前回のあらすじだよ。
ごくフツーの私立高校に通うフツーの女子高生、和田あかり。彼女はゲームセンターでトラウマを負い、ずっと気持ちが内向きだったが、米原花音と出会い、彼女が大好きだった音ゲーとの時間が再び動き始める。そんな中、二人は、チュウニズムをやめた私、中島風香を音ゲー部に勧誘しようとしたり、屋上で音ゲーオリジナル曲を熱唱していた謎の少女に突撃取材しようとしたりしていたね。全く、迷惑そうな連中だね。
ごくフツーの私立高校に通うフツーの女子高生、和田あかり。彼女はゲームセンターでトラウマを負い、ずっと気持ちが内向きだったが、米原花音と出会い、彼女が大好きだった音ゲーとの時間が再び動き始める。そんな中、二人は、チュウニズムをやめた私、中島風香を音ゲー部に勧誘しようとしたり、屋上で音ゲーオリジナル曲を熱唱していた謎の少女に突撃取材しようとしたりしていたね。全く、迷惑そうな連中だね。
「さむばでぃすくりいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃむッ!!!!」
屋上のドアを開けると、水色のツインテールをなびかせて、「Second Heaven」を熱唱している少女がいた。
「オリジナルの歌詞、……ですわね」
音ゲーが大好きなお嬢様、米原さんが小さく呟く。
確かにそうだ。この曲──「Second Heaven」は少ししか歌詞がないから、私達がどんなに音ゲーに詳しかったとしても、アカペラで気づけるはずはなかったよね。歌詞を自分で付けてまで歌いたいって、よほど音ゲー曲が好きなんだろうな。……って、それって。
「米原さん……!」
私は隣にいる米原さんに声をかける。
「……ん、花音、ですわ」
「もうそれはいいからっ!」
それで私は少し大きな声を出してしまって──。
「──誰っ!?」
歌っていた女の子が振り返る。
か、可愛い子……! くりっくりで紫がかった目(カラーコンタクトなのかな)、オレンジ色のスカーフに私より少し小さい背。加えて、寒色系の水色の髪の毛。こんなのまるで──、
「りんちゃんみたい……」
「どうしたんですの?」
米原さんが聞いてくる。──思わず声に出してしまっていたみたい。
「なんでも、……ないよ?」
「ほぉぉ……」
米原さんが頬を膨らます。隠すほどのことじゃなかったから、少し心が痛む。──そんなことよりも。
「セカ天ですわよね? もしかして、弐寺勢ですの?」
女の子は米原さんを知ってたみたいで、
「ま、米原さん、音ゲー詳しかったんだ……!」
と言うと、米原さんは
「まぁ、そうですわね」
と答えた。その瞬間、女の子の目がぱーっと輝く。
「そうだったんだ! あたし、村崎ミカ! 大好きなゲームは『シンクロニカ』、嫁曲は太鼓の達人の『Purple Rose Fusion』!」
女の子──村崎さんが元気に早口で言い上げると。
「そうなんですの? わたくしは、『maimai』が好きでして。ちなみに好きな曲は『Jubeat』の『FLOWER』ですわ」
「あー! FLOWERね! あたしも大好き! ちなみにそこのお連れさんは?」
村崎さんが私を手のひらで指していう。──え、私?
「わ、……私は、太鼓の達人が好きで、好きな曲は『maimai』の『Garakuta Doll Play』……」
「へー! 『t+pazolite』好きなの?」
「……う、うん、まあ」
「初めて聞きましたわよ……?」
米原さんが恨めしそうな顔で私を見ている。ひ、ひぃ……。
「まあ、そんなことは置いておきまして」
米原さんは手を二回鳴らして話を切る。
「ところで村崎様、わたくし、部活動を始めようと思っているんですの」
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
……今日だけで三回見て分かったけど、米原さん、この下り大好きだよね?
