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謎の二人組




――――なんだろう?
俺の体が揺れている、地震か?
『………ぇ………ねぇ!』
俺は、そこで目覚めた。
目には眩い光と、フルーラの顔が映る。

「なんだよ………まだ眠いんだけど……」
「眠いって、もう六時じゃない」
もう?……まだの間違いじゃないか?
「この島を案内してあげるから起きてよ」
「眠いです……勘弁してください……許してくださいおながいします」

『もう……皆起きてるよ!』

そう言われて俺は布団を剥ぎ取られた。

「早くしてよ!朝食は作っておいたから」
フルーラが指差した先には、昨日の宴で出た果物が置いてあった。
「これは作ったとは言わないのでは?」
『細かいことは気にしない!』
細かくないと思うが……
目を擦りながら、俺は果物を食べ始めた。
食べている間も、フルーラはまだか?というのような眼差しで、俺を見つめてくる。
フルーラから放たれる殺気の中で、ようやく俺は食事を終えた。
フルーラは食事を終えた俺の腕を引っ張って、家の外へ出た。





外は朝日で明るく、暖かい。
だが周囲には、俺とフルーラ以外、人は見かけない。

「さっき皆起きてるって言ったよね?」
俺は微笑みながら、フルーラに尋ねる。
『そ……そんなこと言ってないよ!』
こうまできっぱりと否定するとは………
「まっ いいでしょ?せっかく早起きできたんだから」
それは否定できない。
俺はフルーラと一緒に、この島の観光をすることにした。

フルーラの案内で、俺がこの島に上陸した港へ連れて来られた。
「ここは最初に俺が上陸した港だよな?」
「ええ…でもここから見える朝日はすごい綺麗なのよ」
海の向こうに見える太陽は、全てを包みこむような光だった。

『はい!次行くわよ』
「もう行くのか…」
「だって時間無いじゃない」
確か試練は9時からだったはずだ、俺は6時に起こされたはずだ。まだ2時間以上m(ry
そんなことを考えているうちに、フルーラはたったと走っていってしまう。
俺も追いつこうと走る。
しかしフルーラはすぐに見つかった。
なんとフルーラの周りを、二人の男が取り囲んでいた。





「ちょっと一緒に来て欲しいんだけどいいかなぁ?」
「一緒に来れば痛い思いはしなくてすむぞゴルァ」

『ちょっと離してよ!』
まずい、このままではフルーラが連れ去られてしまう。
『リーフィア、燕返しだ!』
リーフィアはフルーラの左脇にいる、黒い服の男へ攻撃する。
その後さらに、右脇にいる、白い服の男へ突撃した。
二人の男は転倒し、フルーラは俺の方へと逃げてきた。

「小僧……俺たちの邪魔してただで済むと思ってんのかぁ?」
挑発的な目で、こちらを見ている。
「フルーラになにするつもりだった?」
「聞いてるのかなぁ……?」
「もう一度聞く、フルーラになにするつもりだった?」
『調子乗るなよ 糞餓鬼ぃぃ』
「耳が逝かれてるのか?フルーラになにするつもりだったか聞いてるんだが
 それともそれを答えるほど、知能が発達してないのかな?」

「ふざけんじゃねぇぞ 行けグラエナァ!」
黒服の男はかみつきポケモン、グラエナを繰り出した
「この餓鬼殺していいよなぁユーマァ?」
「かまわん 俺たちの恐ろしさを思い知らせてやれ、クロガ」





「よっしゃ!グラエナかみつけぇ」
グラエナは、俺を攻撃の対象にしているようだ。
トレーナーのくせに、マナーがなってないな。
「リーフィア!シザークロス」
こちらの方がスピートが早く、グラエナはリーフィアによって二回切り刻まれた。
「なにやってんだぁグラエナ!そこのポケモンからぶっ潰してやれぇ」
攻撃対象を、リーフィアに変更したようだ。

「グラエナ、毒々だぁ」
グラエナは口から毒を吐き出し、リーフィアに攻撃する。
その毒はリーフィアに命中することなく、浄化され消滅した。

「な…なんだとぉ」
「知らないのか?このリーフィアは、快晴の時に状態異常を無効化する、特性リーフガードだ」
「し、知るかぁ、なら直接攻撃だ 噛み付けぇ」
グラエナは、リーフィアを噛み付きにかかる。
しかしスピードの遅いグラエナは、リーフィアのリーフブレードを受け、倒れてしまった。

「なにやってんだゴルァ、あいつを捕まえてこいって言われてんだ
 さっさと次のポケモンを出せ、二体一なら俺たちでも勝てる!」
クロガとユーマは、それぞれ一体づつポケモンを召還した。
クロガはマニューラを、ユーマはクロバットだ。

「ダブルじゃ不利だな……戻れリーフィア、行けオニドリル、ギャロップ!」
俺は腰から、二つのボールを取り出し、投げる。
中からは目つきの鋭いポケモン、オニドリルと炎を纏った馬のようなポケモン、ギャロップを繰り出した。





