84: 名前:時雨☆10/14(水) 20:44:29
【休日がもどかしくて】
今日は日曜日で会社が休みだ。ワーカーホリックでも無い限り一般の奴なら喜ぶところなんだろうけど、生憎俺はそうじゃない。ついでにワーカーホリックでもない。
出勤日なら毎日会えんのに、明日になればまた毎日の様に会えんのに、たった一日会えないだけで本当は身体を休められて嬉しい筈の休日が酷くもどかしい。
それなら休日出勤するかとも思ったけどあいつが居ないんじゃ意味が無い。そう思ったらベッドの上から動くのさえも億劫になった。
「だり……」
呟いた声も虚しく部屋に響いて余計に虚しくなった。
ダメだな、これ。
最早考え事するのすら面倒臭くなってきたダメ人間の俺はとりあえず寝る事に。横向きになってシーツを被ったところでふと思った。
夢ん中で会えば良くね?
あ、寒いわ。俺。
短っ!!しかもなんですかこれ(聞くな
えぇ、分かってます。これを書いた自分が一番寒いって事くらい!!←
89: 名前:時雨☆10/14(水) 22:01:29
【可愛かった昔の君に涙】
「ほんと、どこで道を間違えちゃったんだろう……」
「……悪かったな」
大きく息を吐いた年上の恋人に晃は不愉快なのを隠そうともせずに眉を顰めた。
そんな晃の様子に湊人は小さく笑い、まるでごめん、とでも言うように晃の頭を撫でたが晃の機嫌は良くなるどころか急降下を辿る一方。
「子供扱いすんな」
「ちっちゃい頃はこうすると喜んでくれたのに。可愛かったなぁ、あの頃の晃」
しみじみと“あの頃”の事を思い出して湊人が現在の晃とのギャップに再び溜め息を吐く。その瞬間、晃の中で何かが切れる音がした。
身体が傾く感覚に湊人が瞠目する。背中に柔らかい感触があったかと思えば、目の前には晃の顔と、その後ろには部屋の天井が。
「ちょっ、なんで押し倒すの!?」
「今の俺の方が良い、って言わせる」
ふん、と鼻を鳴らした晃。そんな晃から逃れようと湊人が身体を捩るが、覆い被さられていてそう簡単に逃れられる訳がなかった。それでも湊人はバタバタと手足を無茶苦茶に動かして暴れる。
中々大人しくしようとしない湊人に晃が遂に強硬手段に出た。湊人が暴れる為に手間取りながらもシャツを脱がせる晃。そして、脱がせたそのシャツで湊人の腕を拘束した。
「ちょっと晃! 外してよ!」
「大人しくするなら外してやるよ」
湊人がうっ、と言葉を詰まらせ、何かを思案する様子を見せた後に無意識なのか意識してなのか、上目遣い気味に晃を見つめた。
「無理って……言ったら?」
「泣かす」
「泣かっ……!? 晃の鬼っ!」
湊人が叫ぶが当の晃はどこ吹く風。素直じゃない年上の恋人を、ろくな抵抗が出来ないのをいい事にひん剥いていく。瞬く間に外気に曝されていく色白の肌。しかし今は恥ずかしいのか湊人の肌は僅かに上気していた。
湊人の素肌を晃の手が撫でれば短く洩れる声。甘く官能をくすぐるその声は例外なく晃の官能も煽った。
「あっ……晃っ、ぃ、やぁっ」
「はいはい。そうは見えないけどな」
そう言う晃の視線の先には控え目ながらも薄い胸を飾る芯を持ち色付いた二つの突起。
片方は指で嬲りながらもう片方に吸い付けば、湊人の身体が陸に上げられた魚の様にビクビクと跳ねた。
「あぁっ! ひぁ……ぁぁん」
「良い声。……もっと聞かせろよ」
晃の手が湊人のスラックスの中に潜り込む。そこは僅かに兆しを見せていて、晃の口角が吊り上がる。
緩く揉む様にすればそこが徐々に芯を持っていくのが分かった。
湊人のスラックスが下着と共に晃によって脱がされ、今になっては完全に熱を持ってしまった湊人の分身が晃の眼前に露にされる。
「や、あっ、晃、だめっ……ひゃあぁ」
天を仰ぎ先端からトロトロと滴を垂らす湊人の分身。晃が湊人の先走りを指に絡めながら愛撫を施していく。