「どうです? 物は相談なのですが、初期部員として入って頂けませんか?」
それを聞くと村崎さんはなぜか顔をしかめさせて──。
「……入りたいのはやまやまなんだけど、」
そこで言葉を詰まらせた。それから少し考えて、
「ゴメン! テスト明けまでに決めるよ。良いかな?」
と言った。
「構いませんわ。待ってますわよ?」
「ありがとう米原さん! あと……?」
「──あぁ、和田です」
「和田さん! またね!」
そう言って村崎さんは階段へと走り出していく。──と、突然振り返って私達に向き直る。
「後、もうすぐ昼休み終わるよ?」
それだけ言うと村崎さんは階段を下っていった。
『きーんこーんかーんこーん……』
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「──弁当、食べ終わってないね……」
「そうですわね……」
私達は学校の屋上にポツンと立ち尽くしていた。
「オリジナルの歌詞、……ですわね」
音ゲーが大好きなお嬢様、米原さんが小さく呟く。
確かにそうだ。この曲──「Second Heaven」は少ししか歌詞がないから、私達がどんなに音ゲーに詳しかったとしても、アカペラで気づけるはずはなかったよね。歌詞を自分で付けてまで歌いたいって、よほど音ゲー曲が好きなんだろうな。……って、それって。
「米原さん……!」
私は隣にいる米原さんに声をかける。
「……ん、花音、ですわ」
「もうそれはいいからっ!」
それで私は少し大きな声を出してしまって──。
「──誰っ!?」
歌っていた女の子が振り返る。
か、可愛い子……! くりっくりで紫がかった目(カラーコンタクトなのかな)、オレンジ色のスカーフに私より少し小さい背。加えて、寒色系の水色の髪の毛。こんなのまるで──、
「りんちゃんみたい……」
「どうしたんですの?」
米原さんが聞いてくる。──思わず声に出してしまっていたみたい。
「なんでも、……ないよ?」
「ほぉぉ……」
米原さんが頬を膨らます。隠すほどのことじゃなかったから、少し心が痛む。──そんなことよりも。
「セカ天ですわよね? もしかして、弐寺勢ですの?」
女の子は米原さんを知ってたみたいで、
「ま、米原さん、音ゲー詳しかったんだ……!」
と言うと、米原さんは
「まぁ、そうですわね」
と答えた。その瞬間、女の子の目がぱーっと輝く。
「そうだったんだ! あたし、村崎ミカ! 大好きなゲームは『シンクロニカ』、嫁曲は太鼓の達人の『Purple Rose Fusion』!」
女の子──村崎さんが元気に早口で言い上げると。
「そうなんですの? わたくしは、『maimai』が好きでして。ちなみに好きな曲は『Jubeat』の『FLOWER』ですわ」
「あー! FLOWERね! あたしも大好き! ちなみにそこのお連れさんは?」
村崎さんが私を手のひらで指していう。──え、私?
「わ、……私は、太鼓の達人が好きで、好きな曲は『maimai』の『Garakuta Doll Play』……」
「へー! 『t+pazolite』好きなの?」
「……う、うん、まあ」
「初めて聞きましたわよ……?」
米原さんが恨めしそうな顔で私を見ている。ひ、ひぃ……。
「まあ、そんなことは置いておきまして」
米原さんは手を二回鳴らして話を切る。
「ところで村崎様、わたくし、部活動を始めようと思っているんですの」
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
……今日だけで三回見て分かったけど、米原さん、この下り大好きだよね?
「どうです? 物は相談なのですが、初期部員として入って頂けませんか?」
それを聞くと村崎さんはなぜか顔をしかめさせて──。
「……入りたいのはやまやまなんだけど、」
そこで言葉を詰まらせた。それから少し考えて、
「ゴメン! テスト明けまでに決めるよ。良いかな?」
と言った。
「構いませんわ。待ってますわよ?」
「ありがとう米原さん! あと……?」
「──あぁ、和田です」
「和田さん! またね!」
そう言って村崎さんは階段へと走り出していく。──と、突然振り返って私達に向き直る。
「後、もうすぐ昼休み終わるよ?」
それだけ言うと村崎さんは階段を下っていった。
『きーんこーんかーんこーん……』
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「──弁当、食べ終わってないね……」
「そうですわね……」
私達は学校の屋上にポツンと立ち尽くしていた。
あの後弁当を広げる時間と勇気がなく、終学活が終わって、忌々しい音をたてるお腹を必死に押さえながら私は下校しようとすると、昇降口のところで米原さんが待っていた。
「ごきげんよう、コッペパンでよろしいかしら?」
そう言って米原さんはビニール包装されたパンを差し出してきた。
「そんな、……悪いよ?」
「購買部ですから、80円でしたのよ?」
その言い方、すごい庶民的……!
