・ナノマキシム ナノマシンに作用する薬剤で、出血を止めるための各種処置を施すように命令を出すタイプ、異物に対する抗体の産生を促すタイプなど、様々な作用をナノマシンに行わせる。通常ナノマシンは身体のコンディションに応じて自動的にサポートをするように働くが、外傷や感染症などの大きなダメージを負った場合は通常の動作モードでは役に立たないため、ナノマシンを活性化させるこの薬剤を投与する。病院で一般的に使われているが、戦場において衛生兵が応急処置の一環として注射する場合もある。
・ペン型注射器 軍の救急医療キットに含まれる新型注射器。 兵士の体格に合わせた1回分の薬剤が封入されたカプセルと、注射筒から成っている。 尾部のボタンを注射器の側面にあるツメを下に押し下げて安全装置を解除してから押し込むことで、圧縮空気で押し出された注射針が出てくると同時に薬剤が体内へ注入される。 薬剤は痛み止めのモルヒネ(衛生兵のように資格があるものだけが使用する)、応急処置用の感染防止の抗菌剤、化学兵器曝露時の緊急措置用のアトロピン、非常用の栄養剤など様々な薬剤が持たせられる。 扱いが簡便で専門知識なしで使用できるため世界中で普及している。
・アラーテック モダフィニルをさらに改良し、覚醒、知覚鋭敏化を強く引き起こすようにしたもの。 作用は強く、使用した場合聴覚、視覚が鋭くなり触覚はわずかな空気の流れも感じ取れるほど鋭くなるが、反面効果持続時間は約3時間程度しか持たない。航空機の夜間任務での事故防止や、特殊部隊の任務の円滑化を図る目的で兵士に投与される。 効果の切れ方が特徴的で、最初に覚醒作用が切れ、次に鎮静作用、次に感覚鋭敏作用と順番に効果が無くなっていく。中でも感覚の鋭敏化は効果が切れるまでの時間が多少長く(個人差があるが、長いと3時間)、ちょっとした刺激でも過敏に反応してしまうため効果が完全に切れるまではあまり動かないことが推奨されている。これは全身の感覚神経が影響を受けるためで、例えばほんの少し頬を触るだけでもくすぐられたような感覚を受けることがあるため、あらゆるモノに触ることがストレスになりうる。この状態では日常生活で受ける刺激も大げさに感じ取ってしまうので、歩くのも大変である。なのでこの薬剤を投与された兵士は、任務後すべての感覚を遮断するため水が満たされた透明な離脱カプセルと呼ばれるカプセル内で効果が切れるまでを過ごす。この間、カプセルの内側のテレビで映画を見たりすることができる(音声はカプセル内のイヤホンで外界の音が聴ける)。 しかし戦場では周囲の状況をすばやく、かつ的確(薬剤の効果が持続する間は鎮静作用も働く)に察知できるので、兵士の危険回避に大いに役立つ。 薬剤の名前はアラート態勢の兵士が使うことから。
・ナノマシン ナオミ・ハンター博士によって開発された体内で様々な活動を行うナノサイズのマシン。 筋肉の繊毛運動の操作や薬剤の投与、有害物質の解毒から軍用や政府用のものは言語規制まで可能。 各種タンパク質の合成や異物の排除、止血の補助と言った医療作用によって使用者の傷の治りを早める事も出来る。 スネークがシャドーモセス島でのミッションの際に使われたものは第1世代、雷電が人工血液と共に使ったものは第2世代、SOP実用化と共に各国の軍人やPMC兵士に使われたものは第3世代と幾度かの改良を経て世代が別れている。 第3世代のナノマシンは中枢神経系への介入を行う事が出来る(感情制御や五感の共有など)。
・ナノコーティング ナノレベルで物体表面に様々な物質をコーティングする技術。従来のコーティングと違って均一に、かつ隙間なくコーティングができるため物体表面を強固に防護する。 塗料に特殊なナノマシンを混ぜることでコーティング剤が完成する。この塗料はナノマシンの作用によってムラを無くしながら表面を覆う。ナノレベルで素材を組み込むことで強度を増すことができ、戦車の表面塗装などに応用される。
・可変迷彩 迷彩塗装にナノコーティング技術を応用することで自在に光学模様を変化させることのできる迷彩。塗装だけでなく服にも適応する。 塗料表面のナノマシンが光の反射率を変化させて目的の色を出すタイプと、液晶画面の様に3原色を作り出すフィルターを表面に構築して、そこを発光させることで色を変化させる2種類があるが、前者は太陽光が十分でないとうまく模様が表れず、後者は消費電力がやや大きいのとフィルターが傷つくと性能が低下する欠点がある。最近は夜間でも性能が低下しない複合型が主流。
