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がれきの街の子どもたち:パレスチナ・ガザ2009/5止 母「ここで産ませて」
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pipopipo777
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がれきの街の子どもたち:パレスチナ・ガザ2009/5止 母「ここで産ませて」
◇戦火の中、産声
砲弾の飛ぶ音が断続的に続いていた。1月16日夜、大量の破水に見舞われたザリーファ・ゼイティさん(34)は顔をゆがめた。「ほとんど羊水がなくなっている。危険だ」と医師の顔が曇る。「戦闘地域には行けない」と出動を拒む救急隊に夫アブドラさん(40)が怒鳴り声を上げながら交渉を続ける。ザリーファさんは息絶え絶えの声で伝えた。「ここで産ませて。子どもたちを置いていけない」
ガザ地区北部ジャバリヤで国連が運営するアルファホラ小学校。戦火を避け、一家8人で避難していた。同じ教室に6家族50人が暮らし、食事は1日1回。「国連施設なら安全」と逃げ込んだが、イスラエル軍の攻撃は容赦なかった。
攻撃が終わり、破水から約半日が過ぎて病院に運ばれたザリーファさんは緊急手術で2500グラムのレジークちゃんを出産。「妻か息子、どちらかはだめだろうと覚悟していた」。アブドラさんはほっと胸をなで下ろした。
ガザ保健当局によると約3週間の攻撃中にガザ地区内で生まれた赤ちゃんは約3800人。その一方で1カ月78件と例年の10倍にのぼる流産が発生した。当局報道担当者は「妊婦が攻撃で精神的なストレスを感じたため」と説明する。
レジークちゃんが生まれて数時間後、イスラエルは「停戦」を宣言した。だが、今も上空を飛ぶ無人偵察機。その「ブーン」という低い音を聞くたび、穏やかな日々はなお遠いことを思い知らされる。ザリーファさんは出産時のショックから母乳が出ず、腎臓病を抱えるレジークちゃんの治療費のあてもない。
「それでも」と、アブドラさんは力を込める。「この子には必要なものをすべて用意してやりたい」。父のまなざしの先には、アラビア語で「人々を助ける者」と名付けられた小さな命が穏やかな寝息を立てていた。【林哲平】=おわり
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