【ペトム王国】
紀元前300年〜前戦争締結まで、ウテロ大森林の南部、ラブラム山脈を挟んだ近辺(現在のスポンシオのあたり)に存在した小国
この国では、当時の大陸では珍しいほどに様々な種族が互いに共存している。
これはペトムは種族よりも、それぞれの家が持つ生産技術や魔法の知識などを重視し
より良い技術を持つ一家が権力を持ち、それらを持たない者達は皆技術を持つ人々の元で働くというシステムが出来上がっている
一家同士の派閥争いなどはあるが、生まれや肌の質感は関係なく素養とセンスである程度気の合う者達同士で集まれるこの国は少なくとも国民たちに取っては住みやすい場所であった
しかし得意分野のない階層などは、様々な一家の下請けのような仕事を受けざるを得ず、場合によっては奴隷のような扱いを受けることもあった
山に囲まれた立地から常に資源不足、マキナポルタがあるあたりにあった国と交易して生産品やマジックアイテムをつくりプロエリウムに卸すことでかろうじて保っていた
しかし他の国の支援がないと過ごせず、実質それらの国の属国のような扱いになっており、国王や技術者一家達はそれに怒りを覚えていた
その状況を変えるべく、前戦争の発生に便乗してマキナポルタあたりの国と
プロエリウム帝国に戦争を挑み、立場の向上を狙う
戦争の初期はろくな兵力もなかった
しかし中期に「召喚術」のノウハウを持つ一家が固有召喚術の作成法を安定させて国に広め、更に「偶然」交信できた
お菓子の世界とのコネクションなどを組み立てたことで
強大な固有召喚獣や異界のお菓子生命体といった兵力も手に入れる。
しかし戦争終結後は、規模が肥大化した召喚術一家によって一家同士のバランスがバラバラになっていき、国から離脱し、他の国に映る一家も出てき始めた。
その時の国王は逆に、召喚術の一家とともに召喚術を更に突き詰め、魔術関連の基盤を整えつつ、大きな成果を出して当時大陸に広まり始めていた属性魔法始祖などの興味を引き、彼らを引き込んで魔術国家として再出発を図るという方針を打ち出す
研究の末に召喚術一家は強大な召喚獣を喚ぶことに成功した…
だが、このことがきっかけでこの国は自らの強みと弱みに握りつぶされることとなる…
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スポンシオ建国伝説
【一家】
【アリスト一家】
ペトム王国で召喚獣を主に研究、発展させてきた「一家」
様々な種族から、行動力と発想に富んだ人材が集まっている。
元々は魔力生産能力が高い者が偶発的に習得したり、強い力を持つAFで呼び寄せるなどの手段を取らねば召喚獣というものは呼び出すことは難しかった
アリスト一家はそれらの技術をある程度簡略化し、使う度に魔力を損耗するが特定の召喚獣を手軽に呼び出せる、現在の召喚石の原型となるマジックアイテムを開発したり
術者と相性のよい存在を、ある程度術者の望むとおりの能力を付与させて召喚する、固有召喚の安定した術式を確立させ
更には偶然、
異世界との鮮明な交信に成功、お菓子の将軍の一人「ガアナ」を名乗る存在とアリスト家は契約を結び、「料金」としてカルミナ大陸の鉱石をあちらの世界に送ることで兵力として体がお菓子で出来た不気味な軍隊をこちらの世界に呼び寄せた。
これらの技術は前戦争の戦いによる様々な魔法や召喚獣の戦闘データによって急速に開発が進み、前戦争の中盤には実戦で使用されてプロエリウムは苦戦を強いられた。
戦後はアリスト一家は戦争での戦果が讃えられ「一家」の中でもトップクラスの存在に登りつめるが、それが一家同士のバランスを崩してしまう結果となった
彼らの技術は今や大陸全土で普及しているが、外からの手が加えられてない一家の技術を直接受け継いでるものはあまり見当たらない
(召喚屋さんとかはここの系譜かも)
【重要な人物】
【ダウェド9代目ペトム国王】
名前: ダウェド・ノン・ペトム
性別: 男
種族: 人間
年齢: 57(享年)
外見: 禿げかかった中年男性
性格: 上昇志向 行く時はガンガン行く 人の扱いがうまい
詳細: ペトム王国9代目国王を務めいた男性
彼の任期の間に前戦争が発生した
ダウェドは国民や「一家」との話し合いを重要視し、それぞれの意見を定期的にアンケートという形で集めて擦り合わせながら、真摯になって国にあった良い政策を打ち出す名君であった
しかし、「一家」のシステムによって国は安定はしているが、資源的にも立場的にも他国に軽んじられる現状を打破したいとも願っていた
そして前戦争が勃発したとき彼はペトム王国の、そして各「一家」の発展の為、地位向上を狙ってプロエリウムへ戦争を仕掛けることを決意したのだ
しかしプロエリウムの強大な国力に苦戦したのは勿論、国自体も戦争で疲弊しこなす仕事量が増えていく
そして他の「一家」も各々の研究に忙しくなり、国民の意見や不満も量が増えた
…その全てに真っ向から向き合ったのは素晴らしい事だが、過度なストレスと疲労は積み重なって言った
そして前戦争が終結した時、安堵の表情のまま…その心臓は止まり、2度と動くことは無かった
【「漁夫王」10代目ペトム国王】
名前: プイス・ノン・ペトム
性別: 男
種族: 人間
年齢: 28(前戦争終結時)
外見: 小太りで仏頂面をした金髪ロン毛の男
性格: こだわりが強い 働き者 無神経
詳細: ペトム王国の、10代目にして最後の国王、先王ダウェドの長男である
魔法技術に関心が深く、当時目まぐるしい発展を遂げていた属性魔法や召喚魔法に強いこだわりを持っていた。
戦争終結間近に急死した父に代わり即位したが、彼には政治が苦手であり、更にペトム王国が「多くの一家と国民達」によって支えられていることの重要性を理解していなかった
そして彼は戦争での報酬を、アリスト一家を初めとした魔法・錬金術に関する一家によくだし、それ以外の一家への報酬とのバランスを考えなかった
そしてアイテム生産関連などの一家からの信用が無くなっていくもそれに気づかず、戦後も更に発展する魔法技術に力を入れて言ってしまった
更に多くの家が生産力を強めることを強制し、結果奴隷のように働かされ疲弊するものも多く出た
その果てに民衆の反対運動が強まり、更には召喚術の研究成果である「織」さえも奴隷に奪われ追い詰められた
そして最後は大臣や一家にも愛想を尽かされ、元奴隷…スクイドと、国を賭けたポーカーを行い、敗北
プイスは国から追放され、その全てを失ったまま歴史の闇に消えた。
彼の魔法技術への投資は間違っていなかった、しかし全ての一家を等しく扱うというペトム王国の礼儀を、父親から受け取れていなかったのは痛かった
最終更新:2018年03月15日 15:20