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・レアリエン ヨアキム・ミズラヒの研究過程で生まれた合成人間。 遺伝子の書き換えとナノマシンによる細胞の改造など、各種処置を施されてこの世に生まれた。 批判を浴びつつもヴェクター社が製造を開始、軍に対グノーシス、ラムダドライバ戦の切り札として配備されつつある。尚、どのように製造されているかは全く公開されておらず、倫理面での批判が高まる要因となっている。
・体内通信 ナノマシンによる通信のこと。脳内のナノマシンが言語野に生ずる電気信号を読み取ってその人物が話そうとすることを相手のナノマシンに伝達し、受信側のナノマシンが耳小骨の振動と言う形で音に変換することで会話が成立する。実際に口に出して話すことしか送信されない。そのため慣れない内は口で喋りながら話してしまう者もいる。 尚、発信者のナノマシンによって個人個人の声紋まで送信されるため聞き取る側は普通に会話するのと変わらない声を聞くことが出来る。 音を出さずに会話できるため、隠密性を有する作戦で重宝されるほか、周囲の騒音に邪魔されないので戦闘時の的確なやり取りにも欠かせない。 しかし、中継を挟んでもせいぜい1キロほどしか通信が出来ないため通信のメインは軍用無線である。 送波出力を上げれば衛星や哨戒機のような電子戦装備を持つ航空機の中継で数百キロ範囲での通信が可能になるが、その場合はスクランブルをかけなければ双方の位置がバレる恐れがある。 通信時に耳の後ろに指を当てるのは耳小骨に埋め込まれたスピーカーのスイッチを入れるためである。基本的に押している間通信が可能で、受信時にスイッチを押すことが応答となるが、拘束された場合に備えて言葉をつぶやく(開け、など)事でも起動が可能。この場合は再びつぶやくまで通信が出来る。周波数合わせはこの原理で数字をつぶやく。
・人工血液 文字通りの人工の血液。主に赤血球のことを指す。 ナノカプセル内部にヘモグロビンを封入したタイプのものと、酸素溶解能の高い物質を用いるタイプが主流となっている。医療用ナノマシンを使って体内に生産プラントを作り出すことで、人工血小板を即座に作り出して止血補助する機能を持たせた軍事用の完成と共に、白血球はナノマシン、赤血球はパーフルオロカーボンで代替した全血代替人工血液が発展した。プラント潜入時に雷電に使用されたものはこの総入れ替えタイプの第2世代。 第2世代の人工血液は腎臓での老廃物の除去能が小さいため、腎不全患者ほどではないにしろ、数か月に一度程の割合で透析を行うことが必須である。 かつては戦場で負傷した時に都合がよい(人工の方が血液型や感染症などの従来の輸血に関わる問題が一切なくなる上、兵士の強化もできる)ため特殊部隊など高度に肉体を使う部隊は任務中に血液を入れ替えていた。
・コフィンシステム 元は防衛省技術研究本部で行われていた「ナノマシンの脳電気信号を読み取る機構を使った先進的操縦システムの研究」で、NERV設立とともにNERV技術開発研究所との共同開発に転換して、エヴァの操縦システムを応用する形を取る事に決定し「EVAにおける非接触型脳神経接続の応用研究」に移り変わった。 移行後システムのプロトタイプが完成したものの脳から発生する電気信号を正確に読み取り、なおかつノイズを除去するために膨大なマシンパワーが必要な事が判明し、ハード面での技術進歩を待つ事になる。 そしてMAGIの技術を応用した有機コンピューターの完成によってついに戦闘機への搭載が可能なレベルに到達、システムとコンピューターに適合した765プロのメンバーがパイロットを務めることで実証試験に入った。現在は万人向けに改良されたシステムがRナンバーへ搭載され始めている。 このシステムはナノマシンがパイロットの脳から電気信号を読み取り、それを操縦系統にフィードバックする事で直感的な操縦を実現したもので、A-10神経を介してパイロットを直接リンクさせるエヴァの操縦システムから発展したものである。 理想は完全にコックピットを装甲化して外部の情報を機体に取り付けたカメラによって得ながら操縦桿を使わず、完全にパイロットの脳だけで操縦する事であるが技術的な課題が多く、実現には至っていない。開発当初、この理想に沿ったコックピットのイメージ図がパイロットが仰向けに寝た姿勢で機体に搭乗するスタイルであった事から、「棺桶」を意味する「コフィン」の名で呼ばれるようになった。 