キャンディ王国の王になっているという突然の展開に困惑のフィン。だがよく周囲を見てみると、何かがおかしい。宙に浮く王冠、明らかにヘンな
バナナガードたちの姿……。ふと、バブルガムの肩からイモムシが出現し、窓の外へと逃げていく。王冠を付けた小さなそのイモムシに見覚えがあったフィンだが、「夢だと気付いていないわ」というバブルガムの囁きとともに、周囲の光景が変化していく…。
いつの間にか、フレイムとの食事の場にいるフィン…
気が付くとフィンは、
フレイム・プリンセスとテーブルを挟んで二人きり。フレイムに「食べなさーい!!」と怒られつつ、差し出された豆のスープを口にするフィン。何となくいい心地でいると、場がいつの間にか
ツリーハウス内に。そしてフィンが戸惑う間もなく、フレイムの姿が
ペパーミント・バトラーに。スプーンを持っていたはずのその手には、さっき見たイモムシが。何らかの“妨害”で見た目を変化させながらもペパーミントは、フィンに「あなたに危険が迫っている。この夢から覚めなければ」と警告するのだった。
フィンのいる場は唐突に
図書館に。窓の向こうの空間には、誰にあげるかもわからないプレゼントを梱包する
ジェイクと
レディ・レイニコーンの姿が。鼻から梱包テープを出し、普通にしゃべっているレディは明らかにヘンだ…などと思っていると、またイモムシ発見。イモムシを追いかけつつ彼らと合流し、ジェイクと会話するフィン。どうやらジェイクも“夢の中”で、二人はこの不可思議な夢で繋がっているらしい。夢なのだから想像で何でもできるだろうと思ったフィンは、試しに想像で剣を出現させてみた。しかしうっかりサメに食いつかれる夢を想像してしまったせいか、剣が“サメの剣”となって襲い掛かる…。
「想像が場に影響する」ことを確認したフィンとジェイクは、体を縮小化してイモムシが逃げ込んだ穴の中を進んでいった。氷で覆われた平地へと出た二人は、
アイスキングと遭遇。なぜか二人を
フィオナと
ケイクと呼んだキングは、大慌てで何かから逃げているようだったが、遠くからその追っ手…無茶苦茶に合体した巨大な
ガンターが進撃してきてビックリ。ダッシュで逃げた二人は、いつの間にか変化した森の中に父・
ジョシュアを発見。ジェイクは思わず父親に助けを乞うたが、突然ジョシュアは無言でマフラーを編み始めた。そしてそのマフラーは、徐々に大きなイモムシの形をとっていく…。
異常な速さで山の方へ逃走したイモムシを、フィンとジェイクは想像で足を変化させて追跡。降ってくる
ランピー状の雨は、山頂に近づくにつれて雪へと変化。そして山頂には、氷結したイモムシ。ジェイクの迷いない「ぶっ壊せ」の指示に従い、フィンたちは想像で出現させた大きな石でイモムシを砕いた。溶けるように周囲が変化し、二人は元のツリーハウスの寝室で目を覚ました…。
不可思議な夢からの脱出を喜ぶフィンとジェイク。ところが周囲を注意深く観察したフィンは、未だ場がヘンなままであることに気付く。ヘンテコに映る
自分の姿、落下して割れては戻るコップ…。「夢からまだ覚めてない」…状況に全く疑問を持っていない怪しげなジェイクを、フィンは捕まえて抓ろうとする…すると、ジェイクがドロドロに溶解。さらに解けた跡から出現したのは……夢の仕掛け人・
イモムシキングだった。
イモムシキングは言う…「お前を夢に閉じ込め、命のエネルギーをいただく」。フィンは抗おうとするが、思うように体が動かない。一生夢から出られないかもしれないというフィンの不安に呼応するように、背景にヒビが入る…フィンはふと、ジェイクの助言「おっかない事考えてっと、何もかんもぶっ飛んじまうぞ」を思い出し、この状況からの脱出の糸口を閃いた。フィンは集中して念じる…夢がぶっ飛んでしまうような、自分にとって“怖い事”を…。
突然、フィンのヘソから“海”が溺れるほど大量に吹きだしてきた…かと思うと、そこから
リッチが這い出した。リッチに襲われて恐怖するフィン、そののヘソからバブルガムが飛び出し一瞬喜んだが、そのバブルガムはリッチとコーヒー…リッチに対する恐怖と、バブルガムとの越えられない年齢差の壁という深層の恐怖が具現化されていく。ヘソから生えたイスが逃げようとするフィンを捕らえ、背後にはミステリーの館で会った
女性の幽霊が……。夢の中に恐怖の記憶を呼び込み続けるフィンの傍らにいるイモムシキング、その姿が見るからに弱っている。フィンのヘソからピエロが飛び出したその時「もう…降参だ……」…恐怖という“負の命のエネルギー”を食らわされたイモムシキングは、フィンに負けを認めた。フィンとジェイクは夢から解放され、元のツリーハウスに。
フィンに「出ていけ!」と言われ、ヒョロヒョロのままハウスから退散するイモムシキング。それでも「本物かな?」とジェイクをつい抓って確かめてしまうフィンであった…。