前回のあらすじですわ!
ごくフツーの私立高校に通うフツーの女子高生、和田あかり。彼女は音ゲーが大好きながらゲームセンターにトラウマがあるという、音ゲーマーとして致命的な弱点があった。様々なショックを立て続けに受けて、ずっと気持ちが内向きだったあかり。このわたくし、米原花音と出会った事で、彼女の中で何かが変わり始めた……!
ごくフツーの私立高校に通うフツーの女子高生、和田あかり。彼女は音ゲーが大好きながらゲームセンターにトラウマがあるという、音ゲーマーとして致命的な弱点があった。様々なショックを立て続けに受けて、ずっと気持ちが内向きだったあかり。このわたくし、米原花音と出会った事で、彼女の中で何かが変わり始めた……!
あぁ、何か月ぶりだろうな……。こうして誰かと一緒に登校するのは。
私は澄みきった青い空を見上げる。……お母さん、あれから色々あったけど、今はなんとか、うまくやって行けているよ。
それにしても本当に嬉しい。こんなに嬉しかったの、何か月ぶりだろうな。ここ最近、悲しいことばっかりだったからなぁ。…………。
そんなことを考えながら、私は右隣にいる米原さんを見ると。
「……ふふふんふんふんふんふーん♪」
めっちゃ嬉しそうに鼻歌歌ってる……! 多分、高校入ってから友達いなかったんだろうな、私の言えた話じゃないけど。
米原さんと会うのは、昨日ゲームセンターで出会ったものも含めて二回目のはずだけど、もうすでに、何となく性格が掴めているのは、それほど個性が強いからなんだろう。憧れるけど近寄りがたい、そんな風に米原さんは皆の瞳に映っているんだろうな。……maimaiばっかりやってる子だって知ったら、皆はどう思うんだろう。
私は澄みきった青い空を見上げる。……お母さん、あれから色々あったけど、今はなんとか、うまくやって行けているよ。
それにしても本当に嬉しい。こんなに嬉しかったの、何か月ぶりだろうな。ここ最近、悲しいことばっかりだったからなぁ。…………。
そんなことを考えながら、私は右隣にいる米原さんを見ると。
「……ふふふんふんふんふんふーん♪」
めっちゃ嬉しそうに鼻歌歌ってる……! 多分、高校入ってから友達いなかったんだろうな、私の言えた話じゃないけど。
米原さんと会うのは、昨日ゲームセンターで出会ったものも含めて二回目のはずだけど、もうすでに、何となく性格が掴めているのは、それほど個性が強いからなんだろう。憧れるけど近寄りがたい、そんな風に米原さんは皆の瞳に映っているんだろうな。……maimaiばっかりやってる子だって知ったら、皆はどう思うんだろう。
「部活を作りたいんですの」
学校へ着き、下駄箱で靴を履き替えながら、米原さんはそう言った。
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
米原さんは真顔で告げた。
「わたくし、あかりみたいに、音ゲーが大好きでも、何らかのきっかけで遠く離れてしまった音ゲー女子って、沢山いると思うんですの。わたくしは、そんな子達を招きたい」
米原さんの整ったきれいな横顔、その顔には、何だか哀愁が溢れていて。……もしかしたら、米原さんも同じような経験をしてきたのかもしれない。だからこそ、こんな提案をしたんだろうな。
「ちなみに、詳しい算段は?」
「ございません!」
胸を張って自慢気に告げる。……米原さんって、もしかして見た目に反してスペック低い?