「……でも、悪いよ、米原さん──」
私がそう言ったとき。
『──ぐぅ……』
「あら、可愛らしい音ですこと」
米原さんが心底面白そうな顔で言う。私は食欲に負け、
「そのパン、下さい」
と言ってパンを受け取った。
「ごきげんよう、コッペパンでよろしいかしら?」
そう言って米原さんはビニール包装されたパンを差し出してきた。
「そんな、……悪いよ?」
「購買部ですから、80円でしたのよ?」
その言い方、すごい庶民的……!
「……でも、悪いよ、米原さん──」
私がそう言ったとき。
『──ぐぅ……』
「あら、可愛らしい音ですこと」
米原さんが心底面白そうな顔で言う。私は食欲に負け、
「そのパン、下さい」
と言ってパンを受け取った。
パンを食べ終えて、私はそのまま帰ろうとしたんだけど、米原さんが「折角だからゲーセンに寄りましょう」というもんだから、私達は肩を並べて道を歩いていた。
「後、一人ですわね」
部員数の事だよね。私と米原さんと、村崎さんは入ってくれそうだから、──あれ?
「どういう計算?」
「中島様は、きっと入ってくれますわ」
「根拠は?」
「ございません!」
米原さんはきっぱりと言いきる。──何となく分かった。根拠はなくても、米原さんは中島さんを信じてるんだ。
「──まあだから、後一人、音ゲー好きの女子が見つかればいいんですわ」
「……なんで女子限定なの?」
「あかりは、男子部員が欲しいんですの?」
米原さんはまじまじと私の顔を見つめる。……ちょっと怖い。
「……いや、頭数揃えたいなら、それこそ、尾崎君を誘えばいいんじゃないかと……」
「ああ、あのチュウニズム少年ですの……」
「ダメなの?」
「それはダメだ!」
米原さんは某音響刑事ドラマの熱血刑事のような顔で言い放った。
「……なんで?」
「ゲーム担当が被るからですわ」
……どういうことだろう。
「後、一人ですわね」
部員数の事だよね。私と米原さんと、村崎さんは入ってくれそうだから、──あれ?
「どういう計算?」
「中島様は、きっと入ってくれますわ」
「根拠は?」
「ございません!」
米原さんはきっぱりと言いきる。──何となく分かった。根拠はなくても、米原さんは中島さんを信じてるんだ。
「──まあだから、後一人、音ゲー好きの女子が見つかればいいんですわ」
「……なんで女子限定なの?」
「あかりは、男子部員が欲しいんですの?」
米原さんはまじまじと私の顔を見つめる。……ちょっと怖い。
「……いや、頭数揃えたいなら、それこそ、尾崎君を誘えばいいんじゃないかと……」
「ああ、あのチュウニズム少年ですの……」
「ダメなの?」
「それはダメだ!」
米原さんは某音響刑事ドラマの熱血刑事のような顔で言い放った。
「……なんで?」
「ゲーム担当が被るからですわ」
……どういうことだろう。
ゲームセンターに着くと、音楽ゲームコーナーの入口前に中島さんがいた。
「……中島さん?」
「中島様──」
私たちがそう言うと、中島さんは焦って、
「ち、違うんだ米原君! それと──」
と言うと、私の方をみる。──ああ。
「和田です……」
「──和田君。違うんだ、私はただチュウニズムをやりにきただけで──」
「何も違いないじゃないですの」
米原さんはそう冷たく言う。……そうだよね。中島さんって確か、
「私は、もう誰かと一緒に音ゲーをするのはやめたからね」
って言ってて、……ん?
