解釈 > 12巻



アリバイ工作は麻奈実の許可をとったのか?

以下は許可をとったという見方
「功績」(p50)という表現から許可をとっていると見るのが自然とするもの。
京介は麻奈実の気持ちを理解していないので、許可を取らない理由がない。
この場合は、クリスマスイベント後に桐乃との関係を語らないことによって麻奈実が感づくことの説明にもなる。
また、許可をとっている場合はわざわざ書く必要がなく、無許可ならはっきり書かれるはずである。

以下は無許可という見方
「今回も、わたしに何も相談してくれなかったね」(p339)がアリバイ工作も含んでいるとするもの。
直後に”『俺と桐乃が付き合っている』件についてだろう”という補足が入るため、この補足が間違いであることの証明が必要になる。
「功績」という言葉は、今まで積み上げてきた麻奈実ブランドの信頼性という解釈。



何故黒猫は待機できたのか

録音の準備までしていたことから、京介から相談を受けていた沙織が伝えていた可能性がある。



厳しい結末のエロゲーを京介にやらせない理由

「妹と恋しよ」「押しかけ妹妻」の例を見る限り、押し付けるエロゲーの内容=望む状況と思われる。
駆け落ちは嫌ということだろう。



朝チュン疑惑

  • 鳥の声が聞こえないことがわざわざ書いてある
  • 後におっぱい触ったら初々しい反応
  • キスは結婚式が初めて
これらからセッ○スはしていないと見るのが妥当であろう。



布団に潜り込んだ3つめの理由

クリスマスにできなかったエロゲーよりすごいことがしたかったのではないだろうか。
自分がしたかったからだろう。

また、ここで京介が想像していた3つめの理由があっているかは不明。
ドヤ顔で外している可能性もなくはない。



両親の反応

バレてない説
現場を押さえられていないので、バレる直接的な要因が無いとするもの。
佳乃さんが部屋に入る時間帯が主に登校中であるため、桐乃の部屋の京介の制服は見られる機会はほぼ無いと考えられる。
あえてお揃いのカップや歯ブラシを否定したことによって補強される。

バレている説
佳乃さんは変なところで鋭いのでバレているとするもの。
バレているなら何故何も言われないのかが問題となる。
10巻以降出番が無いので10巻までで形成された両親像に依存することになる。
要するに主観なので何を言っても他者を説得するには弱い。

と思っていたらアニメ2期8巻特典に出番あり。
親父が久しぶりに何故か上機嫌でお年玉をくれるというもの。以下引用
「いや、受け取れねえよ。どうしたんだ?今年に限って?」
「遠慮するな。そのー…おまえは色々と頑張っているからな」
確かに、受験勉強を頑張って、A判定を取ったりしているけども。どうにも不可解な言動だった。
うちの親父は嘘を見抜くのは得意だが、嘘を吐くのは下手くそなのだ。
(略)
突然だけど、桐乃って親父似だよな。

「……いったいアレはなんだったんだ。親父にデレられても、まったく嬉しくないぞ」
まあそれは冗談としても、親父のあの態度は、本当になんだったのだろう。
現在俺が企んでいる計画には、少なくないお金がかかるから、有難いっちゃ有難いのだが……気になる。
まさか……もしかして……。
俺と桐乃が付き合っていることが、バレている……のか?
い、いや……それはない。もしそうだとしたら、親父が俺にデレるのはおかしい。
あと考えられるとすれば、俺と桐乃の約束が『最後まで』親父にバレているという場合だが……。
いくらなんでも、さすがにそれはないだろう。と、そんなことを考えていたときだ。

ここで、バレてる説内がおよそ3つに分かれることになる
黙認されてる説(A説)
二人の約束までバレてる説(B説)
二人の約束までバレてる上で、その後の京介の行動まで読んでる説(C説)