実用化第1号である765小隊で運用されているシステムはパイロットとコンピューターの相性、システムとパイロットの相性が合わなければ全く使い物にならなかった(エヴァ同様機体の方がパイロットを選んだとも言われている)ため、搭載機体が専用機となっている。その後、パイロットを選ばずシステムが扱える改良型が開発されたため、こちらはRナンバーへの搭載が始まった。 このシステムの初期型を搭載した機にはシステムの適合者のDNAが組み込まれたDNAコンピューターを利用したAIが必須となる。 完成したシステムに馴染む戦闘機があてがわれており、その機体はかなり回収が施されているためオリジナルとは外見以外殆ど同じ部分がない。 改良型はヒトのDNAを基に修飾を加えたものを利用しており、人間ならば誰でも運用が可能となったが、システムを利用した操縦は特別な訓練を積まなければ中々実用的なレベルまで達することが出来ない。
・BINDEN コフィンシステムにおいてパイロットの神経と操縦系統を接続するシステム。 地上でのコフィンシステム経由のシミュレーションに使われる。ドイツ語で繋ぐの意。
・MAGI カスパー、バルタザール、メルキオールの3つの第7世代の有機コンピューターからなるNERVの中枢ともいえるスーパーコンピューター。 コンピューターといっても人格移植OSを実装しているためジレンマなど人間と同じような思考が可能。 悠長に会話・・とまでは行かないがヒトの脳そのものと言えるほどの高い知能を持つ。 開発者は赤木ナオコ博士、システムアップは娘のリツコ博士が行った。 なお、コンピューターには赤木ナオコ博士の女としての思考、科学者としての思考、母親としての思考の3つの思考パターンが移植されている。 演算スピードはぶっちぎりのトップで世界中のコンピューターが束になっても軽くあしらわれるレベル。 バックアップが松代にある。 第3新東京市の市政と街のシステム全体を統括しており、街そのものを手のひらに治めていると言ってよい。 戦闘時にはエヴァのバックアップを担当し、敵性勢力の戦力分析や脅威度判定、侵攻の度合いに光学観測による武装の推定など多岐に渡る索敵と分析で戦闘のサポートを行う。街の監視カメラやセンサーはMAGIのためでもある。 日本政府の防衛、インフラなどのネットワークシステムの防護と、攻撃を受けた際に攻撃元の特定と反撃を必要に応じて行うため世界中の諜報機関からは毛嫌いされる存在である。
・ダーナ TDD-1に搭載されたAI。開発はNERV人工知能研究所で、テレサ・テスタロッサの人格を移植しており事実上の分身といえる。 TDD-1のほぼすべてを制御でき、一人でも操縦できるのはダーナのバックアップがあるため。 ハッキングによる乗っ取りに対する切り札として、テッサとの共振によって直接コンタクトを取ることですべての権限をテッサへ戻す緊急アクセスを行うレディ・チャペルに本体がある。 索敵、脅威判定、攻撃補助などもほぼ全自動。
・VR訓練 その名の通り、仮想現実空間を利用した訓練の事。一時期流行と言えるほど採用されたが、SOPシステムの導入によってパイロットや特殊な環境での活動を行う兵士以外の利用は激減した。 自衛隊でも採用されており、国土の狭さと予算の制限による訓練の限界をVR訓練によって解決している。現実感の欠如を防止するため、訓練時間は決められており実際に体を動かす訓練と並行して行われる。 特に航空機パイロットの養成には欠かせないもので、これまでの訓練より遥かに効率よく現実に沿った訓練が行えるため、一般の旅客機のパイロットから戦闘機のパイロットまでがVR訓練を積む。 パイロット・チルドレンと呼ばれる子どもたちも勿論VR訓練を行っており、その増加に拍車をかけているためしばしば反戦団体から非難の対象となっている。 765小隊も例外ではなく、実際に戦闘機を飛ばす訓練と共にVR訓練による戦闘訓練が行われる。 体内のナノマシンと連動することで、Gまで再現できる。
・ラムダドライバ ASに搭載された防壁で操縦者の精神力を基に形成される。 ウィスパードによってもたらされたブラックテクノロジーであり、ATフィールドかヒルベルトエフェクトで中和、侵食するか操縦者の意識を失わせない限り破ることは困難。 意識をしていない時は防壁がなくなるので、その隙を狙って冷却装置を狙われることがある。 精神世界の干渉可能な範囲を、物理的な世界へ引っ張り込んでいるため操縦者の精神力と、それを物理的に増幅させるための操縦者の擬似的な頭脳と神経系が必要であるため、エヴァと同じく操縦者そのものを模したものでなければ展開できない。 妖精の目によって可視化できる。
