エアリアル(Ariel)

風の精。パラケルススの四大元素の精霊シルフ?に似た存在だとも言われている。
小さく、中性的な体をしていて、優美な翼で火、水、空の中を自由に飛び回る。
また、周りから自分の姿を見えなくすることもできる。
一般的には、いたずら好きで陽気な性格らしい。

シェイクスピアの『嵐(テムペスト)』に出てくるエアリアルは、風を自由自在に操り嵐をおこすことができる。しかし特殊な魔法に弱い為、しばしば魔法使いの手下にされてしまうこともある。

 アリエル、は元々、旧約聖書『エゼキエル書』43:15に登場する、あー生贄を焼くときの炉壇。ここでは、ユダヤ人があれなので、神様が、
「ここでおのれら焼いちゃる」
 的なお言葉を述べられる。原典てレニングラード写本では「ハルエル」と書いてあるが、これはアリエルで、アリ(ライオンとかなんぞ明るい者)とエル(神様)の合成語で、祭壇みたいなものを指す語の方だと解釈されている。あと『イザヤ書』29:1にも「神の炉」としてアリエルが出て来る。

 『サムエル記』下23:20にモアブ人のアリエルさんが出て来るがこっちは「神のライオン」という意味である。

 その、『テンペスト』でプロスペロ*1が使う従業員として登場する他、ファウストが活躍するゲーテの劇で、空気の精霊として登場する。


主な参考文献

『妖精画談』水木しげる 著 岩波新書
『Truth In Fantasy 48 妖精』草野巧 著 シブヤユウジ 画 新紀元社
『Truth In Fantasy 幻想世界の住人たち』健部伸明と怪兵隊 著  新紀元社 91頁

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最終更新:2021年06月14日 17:18

*1 新書館刊の『テンペスト』での荒俣宏の解説によれば、モデルはジョン・ディーであるらしい。アト・ド=ヴリース『イメージ・シンボル事典』では、ブリトン神話で魔法の大なべが二つも出て来る話に出て来る、テギド・ヴォエルにあたるそうな