ダンスダンスレボリューション、通称DDRをプレイ中のあたし、角田鳴依は、ある重大な危機に瀕していた。
(……トイレに行きたい!)
幸いにもこれからFINAL STAGE。EXTRA進出の可能性もないので、次が最後の曲なんだけど。……。
(結構……近そう)
仕方ない、捨てゲーするのもなんだし、大挑戦レベルの譜面選んでさっさと落ちることにしよう。
(……トイレに行きたい!)
幸いにもこれからFINAL STAGE。EXTRA進出の可能性もないので、次が最後の曲なんだけど。……。
(結構……近そう)
仕方ない、捨てゲーするのもなんだし、大挑戦レベルの譜面選んでさっさと落ちることにしよう。
「あれ、鳴依エゴ鬼やろうとしてへん?」
「バベルの塔は天には届かず崩落す」
「無謀にも程があるわな……まあええわ、ファイトー」
「バベルの塔は天には届かず崩落す」
「無謀にも程があるわな……まあええわ、ファイトー」
……捨てゲーしようとしてるとは言いづらくなっちゃった。
『Show me……!』
ドゥーン……
ドゥーン……
普段はノンバー──安全用の後方のバーを掴まずにプレイしているあたしも、この譜面においてはしっかりと両手でバーを掴む。
EGOISM440 CHALLENGE DOUBLEが始まった。
(うわいきなりきっつ……)
とか思いながら最初の滝に突入する。……え?
とか思いながら最初の滝に突入する。……え?
「うお、開幕滝抜けた!」
「天をも脅かす驚き……」
「天をも脅かす驚き……」
やばいやばい、滝抜けちゃったよあたし! そして下の方のあたしもやばいよ! 全然いけちゃってるよ終わんないじゃん!
とはいえここまできてチャンスを捨てるなんてあり得ないよね……あたしはプレイを続ける。
とはいえここまできてチャンスを捨てるなんてあり得ないよね……あたしはプレイを続ける。
(低速もきっつい……)
その、昔低速はまだ簡単とか言ってる動画勢がいたらしいけど、なわけあるかいな、視覚難な上220の24分まであるんだぞ……?
低速抜けた……! 一瞬停止による休憩を挟んで再加速……。
安定を取って端のノーツは捨てる……!
『Bass Kick……』
ラス滝突入。
「うお、残ってる残ってる!」
「秘めし力を出しきるのだ……!」
「え、ちょっとマジ……!?」
「秘めし力を出しきるのだ……!」
「え、ちょっとマジ……!?」
「ラス滝抜けちゃった……?」
落ち着いて連続停止の呪文を心のなかで唱える。
(エゴ、エゴ、エゴイズムよしお、エゴイズム、エゴイズム、エゴイズム、よしお、)
「よしおだぁぁぁぁぁ! よっしゃぁぁぁぁぁぁ!」
「うおおおおおおおおお! 成し遂げたな鳴依!」
「伝説がこの地にも刻まれたり……!」
「終わったあああああ!」
……と、叫びながらトイレに向かう。
(エゴ、エゴ、エゴイズムよしお、エゴイズム、エゴイズム、エゴイズム、よしお、)
「よしおだぁぁぁぁぁ! よっしゃぁぁぁぁぁぁ!」
「うおおおおおおおおお! 成し遂げたな鳴依!」
「伝説がこの地にも刻まれたり……!」
「終わったあああああ!」
……と、叫びながらトイレに向かう。
「え? 鳴依?」
「窮鼠の如し足取り……?」
「……とりあえずリザルト取るのとeamuにシェア登録しといてあげよ」
「この上なき善策」
「窮鼠の如し足取り……?」
「……とりあえずリザルト取るのとeamuにシェア登録しといてあげよ」
「この上なき善策」
(えええええええエゴ鬼踏破しちゃった……?)
めっちゃ足震えながら用を足しました。
めっちゃ足震えながら用を足しました。