長曾我部元親*赤*厳島の戦い


元親「わかった、あんたとは一時停戦だ  確かに今の俺じゃあ家康に敵わねえ
ちくしょーッ! 打つ手なしか」

もし、これが我であるならば……
まず…疲弊した国力を戻す
次に石田軍と手を結ぶであろうな

元親「凶王石田三成と…」

今や徳川に対抗できるのは、石田上杉をおいて他にあるまい

元親「だが、あの軍神様が俺に力を貸すとは思えねえ」

確かに上杉は難しいだろう
しかし都合の良い事に、石田は徳川に恨みを抱いておる
理由は違えど、目的は同じとなろう

元親「へッ…! 頭が切れるってえのは便利だなあ、毛利さんよ」

…………………………

元親「よし!その案頂いた!  だが、あんたと仲良くする気はねえ」
仲間の仇を討ったその次は、あんたを倒す」

良かろう
その時まで精々生き長らえるが良い

長曾我部元親*緑*厳島の戦い


元親「俺の言いたい事はわかるなぁ?毛利」

言わずともな
すべては愚かな貴様が悪いのよ

元親「ああ 俺もそう思うぜ
だがな、あんたを倒して野郎共の墓に報告して、あんたの部下も面倒見て、それっきりだ
あんたの事は綺麗さっぱり忘れるさ」

なに…?!

元親「はッ 陳腐な話だが、ここに来るまでにいろんな奴に助けられた
それで目を覚まして……」

つまらぬ戯言を

元親「それでもいいさ 死んだ野郎共を俺は決して忘れねえッ
俺が死んでもあいつらは俺を憶えてる
だが…あんたが死んだ後、あんたを思い出す奴は一人もいねえッ!」

なん…だと

元親「こんな策を使っても、あんたはそれしか手に入れられなかった
それがあんたの生き方だッ!孤独の魂だッ!
孤独ってのは死んだ後も続くんだッ!
毛利元就ッ…永遠の孤独の底で泣いて後悔しやがれッ!」

貴様……我をそのように言うかっ!

鶴姫*赤*厳島の戦い


鶴姫「教えてください、毛利さん! 私、不安になって…だから……」

もうよいわ

鶴姫「えっ?!」

大谷から言われてはいたが
やはり馴れ合いは性に合わん

鶴姫「ど、どういうことですか?」

できることなら、無知のまま存分に動かすつもりであったが
それも終いよ
貴様のようにやかましい輩は
手駒に向かぬ

鶴姫「もしかして…私は騙されていたんですね
絶対に許しませんっ!」

【着手】

っ!……ならば……消え去るがいいっ!

大谷吉継*青*関が原の戦い・残影


大谷「もうすぐだ…もうすぐだ…もうすぐ不幸がやって来る
空の彼方から列をなし、ぞろりぞろりとやって来る
毛利、死が見えるぞ、飢餓が見えるぞ、無常が見えるぞ、厄神が見えるぞ
ぬしにも見えるか!」

フン、貴様の戯言に興味などないわ
大谷、貴様が死ぬ前に訊いておこう
貴様は何のためにこの戦を起こした

大谷「何のために、と?  毛利、ぬしは思ったよりも愚かな男よの
われの目的は、全ての人間に等しき不幸を与えることよ」

全ての人間、だと?
我もか

大谷「ぬしもだ!」

貴様もか

大谷「われもだ」

石田もか

大谷「?!  ……三成……  …三成は……」

大谷、貴様は思ったよりも愚かな男だな
他人を騙すことは出来ても
己の心を騙すことを出来ぬとは

言っておこう
情けなど無用のものだ
それが出来なければ
最後に生き残るのは我ぞ

石田三成*赤*厳島の戦い


かはっ!…くっ……

三成「何度も言わせるな  従属しろ、反論は認めない」

うあっ!
フッ…まあ良いわ、大谷との盟約もあるゆえ
その憎悪はどこから生まれたものか

三成「何を言っている」

フン!貴様もその口か
己を何も知らぬ愚かな男よ
我が死ねば、徳川との戦も難しくなる
それで良いなら斬るがいい

三成「…………………………」

…………………………

黒田官兵衛*赤*背水防衛戦


それまでだな

官兵衛「も、毛利!」

大谷「ふんっ!」

官兵衛「ぐぁっ!」

大谷「遅いぞ同胞、首が折れるかと思ったわ」

フン、首の一つや二つ、惜しくもなかろう

大谷「よもやこの状況では逆らうまいな?」

官兵衛「…くそっ!」

黒田官兵衛よ、貴様は決断が早すぎる
大望を抱くのであれば、なおの事慎重を期さねばならぬ
暗がりの中、息を潜める獣のごとく…
暗がりに居たにも関わらず、それができぬとは…愚かな男だ

官兵衛「なぜじゃ…なぜじゃあぁぁ!」

黒田官兵衛*赤*厳島の戦い

官兵衛「覚悟はいいか!追い詰められた鼠を甘く見るなよ!
それと!お前さんの後は刑部だ、あの世で仲良く反省会でもすることだな!」

貴様にもう一度聞こう
自分が何をしているのか、本当に分かっているのか?

官兵衛「ああ、分かってるねぇ
お前さんたちをぶっ倒して、自由になるんだよ!」

自由か…フッ、その手でか?

官兵衛「はっ!?」

慣れとは恐ろしいものだな、黒田
枷を付けられた事に気を取られ、それを外す方法を忘れるとは…

官兵衛「なんだって…?」

分からぬか?鍵は大谷が持っている

官兵衛「な……なんてこったぁーーー!!」

黒田官兵衛*緑*関ヶ原の戦い・謀略

馬鹿につける薬は無いと思っていたが…それは改めるとするか

官兵衛「やるじゃないか毛利、以前のお前さんだったら挑発に乗ってとっくの昔に動揺しているところだがな」

フン、時は過ぎた、変わらぬものはただの間抜けよ

官兵衛「さあ、残るはお前さん一人だ、そして天下は…小生がいただく!」

貴様のような失敗男に、何ができる!

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最終更新:2010年09月22日 20:17