沼地で泳ぐつもりだったものの、思うように楽しめなかった二人は、木の下で雨宿り。虫刺されに遭い、最悪の気分でその場を後にしようとしたその時、そばの池でじっと顔を出していた魚…のような生き物が突然、しゃべりだした。「僕
ウービーウー。助けて…。」…助けを求められた以上放っておけなくなったフィンは、「仲間たちの危機を救ってほしい」という嘆願を聞きながら、そのウービーウーと名乗る生き物の仲間が住む
ウービーウー村へと歩みを進めるのだった。
マッドスキャンプたちは、ある“脅威”に悩まされているという
ウービーウー村の長老の歓待を受けるフィンとジェイク。この種族“
マッドスキャンプ”は、最近同じ沼地に棲みついた
ドデカガエルという巨大な生物に追われ、捕食されるかもしれない恐怖に悩まされているという。長老は、そのドデカガエルの討伐をフィンたちに依頼。フィンたちもモンスター退治ができるとあってか、快くその依頼を引き受けたのだった。
広く迷いやすい沼地を探索するフィンとジェイクは、長老から謝礼として受け取っていた
棒付きキャンディを目印として落としていくことにした。しばらく歩いていると、謎の巨大な足跡を発見。獲物が近いと見るや、足跡の向かう先をダッシュで追跡するフィンたちだったが、自分たちがいつしか同じ道を何度も通過していることに気付き、一旦追跡をストップ。目印のキャンディも尽きてしまい、フィンたちは迷子状態に。ふとジェイク、現在地を確認するため体を周りの木より高く伸ばす…だが、視界不良で全くわからないうえ、落雷がジェイクの頭にヒット。顔が丸コゲのジェイク…。
野宿の場所を探すことにしたフィンたち。火起こし中のジェイクのうっかりから派生した“もらい落雷”で、薪に火を点けることに成功…とその時、フィンは生き物の気配を察知。せっかく点けた火を消し、その気配のする方へと急ぐ。フィンたちは開けた草原に大きな生き物の“影”を発見。フィンとジェイクは二手に分かれ、挟み撃ちでその“影”に攻撃を仕掛けることした。大声で突撃するジェイクと、その意味不明なブロックサインを見て慌てて突撃したフィンは、上からやってくる“影”の攻撃に怯んでしまい……よく見るとその“影”は、木を組み合わせたハリボテだった…。
ドデカガエルをやっつける作戦を練り直さなければならない。場当たり的な囮作戦を思いついたジェイク。だがなぜかフィンの背後を見て怯えている…突然巨大な手に帽子を掴まれ、ビックリするフィン。振り返ってみるとそれは、長い腕を持った巨大な体躯のバケモノ…ドデカガエルだ!!…大慌てで逃げるフィンはジェイクの伸ばした体を囮にし、追いかけてくるカエルをどうにか突き放して洞窟の中へと退避。しかし、カエルは狭い洞窟に無理矢理侵入してきたのだった…。
狭い洞窟で必至に交戦するフィンたちだったが、リーチの長いカエルの攻撃で全く歯が立たない。その手を巨大化したジェイクに伸ばし、カエルはジェイクの顔を喰らおうと口を開き…いや、なぜかジェイクの顔にやんわりと噛みついている。「歯じゃなくて舌を使って喰う気だ…!」…自分の置かれている状況を必死に叫ぶジェイクの声を聴いたフィンは、ふと考える……シャイなウービーウー…追いかけてくるが逃げ切れている…ハッキリしない…シャイだから…ハッキリしない……何かを閃いたフィンは、巨大化ジェイクの体によじ登り、ジェイクの顔からカエルの顔へとダイブし、なんとその顔にキッスをしたのだった…。
口づけをくらったドデカガエルの体に、突然異変が生じた。大きな体は光を放って解けていき、そこからヒト型の骨が露出したかと思うと、徐々に筋肉・肌・顔が再生。そして、魔法にかけられたかのようにメイクアップが施されていき、その姿は…王子様のような姿。「素晴らしい!元に戻ったぞ!」と喜びを口にする、大きな体の王子様“
ドデカプリンス”。この王子様はカエルと化す“キッスでしか解けない呪い”をかけられ、それを解くため必死にウービーウーたちにキッスをしていたのだが、キッス“されなければ解けない”ことを知らなかったのだった…。
ともあれ、フィンの機転で呪いから解放されたドデカプリンス。洞窟を揺らすような豪快な笑い声と共に、プリンスは空を舞うようにその場を去っていったのだった…。