先程までの抵抗が嘘みたいに大人しくなった湊人。不意に晃が前への愛撫を止めた時には堪らず腰を揺らしてしまった。
「ぁっ……晃なんで?」
中途半端に熱を煽られて眦に涙を溜める湊人が晃を見つめる。その中心は切なげに震えていた。
「俺の、要らねぇの?」
「っ……、いる」
「だよな」
湊人の小さな呟きに晃がさも満足そうに笑う。その笑みに羞恥で湊人が自身の顔を隠してしまうが、その様子にも晃は愉快そうに笑った。
「っ、ん……ぁ、ぅ……」
晃の、湊人の先走りで滑る指が湊人の内部に進入する。熱くうねる湊人の中に馴染ませる様に指を抜き差しすればくちゅ、と濡れた音がして、晃の嗜虐心と、湊人の羞恥心を余計に煽った。
「……湊人。お前の後ろ、俺の指もう三本も銜えてる」
いつの間にか増やされていた指。湊人のそこは厭らしく収縮を繰り返しながら晃の指を三本も銜えこんでいた。
「っん、あ、あっ……ああぅ、晃、焦らさな、いで……っんぁ」
晃の指が抜かれた。喪失感に湊人の秘所がヒクヒクとヒクつき、もの欲しげに腰が揺れる。
湊人が生理的な涙で潤んだ瞳で晃を見つめ“欲しい”と訴えれば口元に薄く笑みを象った晃が手早く前を寛げ、熱り立った己の雄を湊人のナカへと挿入した。
「ひ、ぁっ……ああっ、あっ……んぅっ」
晃の熱く、指なんかとは比べ物にならない程の質量のそれが自分の内部を押し広げていく感覚に湊人が眉を寄せる。口を開ければ勝手に喘ぎが洩れた。時間をかけて漸く全てを収めた頃には、湊人の薄い胸は激しく上下していた。
「っ……なぁ、湊人」
「っあ! 動かない、で……!」
「今の俺の方が良いだろ?」
晃の問い掛けも今の湊人には小さな喘ぎを洩らすだけで答えられる余裕がない。
「あ…… んぁっ、あッ」
「湊人。答えろよ。じゃないと、イカせてやんないぞ?」
「やっ、イカせて、晃ぁっ」
“イカせてやらない”の言葉だけをなんとか理解した湊人は必死に目の前の晃に強請り腕を伸ばされ、晃の背中に湊人の腕が回された。
「昔の俺だったらお前にこんな事シてやれなかったぞ?」
「ん。今の晃が良いから! イカせて!」
「現金な奴。……ま、いいか」
はぁ、と息を吐いて、晃が湊人の身体を揺さぶれば湊人が一気に絶頂へと昇り詰める。徐々に感覚が短くなる喘ぎ、嬌声が湊人の絶頂が近付いている事を晃に教えた。
「あ、晃っ、あっ、んぁ! イクっ」
「イケよ。……湊人」
「あっあ、あ、ああぁっ!」
己の腹と、最奥にそれぞれ弾けたそれが掛かるのを感じて身体を震わせた湊人。自分のよりも逞しい腕に抱かれながら、恍惚とした表情で脱力した。
一通り晃が後始末をするのをベッドに突っ伏しながら眺めていた湊人。黙々と作業をする晃にふぅ、と息を吐き、それを耳の端で聞いた晃があからさまに顔を歪めた。
「んだよ」
「ううん。やっぱり小さい頃は可愛かったなって」
「またそれか。「今の晃が良いから」って言っただろ?」
手に持っていたティッシュをくしゃりと握り潰し、部屋の隅にあるゴミ箱に投げ捨てる。ゴミ箱に入るのを最後まで見届ける事なく、ベッドに腰をかけた。
「取り消して。僕は純粋だった頃の晃が好きだったの」
「却下。それ以上言うと泣かす」
「鬼畜! やっぱり可愛くないっ!」
年上の威厳もへったくれもない湊人の叫びが部屋に虚しく響いて消えた。
※※
さっきのと比べて異様に長いっ!!
だから性描写グダグダ&ダラダラ。
誰か私に性描写を書く時のコツ的なのを伝授して下さい!!←
もう、私馬鹿だよね。なんなの自分←
ちなみにこれはギャグで薄いエロだと主張しますですよ←
103: 名前:時雨☆10/15(木) 17:21:31
むかしむかし、あるところに義理の姉達に苛められながらも健気に働くそれはそれは可哀相な女の子が居ました。
……え? 女の子じゃない?
え? しかも苛められて喜んでる?