「まぁ、とりあえず部活として認められる最低ラインは五人なので、後三人集めてから考えようと思いますの」
上靴を履き終えた米原さんは、そう言うとすたすたと歩き始める。
「……もしかして、それ、私も入ってる?」
私は少し急ぎ足で米原さんに追い付き、後ろ姿に問いかけた。
彼女は振り替えって、満面の笑みで、
「当然ですわ♪」
と告げた。
学校へ着き、下駄箱で靴を履き替えながら、米原さんはそう言った。
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
米原さんは真顔で告げた。
「わたくし、あかりみたいに、音ゲーが大好きでも、何らかのきっかけで遠く離れてしまった音ゲー女子って、沢山いると思うんですの。わたくしは、そんな子達を招きたい」
米原さんの整ったきれいな横顔、その顔には、何だか哀愁が溢れていて。……もしかしたら、米原さんも同じような経験をしてきたのかもしれない。だからこそ、こんな提案をしたんだろうな。
「ちなみに、詳しい算段は?」
「ございません!」
胸を張って自慢気に告げる。……米原さんって、もしかして見た目に反してスペック低い?
「まぁ、とりあえず部活として認められる最低ラインは五人なので、後三人集めてから考えようと思いますの」
上靴を履き終えた米原さんは、そう言うとすたすたと歩き始める。
「……もしかして、それ、私も入ってる?」
私は少し急ぎ足で米原さんに追い付き、後ろ姿に問いかけた。
彼女は振り替えって、満面の笑みで、
「当然ですわ♪」
と告げた。
「…………え?」
「……なんか、ダークマターがございますね……」
私達が階段を上がり、それぞれの教室に(別クラスなのに、なんで米原さんは私のことを知ってたんだろう……?)入ろうとしたとき。
「………………」
男子生徒約一名が暗黒物質を放ちながらうずくまっていた。
「……尾崎様、でしたかしら?」
米原さんが声をかける。
「……ああ、何だ、米原か。お前なら分かってくれそうだな」
そう言って尾崎くんは(米原さんと同じクラスなのかな?)顔を上げる。
「……どういうことですの?」
「……俺たちC組の隣の、D組に、中島風香ってやつがいるんだよ」
「フラれましたの?」
米原さんが冗談混じりの口調で言う。
「……半分そんなとこだ」
……冗談じゃなかった。
私達は唾を飲んだ。
尾崎くんは続ける。
「俺って、チュウニズムが大好きなんだ。そんで、中島がチュウニズムが得意だという噂を聞いて──」
そこで私は米原さんと顔を見合わせた。
( (音ゲーマーの女子……!) )
尾崎くんに向き直って話を聞く。
「昨日の昼休みに隣のクラスまで行って話してきたんだよ。そしたら……」
私達は再び唾を飲む。
「……なんか、ダークマターがございますね……」
私達が階段を上がり、それぞれの教室に(別クラスなのに、なんで米原さんは私のことを知ってたんだろう……?)入ろうとしたとき。
「………………」
男子生徒約一名が暗黒物質を放ちながらうずくまっていた。
「……尾崎様、でしたかしら?」
米原さんが声をかける。
「……ああ、何だ、米原か。お前なら分かってくれそうだな」
そう言って尾崎くんは(米原さんと同じクラスなのかな?)顔を上げる。
「……どういうことですの?」
「……俺たちC組の隣の、D組に、中島風香ってやつがいるんだよ」
「フラれましたの?」
米原さんが冗談混じりの口調で言う。
「……半分そんなとこだ」
……冗談じゃなかった。
私達は唾を飲んだ。
尾崎くんは続ける。
「俺って、チュウニズムが大好きなんだ。そんで、中島がチュウニズムが得意だという噂を聞いて──」
そこで私は米原さんと顔を見合わせた。
( (音ゲーマーの女子……!) )
尾崎くんに向き直って話を聞く。
「昨日の昼休みに隣のクラスまで行って話してきたんだよ。そしたら……」
私達は再び唾を飲む。
「『すまないね、私はもう、誰かと一緒に音ゲーをするのはやめたんだ』って」
……米原さん、すごい。ホントにいたよ、音ゲーから離れていった女の子。
そこで、米原さんは人差し指を立てて話す。
「あ、チュウニズム得意な学生さんたちなら、駅前のゲーセンにいっぱいいますわよ?」
「違うそうじゃない!」
尾崎くんは突然叫ぶ。
私は目をぱちくりする。……この子、しょんぼりしたり怒ったり忙しいなぁ。
「俺は、ほら! 学校に友達が欲しいの! 『昨日あのWORLD'S END S乗せたぜ!』『マジで!? ヤバッ!』みたいな会話がしたいの!」
へぇー、そーなんだぁ……。
「そしてあわよくば!『尾崎さん、クリスマスは、一緒に“ジングルベル”やりに行こう?』『おうよ!』ってリア充みたいな会話を!」
……いや、それ微妙に悲しくないかな?
