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「朝からトラブル」


作者:本スレ1-760

33 :朝からトラブル:2011/08/07(日) 23:13:59

皆様こんばんは。1-548様に素敵な平孝書いてもらえて嬉しい1-760です。
そして第3段(第4段?)ができました。いつもどおりの感じです。
創作物スレ 1-009からの続き

朝からトラブル

いつものように登校してきた六条兄妹はその日は困っていた。
障害者も通えるこの学校にはエレベーターがあり、
車いすの生徒は学生証をかざせば乗ることができるというシステムなのだが、
その頼みの綱のエレベーターが故障していたのだ。
流石に綾音も孝之助を3階の教室まで運べる気がしないし、
孝之助自身も兄として妹に運ばれるのは気が引ける。
どうしよう…孝之助と綾音の考えは同じらしく、互いの顔を見るようにしていた。

そんな時、平塚が上からゆっくりと降りてきて、困っている六条兄妹を見つけて声をかけた。
「おはよ、どした?」
六条兄妹はその声にびっくりした。
「おはようございます。実はエレベーターが故障してるんですよ。」
と、綾音がことのなりゆきを説明した。平塚はエレベーターをチラっと見て、
「あぁ、教室まで行けないってわけか…。なら、俺が運んでやるよ」「えっ」
そして孝之助はふわりと浮くような心地がした。
平塚が孝之助を俵担ぎしたのだ。
孝之助はなんともいえない浮遊感や周りのざわつきに驚き、
「ちょっ!!平塚、降ろして。何か嫌なんだけど!!」
といって、ジタバタするものの平塚は両腕で抑えて
「暴れて落ちたら頭打って死ぬかもね…」
ビクッ!!孝之助は平塚のその言葉におどろいて大人しくなり、ギュッと平塚の制服を少し握る。
平塚は自分の肩の上で大人しくなった孝之助をチラッと見てから、
綾音に「車いすも俺が運ぶから安心しなよ」と言うと、
綾音は「は、はぁ…」と答えて自分の教室に向かう。

そして平塚は片手で孝之助を抱え、もう片方の手で車いすを持ち、普通に階段を昇り始めた。
「ひ、平塚。お、重くない?」「余裕」「そ、そう。」
孝之助は周りが自分を見ているのではないかと思うと恥ずかしくなり、平塚の背中に顔を隠そうとした。
3階に着くと、廊下で降ろされ、そして普通に教室まで送られた。

下校の頃にはすっかり修理されていて、孝之助はエレベーター内でほっとした。

おまけの短文
無駄に早起きをさせられる家ということもあって、平塚はかなり早い時間に登校した。
下履きから上履きに履き替え、歩いているとエレベーターに故障中の貼り紙がしていた。
ふとエレベーター常連の友人の顔が浮かびながら階段を昇る。
教室に着いて荷物を置き、座って一息ついていると、
あいつ登校したら困るんだろうなぁ。まで考えが至った。
そう思うと自然と眉間にしわが寄ってきた。
「仕方ない、迎えに行ってやろ」
そうひとりごちて椅子から立ち上がり、1階に向かった。

-あとがき-

平塚めっちゃ力持ちw
車いすの人って正しくは4人位で持ち上げるのが正しいのですが…まあ置いときます。

あと遅レスですが
敵とのフラグは無いわけでは無いし、
見てもみたいのですが本人に書けるスキルがありません(涙)
それと妹の綾音や保護者のような戦車は孝之助が幸せでいるうちは見守るけれど
泣かせたり不幸にしたら絶対許すことができないタイプです
(しかも綾音の正義は罪には罰を与えるタイプなのでタチが悪い)
次は書き合いスレで548様と話したエピソードを書く予定です



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最終更新:2012年09月04日 14:52