・ECCS 対電磁迷彩対抗手段。対空ミサイルやセンサー系に実用化が進んでおり、ECS搭載のASやヘリもこれらの兵器に狙われれば通常兵器と変わらない。 このため、ECMやECCMによる「電子的な化かし合い」が頻発する。 ECSの発するオゾン臭や、紫外線の反射パターンの変化などを感知して誘導する。 装置が大型で、個人で携行できるものはまだ存在しない。
・ヤマト 日本政府の運用する、防衛、産業、インフラなどあらゆる物を管理している超大規模AI。社会を形作るシステムの防護と、最適な運用を行うためのサポートを行っており、管轄は内閣府。
・さきもり 防衛省の所有するAI。装備開発、戦術ネットワーク管理など自衛隊の運用に関するサポート業務を行っている。
・ATフィールド 絶対的な防御力を持つ壁のようなもの。使徒とエヴァシリーズのみ展開でき、エヴァでなければ使徒と戦えない理由になっている。その防御力は凄まじく、核兵器すら通用しない。 別次元への干渉可能範囲を広げる事でフィールドに干渉、無効化できるヒルベルトエフェクト、同じATフィールドによる侵蝕によってのみ突破が可能。若しくは圧倒的な力で強引に穴を開けてもいい。 エヴァのフィールドがパイロットの精神状態に大きく影響される事から「心の壁」であるとの見方があるが、正体はよく分かっていない。 フィールドの形状を刃のように変えてぶつけたり、或いは壁状のままぶつけることで攻撃する事も出来る。 ラムダドライバが通用しないため、大きな抑止力ともなっている。
・ヒルベルトエフェクト ATフィールドの解析データを基に擬似ATフィールドともいえる力場の形成を目指して研究が行われた結果、機械的にATフィールドの再現に成功したもの。 再現とは言え、ATフィールドに比べてラムダドライバに対する侵食能力は少々劣る。 しかも防御能力はゼロである。 反面、コストは低く抑えられたため艦船などに複数搭載してアンプリファイヤーで出力を増幅させることで、通常戦力でもラムダドライバ搭載のASに対抗できるようになった。 なお、人の脳に人為的に発生回路を作ることでその人間の持つエネルギーを2次電池としてエフェクトを発生させることが出来る。 グノーシスと呼ばれる存在に対しては、存在する次元をこちら側に固着させる特性を持つことから、様々な敵に対しての切り札のようなものとなった。 倫理面に問題が多すぎるためにタブーとされていたがヴェクター社のバイオテクノロジー研究所のヨアキム・ミズラヒ博士の独断によって1人だけヒルベルトエフェクトの発動が可能な人間が生まれている。 その後、グノーシスの出現やテロの激化から批判を浴びつつもヒトを基にした百式レアリエンとして量産、世界中の軍に正式に配備される事が決まった。
・SOP Sons Of the Patriot の略。 アームズ・テック社を前身としたATセキュリティ社が開発した戦場管理システム。 ナノマシンによって各兵士の現在地、残弾数、消費弾薬量、命中率、殺傷人数、進軍距離、発汗量、血糖値、水分量などのあらゆる情報を中央のコンピューターに集め、一括して管理することで司令部が極めて精度の高い命令を下す事を可能とした。 また体内のコンディションをナノマシンによって自動管理し、痛覚コントロール、五感の共有、傷の治療、アルコールの分解など兵士を常に最適な状態で戦えるように調整するコンディション維持機能がシステムに組み込まれており、新兵もベテラン兵士のように振舞う事が出来るようになったため、PMCの急増する兵士の需要に応えるようにシステムの規模は拡大していった。セキュリティ機能によってシステムに登録していない人物が引き金を引けないので、現地で武装勢力が武器を手に入れたとしても問題はない。 逆に言えば登録なしでは戦争活動が一切できなくなる。これによって戦場の管理が実現した。 米軍はもちろん、同盟国正規軍、警察機関までこのシステムの適用が行われている。 コンディション維持機能には兵士による戦場でのトラブルを避けるべく感情制御が備わっていて、ナノマシンが脳内で様々な物質を分泌する事で感情に起因するトラブル(虐殺や略奪、新兵の怯えによる戦闘不能や殺人行為への躊躇による任務放棄など)を回避している。このため敵を殺害すると同時に快楽物質を分泌する事でコンバットハイを作り出し、新兵を好戦的にすることが可能となった。システムに登録されていないものは引き金すら引けないため、武器のロックによって反逆行為を強制的に押さえ込むことができる。これによってPMCはジュネーブ条約を回避、更に戦場へ進出をした。 しかしナノマシンによる感情制御は脳に直接作用するためダメージが大きく、拒絶反応を薬で無理やり押さえ込むため更にダメージが増大する悪循環によってPMCの兵士の脳は破綻寸前にまで追い詰められている。戦争経済発展のきっかけであり、終わりのきっかけでもある。