「……分かりましたわ」
米原さんが意を決して話し始める。
「お、分かってくれたか!」
尾崎くんが嬉しそうに言う。
「……いえ、わたくしたちはわたくしたちで、中島様と仲良くなってみようと思いますわ」
米原さんがあっけらかんと言い放つ。
「へ?」
間抜け面をする尾崎くん。……元の顔は良いのに、なんかとことん残念な子だなぁ。
米原さんはそのままC組の教室に入っていく。
「ではまた、ごきげんよう」
「ごきげんよくねぇよっ! 大体、『また』って言ったって同じクラスだしぃぃ!」
尾崎くんの悲痛な叫びが、中々に年季の入った廊下に響き渡った。
そこで、米原さんは人差し指を立てて話す。
「あ、チュウニズム得意な学生さんたちなら、駅前のゲーセンにいっぱいいますわよ?」
「違うそうじゃない!」
尾崎くんは突然叫ぶ。
私は目をぱちくりする。……この子、しょんぼりしたり怒ったり忙しいなぁ。
「俺は、ほら! 学校に友達が欲しいの! 『昨日あのWORLD'S END S乗せたぜ!』『マジで!? ヤバッ!』みたいな会話がしたいの!」
へぇー、そーなんだぁ……。
「そしてあわよくば!『尾崎さん、クリスマスは、一緒に“ジングルベル”やりに行こう?』『おうよ!』ってリア充みたいな会話を!」
……いや、それ微妙に悲しくないかな?
「……分かりましたわ」
米原さんが意を決して話し始める。
「お、分かってくれたか!」
尾崎くんが嬉しそうに言う。
「……いえ、わたくしたちはわたくしたちで、中島様と仲良くなってみようと思いますわ」
米原さんがあっけらかんと言い放つ。
「へ?」
間抜け面をする尾崎くん。……元の顔は良いのに、なんかとことん残念な子だなぁ。
米原さんはそのままC組の教室に入っていく。
「ではまた、ごきげんよう」
「ごきげんよくねぇよっ! 大体、『また』って言ったって同じクラスだしぃぃ!」
尾崎くんの悲痛な叫びが、中々に年季の入った廊下に響き渡った。
『きーんこーんかーんこーん……』
四限目の終わり──つまり、昼休みの始まりを告げるチャイムがなった。
「今日はここまでとする。いい加減、古文の活用覚えるように。テスト近いんだから、そろそろやばいぞお前ら? じゃあ、日直、号令」
「気を付け、礼」
私達は一斉に礼をする。
先生が教室を出ていき、皆昼食の準備をし始める。学食にいく人も多いんだけど、私は毎日お弁当を作ってきて食べているの。
私がお弁当箱を開こうとすると。
「あかりー、一緒に弁当食べない?」
「こらこら美羽、昨日はゴメンが最初でしょ?」
佐野さんと相沢さんがお弁当の包みを持って私の前にやって来た。
「うん、一緒に食べよう? それから、昨日の事は、全然気にしてないから」
そう言って私は手のひらを顔の横まで上げる。
「いやでも、……完全に貧血起こしてるみたいだったし、なんか奇声上げてたし、それに、ねぇ……、大丈夫じゃなかったでしょ?」
心配そうな声で相沢さんが言う。
「いや、米原さんのおかげでなんとか──」
「え、それってあのC組の米原花音のこと──」
そう佐野さんが言いかけたとき。「失礼致しますわ」
まさにタイミングを図ったように、米原さんが私のクラス──B組へとやって来た。
「「「「きゃぁー!」」」」
「「「「おおぉーっ!」」」」
その瞬間、二種類の歓声が上がる。片方は、女子の憧れからの悲鳴、もう片方は、男子の興奮からの感嘆。……米原さんってこんなに人気だったんだ。
その歓声を邪魔そうな顔をして、教室を横断する。
「ねぇ米原さん! あたしと一緒にお弁当食べよう!」
「米原ぁ! 俺の卵焼き食べてくれ! しょっぱかったらゴメン!」
何人かはこんな感じで言い寄っていたけど、それも無視されていた。……周りの人から「抜け駆けはやめろ」みたいな目で見られている。後が大変そうだなぁ。他人事だけど。
……ってちょっと待って。この状況で米原さんの用事って……、絶対目的私じゃん。
案の定、米原さんは私の方に向かってくる。
佐野さんと相沢さんも口をあんぐりと開けて驚いている。
「あかり、行きますわよ?」
クラス全体がざわめく。……お願いだから名前呼びするのはやめてぇ!
