【side:蓉】
聖夜が荷物をとってくるのを待って僕達は店の外に向かった。
外で待っていたのは雪城の知り合いらしく、店を出てすぐのところに止まっていたのはタクシーなどではなく普通の…と言っては少し語弊があるだろう高そうな外車。
僕に肩を貸した雪城が近づいてきたのに気付いてか運転席に座っていた男性は窓を開けるが、僕の姿に軽く眉を潜める。
僕に肩を貸した雪城が近づいてきたのに気付いてか運転席に座っていた男性は窓を開けるが、僕の姿に軽く眉を潜める。
「……なんかあったのか?」
「うん、ちょっと。後で説明するから二人送ってくれない?」
「うん、ちょっと。後で説明するから二人送ってくれない?」
そう返した雪城に男性は繕うことなく面倒そうな視線を僕とその後ろに立つ聖夜に向けた。
「…紅志…」
それに困ったように、また諌めるように男性を呼ぶと紅志と呼ばれた男性は仕方ないといった様子で溜息を吐き出し、次いで車のドアのロックが外された。
「さ、2人ともさっさと乗って。」
片手でドアを開けて促す雪城に、聖夜はドアの開けられた後部座席へと乗り込む。
「ほら、蓉も。」
「でも……」
「ほら、いいから早く。」
「でも……」
「ほら、いいから早く。」
雪城に促されながらも、戸惑う。
改めて思い返せば服も血だらけだ。
このまま乗り込んだら車のシートが汚れてしまうと気付いて躊躇うもそれは雪城の言葉に遮られてしまう。
困ったように聖夜に視線を向けるも先に乗り込んだ聖夜はさっさとしろとばかりにこちらをちらりと見るだけ。
困り果てて固まった僕を促したのは予想外の人物だった。
改めて思い返せば服も血だらけだ。
このまま乗り込んだら車のシートが汚れてしまうと気付いて躊躇うもそれは雪城の言葉に遮られてしまう。
困ったように聖夜に視線を向けるも先に乗り込んだ聖夜はさっさとしろとばかりにこちらをちらりと見るだけ。
困り果てて固まった僕を促したのは予想外の人物だった。
「…いいから早く乗れ。」
「え…?」
「え…?」
運転席から掛けられた声に驚いたようにそちらを見れば、先程同様呆れた視線の男性と視線が合った。
「別に送っていくくらいかまわねぇよ。」
「でも、シートが汚れて…」
「持ち主がそういってるんだからいいんだろ、早くしろよ」
「でも、シートが汚れて…」
「持ち主がそういってるんだからいいんだろ、早くしろよ」
傍観していたはずの聖夜にまで促されて僕は仕方なく聖夜の隣へと乗り込んだ。
それにドアを閉めると雪城は前に回り助手席に乗り込む。
それにドアを閉めると雪城は前に回り助手席に乗り込む。
「んで、何処にいけばいいんだ?」
全員が乗り込んだのに運転席に座る彼が隣の雪城を見る。
「えーっと、蓉のうち?でも泊り込むなら聖夜の着替え先にとりに行ったほうがいいかな?」
聖夜がうちに泊り込むこと前提でそう問いかける雪城に、なんと返そうか言葉を捜す。
この友人に弱い自覚のある僕は中々反論の術を見出せないでいると隣に座った聖夜が口を開いた。
この友人に弱い自覚のある僕は中々反論の術を見出せないでいると隣に座った聖夜が口を開いた。
「先に蓉のとこ、寄ってけ。」
「…え?」
「…え?」
疑問を声に漏らした僕と視線が合わないまま聖夜がそれに応える。
「泊り込む位ならお前がこっちに来い。その方が楽だ。」
それにどう応えるべきか迷う一瞬、先に雪城が頷いた。
「了解。んじゃ、蓉住所教えてくれる?」
思考が追いつかないままぽんぽんと進められていく話に、僕は困惑しながら頷いた。