あ、あるところに義理の姉達に苛められるのを至福として働く、とても幸せそうな変態……失礼。男の子が居ました。
「シンデレラ! シンデレラはどこ?」
「はい! なにかご用ですか? 女王様!」
きらびやかなドレスを身に纏った女がシンデレラを探していました。
そしてすぐに姿を見せたシンデレラは女の義理とはいえ弟なのにも関わらず、薄汚れた使用人服と、大変みすぼらしい格好をしておりました。
しかも女王様だなんて、色々と大人の事情というものを考えて欲しい発言をしたのでした。
「お姉様でしょ! このクズ!」
姉が愛の鉄拳という名のいびりと足蹴りをシンデレラに食らわせます。男で危ない発言をするとはいえ、この物語の主人公でもあるシンデレラ。慎ましく涙を流すのかと思えば、その、ある意味こちらの希望を見事打ち砕いてくれました。
「僕はクズでカスで虫けら以下ですぅ! お姉様! もっとして下さいませぇぇっ!」
叫びながらシンデレラは自ら姉に踏まれにいきます。
すると騒ぎを聞き付けた、シンデレラのもう一人の義理の姉がやってきました。シンデレラは、その二人目の姉にも自分から踏まれにいこうとします。
そんな色々とぶっ飛んだシンデレラですが姉達は慣れているのか諦めているのか、大きな溜め息を吐いてからシンデレラに用事を申し付けました。
「シンデレラ。私達はお母様と共に今夜お城の舞踏会に行って来ます」
「しっかりと留守番をしているのですよ」
「放置プレイですか!? 分かりました!」
全然違いますが、姉達は敢えて訂正をしませんでした。飄々とするシンデレラを残して、舞踏会が行われるお城へと向かう馬車へと乗り込みます。
一人残されたシンデレラは早速前もって命じられていた雑用をこなし始めました。
その顔は爛々として、苦痛を全くと言って良い程感じさせません。お城の舞踏会になんて微塵も興味が無い様でした。
「シンデレラ。話の都合上仕方ねぇから俺様がお前を舞踏会に連れていってやるよ」
「いえ、結構です」
という風になんやかんやで突如現われた魔法使いのお兄さんにも言ってしまう始末で、魔法使いさんの額には青筋が。
ですがシンデレラはそんな事には気付かず、雑務を涎を垂らす勢いで続けます。そんなシンデレラの様子に意外と短気だったのか魔法使いさんからプツン、と何かが切れた音がした様な気がしました。
魔法使いさんが何やら呪文の様なものを唱え、持っていた杖を軽く振ります。するとどうでしょう。あれほどまでみすぼらしかったシンデレラの使用人服が一瞬で革製の拘束具に変わったのです。
「ふん。俺様をコケにした罰だ」
魔法使いさんが、両手両足を拘束され身動きがとれない状態で床に転がったシンデレラを見下ろしながらどこか満足そうに笑います。
床に転がるシンデレラといえば、瞬時に自分の状況を理解して、一気に興奮してしまったのか呼吸を荒くさせながら期待を含んだ眼差しで魔法使いさんを見つめていました。
魔法使いさんはまさか興奮されると思っていなく、少し引き気味です。
そしてなんやかんやでシンデレラは魔法使いさんに苛めて貰える事になりました。
「あっ、んぁ! ひぅぅ!」
シンデレラが今まで掃除していた床に這いつくばる格好で後ろから魔法使いさんに犯され、突き上げられます。
両手足を拘束されているシンデレラは顔だけで己の体重を支える事になり苦しそうでしたが、シンデレラにとって苦痛は快感です。痛みと苦しみはシンデレラからすれば、よりヨくなる為のスパイスの様なものでした。
せっかく掃除をした床もシンデレラの涎やその他の体液で汚れてしまっています。
しかし今のシンデレラにはそんな事を気にする余裕なんて微塵もありません。
魔法使いさんはそんなシンデレラに気を良くして鬼畜に笑います。そして、自分が掴んでいたシンデレラの尻を平手で打ち付けました。
「ぁんっ!」
乾いた音が辺りに響き、シンデレラの形の良い白い尻に赤く魔法使いさんの手形がつきます。
シンデレラは眦にうっすらと涙を滲ませながらも恍惚とした表情で、自らに与えられる痛みに熱い吐息を吐きました。
魔法使いさんの方も、尻を打ち付けた際に痛みでキュッと奥まで銜え込んだ自分の分身を締め付けたシンデレラの内壁に僅かに形の良い眉を顰めます。
「ハッ。こんなマゾじゃ、今城で嫁探ししてるあのヘタレ野郎には荷が重いな」
魔法使いさんは自分の最初の目的の事などお構いなしにシンデレラとの行為に更に拍車をかけ、しかも今頃はお城で一生の伴侶を探しているであろう王子様の事もヘタレ呼ばわり。
「ぁあんっ! もっと叩いてぇ!」
「おら! もっとナカ締めやがれっ!」
魔法使いさんの平手が連続でシンデレラの肉付きの薄い尻に打たれていきます。その度に背を反らし甲高い声を上げるシンデレラ。
シンデレラの身体を縛る拘束具から伸びる短めの鎖が、シンデレラの身体が跳ねる毎にジャラジャラと耳障りな音をたてました。
