ガクバ廃城

バクハーン国西部の沿岸に建造されていた、王城にも匹敵する規模の城塞跡地。
今から約二百年前、とある武闘派貴族の『我が国にも戦う力がある事を示威すべし』との訴えから建築された物である。

完成後しばらくは周辺勢力に対し、バクハーンの『武の象徴』として威容を誇っていた。
だがある時から城内にて原因不明の怪奇現象が続発する様になり、やがて不審な死に方をする者が大量に出始めたらしい。
そして最後には城主であった貴族までもが何かに憑りつかれたかのような恐慌状態に陥り、そのまま行方を眩ませてしまったとの事。

何時しか『この城は悪魔に呪われている』との噂が流れ出し、残された貴族の身内や兵士達だけでなく領民までもが逃げるようにこの地を去った。
こうしてこの地には誰も近寄らない、廃墟と化した城塞だけが残される事になったのである。



後にこの廃城は巨大犯罪ギルド『ブラックシープ商会』の拠点として利用された。
城塞は彼等によって大規模な改修と武装化が施され、黒羊討伐作戦において激戦の地となったのは記憶に新しい。


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最終更新:2023年10月12日 00:59