「……中島さん!」
「なんだい、和田君?」
「もしかして、……一人でやるなら良いんですか?」
「…………。 そうだよ?」
中島さんは眉を少し動かした後、当然のことのように話す。
「仲間同士でやる方が、絶対楽しいに決まっていますわ!」
そう叫んだのは米原さん。
その言葉を聞くと中島さんは私達に背を向けて、
「……仲間なんて、もう作りたくないね」
と言った。そしてそのまま、チュウニズムの台へと進んで行った。
「……中島様攻略はここが鍵ですわね」
そう米原さんは呟く。
「……どういうこと?」
「うまい誘い方を考えなくてはなりませんわね……」
私の疑問は米原さんの耳には届かなかったようだ。一つ分かるのは、米原さんの中で何かのスイッチが入っちゃったらしいってこと。
「……中島さん?」
「中島様──」
私たちがそう言うと、中島さんは焦って、
「ち、違うんだ米原君! それと──」
と言うと、私の方をみる。──ああ。
「和田です……」
「──和田君。違うんだ、私はただチュウニズムをやりにきただけで──」
「何も違いないじゃないですの」
米原さんはそう冷たく言う。……そうだよね。中島さんって確か、
「私は、もう誰かと一緒に音ゲーをするのはやめたからね」
って言ってて、……ん?
「……中島さん!」
「なんだい、和田君?」
「もしかして、……一人でやるなら良いんですか?」
「…………。 そうだよ?」
中島さんは眉を少し動かした後、当然のことのように話す。
「仲間同士でやる方が、絶対楽しいに決まっていますわ!」
そう叫んだのは米原さん。
その言葉を聞くと中島さんは私達に背を向けて、
「……仲間なんて、もう作りたくないね」
と言った。そしてそのまま、チュウニズムの台へと進んで行った。
「……中島様攻略はここが鍵ですわね」
そう米原さんは呟く。
「……どういうこと?」
「うまい誘い方を考えなくてはなりませんわね……」
私の疑問は米原さんの耳には届かなかったようだ。一つ分かるのは、米原さんの中で何かのスイッチが入っちゃったらしいってこと。
「昨日、音ゲーしたいって叫んでいたのに、結局やらなかったでしょう?」
そういう米原さんの計らいで、私たちは太鼓の達人の台に並んでいた。
「……そういえば、太鼓が好きだって、米原さんに言ったかな?」
「言ってましたわ、村崎様に先程」
「……そうだったね」
私はそう言って俯く。
「それから、わたくしの事は名前で呼んでくださいまし」
今日の朝に初めて聞いたセリフ。それなのにこれで何回目だろう?
「ねぇ、米原さん、」
「あかり? ですから、名前で、」そう言い返す米原さんの声を遮って言う。
「米原さんは、なんで私には呼び捨てをお願いするの?」
「………………悪いんですの?」
米原さんは小さい声で、どこか少し寂しそうな声で言った。いつも強引な彼女の、自信の無さげな声。そんな声に動揺してしまい、私まで、
「……いや、気になっただけ」
と、深く詮索すること無く、ボソッと言った。
「……そうですの」
そう言うと、私達は黙ってしまう。……なんか、私のせいみたいだな。
少しして、前の人のプレイが終わる。
私は少し明るく大きな声で、
「さ、さあ、久しぶりに太鼓できるなぁ!」
と台に近づきながら言った。
米原さんは黙っている。……は、恥ずかしいよ!? そのせいで顔がカーっと熱くなる。
少しして、後ろから小さく、
クスッ。
と笑い声が漏れた。
そういう米原さんの計らいで、私たちは太鼓の達人の台に並んでいた。
「……そういえば、太鼓が好きだって、米原さんに言ったかな?」
「言ってましたわ、村崎様に先程」
「……そうだったね」
私はそう言って俯く。
「それから、わたくしの事は名前で呼んでくださいまし」
今日の朝に初めて聞いたセリフ。それなのにこれで何回目だろう?