「あふ、あっ……も、魔法使いさ、っイッちゃいますぅ!」
「クッ……ンっ」
絶頂の近いシンデレラの柔い内壁がこれまで以上に魔法使いさんの熱り立った分身を締め付けます。
分身をキツく締め付けられ小さく喘いだ魔法使いさんも、自らの解放の為に狂った様に腰を打ち付けました。
結合部からぐちゅぐちゅと卑猥な水音が響き、二人の興奮を煽ります。
「イク! 魔法使いさん、僕イッちゃっ!」「ッ……俺もだ。ナカに出すからしっかり飲めよっ!」
渾身の力でシンデレラの尻を平手打ち。
と同時にシンデレラの遂には一度も触れられなかった性器から迸った熱い飛沫が床に水溜まりを作り、シンデレラの内壁には魔法使いさんの欲情の証が浴びせられました。
シンデレラの中から萎びた魔法使いのソレが出て行き、その感覚にもシンデレラは声を洩らす始末。
「とりあえず、お前俺様の奴隷決定」
「はいぃっ」
そうして王子様ではなく鬼畜な魔法使いさんの所に嫁いだシンデレラ。
魔法使いさんとはSM主従プレイをしながら一生を幸せに過ごしたそう。
とりあえず、めでたしめでたし。
※※
全ッ然、感謝とか伝わらないってね←
しかも『なんやかんや~』ってね←
分かる方には分かる私の愛読書(←)銀○的省略です。
107: 名前:時雨☆10/15(木) 19:36:39
【いつから、なんてわからないけど】
具体的にいつから、と聞かれれば俺は分からないと答えるしかないと思う。
気付いたらあいつの事ばっかり見てて、とにかくいつの間にか俺はあいつに惹かれていたんだ。
俺の席は窓側の一番後ろとかなり良い席だ。冬は寒かったりするけど、春先なんかは暖かい日差しが当たってついウトウトしてしまったりする。
そんな席について、クラス全体を見渡してある人物一人に視線をやった。年齢の割に小柄な身体。一生懸命黒板の文字を手元のノートに写してるのが見て取れた。
大きな瞳が特徴的な童顔なあいつはその可愛さ故にクラスではマスコット的な存在で、なんかぎゅってしたくなる。
「今日も可愛いな……」
誰にも聞こえない位の、もう殆ど吐息に近い声で呟く。
授業中でも悩んでる表情とかパッと閃いた表情、とにかくクルクル表情が変わって見ていてすごい癒されるんだ。初めの頃はそれが見てて面白くて、たまに外を眺める代わりに見ていたのに、いつの間にか外じゃなくてあいつばかり見る様になってた。
今だって授業中、黒板も、開いたままで白紙のノートもろくに見ずにあいつの横顔ばっかり眺めてる。
「こっち見ねぇかな……」
そんな事を呟いて、テレパシーでも送るみたいに念じてそっと自嘲。
そしたらなんとあいつがこっちを振り返ってきて、まさかの俺と目が合った。
うわ。こっち見た、っ!
とりあえず笑いかけとけば、あいつは一瞬瞠目した後に花が咲いた様な可愛い笑顔を返してくれて、俺はついその笑顔に見とれてしまった。
初めはただ外を眺めて、いつの間にかあいつの横顔を俺が見つめる様になって。そしていつしか俺とあいつは先生の目を盗んでは二人でアイコンタクトを交わしてこっそり笑い合う様になっていた。
いつから、なんてわからないけど。
俺達はお互いを友達以上の感情で
意識するようになっていたんだ。
※※
気のせいだろうか。
こっちの方がお礼っぽいのは←
ほのぼのです、一応←
110: 名前:時雨☆10/16(金) 20:45:27
タイトルこんなですけど
甘要素は皆無です!!←
※※
【触れると君が赤くなる】
本当に君は可愛いね。
俺が触れると真っ赤になって、身体を震わせて、跳ねさせて。
俺はね、君の声も好きなんだよ。部屋に良く響いて俺の鼓膜を心地よく振動させる声。
「あぁ、本当に可愛いな……」
雪の様に白い肌が赤く染まる。
俺が触れた所から順に赤く。
赤く、赤く、鮮やかな赤に--
「あぁ、いけない……」
動かなくなってしまったよ……。
111: 名前:時雨☆10/16(金) 20:57:34
さっきの短っ!でもこっちも短いです←
あれだ、シンデレラが長かったからその反動だ←
はい言い訳です。すいませんm(_ _)m
※※
【髪が汚いというのなら首ごと切ってしまえばいい】
「でもさ、例え首を切ったところで肝心の髪は残るじゃん」
「あ、そっか。じゃあ、燃やすとか?」
話の内容にそぐわない軽い調子で喋る俺達。
今俺達がいるこの場には俺達の他に誰も居ないから特に気兼ねなく会話を続ける。
「まぁ、髪は焦げ落ちるだろうけど丸焼けの死体って気持ち悪くない?」
「平気。俺、お前の髪以外は全部何でも愛せるから」
「え、?」
本当に髪だけが気に入らない。
他の場所。目や唇、鼻に耳に首だったりの、髪以外のその他の場所なら俺は愛せるんだ。
ただ、何故だかその髪だけが汚くて醜くて見てて気持ち悪くなる気がする。
そんな俺は、おかしいのでしょうか?
