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忍者武芸帖

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忍者武芸帖◆oY7Ldqi/eg






――闇に生きる者達がいる
――影に生きる者達がいる
――名を残さず、姿も残さず、
――歴史の陰に生き、歴史の闇に消えて行った者達がいる


――古きは飛鳥の昔から、厩戸皇子の耳となりて、
――平安の世にあっては坂東、蝦夷の草原に跳梁し、
――その後の騒乱の世には源平の間を飛び交って、
――鎌倉の御代は北条の手足となって裏より世を動かし、
――南北朝にあってはある時はスメラミコトに、ある時はモモノフに付いて闇を這い、
――戦国の御代にあっては群雄割拠の間を縦横無尽に駆け抜けて、
――徳川の天下太平にあっては謀略を以て治国太平に大きく寄与し、
――文明開化と共に、時代に忘れられ、人知れず影から陰へ消え去った者達…


――彼らを人は「忍び」と呼んだ。


「はぁ…はぁ…」

砂漠のど真ん中にあるオアシスの周辺には、
ヤシの木などを中心とした小さな林が幾つかあったが、その内の一つの中を、
一人、汗を滝の様に流しながら疾走する一人の少女が居る。
彼女の名前は芳賀唯。
ちょっと変わったその姓名と可愛らしい容貌を除けば、どこにでもいる平凡な一女子高生だ。
訳も解らずこの殺し合いに参加させられた彼女は今、背負ったデイバックの肩ベルトを握りしめながら、
蒼褪めた表情で走る走る走る…

後ろは振り向かない。否、振り向けない。
もし振り向いてしまえば、きっと恐怖に足がすくんでしまうから…

彼女は走る。走り続ける。
背後から迫る殺人者より逃れるために。
しかし――

「キャ…きゃぁぁぁぁっ!?」

彼女はさして運動神経が良い方でも無く、ましてや今は真夜中。
ヤシの太い木の根に躓いた彼女は、どしゃーっと顔より砂の地面に倒れこむ。
口の中に大量に入り込んだ砂を、ペッ、ペッと必死に吐きだすその背後に、

「あ~ら、もう鬼ごっこは終わりィ~♪」

気持ちの悪い、相手の心を舐め回す様な猫撫で声が掛る。
唯は、ビクリと肩を振るわせ、恐る恐る後ろを振り向いた。
そこにいたのは、キャミソールにホットパンツのスレンダーな美女で、

「だったらさぁ~…大人しくワタシに殺されてね♪」

その両手の爪は、まるで日本刀の様に長く鋭い。
爪先が、月明かりを浴びて光、四散した。
女の名は上奏院彩華と言う。


「ね~え…カルネアデスの板って知ってる?」

彼女、上奏院彩華は唯に不意にそんな事を尋ねて来た。
最初に二人が邂逅した時、彩華の態度は至って気さくなお姉さんと言う印象であった。
唯の聞いた所、その年齢は18と、唯と一つしか違わないが、
そうとは思えぬとても世慣れた大人、という風に唯の目には映っていた。

だが、そんな彼女の印象は、上の言葉を切っ掛けに徐々に変わり始めた。

「法律用語…の一つなんだけどね。まあこんな意味なのよ」
「あるところに一隻の船いました」
「船は難破し、乗組員は全員海に投げ出されました」
「乗組員の内の一人の男が命からがら、一片の板切れにすがりつきました」
「するとそこへもう一人、同じ板につかまろうとする者が現れたのです」
「でも、二人がつかまれば板そのものが沈んでしまいそうでした」
「そこで男は、後から来た者を突き飛ばして溺れ死にさせてしまったのです…」
「その後救助された男は殺人の罪で裁判にかけられましたが、罪に問われなかったそうです」

