錬金術

素材や元素を合成・分離・変質させる事で新たな物質を作り出す技術および学問。
『錬金魔術』と『錬金技術』に大別できる。

元来は『完全なる物質の探求』を行う学術であったが、現在これらの目標を掲げる錬金術師は少数派。
学術・技術的な興味よりも金銭的欲求で学ぶ者が多いようだ。

特定の技術に関しては師弟、またはギルドで秘匿されている事が一般的。


『錬金魔術』

マナやオドといった魔力を物質同士の繋ぎとして利用する方式。
触媒を必要とするが魔法の運用と似ている為に魔術の一種とも言える。
変化までの時間が短く労力も少ない反面、生み出された物質の安定性の維持は不得意。
魔力の供給を止めると元の素材に戻ったり崩壊してしまう事が多いようだ。
魔法は呪文の正しい詠唱を重視する傾向が強いが、錬金魔術は魔法陣の精確さを重視する事が多い。
大釜を備えた工房を構えるのが伝統的なスタイル。

『錬金技術』

錬金術の黎明期から存在する手法で、手間と時間をかけて物質を変化・合成する。
医学・薬学に近しいが、料理や鍛冶などもある意味において錬金技術と言えるだろう。
素材や触媒の加工に多くの時間・労力・場所を必要とするのが欠点だが、出来た物品は比較的安定しているのが利点。
彼等の構える工房は研究室や鍛冶師の作業場に近いものがある。


なお、錬金魔術と錬金技術は厳密に分かれている訳ではなく、両方を行使する流派も多い。
また卑金属から貴金属の錬成法は未だ成立していないにも関わらず、これに成功したと大っぴらに掲げて詐欺まがいの事を繰り返す輩は絶えないようだ。

そうした者達は世間だけでなく同業者からも白眼視される事が多い。


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最終更新:2022年03月18日 03:33