112: 名前:時雨☆10/17(土) 11:36:34
【吸血依存症】
“痛いのは最初だけ”
あいつはそう言った。
なのに--
見るからに何か出そうな古びた洋館。
雲一つない空に輝く満月がより一層不気味さを醸しだす。
そんな洋館の中に入り、大広間を抜け、上へと続く階段を上って真っ暗な廊下を奥へと進む。
不気味なのは相変わらずだが、慣れればどうって事はない。
そして長い廊下の最奥。この館で一番広いであろう部屋に特に断りを入れる事もなく入った。
「--亮太。また来たのか?」
「呼んだのはそっちだろ」
どこか呆れみたいなものが混じったような声色。
素っ気なく言えば、あいつのルビー色の瞳が細められる。月の光しか光源が無いような真っ暗闇の部屋にスッ、と浮かび上がった色白の手がオレを手招き。
「おいで」
耳に優しいバリトンに誘われるがままその手に近付けば、あと少しという所で腕を取られ引かれた。されるがままそいつの腕の中に飛び込んで抱き締められる。
「相変わらず、美味しそうな匂いだな」
「そんなのオレには分かんねぇよ」
どうやらこいつら(所謂吸血鬼とかって呼ばれる奴等)には、オレらみたいな人間には分からないけど“匂い”ってのを感じるらしい。
それは一人一人違うらしいんだけど、オレの匂いはこいつにとっては美味そうなんだそうだ。……いや、実際美味いらしい。
「美味しそうな首……」
「首じゃなくて美味いのは“血”だろ」
「あぁ、そうだな。“噛み付きがいのありそうな首”……だな」
こんなボケた奴が吸血鬼だなんて始めは信じられなかった。というより、突然目の前に現われて『美味そうな匂いだ。血をくれよ』なんて言われたらただの変質者にしか思えない。
それでも、こいつの口元から覗く異常に発達した犬歯を初めに、天然もののルビーの瞳、磁器みたいな肌、人間離れした綺麗な貌を見れば信じざるおえない。
「それじゃ、頂きます……」
「ッ……ぁ、ん……!」
オレの首に歯を立てられる。そして肉を突き破られる痛みが襲ってきて、すぐにその痛みが快感に変わった。
すぐ側ではオレの血を飲む音。自分の血が飲まれてるって言うのにそれすら気持ち良い気がしちゃうオレはもうどっか壊れてるのかも知れない。
まぁ、それでも良い。
「っぁ……ン--っ」
身体の奥底から何かが湧き上がってくるような感覚。
まるで自分の身体じゃないみたいな感覚になるのはいつもの事だ。
「はっ……ぅ」
勝手に洩れる息は自分のとは思えないくらい熱くて甘い。
「……ン。ご馳走さま」
「え、もう終わり……?」
もう少し浸っていたかったのに。
そんなオレの思考を読んでか、オレの血で汚れた口元を吊り上げて妖しく笑った。
「これ以上血を貰ったら亮太倒れちゃうだろう?」
「別に……っ、!?」
「大丈夫だからもっと」って言おうとして不意に耳朶を食まれた。不覚にも感じてしまって、身を捩ろうとしたけど許して貰えない。
そしてそのまま部屋のベッドに落とされて。着てるシャツを捲られた所でやっとこれからされるであろう事を悟った。
「ちょ、やめろって……っ」
「もう遅いって。亮太--」
心地の良いバリトンを耳が拾った所で、オレは身体から力を抜いた--
次の朝、気付いたらオレは自分の部屋のベッドの上に居た。
吸血鬼は太陽の光が苦手だからオレが帰ってきたのは夜が明ける前。
いつもの事だから、どうやって帰ってきたか記憶が無くてもどうも思わない。
ただ、オレの首にアイツとの事が夢じゃないっていう証拠があればそれで良い。
アイツとの
繋がりが嘘じゃないのが、
繋がりがまだ続いているのが、
分かっていればそれで良い。
痛いのは最初だけ--
「嘘つき」
だったらコレはなんなんだ。
側にアンタが居ないってだけで胸の辺りがツキンとして。
「痛いってば……」
つい昨夜の事なのに。昨夜会ったばっかりなのに。
もう会いたくて仕方ない。触れたくて仕方ないんだ。
オレはもう、
アイツに依存してしまっている。
※※
ヴァンパイアというか吸血鬼というかヴァンパイア!!←一緒だよ(殴
好きだぁーーっ!!(殴
117: 名前:時雨☆10/17(土) 18:04:44
甘いのが好きな方すみませんm(_ _)m
なーんかこう…… リアルで甘い気分じゃないんですよね←いつもの事なんですけど(ここはパラダイスなのに((殴
それが最近ちょくちょく反映されちゃってます。
しかしNGワード引っ掛かって辛い←
※※
【愛し方を知らないの(愛され方も知らないよ)】
「あ゙っ、ぐぅぅっ」
今日もまたどこの誰かも知らない奴に抱かれる。…… いや、犯されるの方が正しいかもしれない。
