キサラリ(Kisarri)


耳長お化け。
アイヌに伝わる妖怪。
アイヌのガキをびびらすもの*1で、ひどい夜泣きのお子さんがいる親御さんが、鎌の刃へ黒い布を巻いて嘴とし、刃の付け根のとこへ20cm位の巻いた赤い布を一対付けて「耳」(がアイヌ語で「キサラ」)とした物を、窓から
「ぐふーう、ぐふーう」
と言って出したり引っ込めたりする。萱野さんはクソガキャであった子供の頃、親にこれをやられて怖かったと言っている*2
さらに萱野『俺の二風谷』によれば、窓からこれを見たガキは、親の
「キサラリエッナ(キサラリが来るよ)」
でびびったと言う*3


参考文献

 萱野茂『アイヌの民具』256頁
 中川裕『ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化』180頁
 朝里樹『日本怪異妖怪事典 北海道』

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最終更新:2024年07月25日 11:58

*1 朝里樹『日本怪異妖怪事典 北海道』225頁

*2 萱野256頁

*3 朝里樹『日本怪異妖怪事典 北海道』225頁 で参照されるのが『俺の二風谷』