谷を塞ぐように張られたクモの巣を“ヘンテコなトランポリン”と勘違いしてダイブしたジェイクは、案の定クモの糸にひっついてしまい、ジェイクを助けようと飛び込んだフィンも同様にクモの巣の虜に。糸を断ち切る手段もなく困っている二人のそばで、すでに巣に捕らえられていた
虫たちは「クモの餌になる運命に従うしかない」とつぶやくだけだった…。
クモの糧となってしまうピンチだが、あまり動じていないジェイク…
しばらくして、巣を作ったと思われる巨大なクモの夫婦が戻ってきた。何やら口ゲンカをしているクモの夫
エドと妻
バーバラは、巣の中のフィンたちを発見。クモ夫婦の口論は止まず…「“僕”が張った巣に“僕たち”のゴハン」だの、「糸を出すのを気持ち悪がるのはやめて」だの、「ボクをキモいと思ってるんだろ」だの…。立ち去るバーバラをよそに、眠るジェイクを尻から糸を出してグルグル巻きにするエド。ボヤキながら困っている様子を察したフィンは、エドに詳しく話を訊こうとするが、「餌と会話する気はない」と拒絶。フィンは仕方なく虫の一匹を口に入れて食べたフリをし、エドを信用させることになんとか成功した。
「自分は妻を愛しているのに、やることなすこと非難される…自分は本当は嫌われているのではないか…。」苦悩を吐露するエド。アドバイスに窮するフィンだが、いつの間にか起きていたジェイクの「プレゼントを贈ればいい」との助言をエドに伝授。エドはそのプレゼントを探しに巣を離れた……「今が脱出のチャンス!!」フィンの口に居た虫が喜び勇んで飛び出したが、すぐさま元のクモの糸へ…。
「懸命に尽くしているのに、彼女は何とも思っちゃいない…」悲しげにぼやきながら贈り物になる物を探すエドは、道端で朽ちているガイコツの
魔法の剣を発見し、炎を出す剣のカッコ良さに思わずバーバラとの仲直りを妄想。…一方、巣からの脱出を目論むフィンは、ツバで撃ち落とした鳥のクチバシを使うという途方もない徒労に勤しんでいたのだが、運悪くバーバラが戻ってきてしまい作戦は無駄骨に。とりあえずバーバラに「ダンナが贈り物を持って戻ってくる」と伝えるジェイク。ちょうどその折、エドも戻ってきた。興奮気味に魔法の剣をプレゼントしたが…剣の炎はバーバラの気持ちを灯すことはなく、逆に「自分が欲しかっただけでしょ」と恫喝。完全に逆ギレモードとなってしまったエド、フィンたちを捕らえた巣を剣でバッサリ斬り、「餌を捕るのはいつも僕だ!君は巣も張れないクセに!!」と妻に暴言…。
巣から解放されて一目散に逃げるフィンとジェイク。しかし「食ってやる…!!」と夫に暴力を振るうバーバラと泣き叫ぶエドの声を聞いてしまったフィンは、居ても立っても居られなくなり…今にも夫を喰らおうとするバーバラに大木をぶつけるフィン。その言葉の制止も聞かずに襲い掛かる怒りのバーバラ。フィンは腕と体を掴まれ、絶体絶命……とその時だった。バーバラが急に苦悶の表情、そのおしりが徐々に膨れていき、繭状の袋が現れ……。
おしりから無数に飛び出したのは、
クモの子供たち。紛れもなくそれは、エドとバーバラの“愛の結晶”。「私たち親になったのよ。やり直しましょう…」誓いのキスをする二人のクモ、その様子と周りでワラワラとうごめく小さな黒い塊たちに絶句のフィン。ジェイクは穏やかな表情で言った。「命は、繋がってんだ…。」ビビり気味に納得するフィンであった…。