フォールド・スタイン

今から百五十年近くも前にロクシアを渡り歩いた旅人。
俗衆からは『多種多様の紀行文を書いた人』として広く知られている。

代表作は"各国の違い"を様々な角度から比較した『朝日の庭』
資料が少ない中、エルティスを詳細に書き綴った『幻の国』等。
今では彼の著書の多くが筆写されているが、当時は旅行紀しか発表されていなかったという。

旅行紀以外の書物は国や地域毎に細かく分類されているのが特徴。
それらは人々の暮らしや文化を記した物が大半で、次いで多いのが歴史や外海の考察等である。
これらを読んでみると彼が文化人類学者であった事が伺える。

自身に関する事は語らない主義だったらしく、著書を読んでも人物像を得る事が殆ど出来ない。
これが起因となり、一部では『彼はどのような人物か』をテーマにした論争が繰り広げられた事も。

だが容姿に関しては近年、無名の著者による旅行記内に挿絵として描かれた人物が彼であろうと言う事で話題になった。

どこかの邸宅内だろうか、貫禄のある体格の上からコートを羽織った壮年の男性が描かれており、その右隣(彼自身から見れば左隣)には椅子に座った伴侶と思われる美しい女性の姿も描かれている。
次の頁には『白銀の髪と金色の目をしている』と言う特徴も記されていた。


関連



最終更新:2022年09月12日 11:43