スノーゴーレムのいちにちは、
メザマシドリのなきごえではじまります。目をさましてみじたくをおえたゴーレムは、ナシとドングリのあさごはんをすませ、ナシがりにでかけます。ナシのはえている木は、
とてもあついちいきのそばにあるので、にがてな
ファイヤーオオカミにであうことがあるようです。
あるひ、スノーゴーレムはたくさんのオオカミたちにおそわれました。なんとかオオカミたちをおいはらったゴーレムでしたが、ておしにぐるまのタイヤにかみついていた
ファイヤーオオカミのこどもをみつけました。ゴーレムはそのこどもをおいはらおうとしましたが、オオカミのこどもはうれしそうにゴーレムのあとをついてきたのでした。
ゴーレムがおうちにかえりついたとき、ナシのはいったにぐるまがとつぜんもえました。オオカミのこどもがにぐるまにかくれていたのです。こまったゴーレムは、オオカミのこどもをそとへはなしました。…しばらくすると、そとでかなしいなきごえがきこえたのでゴーレムがみてみると、オオカミのこどもがさむそうにこごえながら
こわいとりたちにいじめられていたのでした。
とりをおいはらったゴーレムは、しばらくのあいだオオカミのこどものめんどうをみることにしました。
ぎゅうにゅうをのませたり、かおのついたゆびであやしたりしました。とおくでオオカミのなかまのなきごえをきいたゴーレムは「あしたになったら、なかまのもとへおくってあげよう。」とおもいました。
つぎのひ、ゴーレムはオオカミのこどもをつれてほのおのやまをめざしました。ほのおのあつさでじぶんのからだがとけるのをがまんして、ついにオオカミのこどもをなかまのもとへとどけることができました。オオカミのこどもにわかれをいい、かたちのかわったからだをひきずりながら、ゴーレムはじぶんのおうちにむかいました。しかしそのとちゅう、なんとオオカミのむれがおそってきたのでした。「もう、たたかえない。やられる…」そうゴーレムはかくごしましたが、むれのなかからオオカミのこどもがうれしそうにとびだし、ゴーレムのかおをぺろぺろとなめたのでした。
ゴーレムは、とけていくからだのまま、いいました。「オマエ…イッショ…タノシイ…アリガトウ……」。
この二者の心の通い合いには、雪も炎も何ら障害にはならないのだろう
……盗まれたサンドイッチを巡り、不毛な争いを繰り広げていた
フィンと
ジェイクと
アイスキングは、その様子をただただ見つめていた。「たとえ相容れない仲でも、喜びを分け合うことができれば、それは素晴らしいことなんだ」…それを思い知らされたフィンは、アイスキングに仲直りのチューをしたのだった。