「ねぇ、米原さん、」
「あかり? ですから、名前で、」そう言い返す米原さんの声を遮って言う。
「米原さんは、なんで私には呼び捨てをお願いするの?」
「………………悪いんですの?」
米原さんは小さい声で、どこか少し寂しそうな声で言った。いつも強引な彼女の、自信の無さげな声。そんな声に動揺してしまい、私まで、
「……いや、気になっただけ」
と、深く詮索すること無く、ボソッと言った。
「……そうですの」
そう言うと、私達は黙ってしまう。……なんか、私のせいみたいだな。
少しして、前の人のプレイが終わる。
私は少し明るく大きな声で、
「さ、さあ、久しぶりに太鼓できるなぁ!」
と台に近づきながら言った。
米原さんは黙っている。……は、恥ずかしいよ!? そのせいで顔がカーっと熱くなる。
少しして、後ろから小さく、
クスッ。
と笑い声が漏れた。
「『Garakuta Doll Play』、……ですの?」
「うん、大好き!」
そう米原さんに答えてから、私は握ったバチ(備え付けのハウスバチだよ)で太鼓の面を叩いて決定する。
『さあ、はじまるドン!』
お決まりのこの声も、何ヶ月ぶりに聞いたことか。……まぁ、一ヶ月ぶりなんだけど。
七色の幕が上がり、演奏がスタートする。耳にイントロのメロディーが聞こえ始める。そして最初の縁の音符が流れてくる。
太鼓の達人。流れてくる音符がワクに重なったら、握ったバチで心を込めて叩くゲーム。言ってしまえばそれだけなのに、腕で打音を重ね、足でリズムを刻み、耳で音楽に包まれ、気づけば、心はここではないどこかへ飛び立つ。
(やっぱり楽しい……!)
大音符で可が出ようと、ちょっぴり運手を間違えてコンボが切れようと、何も気にしなかった。
ただただ、音ゲーを遊ぶことが楽しくて……!
「うん、大好き!」
そう米原さんに答えてから、私は握ったバチ(備え付けのハウスバチだよ)で太鼓の面を叩いて決定する。
『さあ、はじまるドン!』
お決まりのこの声も、何ヶ月ぶりに聞いたことか。……まぁ、一ヶ月ぶりなんだけど。
七色の幕が上がり、演奏がスタートする。耳にイントロのメロディーが聞こえ始める。そして最初の縁の音符が流れてくる。
太鼓の達人。流れてくる音符がワクに重なったら、握ったバチで心を込めて叩くゲーム。言ってしまえばそれだけなのに、腕で打音を重ね、足でリズムを刻み、耳で音楽に包まれ、気づけば、心はここではないどこかへ飛び立つ。
(やっぱり楽しい……!)
大音符で可が出ようと、ちょっぴり運手を間違えてコンボが切れようと、何も気にしなかった。
ただただ、音ゲーを遊ぶことが楽しくて……!
「本当に楽しかったよ米原さん! ありがとう!」
「それは良かったですわ。でも名前では呼んでくれないんですのね……」
私のプレイが終わり、私達は歩きながらいつもの漫才を繰り広げていた。
「こんなに頑張ったんですから、少し位ご褒美を下さってもと思いますのに……」
米原さんが俯いてボソッと言う。
「……いや、今回は米原さんは私をゲーセンに連れていっただけだからね?」
「……コッペパン、買ってあげましたわ!」
「……なんかビミョー」
「ええぇ、ですわ……」
しょんぼりしているところをみたら、なんだか可哀想になってきた。米原さんとは、……いい友達になれそうな気がするし、……うん。
「最後に中島さんの様子見てから帰ろう? 花音ちゃん!」
私は少し前を歩いていた米原さ……、いや、花音ちゃんに声をかける。
振り返った顔には、驚きと戸惑いが浮かんでいて。でも、すぐにいつもの不敵な笑みを戻して言った。
「そう致しましょう、あかり」
「それは良かったですわ。でも名前では呼んでくれないんですのね……」
私のプレイが終わり、私達は歩きながらいつもの漫才を繰り広げていた。
「こんなに頑張ったんですから、少し位ご褒美を下さってもと思いますのに……」