いくら同意でこっちが金を貰う側だとしても、ろくな慣らしも無しに俺の手首ぐらい太さのある玩具突っ込まれたら文句の一つくらい言いたくなるってもんだ。
「ひぎぃぃ、動かさな、でぇ゙ぇ゙!」
慣らしも無し、馴染んでも無し。そんな状態で、元々ただの排泄器官なそこを無茶苦茶されたら裂けるのは判りきった事。案の定、足を何かが伝う感覚に泣きたくなった。
「黙ってろ、淫売が。こっちは金を払ってるんだぞ?」
「ぁ゙、っでも死んじゃっ゙、あ゙ぁ゙!?」
有り得ねぇっ。玩具入ったままだって言うのに挿入れて来やがった。
内臓が押し上げられて腹が破れそうな感覚を覚えて、意識が飛びそうになる。俺の腰や胸を撫でる脂肪を纏った手が指が、気持ち悪くて吐き気が止まらない。俺の背中に当たる贅肉なんかも最悪だ。
「い゙ぁ゙! ひぎぃ゙ぃぁ゙あ゙!」
快感なんてある訳も無くて、俺の喉から出るのは醜い悲鳴染みた声だけ。
あぁ……なんで俺こんな事してんだろ。
いっそ死んだ方が楽になれるんじゃ、ってくらいの苦痛に靄がかる頭でそんな事を思う。
でも俺がこんな事してるのも、死のうとしないのも、理由なら判ってるんだ。
今日はいつもより金も貰えるだろうし、あいつ、喜んでくれるかな……。
「…… いくら貰った?」
「あ……うん」
ボロボロになりながら帰って、言われた第一声がそれ。せめて“おかえり”くらいは言って欲しかったけど、嫌われたくないし捨てられたくないから口には出せない。
「ほら」って俺の目の前に出された掌の上に今日俺が身体を売って貰った金が入った茶封筒を乗せる。
毎日の様に俺が身体を開いて稼いだ金は一日足らずでこいつの遊びに消えるんだ。この金だって明日の夜には全部無くなっちまう。
「9万か。ギリギリだな」
「あ、あのさっ」
「なんだよ」
「傷、酷くてさ。明日は休んでも……」
「良いか?」なんて聞こうとした俺が馬鹿だったんだな。
目に見えてあいつの機嫌が悪くなる。
「何言ってんだ? ふざけんなよ。だってそれ、セコい事して一回で多めの金貰おうとしたからだろ? 手でも口でも他の使えるもん使って稼げよ」
分かってたよ。そんな事言われるだろうって事ぐらい。でも、思ってるのと実際言われるのじゃ、色々と、正直キツい。
どうしよ。泣きそうだ。
「うん……分かった。そ、する」
必死に唇を噛み締めて、頭の中で後で携帯に入ってるアドレスに片っ端から連絡しないとなんて思いながら頷く。
あ、でも挿入れんの無しだから出会い 系なんかも使わねぇといけねぇかも。
「あっそ。んじゃ、俺もう寝るわ」
「あ、待って!」
まだ話したい事があったから、思わず手を伸ばしてあいつの腕を掴もうとする。
「触んなッ」
指先が触れた瞬間、部屋に乾いた音が響いた。手がジンジンと熱を孕んで、自分の手が叩き落とされたんだって理解する。
「誰に抱かれたのかも分かんねぇような汚い手で触んじゃねぇよ」
「……ごめん、っ」
ついには話を聞いてもらう事もなくあいつは寝室へと入っていって、ドアが閉められた音に我慢しきれなかった涙が床に染みを作った。
誰のせいで汚れてると思ってんだよ。俺だって好きで変態野郎に抱かれてるんじゃねぇんだ。
「でも、しょうがねぇだろ……っ」
自分の遊ぶ金欲しさに平気で他人に身体売らせるような奴でも。身を粉にして働いて帰ってきた奴に開口一番に金を要求するような奴でも。少し触れようとしただけで「汚い」とか言うような奴でも。
「好きなんだからさ……馬鹿野郎っ」
判ってるんだ。
一番馬鹿なのが自分だって事くらい。
でも、
俺はまともな愛し方を知らなくて
愛され方なんか知らないんだ。
125: 名前:時雨☆10/17(土) 19:20:38
【雨に流される】
今日は朝から雨が降ってた。しかも土砂降りって言えるくらいの。
「そういえば天気予報で台風が近付いてるって言ってったっけ……」
なんて他人行儀に呟いたオレは今、道の真ん中で雨に打たれてる。当然今のオレは所謂“濡れ鼠”状態。周りには当たり前だけど誰も居なくて。
空を仰げば分厚い雲が空一面を覆っている。雨の中でそんな事をしてるせいで時折目の中に雨の水が入って来るけど、そんな事はどーでも良いんだ。
「気持ち良いな……」
まるで全身を洗われてるみたい。
そう言ったオレの声すらも雨に消され、オレの全身に降り注ぐ雨は天然のシャワーのよう。オレにこびり付いた“汚れ”を洗い落としてくれてる。
汚れたオレの身体。
汚れたオレの心。
汚れきったオレが綺麗になれるまで
あと、どれくらいかな?
