ロトム
英名 Rotom 学名 asmaplay
推定体高 0.3m 推定重量 0.3kg 特性:浮遊
主な生息地:世界各地の電子機器内部
シンオウ地方の廃墟 通称「森の洋館」で多くの目撃情報あり
1996年 深夜、タマムシ電化大学 電算室で起こった原因不明の警報に駆けつけた警備員2名によって目撃されている。
証言によると、ぼんやりと光る菱形の物体が浮遊しており、警備員を見るなり部屋の隅に消えるように居なくなってしまった・・・・とのこと。
翌日 調査団が電算室を調査したところ、2点ほどこの「物体」の証拠と思われる物を発見した。
一つめは消えたとされている付近のコンセント。 部屋の隅にあった何も刺さっていない未使用の物なのだが、酷く焼け焦げているのが発見された。
(詳しい調査でショートが原因と解明)
二つめは部屋に置かれていた電算機(教材のPC 計12機)が全て使用不能になっていたことである。
(外見には殆ど変化は見られなかったが、半数のCPUが焼き切られ、残りのPCも内部データがメチャメチャに混ぜられていた。)
この事件は同年に起きた「ポリゴンハッキング事件」(この事件の約1ヶ月前)との関連性があるとして処理されていたため
その「物体」に関する調査はほとんど行われず、コンセントの焦げ CPUの焼き切り等不審点は迷宮入りにされてしまう事に。
以降 この手の事件は年に数件報告されるに至ったが、どの件も2001年まで『原因不明』とされ同じく未解決事件とされてしまった。
上記はロトムが「ポケモン」としてのカテゴライズに分類される以前の記録である。
注目して頂きたい所は「コンセント付近での消失」「電子機器の内部のみを破壊」の2点である。
ポケモンが自身を電子データ化できる、という事は周知の事実ではありますが、この状態での電脳空間(いわゆるボックス内部)活動は無いに等しいものです。
所持者のボックス内を移動することはおろか、排泄 給餌といった生体反応も一切行わない。
まさに【データ化】といった所である。(胎児に戻るという説を唱える学者も)
電子データ状態での活動が確認されているのは
ポリゴン ポリゴン2といったヴァーチャルポケモンに限られ
開発元の(株)シルフカンパニー社より発売されている一般用機種のままでは活動はほぼ不可能(悪用を防ぐ為リミッターが付いている)
警察や各企業に配備されているハイスペック機のみの仕様となっている
ロトム種もこれに類似した能力を有しており、体の構成物をほぼ電子化
電脳世界での完全活動をも可能にし、ポリゴン2にも匹敵するネット潜行能力も有している。
また、あらゆる電子機器 電線といった通電物質への移動をも可能にしている。この能力を使い、人間の生活圏に出没。
テレビ画面や家電の乗っ取り PCデータのハッキングおよび、クラッキングといった悪戯まがいの行為に及ぶことが多い。
もっともロトムが原因と思しき事故が原因での死傷事故も起こっているなど油断は出来なかった。
(別紙 39ページ参照)
その体は電子レベルでの帯電 発電を行っており、その電磁力を用いて地磁気と電磁反発 浮遊している。
ただし浮遊での移動よりも、電線を介しての電子化移動を行う事が多い。これは大気中に常時放電を行っている為、電力低下を防ぐ為の知恵のようだ。
もっとも、ロトムの電磁浮遊は
コイル メタング種のような簡易的なモノではなく、小規模な地震程度では乱されないほど強力な代物である。
給餌に関しては謎な部分が多く、電気エネルギーを摂取しているとされているが、悪戯で人間を驚かし、その際生じる負の感情を吸っているとも推測されている。
いずれにしても一方的ではあるが、人間とは密接関係であることは間違いないだろう。
なお、繁殖方法については、長年謎とされているが
個体数に関しては発見以降 年々増加傾向にある(同時期の急速な電脳化普及も拍車をかけているとされる)
2002年まででほぼ3倍、生息範囲に関しては電線の通じているほぼ全州という驚異的生息域を誇った。
数が増えればその分、捕食者も増えていつの間にか数も落ち着く・・・・というのが自然の摂理なのだが、ロトムの場合 ここに問題があった。
ロトム種は自身に危険が迫まる、外敵(トレーナー含む)と対峙した場合などの場合、防衛手段として
電磁パルス【EMP 極めて短時間 広範囲に発生する強力な電磁波】を頭部より放射
生物なら一時的にマヒ 火傷を起こす程度ですむが、電子化の進んだ現代では脅威そのもの。
一旦放射してしまうと、 300M圏内のシールド加工のされていない電子機器は機能が麻痺。最悪回路を焼き切ってしまう。
これにより、都市部でのライフライン麻痺事故が多発 多くの被害が出ることになった。
下記の死亡事故も含め、事態を重く見た政府はついにロトム種の市街からの排除を可決。
シルフカンパニー㈱より、電磁シールド済みのポリゴン70機そして 新型ポリゴンを20機
デボンC㈱より、光波防御帯装備のメタングを50機
メタグロスを10機を配備させた。
街中の電線や家電からポリゴン達によって追い払われて、堪らずコンセントから出てきたところを
待ち構えていたメタング達によって、速やかに処分された。例外なく全てである。
一回駆除した街の電線や回線には、一定間隔でノイズフィルターが設置されポリゴン以外の出入りは困難に。
また、24時間体制での電脳パトロールをポリゴンで行い、まさにアリの入る隙間の無いほどである。
このローラー作戦によって、僅か6ヶ月間でロトムの目撃例は激減 1年後にはわずか数件に戻ってしまった。
なお、この作戦で処分されたロトムの数は1000匹を越えると言われている。
現在ロトム種は「第一種危険携帯獣」に分類されると同時に「第二種絶滅危惧携帯獣」(別紙2参照)という分類に収まっている。
「人間に一方的な衣食住を依存した結末だ」と語る学者も多い。
かつては日中でも報告例が存在したが、現在は暗い森や夜間での発見例しか報告が無い。
これは、電線等を介しての長距離移動が困難になった為と推測される。
なお、無許可での捕獲は刑法に触れる為、見かけても手出しはせずに速やかに退くことをすすめます。
(別紙)【被害報告書】
2001年 2月 xx日 夕方 セキチク17番道路
突然 道沿いにある67機もの信号機が一斉にシャットダウン
玉突き事故が発生し、家族連れの乗った軽自動車がトラックに挟まれ
長女のAちゃん 妻のBさんが全身を強く打ち死亡 夫のCさん意識不明の重態
他 死者3名 重軽傷42人という大惨事である。
現場付近でロトムと思しき目撃例アリ
2002年 6月 x日早朝 セキチク総合病院
この日 何者かが病院の総合コンピューターに侵入し、入院患者のデータを改ざん。
事件が発覚したのは改ざん時刻から約3時間後、「犠牲者2名」とい最悪の形でである。
タマムシ在住 Aさん(41歳)死因は輸血ミスによるショック症状
同じくタマムシ在住 Bさん(68歳)昇圧剤投与量ミスによる脳出血
幸い 同時刻に治療を受けた他の外来患者には被害は出ていない。
最終更新:2006年11月16日 23:27