「花菜~、ちょっと右に寄ってない?」
「そうかな~? じゃあ、ちょっと左に」
「お、ちょうど良くなった! えいっ!」
そう言って美羽は撮影のパネルをタッチする。……って。
「え、美羽、まだ準備が!」
──カシャッ。
「おぉ~♪」
そう笑った美羽の目線の先の画面には、歯を少し覗かせて笑っている美羽と、口を小さく開けて驚いている私が映っていた。
「そうかな~? じゃあ、ちょっと左に」
「お、ちょうど良くなった! えいっ!」
そう言って美羽は撮影のパネルをタッチする。……って。
「え、美羽、まだ準備が!」
──カシャッ。
「おぉ~♪」
そう笑った美羽の目線の先の画面には、歯を少し覗かせて笑っている美羽と、口を小さく開けて驚いている私が映っていた。
「いやー、良く撮れてるね~」
プリントシールの台紙の上側を持ってニヤニヤしている美羽。
「どこがだよぉ……」
私──相沢花菜は、小さく呟く。そう言いながらも、悪い気はしない。
私達は、「プリクラをとろう!」、っていう美羽の突然の思い付きで、放課後にゲームセンターに来ていた。本当は、和田あかりっていう子も居たんだけど、ちょっとしたアクシデント(?)で抜けた。
どうでもいいけど、プリクラの台っていうのは、友達との思い出が出来るように作られているんだろうね。なんせ、狭いから嫌でもくっつかなきゃいけないもの。……嫌じゃあ、ないけど。
思えば、美羽との付き合いも四年目に入るのか。すごく早いや。
プリントシールの台紙の上側を持ってニヤニヤしている美羽。
「どこがだよぉ……」
私──相沢花菜は、小さく呟く。そう言いながらも、悪い気はしない。
私達は、「プリクラをとろう!」、っていう美羽の突然の思い付きで、放課後にゲームセンターに来ていた。本当は、和田あかりっていう子も居たんだけど、ちょっとしたアクシデント(?)で抜けた。
どうでもいいけど、プリクラの台っていうのは、友達との思い出が出来るように作られているんだろうね。なんせ、狭いから嫌でもくっつかなきゃいけないもの。……嫌じゃあ、ないけど。
思えば、美羽との付き合いも四年目に入るのか。すごく早いや。
「わたし、佐野美羽! よろしく! ……ええっと」
「相沢花菜よ」
「よろしく、花菜!」
「うん、佐野さん」
「違うちがう! 『みゆ』って呼んでよ?」
「……じゃあ、美羽、よろしくね」
「……! うん!」
「相沢花菜よ」
「よろしく、花菜!」
「うん、佐野さん」
「違うちがう! 『みゆ』って呼んでよ?」
「……じゃあ、美羽、よろしくね」
「……! うん!」
中学生の時に出会ってから、もう三年か。性格が違うようで、妙に馬が合う。成績も均衡してて、なんだかんだ同じ高校に入学して、まだクラスメイトをやってる。腐れ縁と言えばどこかおかしいけど、それぐらいには長い間美羽と一緒にいるなぁ。
「? 花菜、どうかした?」
美羽はそう言うと、少し首をかしげて私の顔を覗き込む。
「──あぁ。ちょっと感慨に耽ってた」
「何の?」
「内緒」
「ええー、ケチぃ」
そう言って美羽は頬を膨らます。……こういう所、美羽は可愛いな、って思う。
「そんなことよりどうする? メインの目的、もう終わっちゃったけど」
「せっかく来たから、なんか遊ぼうよ」
「うーん、そうだなー……」
そう言って美羽は辺りを見回す。そして、ある一点に視点が定まった。
「ねぇ花菜! あれやろう! 太鼓の達人!」
美羽はそう言うと、少し首をかしげて私の顔を覗き込む。
「──あぁ。ちょっと感慨に耽ってた」
「何の?」
「内緒」
「ええー、ケチぃ」
そう言って美羽は頬を膨らます。……こういう所、美羽は可愛いな、って思う。
「そんなことよりどうする? メインの目的、もう終わっちゃったけど」
「せっかく来たから、なんか遊ぼうよ」
「うーん、そうだなー……」
そう言って美羽は辺りを見回す。そして、ある一点に視点が定まった。
「ねぇ花菜! あれやろう! 太鼓の達人!」
太鼓の達人には、三組ほどの待ちがいた。「待ってまでしてやりたいの?」と聞けば、「待ってまでしてやりたいの!」、と返ってきた。
太鼓の達人か。たしか、顔のマークがきたら叩くやつだよね。「ドン」と「カ」の赤いのと青いのがあるやつ。それしか分からないや。……あ、一番難しいのが「おに」なんだっけ。前にテレビで、むずかしいのさらに右を「カカカカカカカカカカ」ってして、出してるのを見た気がする。何となく思い出せた。
「ねぇ見てみて!」
美羽が不意に私の肩を叩いてスマホの画面を見せてくる。
「? 何これ、歌い手さん?」
「そうそう、『Maki』って人なんだけど、すっごく歌上手いの!」
「へぇ、何て曲?」
「えっと、『旋風ノ舞』」
「何それ?」
「太鼓の達人の曲なんだってさ~」
なるほど。美羽は、この「Maki」っていう歌い手さんにあっさり影響されて、太鼓の達人をやりたがってるのか。可愛いな、この単純なやつめ。
「どうしたの?」
「別に。いい曲だね、って思っただけ」
本当は、ゲーセンのガヤガヤ音のせいでほとんど聞こえてないんだけど。それでも美羽は気を良くしたみたいで、
「そうでしょ! これやろうよ! 『ナムコオリジナル』に入ってるんだって!」
「ふ~ん。名前だけは聞いたことあったけど、そういう曲も入ってるんだね。いいよ、やっても」
「やった~っ!」
美羽は両手を上げて喜ぶ。……適当に流しただけなのに、美羽の表情はコロコロと変わる。本当に見ていて飽きない。
太鼓の達人か。たしか、顔のマークがきたら叩くやつだよね。「ドン」と「カ」の赤いのと青いのがあるやつ。それしか分からないや。……あ、一番難しいのが「おに」なんだっけ。前にテレビで、むずかしいのさらに右を「カカカカカカカカカカ」ってして、出してるのを見た気がする。何となく思い出せた。
「ねぇ見てみて!」
美羽が不意に私の肩を叩いてスマホの画面を見せてくる。
「? 何これ、歌い手さん?」
「そうそう、『Maki』って人なんだけど、すっごく歌上手いの!」
「へぇ、何て曲?」
「えっと、『旋風ノ舞』」
「何それ?」
「太鼓の達人の曲なんだってさ~」
なるほど。美羽は、この「Maki」っていう歌い手さんにあっさり影響されて、太鼓の達人をやりたがってるのか。可愛いな、この単純なやつめ。
「どうしたの?」
「別に。いい曲だね、って思っただけ」
本当は、ゲーセンのガヤガヤ音のせいでほとんど聞こえてないんだけど。それでも美羽は気を良くしたみたいで、
「そうでしょ! これやろうよ! 『ナムコオリジナル』に入ってるんだって!」
「ふ~ん。名前だけは聞いたことあったけど、そういう曲も入ってるんだね。いいよ、やっても」
「やった~っ!」
美羽は両手を上げて喜ぶ。……適当に流しただけなのに、美羽の表情はコロコロと変わる。本当に見ていて飽きない。
『二人プレイ限定!! いっしょにワイワイ演奏!』
「ナニソレ……?」
「ナニソレ……?」