ヒュアキントス(Hyacinthus)

ギリシア南部のラケダイモンに生まれた少年。
ペラ王ピエロスとクレイオの間に生まれる。
ヒアキュントスとも言う。
太陽神アポロンと西風神ゼピュロスに愛されたが、ゼピュロスの嫉妬により、命を落としてしまう。
その血から、ヒアシンスが咲いたとされる。ただし、伝説のヒアシンスは、今で言う百合やアヤメに似た植物で、真っ赤な花を持つものだったようだ。

ヒュアキントスは、美しいだけでなく、スポーツの得意な少年であった。
アポロンとゼフュロスは、彼の愛を得ようと争った。
しかし、この争いはアポロンの勝利に終わり、ヒュアキントスはアポロンに付き従うようになった。
ある日、円盤投げをして遊んでいた時、アポロンの投げた円盤をゼピュロスが風で投げ返した。
円盤はヒュアキントスの額に当たり、彼の命を奪った。
嘆き悲しむアポロンの前で、少年の血から、美しい花が咲いた。
アポロンはその花びらに、Y(ギリシャ語でのヒュアキントスの頭文字)を刻んだ。
また、刻んだのは、AとY(ああ、悲しい)だったともされる。
それ以来、ヒアシンスの花には、その文字が刻み込まれているという。

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最終更新:2005年09月24日 09:36