青行燈
青行燈は、厳密には、鳥山石燕大先生がかいた『今昔百鬼拾遺』だけに出てくる、鳥山先生の造った妖怪である。

江戸時代~明治時代の夏、人々が納涼の気分を味わうための遊びとして考案されたイベントの一つに百物語というものがある。

まず複数の人間が一つの部屋に集まって、部屋の中に火をつけたロウソクを100本用意し、碧い紙を貼った行燈に入れる。そして互いに持ち寄った怪談話を語っていき、一話語り終えるごとに、ロウソクの火を一つずつ消していく。とうとう最後の一本の火が消えたとき、実際に怪奇現象が起こる、という筋書きで、その際に出るのがこの妖怪らしい。

 百物語がいかに明治時代に流行ったかは、森鴎外『百物語』でもうかがわれる。


参考文献


 村上健司『日本妖怪大事典』4頁

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最終更新:2021年06月24日 16:28