『『いくぞ』』
トレーナー二人の命令で、マニューラとクロバットは行動を開始した。
クロバットは黒い霧を辺りに発生させ、マニューラはその霧の中に姿を隠す。

「「どうだ俺たちのコンビネーションは!」」
この二人のコンビネーションは、それなりの力はある。
ただあくまで"それなり"だがな。

「電光石火だ、マニューラァ」
霧の中からマニューラが姿を現し、ギャロップに突撃する。
「いまだオニドリル、吹き飛ばし!」
オニドリルは羽を羽ばたかせ、突風を発生させる。
マニューラは吹き飛び、黒い霧も消滅した。
「ギャロップ、フレアドライブだ」
ギャロップは炎を帯びた体で、マニューラに突撃した。
吹き飛ばしの影響で、フレアドライブは最高速となる。
一切動けないマニューラに直撃し、マニューラは戦闘不能となった。

『なっ………マニューラァァァァァァ』
「そっちには向かい風でもこっちには追い風になったようだな」
「俺が敵を撃つぜゴルァ、クロバット毒々の牙だゴルァ!」
クロバットはオニドリルを、攻撃目標にしたようだ。
素早さが高いことで有名なクロバットだが、ユーマと呼ばれる男のクロバットは明らかに育てが悪い
オニドリルでも十分に対応できるレベルだ。
さっさとこの二人を倒して、フルーラを安心させてやりたい。





「オニドリル ドリルくちばしだ」
オニドリルは、嘴を回転させて、クロバットを突く。
安易な直接攻撃でも、十分なダメージを与えられている。
この二人は、かなり弱い。

「ク…クロバット!嫌な音だ」
クロバットは、不快な音を発生させた
頭痛がする………あぁぁぁぁぁうるさいっっ!!
フルーラも、耳を抑えている。
向こうはなぜか耳栓をしている、このままだとこっちが先に倒れそうだ。
まだか……早くしろオニドリル……
………くそっ

「ギャロップ火炎放射だ!」
ギャロップは、クロバットに炎を放射する。
しかしクロバットは、上空へと避難してしまった。

「そんな技が当たるかゴルァ」
そうユーマが叫んだ、瞬間空からクロバットが落ちてきた。

『な、なんだってー』

「火炎放射は囮だ、本命はオニドリルのゴットバードだ」
さっきからずっとエネルギーを貯めていたが、嫌な音のせいで完全に溜まることはなかった。
しかし火炎放射でわずかな時間、嫌な音を遮断することによって、攻撃が可能となったのだ。

「くそっ まだこっちには一体残ってるんだよ」

「いい加減しつこいんだよ、オニドリルそいつらを吹き飛ばせ!」
オニドリルの吹き飛ばしで、クロガとユーマは吹き飛ばされた。

『ギャロップここから逃げるぞ、フルーラも早く乗れ!』
俺は、フルーラと一緒にギャロップに乗って、この場から逃げ出した。





「しっかり捕まってろよフルーラ!」
ギャロップは大きな声で鳴き、駆けていった。
後ろの方からは誰も追いかけてこない、オニドリルは大丈夫だろうか?

俺が後ろを向いてるうちに、フルーラの家を過ぎてしまった。
「しまった!ひきかえs」
「待って!このままどうしても行きたい所があるの!」
「はぁ?また襲われたらどうするんだよ」
フルーラは黙ってしまう。

「仕方ないな、襲われたらまた護ってやるよ、どこにあるんだ?フルーラ」

「そのまま、まっすぐ進んで」
しばらくフルーラの指し示す方向に、ギャロップを走らせた。
数分後、フルーラの指示でギャロップは走るのをやめた。





「ここよ」
フルーラが俺を呼び出した場所は
たくさんの赤い花と、六つの翡翠の柱に囲まれた祭壇だった。

「ここ……綺麗でしょ」
「そうだな………」
絶景であった
今までさまざまな場所を旅していたがここまで美しい場所は見たことは無かった。
「どうしても今日ここに来たかったから……ごめんなさい……」
「別にいいさ、それでここはどういう場所なんだ?真ん中の祭壇とか凄い気になるんだが」
「ここは今日の試練の時に、三つの島から宝玉を持ってきてはめる場所よ」
「上の石版にはなんて書いてあるんだ?」

『火の神、雷の神、氷の神に触れるべからず。されば天地怒り、世界は破滅へ向かう
 海の神破滅を救わんと現われん、されど世界の破滅を防ぐことならず。優れたる操り人現われ、神々の怒りしずめん限り……
 こう読むの、島の人なら誰だって知ってる神話みたいなものね』

昔聞いたことあるような話だ。
「その神話に基づいて俺がその操り人ってのをやるのか……意外と重役だな」
「大丈夫よ 船は私が出すし別に今日の夜までにやればいいからそんな堅く考えなくていいよ」
昨日ほとんど同じような言葉を掛けられた気がする、デジャブだろうか?
「私の用事も済んだし、そろそろ家に戻ろうよ」
フルーラは、肩からぶら下げている鞄の中の何かを弄っていた。

「試練の日の朝に、巫女の立場にある者は、ここを訪れなければならないの」
「そうだったのか、もうフルーラの用事も済んだんだし家に戻ろう……眠い」
オニドリルもいつの間にか、帰ってきていた。
オニドリルをボールに戻し、再びギャロップを出す
そのまま俺とフルーラは、ギャロップに乗って、家へ走っていった。



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最終更新:2007年03月29日 17:56