そんな私の叫びも心から出て行かず、逆に私は手を掴まれて……、どこかへ連れ出されてる!?
「いや米原さん私をどこに連れてくの!?」
「中島風香様のところですわ。それから、わたくしのことは名前でお呼び遊ばせ?」
「D組のことっ? というかお願いだから大声でそういうこと話さないで! クラスメイト大注目だから!」
「……知りませんわ? さ、行きますわよ!」
必死の言論も届かず、そのまま私はD組まで連れ去られた。米原さんって、見た目に反してすごいアクティブ……。
四限目の終わり──つまり、昼休みの始まりを告げるチャイムがなった。
「今日はここまでとする。いい加減、古文の活用覚えるように。テスト近いんだから、そろそろやばいぞお前ら? じゃあ、日直、号令」
「気を付け、礼」
私達は一斉に礼をする。
先生が教室を出ていき、皆昼食の準備をし始める。学食にいく人も多いんだけど、私は毎日お弁当を作ってきて食べているの。
私がお弁当箱を開こうとすると。
「あかりー、一緒に弁当食べない?」
「こらこら美羽、昨日はゴメンが最初でしょ?」
佐野さんと相沢さんがお弁当の包みを持って私の前にやって来た。
「うん、一緒に食べよう? それから、昨日の事は、全然気にしてないから」
そう言って私は手のひらを顔の横まで上げる。
「いやでも、……完全に貧血起こしてるみたいだったし、なんか奇声上げてたし、それに、ねぇ……、大丈夫じゃなかったでしょ?」
心配そうな声で相沢さんが言う。
「いや、米原さんのおかげでなんとか──」
「え、それってあのC組の米原花音のこと──」
そう佐野さんが言いかけたとき。「失礼致しますわ」
まさにタイミングを図ったように、米原さんが私のクラス──B組へとやって来た。
「「「「きゃぁー!」」」」
「「「「おおぉーっ!」」」」
その瞬間、二種類の歓声が上がる。片方は、女子の憧れからの悲鳴、もう片方は、男子の興奮からの感嘆。……米原さんってこんなに人気だったんだ。
その歓声を邪魔そうな顔をして、教室を横断する。
「ねぇ米原さん! あたしと一緒にお弁当食べよう!」
「米原ぁ! 俺の卵焼き食べてくれ! しょっぱかったらゴメン!」
何人かはこんな感じで言い寄っていたけど、それも無視されていた。……周りの人から「抜け駆けはやめろ」みたいな目で見られている。後が大変そうだなぁ。他人事だけど。
……ってちょっと待って。この状況で米原さんの用事って……、絶対目的私じゃん。
案の定、米原さんは私の方に向かってくる。
佐野さんと相沢さんも口をあんぐりと開けて驚いている。
「あかり、行きますわよ?」
クラス全体がざわめく。……お願いだから名前呼びするのはやめてぇ!
