55: 名前:刹那☆06/26(金) 20:30:44
第三章
ニュースでは相変わらず、あのことがやっていた。
でも・・・
最近、飽きてきた。
だから、今日は悠とデート♥
「完璧・・・かな?」
私は鏡の前で一周、回ってみる。
「・・・あ。」
服にしみがついている。
刺した時の返り血だった。
私はもう一度着替え、鏡で確認をした。
「よし!オッケ~!」
公園で待ち合わせだった。
5分前に行ったら、悠はいなかった。
もう少ししたらくるかな・・・・・・。
57: 名前:刹那☆06/26(金) 20:45:50
「・・・ん?」
タッタッタッタ―・・・。
この足音は・・・
「悠!」
「悪ィ、遅れた。」
「ううんっ!全然待ってないし!」
「それって・・・。」
「・・・何よ。」
言いなさいよ。
「今で言うツンデレってヤツ?」
カァァァァ!
「なっ、何よ!知らないし!」
赤面してしまった。
もうっ!
悠なんかもう知らない!
その時、私の手に何か暖かいものが触れた。
え・・・っ。
悠の手だった。
「悪ィ悪ィ、行こうぜ!」
62: 名前:刹那☆06/27(土) 13:32:29
今日は悠と遊園地!
あぁ・・・。
すっごい幸せ~・・・。
「あのね!」
「ん?」
「ジェットコースター乗りたい!」
「俺も!んじゃ、行くか!」
見ると、悠が何だかそわそわしていた。
「怖いのぉ?」
「そんなコトねぇしっ!」
「緊張して、ちびんないでよ~。」
「ちびんないし!てか俺、何歳児だよ!」
「「アハハッ」」
こうやって、悠とバカやって(?)たかった。
でも・・・・・・。
長くは続かなかったんだね。
悠―――・・・・・・。
63: 名前:刹那☆06/27(土) 13:46:53
~ジェットコースター~
「きゃぁぁぁぁ~!!」
楽しい!
「ぎゃぁぁぁぁ~!!」
悠は怖そうにしていた。」
ほらね。
やっぱり怖かったんじゃん!
私はクスクスと笑ってしまった。
「何、笑ってんだよ!」
「おもしろくて・・・・・・。」
悠はふくれてしまった。
か~わい❤
「あぁ、つかれた。」
「ゼェゼェ・・・。」
「怖かったんでしょ?」
「全然怖くなかったし!」
そんな青い顔して答えなくても・・・。
説得力がないゾ。
「ちょっと休憩しようか。」
私はアイスクリーム屋を、指差して言った。
「賛成、賛成!だ~い賛成!アイス、サイコー!!」
アイスを買って、ベンチに座って食べた。
「・・・・・・。」
私は呆れ顔で悠を見た。
「そんなに、食べれるの・・・?」
悠の左手、トリプルアイス。
悠の右手、トリプルアイス。
合計 6コ
「お腹、壊さない?」
「大丈夫だって!」
そう言って、食べ続ける。
ハァ・・・。
と、ため息をついたその時!
ぐゅるるるるるる~!!
え?
すっごい音。
もちろん、私じゃないからね!
悠は・・・・・・!
うずくまっていた。
「ど、どうしたの!?」
悠は苦しそうに答えた。
「ハ・・・。」
「ハ?」
「ハラ、痛ェ・・・・・・。」
言わんこっちゃない!!
「とりあえず、トイレ行って来る・・・・・・。」
「いってら~。」
65: 名前:刹那☆06/28(日) 09:17:31
私はそわそわしながら、時計を見た。
もう!
悠のヤツ、何やってんの?
遅いなぁ・・・。
悠がトイレに行ってから、余裕で10分はたってる。
もたされたアイスはどろどろに、溶けた。
おかげで手はベッタベタ!
帰ってきたら、おしおきだ~!!
でも・・・・・・
悠は戻ってこない。
何かあったの?
本当に心配になってきた。
『ピロリン♪』
メール・・・?
悠からだ!
私は急いで内容を見た。
――――――――☆香織へ☆――――――――
悪ィ!
ハラ、こわしちまった。
今から、家に戻るわ!
今日はデート、なしな!
本当、悪かった!
今度おごる!
――――――――☆悠より☆――――――――
はぁ?
家、戻る?
69: 名前:刹那☆06/29(月) 21:18:59
更新で~すっ!
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
家、戻るって・・・・・・!
何ソレー!!
だってもうお昼前だよ?
ご飯なんだよ?
なのに、私1人だけ・・・お昼ご飯?
さ、寂しい~!!
それに私、金欠だしぃ・・・。
ちょっと悠!
今すぐ帰ってきて!
そしておごれ!
時間だけが過ぎて行く。
気を取り直してっと。
コンビ二弁当食べる!
~コンビニ~
えっと・・・。
お菓子とデザートのケーキ❤
それから、スパゲッティ・・・?
おいしそ~!!
コンビニの弁当ってけっこうおいしいんだよ?
お金を支払ってから、近くの公園で食べるの!
『ウィーン』
ドアが開く。
それと同時にタバコの匂いと・・・・・・
『ハハハッ!』
「何この匂い・・・!クサッ!」
ん?
何か、この声聞き覚えが・・・・・・。
70: 名前:刹那☆06/29(月) 21:41:05
自動販売機の陰に隠れて見てみた。
悠じゃん!!
何で?どうして?
悠は家に帰ったんじゃなかったの!?
ウソ・・・ついたの?
悠と、その友達の話をだまって聞いていた。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
「そういや、お前の彼女の奈々チャン、亡くなったって・・?」
「・・・ああ。」
「そうかぁ・・・。」
「彼女の奈々?悠、お前、香織チャンはどうしたんだよ?」
「香織ィ?誰ソレ。」
え・・・・・・?