少しずつ、確実に
オレの汚れは雨に流されている。
128: 名前:時雨☆10/18(日) 11:28:17
突発的に書いたは良いが自分でも何をしたかったのか判らなくて放置してたブツ←
とりあえず切なくも痛くも狂ってもないです。
ところで私は何が書きたかったんでしょうかね?←聞くな
※※
【双子だからね、大丈夫。受け止めてあげる】
「さぁ! 涼ちゃん! お兄ちゃんの胸に飛び込んでおいで!」
「却下。気色悪い」
「グサッ! ぐっ。大丈夫、暴言だってお兄ちゃんは受け止めてみせる!」
あぁ……。また始まったよ。
今、オレの目の前では良く似た容姿の二人がまるでコントの様な事をしてる。
容姿が似てるのは二人が一卵性の双子だから。そして今馬鹿みたいに叫んでるのが一応兄の爽。で、それを冷ややかに足蹴にしてるのが弟の涼だ。
爽やかに涼しいなんて、聞くからに好青年っぽい名前だけど実際はそんな事ない。
ま、今のやり取りを聞いて貰えれば分かると思う。
「『グサッ』とか自分で言うなタコ」
「お兄ちゃんは人間ですぅ! ね、恭介!」
うわ。オレを巻き込まないでよ。
そういえば言って無かったっけ。オレは恭介。
二人とは幼馴染みで、親同士が元々親交があった上に家もお隣りさんだからオレが生まれた時からの仲だ。
「え。爽ちゃん人間だったの?」
「はいぃっ!? なに、じゃあ今まで俺の事なんだと思ってたの!?」
「……ペット?」
「こんな馬鹿要らねぇ。捨ててこい」
丁度暇だったから暇つぶしくらいにはなるだろう、って恰も知らなかった風を装えば思ってた通りの反応が返ってきた。
まさか涼まで乗ってくるとは思わなかったけど、多分涼は素で言ってると思う。
「公園辺りだったら誰かに拾って貰えるかな?」
「いや、駐車場の真ん中とかにしとけ。上手くいけばついでに息の根も止められる」
「いーやぁー!」
オレと涼の会話についに爽が叫ぶ。それでも会話は止めない。
どの辺に捨てるか。“拾って下さい”と書かれたタンボールを用意するべきか。どうすれば息の根を止められるか。
最後に至っては捨てるの主旨から逸脱してるけどいつもの事だ。気にしない。
そしていじけた爽が部屋の隅に蹲って何かぶつぶつ言いながら『へのへのもへじ』の字を書くのだって普段通り。
何故『へのへのもへじ』なのかは聞いた事がないから知らない。
「あー、もう。爽ちゃんごめんって。冗談だからさ。ね?」
こうなると後が面倒臭くなるからさっさと謝っといた方が良いのは今までの経験から嫌と言う程理解してる。
だからさっさと謝ったら目を潤ませた爽が勢い良くオレに抱き付いてきた。
自分よりも大きな身体に飛び付かれて危うく後ろに倒れそうになる。
「恭介ぇー! 大好きだよーっ!」
「はいはい。ありがとね」
「恭介やっぱり抱き心地良いなぁー」
「うん。セクハラで訴えるよ」
「ごめんなさいっ」
これじゃあほんと埒が明かない。コントの無限ループだ。
だから抱き付いてきてる爽の肩越しに涼に視線だけで応援を求めたら、目が合った瞬間まさかの溜め息を吐かれた。
「おい爽。受け止めてくれるんだろ?」
「なに。どうしたの? なにか悩み?」
涼の問い掛けに目を輝かせた爽が両手を大きく広げて「なんでも受け止めるよ!」なんて言った。
その瞬間、なんだか嫌な予感のしたオレは早々に退避。オレが退避したのに合わせて涼が爽にタックルをかまして、爽は見事に撃沈。
や、殺人タックルはいくらなんでもダメだと思うよ。
双子だけど受け止めるの意味、
二人で履き違えてるよね、これ。
129: 名前:時雨☆10/18(日) 19:30:08
【包帯から滲み出た血が、】
あいつの身体には絶えず、包帯が巻かれている。手首や腕。腹部にだったり首にだったり。どこかしらに赤く染まった包帯が巻かれているんだ。
他人が付けるものだったら俺が助けてやれたかも知れない。
そう。ソレは自傷の跡なんだ。
「なぁ、もうやめろよ」
「なんで?」
今日もまた、こいつの身体には新しい包帯が巻かれていた。見るからに痛々しい姿なんだけど、俺はその光景に徐々に慣れつつある。慣れってのはつくづく怖い。
「なんでも。てか、さすがに頭はやめてくれ」
「頭だけじゃないよ? 内腿も切った」
そう言ってこいつはあろう事かズボンを脱いで、俺に自分で切っただろう箇所を見せてきやがった。