・エシュロン NSAの管理する超大規模情報集積分析システム。 世界中の通信(固定電話、携帯電話、コンピューター通信、インターネット、無線通信)を傍受し、解析する。世界中の合衆国大使館、米軍基地にアンテナがあると言われている。 世界最高の通信技術を保有しているが、NERVと戦略自衛隊のネットワークへは入れなかった。 北朝鮮やイランのような敵性国家の通信のみではなく、同盟国も監視対象に入っているが、運営に関わらずとも必要な情報の提供を受けることができるため非難することはない。そもそも存在は秘密であるため問題になる事はない。
・NSOP SOPに代わる戦場管理システム。条約によって人格を否定する非人道的なナノマシンによる人格の最適化、感情の制御を禁止したため、現在位置特定や止血などの応急処置を有事の際に限って行うことに機能を限定したもの。個人認証による武器の使用制限も体内のナノマシンと連携して行う。NはNewの意。ナノマシンの制御は自律制御の他専用の端末で行う。
・キャパシティダウン 対能力者用音響兵器。 能力者が脳の演算を妨害されると能力を使えなくなることを利用し、特殊な波長の音波で演算能力を混乱させ、能力者を無力化する装置の総称。 甲高い音を発し、能力者は能力のコントロールが不能となるが能力がない人間にはただの高い音にしか聞こえず、無害である。スキルアウトや街のガラの悪いグループに何者かが横流ししているとの噂があり、事実第10学区周辺でこの兵器を使った犯罪が発生している。 元は能力者を捕えるためのもの。
・ツリー・ダイヤグラム 学園の管理するスーパーコンピューター。静止衛星として学園上空に漂っており、学園都市の管理、能力開発プログラム作成、各種研究、天気予報などあらゆる学園の活動に深くかかわっている。 申請すれば個人でもツリーダイヤグラムを使ってデータ解析などを行うことが出来る。 製造、メンテナンスはNERVの赤木リツコ博士によるが、関係するのはあくまでハード面のみで何に使われているかは知らない。天気予報は秒単位で天気を100%的中させる。
・イャート3 ロシアで開発されていた新型化学兵器。 呼吸器から人体に侵入し、肺胞を刺激して浸透圧のバランスを崩壊させると同時に心筋に作用して血圧を上げる。結果として肺水腫と心不全を起こして死亡する。 純度が低くても毒性を発揮し、かつ扱いが簡便で容易に空気中に放出されて広域に広がる。 次世代の化学兵器と期待されていたが、扱いの簡便さが逆に対処しやすいという欠点に繋がり、V剤の研究が進んだ現代でわざわざ使う物としては不十分な毒性もあって実戦配備はされなかった。 しかし、製造コストの低さとどこでも手に入る薬品で作る事の出来る隠密性の高さ、広いエリアを殺傷力を保ったまま汚染できる特徴から非合法組織に目が付けられ、ソマリアやメキシコなどの麻薬カルテルやテロリストによって大量生産がされているとのうわさがある。 色は緑で、比重は空気よりも重く下に貯まっていく。ガスマスクのみで防護できるが、除染作業で全身を洗う必要がある。 水では分解されないが、水で容易に洗い落とせるため洗濯だけで除染できる。しかし、排水は蒸発するとガスを放出するため、化学薬品による中和処理が必須となる。
・ECS Electromagnetic Camouflage System。 電磁迷彩と呼ばれ、エメリッヒ博士の開発したステルス迷彩の応用で赤外線から電磁波に至るまであらゆる探知技術を欺瞞することが出来る。 ただし、紫外線までは欺瞞できないため鳥には無意味。また、作動時にはオゾン臭がするため嗅覚が敏感な犬などがいると見えなくとも位置がばれることがある。 既に既存技術化しつつあり、先進国では対ECSモードを搭載したミサイルや探知機が配備されつつある。しかし、未だ戦場では非常に有効な手段である。