野城大神(ノギノオオカミ)
出雲国風土記に登場する
出雲の四大神の一。
出雲国風土記の意宇郡野城駅条に登場する。
その記述は「野城の駅。郡家の正東廿里八十歩なり。野城大神坐す。故れ、野城と云ふ。」だけである。
野城大神が祭られていたのは、現在の安来市、能義神社であるといわれているが、現在の能義神社の主祭神は
アメノホヒ?・
オオナムチ?・
コトシロヌシ?となっていて、野城大神ではなくなっている。
その性格について
この地の地主神であろうが、記述が少なく詳細は不明である。
吉野氏は野城という地名を野のキ(石廓や古墳の意)と取って、
オオナムチ?(大穴持)と同神であるとする。だが、野城大神をオオナムチと結びつける説は広く受け止められていないようである。
滝音能之、水野祐などは、能義神社は出雲国東端に位置するので、東の境を固める神であったろうかとするだけである。
参考文献
『出雲国風土記と古代日本』 瀧音能之 有山閣出版 1994年
平凡社ライブラリー『風土記』 吉野裕 平凡社 2000年
最終更新:2005年12月13日 13:29