房
最終更新:2024年10月01日 14:46