彩華は、背筋が凍る様な笑みを唯に送りながら、最後にこう締めくくった。

「さて♪ここでワタシがキミを殺しちゃった場合、果たして罪に問われるでしょ~か?」

彩華がこの言葉を言いきるや否や、唯は大急ぎで彼女の傍から逃げ出した。
彩華の両手には、何時の間にか、両の太股に仕込んだ鉤爪が装着されていた。


「フフフ…キミ、意外とカワイイ顔してるじゃない」

右の人差指に装着された鉤爪の切っ先を舌でチロチロと舐めながら、
彩華は這って逃げんとする唯を追い、その背中を思いきり

「きゃ、きゃっ!?」

踏み付けた。
そのまま、ロングブーツの踵で唯の背中をグリグリすると、
唯はくぐもった悲鳴を上げた。

「アハハ…いい声ね…もっと啼いてよ♪」
「うう…ううううう…」
「ほらもっともっと♪」
「うぇっ!?」

彩華は唯の脇腹を蹴って無理矢理仰向けに蹴転がすと、
今度は唯の、同年代の平均以上はあるふくよかな胸を足で押し潰す。

「ほらほらもっともっともっと♪♪♪」
「うが…うげぇ…ぎお…」
「アハハ…きたない声~♪折角のカワイイ顔が台無し♪」

彩華は前屈みになると、右人差指の鉤爪の先を、唯の頬にスーッと這わす。
絹糸の様な細い切り傷が一筋、唯の頬に走り、切っ先についた唯の血を、
彩華は恍惚とした表情で舐めた。

「フフフ…やっぱりカワイイ♪こんな可愛い唯ちゃんが、これからワタシに
 身も心も、その綺麗な顔もズタズタにされて唯の肉の塊になっちゃうなんて…
本当にゾクゾクするわぁ♪」
「何で…」
「ん~?」
「何でこんな事を…」

唯は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔で、
うれしくてたまらないといった表情の彩華を仰ぎ見る。

「何で…ねぇ~そんなの簡単よ」

彩華は唯の顔を覗き込むと、透き通った無邪気な笑顔で答えた。

「合法的に…何の後腐れも無く人を殺せるチャンスなんて、滅多に無いじゃな~い」
「ホラ、娑婆で人殺すと、何かと面倒でしょ。アリバイ作りとか、死体の始末とか…」
「罪だって強盗とかに比べてぐ~っと重くなるし…だからワタシ、相手は半殺しにしても、
 身ぐるみはいで路地裏にポイッしても、殺しだけは絶対にしないように心掛けてきたの」
「でもさ~興味はあったのよね~人殺しって、ほら、何事も自分で経験する事が重要じゃなぃ」
「それでこの殺し合い…内容的に充分“カルネアデスの板”が適用されると思わな~い」
「つまりチャンスじゃな~い♪だから、死★ん★で♪」

――あまりにも晴れやかで、澄み渡った、無邪気な笑顔であった。
それ故に、唯の背筋は、まるでつららの様に恐怖で凍りついた。

アメリカ陸軍の研究によれば、
この世の多くの人間が、同じ人間を加害、あるいは殺害することに、
心を病ませ、時には崩壊させるほどのストレスを覚える半面、
おおよそ100人に1人か2人の割合で、
他人を加害・殺害することに一切の精神的ストレスを感じず、
むしろそれに快楽さえ覚えてしまうような人間が、人類社会には確かに存在するのだと言う。
そういう種類の人間を医学的には『攻撃的精神病質者』と呼称するが、
上奏院彩華はまさにその『攻撃的精神病質者』と呼ばれる人間であった。

彼女の両親の育て方が悪かったのではない。
彼女の両親は、むしろ真面目で道徳的に非の打ちどころのない善人達であった。
娘の異常性にうすうす感づいて彼らは、彼女を真っ当な人間に育てようと、様々な努力を重ねて来た。
しかし、結局、全ては徒労に終わり、彼女の両親は、半ば匙を投げる形で、彼女を東京に送りだしたのだ。
かくして、鬼子は野に放たれた訳である。

「それじゃ~さ~よ~な~ら♪」

彩華は、唯を切り裂かんとその右腕を振り上げる。
腰も抜けて、最早逃げる事も叶わぬ唯は、両眼を見開いてその輝く長い鉤爪の先を見つめ、
顔に温かい液体がかかるのを感じる。
赤く、温かく、鉄の臭いのする液体…血液。
しかし誰の?

