【side:Unknown】
目が覚めた。
ハッキリとクリアに見える薄汚い天井。
なんだか眩しくてパチパチと瞬きをした。
スッキリとして、爽快な目覚め。
こんなに気分が良いのは久しぶり?初めて?うん、きっと初めて。
寝転がった姿勢のまま両手を目の前に持ってきて二度三度と開いたり閉じたりしてみる。
ちゃんと動くし握りしめる力が伝わってきた。
邪魔なレザーグローブをはずして手の甲の『雪の結晶の欠片』をかざしてニコリと笑う。
ハッキリとクリアに見える薄汚い天井。
なんだか眩しくてパチパチと瞬きをした。
スッキリとして、爽快な目覚め。
こんなに気分が良いのは久しぶり?初めて?うん、きっと初めて。
寝転がった姿勢のまま両手を目の前に持ってきて二度三度と開いたり閉じたりしてみる。
ちゃんと動くし握りしめる力が伝わってきた。
邪魔なレザーグローブをはずして手の甲の『雪の結晶の欠片』をかざしてニコリと笑う。
一挙動でベッドから降りて立ち上がる。
その拍子に脇に置いてあった赤い魔石のついた剣が音をたてた。
持ち上げて鞘から抜いてみたら刃が鈍く光った。慌ただしかった割に最低限といえど手入れはされてる。
試しに左手に滑らせてみたら筋が走ってから一瞬後に血が滲んできた。
痛いって、こういう感覚なんだ。不快な感覚だから、やっぱり味あわせない方が良いんだろうな。
舐めとった血はおいしくなくて、でも甘い。
興味がなくなって手を離したら音を立てて床に落ちた。
アイツの大切なものだけど、オレにとってはどうでも良いもの。
その拍子に脇に置いてあった赤い魔石のついた剣が音をたてた。
持ち上げて鞘から抜いてみたら刃が鈍く光った。慌ただしかった割に最低限といえど手入れはされてる。
試しに左手に滑らせてみたら筋が走ってから一瞬後に血が滲んできた。
痛いって、こういう感覚なんだ。不快な感覚だから、やっぱり味あわせない方が良いんだろうな。
舐めとった血はおいしくなくて、でも甘い。
興味がなくなって手を離したら音を立てて床に落ちた。
アイツの大切なものだけど、オレにとってはどうでも良いもの。
体が自由に動かせるのが楽しい。
見て聞いて触る感覚が鮮明で、嬉しい。
落ち着いてみると今度は周りが騒がしいのが気になった。
外からも、階下からも。
こうやって出てくるとそれが一層強く感じられる。
見て聞いて触る感覚が鮮明で、嬉しい。
落ち着いてみると今度は周りが騒がしいのが気になった。
外からも、階下からも。
こうやって出てくるとそれが一層強く感じられる。
「…うるさい…」
人の雑音がオレには不愉快で、気持ち悪くてたまらない。
だからこその使命と、能力なわけなんだけど。
静かにさせることがオレには出来るしオレも望んでいる。
だからこその使命と、能力なわけなんだけど。
静かにさせることがオレには出来るしオレも望んでいる。
『欠片』に魔力を込めてみたけれど、思ったほどに集まらない。
この体は元々魔力が低いけど、そういうことじゃなくて。
良く分からないけど馴染んでいない、のかな。
…ならもっと『力』を使えば良いだけだよね。
そうしたらオレの意識も強くなって、本来の『力』が使えるはず。
この体は元々魔力が低いけど、そういうことじゃなくて。
良く分からないけど馴染んでいない、のかな。
…ならもっと『力』を使えば良いだけだよね。
そうしたらオレの意識も強くなって、本来の『力』が使えるはず。
―――なら、手始めに。
宿の一階の食堂のテーブル。
机に軽く寄りかかって、カップの黒い液体を口にした。
自然に眉が寄る。苦い。
机に軽く寄りかかって、カップの黒い液体を口にした。
自然に眉が寄る。苦い。
と、静かな場所に、物音がした。
視線を向けた先に見つけた姿にオレは満面の笑みを浮かべて見せた。
視線を向けた先に見つけた姿にオレは満面の笑みを浮かべて見せた。
「シャリス!」
「これは…?」
「これは…?」
驚いた表情でシャリスが辺りを見回す。
一歩足を踏み出して、すぐに止める。
足元のものが邪魔だったんだろう。
彼はしゃがんでソレに触れた。
冷たく静かになった、元は生きていたモノ。
一歩足を踏み出して、すぐに止める。
足元のものが邪魔だったんだろう。
彼はしゃがんでソレに触れた。
冷たく静かになった、元は生きていたモノ。
「ディアンが、やったのか?」
アッシュとオレは違うけど、体は同じだから。
一緒で良い、よな。
一緒で良い、よな。
「そうだよ」
まだ中身の残っていたカップから手を離す。
落ちたカップは割れない。案外丈夫なんだって感心した。
でも中身は毀れて床を濡らしてた。
落ちたカップは割れない。案外丈夫なんだって感心した。
でも中身は毀れて床を濡らしてた。
歩み寄ってぎゅっと抱きついて、期待を込めてシャリスを見る。
良いことをしたから誉めてほしい子供のように。
良いことをしたから誉めてほしい子供のように。
「シャリス、どうかした?」
何も言わないシャリスが不思議で声をかける。
呆然としていたようだけど、我を取り戻したようにオレを見て…突き飛ばされた。
倒れるほど強かったわけじゃないけど、なんでか分からなくて瞬きしながら見つめる。
呆然としていたようだけど、我を取り戻したようにオレを見て…突き飛ばされた。
倒れるほど強かったわけじゃないけど、なんでか分からなくて瞬きしながら見つめる。
「どうして」
「うるさかったから。ああ、生き返らせるの?オレが何度だって殺すけど」
「うるさかったから。ああ、生き返らせるの?オレが何度だって殺すけど」
足元に伸びている腕が邪魔で、足でどかす。
オレも出てくるのは苦労したから、仕方ないのかもしれないけど。
疲労と、人を殺した罪悪感につけこんで少しずつ弱らせた。
あのとき、『力』を使ったのはオレだったけど、アッシュは自分が殺したと思って悩んでたからそれは簡単なことで。
それでやっと深く眠ってくれたから、ようやく出てこられた。
多分、今はまだ長い間出られない。もうすぐ戻らなくちゃいけない。
オレも出てくるのは苦労したから、仕方ないのかもしれないけど。
疲労と、人を殺した罪悪感につけこんで少しずつ弱らせた。
あのとき、『力』を使ったのはオレだったけど、アッシュは自分が殺したと思って悩んでたからそれは簡単なことで。
それでやっと深く眠ってくれたから、ようやく出てこられた。
多分、今はまだ長い間出られない。もうすぐ戻らなくちゃいけない。
「早く目覚めてよ、オレの片割れ」
ねぇ、早く出てきて。
会いたいよ。
会いたいよ。