概要
ペリュトン(Peryton)とは、地中海の辺に出てくると言われる怪物である。
ホルヘ・ルイス=ボルヘス『幻獣辞典』が初出とされる。
アトランティス大陸に住んでいた生き物あるいは、遠い世界で死んだ者の亡霊で、「翼の生えた鳥の体」、「鹿の足と頭」をし、「影が人間」で、群れを成して高く飛び、船とか見ると襲い掛かり、人間を虐殺する。人間1人を屠った1個体は影が本来の姿になり、溢れる鮮血の中へ転がった後天空へ力強く飛び立つ。あと乾いた土を食べるとか、(プブリウス・コルネリウス)スキピオが行軍中これに遭遇して辛くも何とかなったとか、言われる。
ボルヘスによれば、「エリュトライのシビュラ(巫女はんだ)」が受けた、これにより「ローマ市が滅びる」という予言があったそうで、それを収めた「シビュラの書」が保管されていた、アレクサンドリア図書館は、AD642年ウマルの命によって燃やされた。その後一応文法学者などで構成される復元スタッフが、そこの断片をかき集め修復したところそのローマの運命に関する記述は発見できなかったとかである。その後16世紀、フェズ(モロッコ)の「おそらく
ヤコブ・ベン・ハイム(だかカイム)」(律法学者としかわからんらしい)が書いた論文の中で、
ギリシャの古典注解学者が書いたものの断片が引かれており、そこに、この生き物に関する造形だの性質だの、「ラヴェンナで発見された。羽毛の色は緑色だと思ったら薄い青色だった」などの記述があったという。ただ、この論文が保管されていたドレスデンの大学は、ナチス・ドイツによる焚書だか第二次世界大戦の空襲だかで散逸したという。
テリー・ブレヴァートンによれば、「ペリトン(Peryton)」は「頭、首、前足、角が牡鹿、羽毛と翼と下半身が鳥類で犬歯が発達し人肉を好む」
記述がある本
ホルヘ・ルイス=ボルヘス 柳瀬尚樹訳『幻獣辞典』
晶文社1974年刊p166 2013年刊p187 河出書房刊文庫版p267
ボリア・サックス/大間知知子『図説 世界の神獣・幻想動物 ファンタジーの誕生』94頁
テリー・ブレヴァートン『世界の神話伝説怪物百科』
水木しげる『悪魔くん魔界大百科』76頁
最終更新:2024年12月15日 14:50