「「えっ?」」

その言葉を発したのは、彩華、唯の両者である。
彩華の右頬が、何時の間にか切り傷が刻まれ、血が噴き出している。
彩華が右頬を伝う血の流れを拭い、不思議そうに指先の自身の血を眺めた正にその瞬間、
彼女の全身の彼方此方が、一斉に裂け、血をまき散らした。

「!?!?ギャァァァァァァッ!?」

何が起こったか理解できない。
彩華は身をよじり、身を襲う“何か”から逃れんと、
闇雲に両手の爪を振り回しつつ、その場から走り出す。

しかし彩華を狙う見えない攻撃は、彼女を逃がしてはくれない。

「がぁぁぁぁっ…目が…私の右目がぁ…!?」

正体不明の攻撃は彼女の右目を傷つけ、彩華の視界の右半分は忽ち闇に覆われる。

余りに突然かつ唐突な展開に、金魚のように口をパクパクするしかない唯だったが、
もし彼女が冷静で、現状よりも優れた動体視力を持っていれば、
彩華の周囲を漂う“それ”に気付いたかもしれない。

それは、非常に細く色の薄い、何条もの糸であった。


――忍法『鎌鼬』


テグスサンという蛾の幼虫の絹糸腺を原料に、限界まで細く作った糸を、
ある種の特殊な薬品に浸して強度と透明度を上げ、先端に非常に小さな鉤針を取りつける、
それを風に流して、まるで伝説中の妖怪「鎌鼬」の如く、
離れた距離から術者の姿を見せずに対象を攻撃する伊賀流忍法の一つである。
この術は、使用するのが細く小さな鉤針であるため、それほど敵手に大きな傷は負わせる事が出来ず、
したがって、今回の様に相手を混乱させるか、鉤針に毒を塗って毒殺を狙う…といった風な用途で用いられる。

さて、この奇怪なる術の仕掛け人は、彩華、唯の両名より少し離れたヤシの木の裏にひっそりと佇んでいた。
そこにいたのは、身長170センチぐらいの、肩幅などから恐らくは男性だと思われる人物である。
山中や森の中で周囲の色彩に溶け込みやすい茶褐色と柳色を中心とした、和式の野良着の様な恰好である。
上は柳色の筒袖に、茶褐色の羽織、両腕には鎖籠手と手甲を付けており、下着に鎖襦袢を身に付けている。
下は関節部を鞣革で補強した焦茶色の伊賀袴に、同色のゲートル・革足袋履きである。
首に巻いた焦げ茶の襟巻で顔の下半分を覆い、大きめの菅笠を目深にかぶっているため、
その容貌は一切覗えない。
背に何やら、大きなものを背負っているらしく、背後の何かと繋がった革紐が、首に掛けらていた。

男は木越しに彩華が『鎌鼬』により混乱し唯より離れたのを確認すると、
背に負うたモノを手で取り上げながら、静かに、音もたてず木の陰より出現する。

そして、右手で静かに背後より取り出したモノを構えた…

残った左目で彩華は見た。
宵闇の中、何時の間にか出現した正体不明の人影。
ソイツは右手で何かを構え…

――ビュワッ!

投げつけて来る!
彩華はとっさに、飛来物の軌道上に盾の如く右腕を翳す。
右腕に仕込まれた三日月状の刃が飛び出してくる。
強化セラミックで作られたこのブレードであれば、大概の飛び道具は弾き返せる…筈であった。

「…ぎゃわっ!?」

飛来物は、彩華の断末魔を残して、
彼女の右腕をブレードごと、そして彼女の首を切断して、背後の木に突き刺さってようやく止まった。
ポーンっと彩華の頭部は宙に舞い上がり、その生首は、唯の足元へと転がってくる。
首無しの彩華の体はしばし噴水のように血液を噴き出していたが、それもじきにとまり、
どしゃりと地面に崩れ落ちて、幾度かの痙攣の後、全く動かなくなった。

唯は、この凄絶たる光景を暫く呆然と眺めていたが、
彩華の体が崩れ落ちると同時に、意識を手放し、闇に落ちた。


音も無く男は、木に突き刺さったソレに近づくと、
無造作にソレを抜き取った。

――ソレは巨大な手裏剣であった。

形状はいわゆる、十字手裏剣状で、さほど珍しい形でも無いが、
この手裏剣の特異なのはその大きさの巨大さである。
直径50センチ、刃は恐ろしく肉厚で先は鋭く、
十字の交差点には穴が開いており、そこに革紐が通してある。
伊賀流忍術においては『風車』と呼称される手裏剣で、
重たく持ち運びには不便だが、使う者が使えば甲冑武者だろうと一撃で屠る恐ろしい武器であった。

