スゴウ・グウ

クリスガーラス出身のオークの血を引く道士

若い頃は飢えと貧困から悪の道に堕ち、盗賊行為を行っていた。
しかしとある日、盗賊仲間達と共に一人の老人を襲った際にあっさりと返り討ちにあう。

老人の強さに焦がれた彼は土下座をして弟子入りを志願するが、老人は聞いているのかそうでないのか凄い足の速さでその場を離れた。
だがスゴウも老人を追いかけ、砂漠を走り、山を越え、河を渡り、一度も振り向かず、息も切らさないまま進む老人に必死に食らいつく。

そしてある時急に老人が止まり振り返る。そこは大慶帝国の高山の頂だった。
すると突風が吹き荒れ、老人は白き衣に身を包んだ仙人に姿を変えたのである。

スゴウはその正体が高名な風老師であると気づき改めて非礼を詫び、己の過去の過ちを悔いた。
そして力の為ではなく、心の底から弟子にして欲しいと頼んだ。

風老師はその志を認め彼を弟子とし、数年を共に過ごして気功術気放技の基礎や簡単な応用を伝えた。
そして今自分が伝えるのはほんの序の口であり、世界を巡り見聞を深めてこいと言われ彼は修行の旅に出る。

それから数十年。
かつての悪党はもう何処にもおらず、そこにいるのは修行を続けながら人助けを成し己を高め続ける崇高な道士である。
彼は自分が自分を真に許せた時に師の元に戻ろうとしているが、それはもう少し先であろう。


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最終更新:2024年05月10日 22:35