まず、A説であるが、京介なら上手くやるといった類の信頼による。
両親がキチガイじみているものの、矛盾自体は生じない。
親父については解釈/10巻を参照。

B説は期間限定で分かれるのだからひと時の夢ぐらい許そうというもの。桐乃が裏で両親と密約を結んだとするものが多い。
C説はB説に加えて、期間限定で二人が満足できるわけないことも見破っているとするもの。

B説とC説は「京介が否定したことは正しい」という根拠による。(それだとバレて親父がデレるのはおかしくないという理屈にも使えてしまうが)
それ以上の情報が存在しないので、「どうやって約束の内容を知ったのか?」「期間限定だろうと許されるのか」といった疑問が発生する。
「こう考えれば~」というのは、両親像という主観に依存し、いくらでも考えようがあるので考察する価値が無いので省略。
「とりあえずお父さん達にはナイショだよね」(p239)は桐乃が勝手にばらしたとするにはマイナス要素。



麻奈実が卒業式の日を選んだ本当の理由

名目上の理由は「節目だから」
本当の理由が何か考えるヒントは麻奈実の気持ちを悟ったことで急に変わった京介の態度だろう。
暴言を吐きあって振りあった直後の会話で泣きながら笑っているため、あれが麻奈実の求めていた対応と見て良いだろう。
「麻奈実が自身を後回しにした行動」であることもポイント。

まず、「卒業式が物理的に別れの日」であることが挙げられる。
要するに、翌日以降会わなくて済む。
麻奈実でなくとも敵対すれば気まずくなると予想するのは容易だろう。
また、麻奈実の発言は「止める」よりも「覚悟を問う」色が強い。
「止める」ならば早いほうが良いが「覚悟を問う」なら3ヶ月の差の影響はあまり無い。

次に、「受験の邪魔をしない」ことが挙げられる。
ただし、受験日と卒業式の日が離れすぎているとおまけ程度の理由にしかならない。

抽象的な意味では「お互いからの卒業」がある。
この点では未練を残さないほうが良いので、わざわざお互いに暴言を吐いて別れることと合致する。



ルート分岐はいつだったのか

ルート分岐の選択肢は、もうとっくに通り過ぎてしまっている(p356)
ここでいう選択肢は何のことだろうか。
分岐らしい選択といえば、8巻で相談相手を桐乃と麻奈実から選んだ部分だろう。
7巻で彼氏を追い返すというのも分岐点としては大きいが、ここでの選択肢としては不適切か。
ゲーム版の内容を考えると、6巻以前の選択肢ではないだろう。



エピローグのキスの位置

口説
  • わざわざ場所を書かないなら口
  • 桐乃が「兄妹なんだから別にいいだろ」を否定してるから口

頬説
  • 兄妹のキスなら頬

願望器説
  • 観測されなければどちらとも言える
  • 読者自身が二人が普通の兄妹になったと思っているか否かで別のものが見える

アニメ版では頬にしているが、原作者は
「公式発言じゃないですが、個人的には最後のキスは口がよかった」
と発言している。
また、9巻時点では京介は兄妹がキスをすること自体に否定的な態度は一切示していない。



「帰ったら人生相談」の意味

8巻p279より「運命の記述」と「人生相談」は同質のものであるとされる。すなわち、ともに恋愛相談と考えられる。
また、4巻での「最後の人生相談」を律儀に守って5~11巻では封印していた。ただの捨て台詞で使うとは考えづらい。
さらに、12巻では「二人の人生相談」として久々の利用をしており、無関係とは考えにくい。
要するに、「帰ったら二人の人生相談」という意味だろう。



普通の兄妹に「戻る」

そもそも、あの二人が普通の兄妹だった時期なんてあっただろうか。
付き合う前から一通りのプレイを済ませている。
麻奈実は普通の兄妹に「戻す」ではなく「なりなさい」「してみせる」と言っており、11巻以前の関係も認めておらず、「好きでいること」すら認めていない。
「普通」のあり方が各人で異なっていることは十分にありえる。