悠?
「今の彼女は!?」
「いねぇよ。」
悠、なに言ってんの?
彼女は私だよ!?
「香織チャンは、どうしたんだよ!!」
「何さっきから、同じコト言ってんだよ!・・・香織は・・・。」
ゴクッ・・・・・・。
「香織は・・・もう・・・。」
!!
「飽きたんだよ!!」
73: 名前:刹那☆06/30(火) 21:16:23
飽き・・・た・・・?
私は悠の口癖を、思い出してしまった。
『飽きやすい。』
ほんとに・・・・・・?
ポロ・・・ッ。
大粒の雫があふれてゆく。
『それに・・・。』
『奈々目当てで近づいたんだし・・・。』
そんな・・・!!
奈々が言ってたコト・・・。
まさか、本当だったの!?
(邪魔スルヤツハ消シテシマエバイイ)
だから・・・。
だからあんたも、
消してやる。
79: 名前:刹那☆07/02(木) 17:26:27
更新ですっ☆
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
今日は悠を殺す日。
けど、殺されない方法が1つだけある。
それはね。
奈々より、私を選んでくれること。
だから、今日は・・・
悠を校舎裏に呼び出した。
~校舎裏にて~
「何だよ、急にこんなトコに呼び出して・・・。」
「悠に話したいコトがあるの。」
「ハァ?」
これは1度しか言わないから、よく、聞いてね?
「悠を殺したいの・・・。」
「おい、香織?何の冗談だよ。」
「私はホンキよ?」
フフッと笑って見せる。
「ただし。」
私は人差し指を悠に突き出す。
「助かる方法が1つだけある。」
「・・・・・・。」
「私をもう1度彼女にしてくれたら、許してあげる。」
さて―・・・・・・。
悠は何て答えるかしら・・・?
「・・・。」
悠が口を開いた。
「な、何言ってんだよ。お前はもう俺の彼女だろ?」
80: 名前:刹那☆07/02(木) 17:33:17
もう彼女・・・?
ちがう。
悠は奈々目当てだったんでしょ?
だから、私は彼女じゃないで言ったんでしょ・・・?
「本当・・・?」
「お前・・・何か変だぞ?」
ウソ、ついてる・・・。
「ウソ・・・。」
「ウソじゃねぇし!」
悠は笑って言った。
笑い事じゃないんだから・・・。
ココは、ちゃんというべきだ。
「私、昨日の聞いちゃったんだから・・・。」
「え―・・・ッ?」
悠は驚いた顔をした。
83: 名前:刹那☆07/03(金) 21:12:19
「昨日のって・・・・・・。」
コクン。
私はうなずく。
「聞いて・・たの・・・か?」
「奈々目当てで・・・近づいた・・・って・・・。」
沈黙が流れる。
「・・・そうだよ。」
え・・・・・・。
悠は鼻を鳴らしていった。
「奈々は性格いいし、かわいいしなっ!」
私は学校1の美人って言われてるのに・・・?
「お前と付き合い始めてから、噂がたったんだよ・・・。」
「ブスと付き合ってるってな!・・・だから俺も、ダチが・・・・・・。」
私はもう1度、悠に人差し指を突き出した。
「そう。それが悠の答えね・・・?」
悠は私より奈々を選んだ。
だから・・・
殺すの・・・・・・!!
「悠?覚悟してね・・・?」
86: 名前:刹那☆07/04(土) 19:02:31
「いや・・・ちょ・・・ッ。」
それでも私はひるまない。
「ちょっと待てって!!」
悠が大声で叫ぶ。
ピクッ。
私は動きを止めた。
「・・・悠?」
「分かった・・・。」
「・・・は?」
「俺は・・・・・・俺は、香織を選ぶ!!」
でもさっきは奈々がいいって・・・。
「・・・それでいいんだろ?」
コクッ。
下を見て、うなずいた私。
けど・・・
ニタアッ・・・と
薄気味悪く笑っていた。
もちろん、悠はそのことを知らない。
でも悠はボソッ言った。
「それで殺されないんだろ・・・。」
でもね、悠。
殺さないため?
でも・・・。
でも・・・・・・!!
「うおっ!?」
悠に駆け寄って
ギュッ!!
と抱きしめた。
89: 名前:刹那☆07/06(月) 20:29:34
「・・・何だよ。」
「悠。私のコト、好き?」
「スキだよ・・・。」
「・・・本当に好き?」
もう1度、同じ質問をする。
「・・・ああ。」
分かってる。
本当はウソついてるって・・・。
分かってる。
悠の中にはまだ
奈々の死をひきずってるコトを・・・。
90: 名前:刹那☆07/08(水) 20:22:09
「悠。」
『・・・・・・。』
覚悟をする。
グサッ・・・。
鈍い音を立てて、悠の背中に突き刺さるナイフ。
グラァッと影がゆらいだ。
「ごめんね。」
だってもう、こうするしかないの。
悠は奈々より私を選んだ。
でも・・・
それは上辺だけで本当は奈々のコトがスキだったんでしょ?
私を選んだのは殺されないための保険だったんでしょ?
私、そんなの許さない。
あ~あ。
悠ったら最後のチャンスをムダにしちゃってぇ・・・。
悠が悪いんだよ?
私をさんざんコケにして。
悠を殺したのは、罪が重いからだよ?
みじめね。
自分のコトに気づかずに、私の知らないトコロで。
み~んなキライ。
奈々も悠も。
私を選ばないコはみ~んなキライ。
私が頂点に立つ者。
逆らってはいけないの。
もし逆らって、私の上に立った者は・・・
どうなっても知らないよ?
だから
最終更新:2010年07月25日 20:50