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Place to stay

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無事追っ手に見つかることなくレデニスへとたどり着くことが出来た。
旅人の休憩地にも当たる行商人の町というだけあって、そんなに大きな町ではないが活気づいていて人も多い。
ここならば、仮に追手が追いついてきたとしても、すぐには見つからないはずだし、大きな動きも取れないだろう。
しかし出来るなら追いつかれる前に移動したい。
ひとまず宿を取って、旅に必要なものを揃え今日中に身体を休めて明日にも此処を発つのが無難だろう。

ちらりと少し後ろを歩くアッシュを見る。
街の風景に視線を馳せてはいるが、どこかぼーっとした様子だ。
魔石のことがあってから、目に見えて様子がおかしい。
それにこの街に着く前後から目に見えて心此処にあらずな状態が続いている。
数日しか付き合いの無い僕にでも、それが普通の状態ではないことがはっきりとわかる。
魔石のことがショックだったにしろ、他に気がかりがあるにしろ、いつまでもこの調子が続くのは困る。
しかし、僕には掛ける言葉を見つけることが出来ず、すっきりしない気持ちを溜息に換えて押し出した。



「ディアン。」
「あ、何?」

丁度目に入った街宿の前で足を止めて振り返れば同じように足を止めたアッシュが首を傾げる。

「出来れば明日の朝には此処を発ちたい。
 僕は必要なものを買いだして来るから、ディアンは宿の手配をして宿で休んでて。」

言って視線をずらし町宿を視線で示す。

「え?買出しなら俺も…。」
「今の君を連れて行く方が、僕にとって気が休まらない。」

アッシュの言葉を遮るようにきっぱりと言い切る。
冷たい言い方だが、紛れも無い事実で。
何より、付き合いの浅い僕から見ても彼は辟易し疲れているように見える。
足の怪我だってまだきちんと癒えてはいないはず。

「……ごめん」

申し訳なさそうに俯くアッシュから視線を外す。

「…とりあえず、宿の方は任せたよ。」

アッシュの言葉に返す言葉を見つけられないまま、呟くように伝えると僕は人込みの中へと紛れた。






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