京介のお願いの内容

妄想/高坂京介を参照。



サークルの新人

読者のことと思われる。
あの集まりに誘われるのは相当な変人・コミュ障であるため、失礼な話である。
逆に言えば、そのような変人を読者として想定しているとも見れる。



結婚式のフェイク

結婚式での諦めたような態度は何だったのか。
結論を先に書くと、諦める方向には決定的なことは何も言っておらず、むしろ「麻奈実に言ったのは本心」という諦めとは逆方向に決定的なことを言っている。

以下コピペ
どうしようもない(諦めるとは言ってない)
それが現実的な落としどころだった(それをどうするかは言ってない)
あの時の俺に、何一つ嘘は無かった(断言)
(後ろめたさを感じずに過ごせるのが)今日でおしまい
恋人から兄妹に戻り(なお、恋人になる前からいちゃついていた模様)
俺のとなりには誰も残らない(桐乃の後ろを追いかけている)
取り返しもつかない(恋人関係を維持したいとは言ってない)




となりには誰も残らない

決定的な様で抽象的な表現である。
京介の語りではとんち紛いのことを度々しているのでそのパターンで考えてみると、
  • 隣でなくとも傍にいたいなら前と後ろがある(物理)
このシーンでは桐乃を正面から抱いている。
次のシーンでは桐乃の後ろ(よく見える位置)を歩いている。
つまり、京介にとって桐乃の笑顔を「見る」ことが重要なので合理的な立ち位置である。

  • そもそも付き合っている時も隣にいない(無いものは残らない)
2期BD8巻特典で「桐乃に追い越されてまだ追いついていない」といった表現がされている。

  • 妹は別腹
あくまで隣とは恋人のみであり、最愛の妹はノーカン。

  • それが俺の選択
あくまで京介の選択であり、桐乃によって既に否定されている。
8巻p246「兄貴がどんなにどうしようもないやつでも、みんなが見捨てても、あたしはここにいてあげるから。」



アニメ1期9話のフラグ説

作中のゲームのワンシーンにて、バッドエンドを通ることで別ルートが解放されている。
12巻の最後も似たようなことになっており、1度バッドエンド(結婚式)を見ると別ルート(エピローグ)が開放される。



同じように

「最初の人生相談と同じように、兄妹は、二人だけの秘密を抱えて終わる」
12巻インタビューより)
最初の人生相談というと、京介にとっての最初(1巻)と桐乃にとっての最初(12巻iPod)であるが、後者は終わっていない。
となると1巻の内容しか無いわけなのだが、1巻では当初は二人だけの秘密であったが、黒猫ら友人、最後には両親やら表の友人やらにまでバレている。
12巻でも黒猫らは知っているので途中までは同じ構造である。

これは「黒猫が嫌ってるぐらいアンタのことが嫌い」=「全然嫌いじゃない」というような表現と同じと考えられる。
つまり、「最初と同じように二人だけの秘密」=「公然の秘密」ということになる。
これが両親にまで適用された場合、「何かがきっかけで両親にバレるが、一悶着して黙認状態」になる。



京介演技説

京介が桐乃のブラコンを治すために両思いの振りをしたというもの。
この説にとって不都合な記述は全て京介の演技ということに出来る非常に便利な理論である。
根拠自体が作中に存在していないので考察に値しない。夢オチと同レベル。

そもそも、京介の語りは曖昧な部分が非常に多く、確実といえる部分が少ない。
演技説はその確実な部分の多くを無視する必要がある。
要するに、曖昧な部分を間違った意味で読み取ってしまったため、信頼性の低い情報を正とするために信頼性の高い情報を誤とするための理論。


意見・批判等
  • 桐乃と結ばれることなく愛し続けるのが京介の選択。桐乃以外の全ルートを捨て去る事がその証 -- (名無しさん) 2014-04-19 19:08:11
  • ↑全くお話を読めてない…… -- (名無しさん) 2022-02-12 02:17:52
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最終更新:2015年07月29日 18:57