米原さんが俯いてボソッと言う。
「……いや、今回は米原さんは私をゲーセンに連れていっただけだからね?」
「……コッペパン、買ってあげましたわ!」
「……なんかビミョー」
「ええぇ、ですわ……」
しょんぼりしているところをみたら、なんだか可哀想になってきた。米原さんとは、……いい友達になれそうな気がするし、……うん。
「最後に中島さんの様子見てから帰ろう? 花音ちゃん!」
私は少し前を歩いていた米原さ……、いや、花音ちゃんに声をかける。
振り返った顔には、驚きと戸惑いが浮かんでいて。でも、すぐにいつもの不敵な笑みを戻して言った。
「そう致しましょう、あかり」
『おとげであそぼっ 第3話 傷の名は。』
「中島様、いらっしゃいませんわね……」
私達が先日お邪魔した音ゲーコーナー(太鼓はまた別の場所で、入り口から近くの方にあった)に行くと、さっきまでいたはずの中島さんがいなかった。
「もう帰っちゃったのかな……?」
そう呟いて、辺りを見回した時。
私達が先日お邪魔した音ゲーコーナー(太鼓はまた別の場所で、入り口から近くの方にあった)に行くと、さっきまでいたはずの中島さんがいなかった。
「もう帰っちゃったのかな……?」
そう呟いて、辺りを見回した時。
一人の“金髪の”少女が目に留まった。
うちの高校のセーラー服だ……!
「花音ちゃん!」
「な、なんですの!?」
「ほら、あっち!」
私は花音ちゃんの手を掴んで走り出す。
「いきなりなんですの!?」
少し顔を赤らめて怒る花音ちゃん。私はあの金髪の子を指差して言う。
「……ほら、そこの『GROOVE COASTER』やってる子……」
幼さの残る青い瞳の垂れ目。でも真剣な顔で縦長の画面に目を向けている。
「……5人目決定、ですわね」
「……わー、すごく一方的に決めた」
真面目な顔で言う花音ちゃんに、私は棒読みでツッコミを入れる。……なんかこれ、友達っぽくて良いなぁ。
「花音ちゃん!」
「な、なんですの!?」
「ほら、あっち!」
私は花音ちゃんの手を掴んで走り出す。
「いきなりなんですの!?」
少し顔を赤らめて怒る花音ちゃん。私はあの金髪の子を指差して言う。
「……ほら、そこの『GROOVE COASTER』やってる子……」
幼さの残る青い瞳の垂れ目。でも真剣な顔で縦長の画面に目を向けている。
「……5人目決定、ですわね」
「……わー、すごく一方的に決めた」
真面目な顔で言う花音ちゃんに、私は棒読みでツッコミを入れる。……なんかこれ、友達っぽくて良いなぁ。
「……そこの小娘ども、……黙れ!」
…………!?
突然女の子が右目だけ私たちに向けて、静かに怒ってくる。
「失せろ。お前たちは、紗夜が現状『PERFECT』していることが分かっていて邪魔しているのか?」
そう言って私たちをキッと睨み付ける。
その瞳はさっきまでの垂れ目などではなく、鷹のような鋭い目。
その迫力に押され、私達は何も言えずにいると、
「……ふん。分かればいいんだ」
と女の子がそう言って、再びゲーム画面へと目を戻し、一度瞬きをする。……その刹那、目が穏やかなものへと戻った。
……お母さん、これ、何が起きてるんだろう……?
突然女の子が右目だけ私たちに向けて、静かに怒ってくる。
「失せろ。お前たちは、紗夜が現状『PERFECT』していることが分かっていて邪魔しているのか?」
そう言って私たちをキッと睨み付ける。
その瞳はさっきまでの垂れ目などではなく、鷹のような鋭い目。
その迫力に押され、私達は何も言えずにいると、
「……ふん。分かればいいんだ」
と女の子がそう言って、再びゲーム画面へと目を戻し、一度瞬きをする。……その刹那、目が穏やかなものへと戻った。
……お母さん、これ、何が起きてるんだろう……?
To Be Continued……