多くの
荒くれ者たちによって湖に沈められているその納屋から突然顔や手足が生え、荒くれ者たちを蹴散らした。それは“
納屋超人”…ここ
シャイニー島に棲む伝説の怪物だった。その圧倒的なパワーに驚く二人だったが、荒くれ者たちから一斉に「
トレイン!トレイン!」というかけ声が。荒くれ者たちの中でかなりの実力者らしいトレインは、納屋超人の真下に立ち挑発。しかし、納屋のケツに押しつぶされてあっさりノックアウト…。
湖に力なく浮かぶ荒くれ者たちを見て「僕たちで勝てるかな」と不安のフィン。ジェイクは納屋超人と戦うことに消極的だったが、フィンの「コンビで戦って倒せば有名になれる」の言葉につられ、二人で納屋超人打倒のトレーニングを開始することになった。柔軟体操・縄跳び・スパーリングと次々にこなしていくフィンに対し、ジェイクはなんだか心ここに在らずという感じ。フィンがジェイクの体を注視。すると…ジェイクは目を背中に移動させてこっそり携帯ゲーム“
コンピーズ・キャッスル”をプレイしていた。「ゲームスコアの維持が大事だ!納屋超人なんてどうでもいい!」…明らかにやる気に水を差すジェイクの態度にムカッとしたフィンは、空手チョップでジェイクの手からゲーム機を叩き落とした。ジェイクとの別れを惜しむように虚しく壊れるゲーム機…。
「お前…ボコボコにしてやんよォ!」…大事なゲームを否定された怒りを込め、ジェイクは拳でフィンを打ちのめした。フィンとジェイクの荒れた心模様を表すかのように、突然辺りが雨で濡れていく。「真面目にトレーニングしなかった事を謝れ!」「ゲーム壊した事を誤れ!」…謝罪を求めながら、相手からの謝罪を頑なに拒む二人の壮絶な殴り合いはしばらく続き、やがて争いは「目に泥を塗る」「オケツを噛む」「ズボンを脱がす」といった子供っぽいものへ。そして、戦い疲れた二人はそのまま納屋超人のいる湖へと向かう。「相棒なんかに頼らないで、一人で倒してやるんだ…」
退屈で眠りこけていた納屋超人は、二人に「二人同時にかかってこい」と余裕を見せつける。しかしフィンやジェイクは、いまだお互いの相棒を無視して単独で戦いを挑もうと自棄になっていた。モタモタしているうちに、納屋超人の特大のパンチが地面にめり込むほどヒット。ケンカの疲れと攻撃で、フィンとジェイクの意識が遠のいていく……。
ボロボロのフィン。これでは納屋超人を倒すどころではない…
……「ようこそ、“夢の中”へ。」なぞの声で目覚める二人。二人のいる場所は、なぜか中古自動車の販売店のような外観。声をかけた人物・
ドリーム戦士が、車を洗いながら二人につぶやく。どうやら納屋超人を倒すヒントを伝授してくれるらしいのだが…「俺は安い車をセコい手で売ってる」「ライトを消したせいで運転が下手」「スウェットに別の名前」「金色の熟したリンゴをかじれ」…そのワケのわからなさに戸惑う二人。意味を尋ねようとする二人を無視し、戦士は「昼寝は終わりだ!」と夢を強制終了させてしまった。
眠っていたおかげで疲れとダメージをすっかり回復させて目覚めたフィンとジェイク。二人はケンカをしてしまった事を互いに詫び、観客と化した荒くれ者たちの声援を背に受け、改めて納屋超人と相対する。だが、無策ではまた返り討ちにされてしまう。ふとドリーム戦士の言葉を再確認し、あることに気付いた。ケンカ中にやぶれかぶれで行っていたセコい“泥攻撃”“ズボンずらし”“オケツ噛み”…これを戦士は納屋超人攻略のヒントとして暗示していたのではないか…?
勝機が見えた二人は早速戦闘を開始。先ず遠距離からジェイク投石器で砂を投じ、納屋超人の視界を奪うことに成功。そのスキに真下へと接近、超人の納屋を捲り上げてオケツを露出させ、そこに噛みついた!!……急所を狙われたまらずダウンする納屋超人。勝負は決した…フィンとジェイクの勝利だ…!!
荒くれ者たちに胴上げで祝福されるフィンとジェイク。その二人の手には、協力して伝説の魔物を蹴散らした勇者たちの証…“
伝説の兄弟のメダル”が握られていたのだった…。