再び革紐を首に掛け、風車手裏剣を背負った男は、
彩華の死体の首の付け根から首輪を取ると、手拭いで血を取り、懐に入れた。

男は、首に巻いた襟巻を緩め、笠を取って、空を仰いだ。
ここで、初めて男の相貌が明らかになったが、それは些か意外な物であった。
恐ろしく地味な容貌である。
目鼻口、どれとっても平平凡凡、一度見ただけならば、30分もすれば忘れてしまいそうな顔立ちだった。
しかし、平凡な顔立ちと違って奇妙なのは、その顔の持つ『色』と言うか『気配』である。
今しがた、この男は一人の少女を――人間的に問題のある相手ではあったが――残虐に殺めたにもかかわず、
この男の表情には、人を殺した事に対するなんらかの感情、怒り喜び後悔気負い悦楽…
とにかく、普通の人間ならば、浮かべてしかるべきあらゆる感情が全く感じられないのだ。
まるで、晴れた日曜に公園に出て昼寝をしに行く…そういった感じの、恐ろしく気の抜けた表情であり、
昼下がりの公園のベンチなら兎も角、殺し合いの会場の、しかも殺人者が浮かべている表情とは、
とても思えぬ平凡故に却って奇怪な表情であった。

実際、この男、タダモノではない。
名は『鍔隠誠也』。
表の顔は極々普通の平凡極まる影の薄い男子高校生。
裏の顔は現代人でありながら、伊賀流忍術秘伝の「忍法相伝七六箇条」を年若くして会得した、
時代遅れの忍びの俊英、「最後の伊賀者」であった。

「人を殺したのは流石に初めてだけどさ…」

夜空を見上げながら、誠也は一人つぶやく。

「日々の鍛錬のたまものかなぁ…思ったよりどおってことねぇや」
「いや、“術”が効いてるのもあるんだろうけど…」

伊賀流忍術の達人である以外は、
特にメンタルな面では平凡極まり無い「普通」の男子高校生に過ぎない誠也である。
本来ならば、初めての殺人に何らかの感情の動きがあってしかるべきである。
それが無いのは、幼少より鍛えた伊賀流の技のお陰であった。


――忍法『剣刃上(けんじんじょう)』


これは一種の自己催眠術で、
幼少よりの“すりこみ”と“暗示”で、
非常事態に陥った時、いかなる状態でも揺れぬ氷の心に自身の精神を変異させる術である。
この術が発動している限りは、彼はたとえ五体を損なおうと、冷静さを失う事は無い。
たとえ、命を失おうと、最後の瞬間まで使命を全うするために機械の如く闘い続けるのである。
自身が殺し合いの場に呼び出された事を認識した誠也は、この術を自身にかけたのだ。

「(生まれてこのかた…忍術が役に立つ日が来るとは思わなかっけどさ…)」

誠也は平凡な日常を愛している。
忍びの術も、集団生活に蹉跌無く溶け込む為に使う程度で、
習慣的に土日に近所の山野を使って鍛錬をするとき以外は、滅多に使う事は無かった。

誠也の死んだ祖父は忍びの伝統に生きた人であった、
伊賀流忍術を改良し、現代戦の場に呼び戻さんとする事に生涯腐心した人で、
誠也もモノ心つく前からこの祖父に、『忍法相伝七六箇条』と呼ばれる76の忍法を叩きこまれて来た。
結果、誠也は中学2年生ごろにはこの恐るべき術技を極めたが、
誠也は祖父から術は受け継いでも、祖父の野心だけは決して受け継ぐ事は無かった。

何度も言うように、彼は平凡な日常を愛していたからだ。
普通に高校を出て、普通に大学も出て、就職し、結婚し、
子供を作って、家を建て、静かに老いて、そして死ぬ…
自身が『非日常』の側に生きている事を無意識的に自覚している為か、
彼は一層、そういう平凡な生き方に憧れ、そう生きようと努めてきた。