そんな私の叫びも心から出て行かず、逆に私は手を掴まれて……、どこかへ連れ出されてる!?
「いや米原さん私をどこに連れてくの!?」
「中島風香様のところですわ。それから、わたくしのことは名前でお呼び遊ばせ?」
「D組のことっ? というかお願いだから大声でそういうこと話さないで! クラスメイト大注目だから!」
「……知りませんわ? さ、行きますわよ!」
必死の言論も届かず、そのまま私はD組まで連れ去られた。米原さんって、見た目に反してすごいアクティブ……。
数分後、私達はD組の教室のドアの前でポツンと立っていた。
「……入りづらいですわね」
米原さんがぼそっと呟く。
いつも自信に満ち溢れた米原さんまでもが勢いを削がれるのも無理はなく、和気藹々としたB組とは雰囲気が異なり、とにかく教室から一切音が漏れてこない。例えるなら、静かに食べている常連らしき客しかいないラーメン屋さんに入るみたいな。少なくとも私には無理……。
そんなわけで、私達が教室前の廊下で途方にくれていると。
「……入りづらいですわね」
米原さんがぼそっと呟く。
いつも自信に満ち溢れた米原さんまでもが勢いを削がれるのも無理はなく、和気藹々としたB組とは雰囲気が異なり、とにかく教室から一切音が漏れてこない。例えるなら、静かに食べている常連らしき客しかいないラーメン屋さんに入るみたいな。少なくとも私には無理……。
そんなわけで、私達が教室前の廊下で途方にくれていると。
──ガラガラガラ……。
不意に扉が開いた。
そこに立っていたのは、これまた綺麗な人……! 肩まで延びた黄緑色の髪。それに合わせたようなセーラー服の白に映える緑色のスカーフ。背は私たちより少し高く、少し見上げなければ目が合わせられない。信念を決して曲げないような、意思の強そうな黒い瞳。
そんな彼女に、米原さんは怖じ気もせずに話しかける。
「中島風香様はいらっしゃいますの?」
「私が中島風香だけど?」
それがどうした、そんな顔で彼女──中島さんは、心底不思議そうに答える。
「わたくし、部活を作りたいんですの」
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
……なんか今日この下り見たなぁ。
「その問いかけだと、私がチュウニズムをやっている、ってところまで知っているんだね? 多分尾崎君から聞いたんだろう」
中島さんがズバリと思考を当てる。
「そこまで分かっているなら話が早いですわ。中島様、わたくし達と、音ゲー、やって下さいます?」
「君達には悪いが断らせていただく」
きっぱりと断られた。
「……なんでですか?」
私は中島さんに問う。
そこに立っていたのは、これまた綺麗な人……! 肩まで延びた黄緑色の髪。それに合わせたようなセーラー服の白に映える緑色のスカーフ。背は私たちより少し高く、少し見上げなければ目が合わせられない。信念を決して曲げないような、意思の強そうな黒い瞳。
そんな彼女に、米原さんは怖じ気もせずに話しかける。
「中島風香様はいらっしゃいますの?」
「私が中島風香だけど?」
それがどうした、そんな顔で彼女──中島さんは、心底不思議そうに答える。
「わたくし、部活を作りたいんですの」
「何部を?」
「音ゲー部を」
「マジで?」
「マジですわ」
……なんか今日この下り見たなぁ。
「その問いかけだと、私がチュウニズムをやっている、ってところまで知っているんだね? 多分尾崎君から聞いたんだろう」
中島さんがズバリと思考を当てる。
「そこまで分かっているなら話が早いですわ。中島様、わたくし達と、音ゲー、やって下さいます?」
「君達には悪いが断らせていただく」
きっぱりと断られた。
「……なんでですか?」
私は中島さんに問う。
「私は、もう誰かと一緒に音ゲーをするのはやめたからね」
「…………」
私達は口を紡ぐ。……尾崎君の言っていたこと、本当だった。
「では、私はここで」
