フィンたちがおならで浮かせた袋を、フレイムの技で撃ち落とすという遊びに興じていた三人だったが、ふと浮かない顔を見せるフレイム。フィンが気になってその理由を訊いてみると、「
香り付きのキャンドルの香りが恋しい」とのことらしい。恋人の悩みを解決すべく、フィンとジェイクはたまたま隠れていた
フランボの
炎から守るおまじないを施し、
ファイヤー王国へと向かうのだった。
フレイムキングや
フレイムピープルたちに見つかるのを避けるため、こっそりフレイムの部屋へと忍び込むフィンとジェイク。目的のキャンドルを発見して立ち去ろうとした矢先、部屋の外からの話し声を耳にするフィン。その内容は…「王・フレイムキングの耳に氷を入れて始末する」という、恐ろしい内容だった…。恋人の父親であるフレイムキングのピンチを救うため、フィンとジェイクは行動を開始する。
扉の隙間から見えた犯人の証拠である『シューという音』と『ほどけた靴紐』…この二つを頼りに内偵をする二人。…とそこへ炎の住人の三人組が通りかかろうとする姿が。バレると厄介なので、傍にあった絵画に擬態する…。
絵画のフリをしてじっと耐えるフィン
運よくやりすごすことに成功した二人は、犯人の会話が聞こえた排気ダクトの中を進むことに。会話が聞こえる方向へ進みつつ、ダクトの排気口から見える住人をくまなくチェックしていくと、シューシュー言いながら独り言をつぶやく料理人・
ハラペーニョ・ペッパーを発見。ブルーベリーの箱へと潜り込み、料理人に問い詰めようとしたジェイクだったが、おまじないで見た目が青く染まった二人を「でっかいブルーベリー」と見間違えてたハラペーニョが、包丁で襲いかかってきた。シューシューという音も、フィンたちはたまたま近くにいた
ヘビの鳴き声と勘違いしていたようだ…。
たまらず退散する二人。その逃げた先に偶然
フレイムピープルの役者の一団が通りかかり、フィンとジェイクはうまく俳優に変装することで難を逃れた。そのまま役者のフリをして役者控室へと入った二人は、「芝居を利用して犯人を演じ、正体を暴く」という作戦を思いついた。
作戦決行。フィンとジェイクは、舞台で王を始末しようとする陰謀を画策するかのような芝居を演じた。高みで鑑賞するフレイムキングや、真犯人に聞こえるよう大げさに…。だが、フィンのセリフに“フレイムキング”という名を聞いた当のフレイムキングは、その役者を“反逆者”と見なしてしまい、フィンとジェイクを投獄するよう命じるのだった…。
フィンたちを捕らえた番兵の
フレイムガードは、フィンのリュックから香り付きのキャンドルを発見。これを反逆の物的証拠と見なされてしまい、フィンたちはさらなる危機に迫られた。王の「罰を与えよ」の号令に従い、大きな斧を持った二人の兵士が二人の前に……フィンはここで気付いた。二人の兵士のシューという口癖と、ほどけた靴紐…こいつらが、僕たちの探していた“真犯人”だ!!
フィンは一か八か場の動揺を誘うため、突然「赤ちゃんのオケツ」を連呼し、その間隙に真犯人の悪事を糾弾。怪しく思ったフレイムキングは、兵士二人のヘルメットを取らせ、顔を検めさせた……彼らはなんと王の甥にあたる
ファーニアスと
トーチョー。自分たちの父から王位を奪った恨みを伯父フレイムキングに抱いており、その陰謀の動機は充分すぎるほどあった。
陰謀を寸でのところで阻止したフィンだったが、ここで重大な事実に気付く。王を含めフレイムピープルの多くは“悪者”。ということはフレイム・プリンセスも?…フィンは王に“恋人を悪でなくする可能性”を問い詰めた。王の「心変わりする可能性はなくはない」との返答に安心したフィンは、ジェイクと共に一目散に王国を後にしたのだった。
「あの娘がワルではなくなる、だと…?」…想定外の疑問を抱くことになったフレイムキング。そんなこととはつゆ知らず、自宅でキャンドルの香りに包まれてリラックスして眠るフレイムだったが……灯っていたキャンドルに乗り移ったフレイムキングのワルへの誘いの囁きに、思わず飛び起きてしまうフレイムだった…。