マグナエーテル

黄昏の時代以前の存在が内包していた伝達物質。真エーテルという二つ名を持つ。現状では失われたとされる架空物質。
現在の存在はコレを内包しておらず、伝達手段の殆どを一種の電気信号、物質に頼っているが、元々はそれらに加えて更に持っていたとされる。
電流を超え、光よりも尚速く動く物質でありながら、一度に伝える情報量がそれらより多く、また伝達時の情報損耗が極めて少なく、物質的に半分霊的世界に属している為にその伝達で肉体への負荷を掛けないという特異な物質である。また、半分霊的物質である為に、物質的な肉体を持たない精神体もこれを保有している事が多かった。
しかし、ある一定状況下……つまり生命体の体内に内包されている状況下でしか安定せず、体外に出てしまうと全く無意味な物質へと変質してしまうという特性を持つ。また、魔術等による転移や移し変え等を受け付けない為、何かに保存しておくといった事は不可能とされ、また、その特性からこれを一から作り出す手段は皆無とされていた。

黄昏の時代以前の存在はマグナエーテルを体内で生成し、そしてそれらを有効に活用出来るような体質であった為、思考速度や反応速度が現在の生命体と一線を画し、それだけでなく極めて強大な力の行使や最適な肉体運用が可能だったとされている。一例を挙げるなら『現在の存在では情報伝達を電流に頼る為に、時間の概念による補助でも無い限りはどんなに肉体を最適運用しても電流の速度を超えられない』が、マグナエーテルを内包し生成できる存在の場合は『光の速度を超えて行動出来る』位の差が歴然として存在する。
黄昏の時代にて殆どの存在からマグナエーテル、及びソレを生み出す機能が失われてしまった為、現状マグナエーテルを内包する存在はそれこそ概念体以上の存在や、一部の上位神クラス、始原魔級くらいとされる。黄昏の時代以降の存在は体内でマグナエーテルを作り出す術が無く、また、マグナエーテルに対応しない形に進化(又は退化)してしまった為、今後、マグナエーテルを持つ生命体が生まれる可能性は絶望的。

レイス・マリオンドールの一代前の前世である『蒼の聖賢』、そしてその助手であった一人の女性によってそれを生成、及び保存する術が作られたが、レダ・ブラッドローズによる『蒼の聖賢』の殺害、及び助手の行方不明によってその手がかりがほぼ完全に失われてしまっている。現在生成する手段を知るのは、現時点ではレイスとのみ。

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最終更新:2009年06月14日 18:43