中島さんは私達を避けて進み、階段へと向かっていった。
私達は口を紡ぐ。……尾崎君の言っていたこと、本当だった。
「では、私はここで」
中島さんは私達を避けて進み、階段へと向かっていった。
『おとげであそぼっ 第二話 やめました』
「中島様を誘うためにはやっぱり、形から入った方が良いと思うんですの」
米原さんが玉子焼きを取り出しながら話す。
私達はB組──私の教室に戻り、お弁当をつっついていた。
「どういうこと?」
私は、麦茶を喉へと送ってから米原さんに聞き返す。
「五人集まらないと、学校の部室はもらえないと思いますので、とりあえず音ゲー部を形にするために、わたくしの家の一部屋でも部室として使おうかと」
「米原さんの家で、音ゲーはできないよ?」
「そこは関しては大丈夫ですわ」
どういうことだろう。まさか筐体を持ってくるとか? ……そんなわけないよね。
「──それからあかり、花音と呼んでくださいまし?」
「だからそれはちょっと……」
そう言いながら周りの視線を感じ、肩を縮ませようとすると。
米原さんが玉子焼きを取り出しながら話す。
私達はB組──私の教室に戻り、お弁当をつっついていた。
「どういうこと?」
私は、麦茶を喉へと送ってから米原さんに聞き返す。
「五人集まらないと、学校の部室はもらえないと思いますので、とりあえず音ゲー部を形にするために、わたくしの家の一部屋でも部室として使おうかと」
「米原さんの家で、音ゲーはできないよ?」
「そこは関しては大丈夫ですわ」
どういうことだろう。まさか筐体を持ってくるとか? ……そんなわけないよね。
「──それからあかり、花音と呼んでくださいまし?」
「だからそれはちょっと……」
そう言いながら周りの視線を感じ、肩を縮ませようとすると。
『∮♪♯♭♪∮~』
「──え、これって」
「歌、……ですわね」
「誰だろう、屋上かな……?」
私がそう言ったとき。
「歌、……ですわね」
「誰だろう、屋上かな……?」
私がそう言ったとき。
──ガタン……。
米原さんが椅子を倒して立ち上がった。
「ど、……どうしたの米原さん?」
「行きますわよあかり!」
米原さんはその声と共に、その綺麗な手で私の腕を掴んで、そのまま駆け出す。
「え、ちょっと、何、待って!」
またしてもクラスメイトの視線が一気に私達に向く。……この展開、本日二回目!?
猛スピードで階段を上がらされながら、私は米原さんの声を聞く。
「ピンと来たんですの、この曲のメロディーに!」
「え!?」
「BEMANIですわっ」
「……あぁ!」
私も分かった。
「……着きましたわ」
屋上の扉の前に辿り着き、歌声ははちょうど曲のサビ前まで来ていた。
「米原さん、これって──」
「ええ、間違えありませんわ」
そう言って米原さんは屋上の扉を開け放つ。
「ど、……どうしたの米原さん?」
「行きますわよあかり!」
米原さんはその声と共に、その綺麗な手で私の腕を掴んで、そのまま駆け出す。
「え、ちょっと、何、待って!」
またしてもクラスメイトの視線が一気に私達に向く。……この展開、本日二回目!?
猛スピードで階段を上がらされながら、私は米原さんの声を聞く。
「ピンと来たんですの、この曲のメロディーに!」
「え!?」
「BEMANIですわっ」
「……あぁ!」
私も分かった。
「……着きましたわ」
屋上の扉の前に辿り着き、歌声ははちょうど曲のサビ前まで来ていた。
「米原さん、これって──」
「ええ、間違えありませんわ」
そう言って米原さんは屋上の扉を開け放つ。
「「Second Heaven……!」」
「さむばでぃすくりいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃむッ!!!!」
そこには、屋上の強い風に、セーラー服のスカートと水色のツインテールをなびかせている少女がいた。
To Be Continued……