漆黒の背景に広がる星のような煌き…自分と同じように空間をたゆたっている
バナナマンと
宇宙船…苦しい…息ができない…宇宙船に戻らなければ…腕を伸ばす…それよりも速く遠ざかっていく宇宙船……やばい…もうだめだ……そう思った瞬間、ウエェーッと鳴く
宇宙フクロウの姿…!!
奇妙な夢と宇宙フクロウの出現に、思わず飛び起きるジェイク
本当に目を覚ましたジェイクは、
フィンに今見た夢の内容を報告。宇宙フクロウの出現は、その夢が“予知夢”である可能性を示しているのだ。「ジェイクは宇宙船で宇宙に飛ばされて、酸欠で死んじゃう運命…?」不安になるフィンを「気にするな、ただの夢だ」と諭すジェイク。ふと、
ツリーハウスのドアをたたく音。フィンが窓から外を覗いて見ると…バナナマンの姿…。
大慌てで警戒するフィンとジェイク。諦めて去っていくバナナマンを確認したフィンは「ジェイクが死んじゃう運命なんて変えてしまおう」と意気込むが、ジェイクはなぜか運命を受け入れる気満々。「死んでも魂としてフィンと一緒にいられるのだから、悲しむことはない」と、理解の難しい死生観をフィンに説明。…それはともかくとして、バナナマンの動きを監視するフィンとジェイクだった。
バナナマンが入っていったのは、朽ちた宇宙船の居住区画のような不思議な形の家。フィンとジェイクは家の近くまで接近し、窓から内部を観察。TVを見ながらエアロビクスに励むバナナマンは、ガラスのヘルメットをかぶった…「夢と同じだ!…やっぱり受け入れるべき運命なのか…」そう考えるジェイクをよそに、フィンはバックパックからボウガンを取り出し、矢に火を灯す…ジェイクを死なせないために、バナナマンを始末しなくては…。威嚇のつもりで矢を発射するフィン。しかしその矢は頑丈なヘルメットにぶつかって跳ね返ってしまうのだった。
2発目の矢を放ったフィン。だがそれは家の内部を跳ね回り、窓を飛び出して見当違いの方向へ。矢の飛んでいった家の裏手へと行ってみると…そこには宇宙船。そう、ジェイクの夢に出てきたものとまったく同じ形のものだった。「やっぱり、今日なんだな。俺様は運命を受け入れるぞ!」と叫ぶジェイクを遮ったフィンは、宇宙船を処分するために動力であろうダイナマイトの導火線に火をつけた。しかし、いつの間にかコクピットに乗り込んでいたジェイク。導火線を消そうとするフィンとジェイクがもみ合いになっているところへ、宇宙船の部品を持ったバナナマンがやってきた。「やめろ!まだ完成してないのに!」…。
必死にジェイクを宇宙船から引き離そうとするフィンだが、「行かせてくれ…」と譲らないジェイク。そして、ダイナマイトが起爆し、宇宙船が空へ飛び立とうとする…と思いきや、噴射炎がすぐに止んでしまい、その場に勢いよく落ちてしまった。さらに落下の衝撃で地盤が抜け、ジェイクとバナナマンは下へと落ちていった。ジェイクの後を追うフィン、そこは地下水が湖のように溜まっている空間だった。
落ちた地底湖の中で目を覚ますジェイク…あれ?この光景は…夢と同じだ…“予知夢”はこれを暗示してしたのか!…はしゃぐジェイクに、追ってきたフィンが泳いで近づいてきた。「君のそばにいたい」そう言ってジェイクに掴まるフィンだったが、だんだん息苦しくなり…急いで海面へと顔を出した二人。
「結局あの夢と全然違った」一瞬考え込むジェイクだが、「フィンがいたから違ったんだ。あの予知夢のような事が再び…」と結論付けた。その傍らで「僕は君を死ぬまで放さない…」と、嫌がるジェイクを追いかけまわすフィンであった…。