細くて色白の足に映えるこれまた清潔そうな白い包帯。やっぱりその包帯も赤く染まってる。
普通ならここで目を逸らすかするんだろうけど、俺は露にされたそこに釘付けになった。
「えっろい格好……」
「普通それはなくない?」
「お前が普通を語るな」
「ひっどぉー」
わざとらしく笑ってみせてから、脱いだズボンを穿き直して。
俺が手招きをすれば素直に俺の元に歩いてきた。足と同じで真っ白で細っこい腕を引けば、俺の方によろめいて倒れこんでソファに座ってる俺の膝の上に乗ってくる。
「自分で傷つけなくてもさ、俺が傷、つけてやるよ」
「つけてくれるの?」
首を傾げたそいつを無視して、頭に巻かれた包帯の上から血の滲んだ部分に歯を立ててやった。
「痛っ……」
そんなに強く噛んだつもりは無かったんだけど、声を洩らしてぴくりと肩を跳ねさせたそいつ。
包帯の方も、噛んだせいで傷が開いたのか赤く染まってた部分がまた少しずつ広がっていってて、遂には包帯の面から滲み出た。
鮮血がこいつの顔に路を造っていく。先ずこめかみを通って最終的には顎の先からポトリと落ちていった。
「…… 血の涙みたいだな」
「僕、別に悲しくなんかないよ?」
「でも、泣いてるみたいだ」
包帯から滲み出た血が、
見せたのは
自分自身でも気付かない程奥底の、
そいつの本心だったのかも知れない。
137: 名前:時雨☆10/19(月) 17:15:57
ホント私は何がしたいんだ←
意味が分からないぞコレ←まるで私だ((殴
ダメだ、いんすぴれーしょん(ひらがな/笑)的ななにか無いのか!?←
またも甘くないです←多分
【酸欠になるくらいに】
『僕を愛して?』
なんて、言ってみた所でこの状況は変わらないと思う。
愛なんて所詮夢物語でイカれた幻想だ。
今は愛しててもそれがいつまで続くなんて誰にも判らないし、きっとそんな事知りたくない。
「……なぁ、苦しいか?」
グッと僕の首を絞める腕に力が込められる。気管を押さえられて呼吸が出来ない。
口を開けても酸素が取り込めなくて、人間が生きていく為に必要不可欠なそれを絶たれた僕の顔は意識なんてしなくても勝手に歪む。
「あぁ、答えられる訳ねぇな」
分かってくれてありがとう。
言われて僕が思ったのはそんな事。やめて欲しいとか、どうしてなんだとか、そんなのは更々興味無かった。どうでも良かった。
僕は元々そういうものに執着しないというか関心が低いみたいだ。
「好きだって、愛してるって言うのが意味ないなら、こうやって酸欠になるくらい俺を刻んでやるよ」
とりあえず僕が首を絞められてる理由が分かったんだけど、それを聞いても尚、僕はどうでも良いと思った。
というよりこれは愛とかなんとか言う前に僕は自分の命にも執着が薄いみたいだった。
死にたいとは思わないけど、こんな状態でも生きたいっていう事も思わなかった。
なんかもうさ。
「おい。なんで、なんでこんな状況で笑ってんだよ。殺されるかもしれねぇのに」
圧迫感が僅かにだけど薄れる。
久し振りの酸素に咳き込んで、見上げた霞んだ視界の中に居た彼は僕の首に手をかけたまま、有り得ないものでも見る様な顔をしてた。
「ん…… 良いよ、好きにして」
なんかもう、どうでもいいや……。
「君にだったら、何されても良いよ。殺したいならそうすれば良いし、抱きたいなら抱けば?」
「お前……っ、クソッ!」
どうして目の前の彼は泣いてるんだろうか。好きにしていいって言ってるのに、何が気に入らないの?
分からない。分からないよ。
「僕には分からないよ……」
分からない。分からなくてもう頭の中がぐちゃぐちゃだ。苦しい、気持ちが悪い。
どうして分からないとぐちゃぐちゃになるの? 苦しいの? 気持ちが悪いの?
「ねぇ、泣かないでよ」
「っ……泣いてなんか、ねぇ、よ」
嘘。そんな鼻声で泣いてない訳ないじゃない。
「……まぁ、いいや」
「じゃ、なんだよ」
「うん。あのさ、僕ちゃんと話したり行動してみせて貰わないと何も分からないみたいなんだよね」
だからさ、とりあえず今は
酸欠になるくらいに僕を愛してみせて?
さっきまで変わらないって思ってたこの状況が何かしら変わることを祈りながら、僕は彼の愛っていうものを全身で味わうことにしてみた。
でも、彼との長過ぎるキスで酸欠しかけたのはなんだか恥ずかしかったからもうやめて欲しいかも。
最終更新:2010年05月16日 09:49