「だけどそうもいかねぇよな…」

相澤猛、芳賀唯、神楽夢、祝伴内、加藤清正…
彼の通う高校の同級生者や先生達。彼の『日常』に生きる人々。

彼らを守らねばならぬだろう、この殺し合いから。
誠也自身の日常を守る為にも。
その為には…

「汚れ役が必要だよな…」

これは殺し合いだ。
全員が一致団結して、この殺し合いを打破する…そうできれば万々歳だが、そうもいくまい。
今しがた、自分が殺した女の様な、殺し合いに乗る奴が必ず何割か出て来る筈だ。
だとすれば、そういう連中を始末したり『説得』したりする人間が必要になってくる。
できれば殺さずに済ましたいが、あの女の様に明らかに性根が腐った連中もいる筈だ。
いざとなれば容赦するつもりは微塵も無い。

「(爺さん…俺は生まれて初めてアンタに感謝するぜ。忍びの技を授けてくれた事を)」

習慣ゆえに続けて来た、日曜日の山野地帯での忍術訓練中にこの地に呼び出されたのは幸運だった。
忍び装束と、風車手裏剣、鉤付きテグスの2つの忍具は少なくと手中にある。
火薬や普通の手裏剣や毒薬や工作道具が何のは色々と不便だが、まあ仕方あるまい。

忍びを鍛錬中に攫うなど、相手も並大抵の相手じゃないが、反抗しない訳にはいかない。

「(俺の日常を守る為にも…ね)」

誠也は、襟巻で口元を覆い、笠を再び被ると、
木の袂で気絶しているクラスメートの芳賀唯を御姫様だっこし、音も無く夜道を駆けだした。

「(まずは情報収集と…唯ちゃんを安心して預けられる相手を探さないと)」

神楽や、相澤先生も探しだして、守ってやらねばなるまい。
加藤と祝先生は…

「あの人達…タダモノじゃないしなぁ…合流して協力しあいたいが…うまくいくかね」

誠也は忍者の第六感と観察眼で、両者が唯者でないのを見抜いていた。
二人とも、武芸の達人らしく歩法が規則的かつ、体の重心の動きに揺れがなかった事に加え、
加藤は女子高生らしからぬ恐るべき殺気の持ち主で、祝先生は逆に恐るべき不動心の持ち主だった。
ああいう心持は、ある程度修羅場をくぐってなけらば会得し得ぬものであるのを、誠也は知っていた。

「まあ、何とかするさ…」
「(見てやがれ…この腐ったゲームの主催者さんよ…)」
「(伊賀流が無足人、鍔隠誠也…推して参る!)」

少女を抱いた「最後の伊賀者」は、
修羅のゲームを打破すべく、音も無く闇夜に繰り出した。

【上奏院彩華 死亡】

【一日目・深夜/E-6 オアシス近辺の林】

【鍔隠誠也】
【状態】健康
【装備】忍装束、風車手裏剣、鉤付きテグス
【所持品】 基本支給品、彩華の首輪
【思考】
0、この殺し合いから脱出する。
1、唯を守る
2、相澤猛、神楽夢、祝伴内、加藤清正と合流したい
3、情報収集を行う
4、殺し合いに乗った人間を『始末』したり『説得』したりする

【備考】
※【忍法相伝七六箇条】
伊賀流忍術秘伝の76の忍法の事。
純粋な伊賀流の技に加え、甲賀・根来・柳生の忍法剣術体術を加味し、
取捨選択、洗練した76の技は、多様性に富んでおり、
摩訶不思議な幻術の類から、催眠術、変装術、格闘術、剣術、
火薬術(鉄砲・爆破工作)、潜入術などその内容の範囲は多岐に渡っている。
――・本編中に登場した技(2/76)
鎌鼬/剣刃上

【芳賀唯】
【状態】 健康、気絶
【装備】 なし
【所持品】 基本支給品、不明支給品(1~2)
【思考】
0、気絶中…


20:教祖の代償 時系列順 22:そして僕は途方に暮れる
20:教祖の代償 投下順 22:そして僕は途方に暮れる
上奏院 彩華 死亡
芳賀 唯 :[[]]
鍔隠 誠也 :[[]]



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