プロエリウム帝国

【プロエリウム帝国】

建国から1000年を超える現存する国家としては大陸で最も長い歴史を誇る。
初代皇帝である武帝「アレッサンドロ・ゼーニャ・プロエリウム」が6人の仲間「六花」たちとともに剣を取り、民を先導し鍛え上げ、その武勇によって築き上げたとされる。
そこから脈々と続く武人の気性は現代のプロエリウム帝国人にも引き継がれており、総じて誠実で素朴ながら戦いと酒を愛する国民性を持つ。
そんな国民性からか、国内にはいたるところに己の武技を競うための闘技場が存在しており、そこで「強者」と認められれば莫大なファイトマネーを手にすることも夢ではない。

かつてはその圧倒的な武力によってカルミナ大陸の西部全土に影響を及ぼすほどの大帝国であったが、前戦争末期、度重なる出兵とそれに伴う重税とに反発した各地で反乱が勃発。
それに乗じた他国の侵略や帝都での武装蜂起などの要因も加わり、かつて栄華を誇った大帝国は数十もの小国へ分裂しどあっさりと崩壊、その長きにわたる歴史は途絶えるかと思われた。
しかし当時の皇帝「ヴィルフリード・シャッカルーガ・プロエリウム」は僅かな手勢とともに帝都を密かに脱出。現エリュジオン王国南部にあった要害都市「スリアンヴォス」に残存する帝国軍を結集、彼らの偉大なる祖国の復興を掲げて挙兵する。
だが悲しいかな、時代の潮流はそれを許さなかった。
スペロ帝国を中心とした「フルゴル教連合(仮)」の台頭である。
彼らは武力と弁舌とを巧みに使い分け瞬く間に勢力を拡大。
戦闘糧食の算出を一手に引き受けていた一大穀倉地帯エリュジオンを失ったプロエリウム帝国はそれに押し返される形で勢力圏の縮小と南下を余儀なくされ、最終的には攻めるに難く守りに易い現在のロヴェーレ半島に引き籠るという事態に陥った。

こういった経緯から、現在では数少なくなったフルゴル教を国教としない国家である。
それどころか5代前の賢帝と謳われた「イルミナート・ストラビオーリ・プロエリウム」によって解禁されるまで徹底的な弾圧が行われていたほど。
ゆえにフルゴル教を信奉する国家との関係は決して良いとは言えない。
しかし現在プロエリウム帝国のあるロヴェーレ半島は大陸きっての産出量を誇る金と魔石の鉱床が広がっており、その存在が前戦争後に彼らが滅びることなく存続し続けた要因と言われている。

前述のとおり、莫大な金と魔石の産出量を誇るため経済面では各国の追随を許さない規模を誇っている。
マキナポルタ王国とは互恵関係にあり、マキナポルタが国策として推し進める魔力機関研究に必要となる高純度の魔石を格安で輸出する代わりに、それを多大な技術提供や協力を得ている。
また立地上各国との貿易には海運が重要となるため、その要衝である「スピナドルシ運河」を掌握するディセプティオ帝国とは表立って事を起こさないまでも、良く思ってはいない。
エリュジオン王国との関係は歴史的に最悪といって良いほど悪く、現在に至るまで幾度となく小競り合いを繰り返している。

現在は67代目にあたる皇帝「アルコバレーノ・キアーラ・プロエリウム」が治めている。
彼の即位からすでに59年が経過しており、近年は高齢を理由に公の場に姿を現す事がなくなり、巷では「すでに死んでいるのでは?」などという不敬な説もささやかれ始めている。

初代皇帝アレッサンドロとその7人の仲間による建国の物語は今や神話のように語られており、帝都ゼローラでは6年に一度それにちなんだ祭事「セスタ」が行われている。
セスタでは「武勇」「魔法」「知恵」「忍耐」「芸能」「容貌」という6つの項目それぞれで国中から「我こそは」という者たちが集まり、その才をぶつけ合いそれぞれの国一番を決める大会である。
なかでも6日目に行われる「武勇」を競う戦いは日ごろ国内の様々な闘技場で鳴らす猛者たちが結集しその洗練された武技を競い合う、最も盛り上がる祭事のクライマックスにふさわしいもの。
ちなみに初日に行われる「容貌」を競う大会は近年国ぐるみのミスコンと化しており、そちらも大いに盛り上がっているらしい。ちなみに男性が出ても一向にかまわない。むしろ初代の六花は古今に並ぶ者のない精悍な男性だったと伝えられている。
セスタの勝者6名には「六花」の称号と、皇帝の近習として召し抱えれる栄誉が与えられる。しかし「六花」は国内に常に6人しか存在しない。つまり、現役の六花といえども次のセスタに敗れればその地位を追われるのだ。


【ジパング】
エリュジオン王国(かつてのプロエリウム領)にある、その昔黄金の魔法使いの本拠地であった都市
かなり険しいの山の一部がえぐれていてその切り口に広大な都市が広がっている
山を登っていくのは難しく、山の中に広がるトンネルを通るか飛空艇を使うしかなさそうだ

この山の地下にはこれまた大規模の鉱脈が存在している

各地に散らばっていた黄金の魔法使い達の派閥は元はこの街に住んでいた
なぜならば彼ら派閥の開祖たちは地下に眠る鉱石資源で研究を続けて様々な黄金魔法を開発していたからだ
しかし代替わりを進めるうちにそれぞれの黄金魔法の性質は変化していき相容れないものへとなっていった
最後にはお互いに反発しあって6、700年ほど前にこの街の魔法使いはいくつもの集団に分かれて都市から去っていったが
安定した鉱山を失った各派閥は次第に研究どころか魔法の行使すらままならなくなり、前戦争が終わる頃にはほぼ全ての派閥が黄金魔法を捨て去っていた


彼らが去ったあとのこの都市は数百年間妖精達の遊び場になっていて荒れ果てていた
しかしここ数十年でドワーフの一団が冒険の末にこの都市を見つけて街を再開発
この街は妖精とドワーフの暮らす変わった街に生まれ変わった

その際に失われた黄金魔法について記された石版が発掘されて各地の魔法研究者に注目されている


この街には宝石や甘味と引替えに様々な精霊魔法を教えてくれる妖精の魔法道場、ドワーフのたたら場、黄金魔法を研究する風変わりなドワーフの研究所などがある
行き着くのは難しいがエリュジオンの冒険者達には今注目されている都市のひとつだ

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最終更新:2019年01月08日 20:43