SS そして…。
そして…。
バスは赤井を乗せながら動き続けている。
「……あれ、私……。いつの間に?
たしかハルマゲドンに参加していて……。
そのあとは……ダメだ。思い出せない。」
そもそも何故バスに乗っているのだろうか?
他の皆はどうしたのだろうか?
そう思いながら周りを見渡すと赤井以外に一人、他に乗客がいた。
声を掛けるのも迷惑かなと思いつつ、「他に人も居ない為」仕方がなくその人に話しかけた。
「あの……すみません。私、いつの間にかに寝てしまって……。
このバスの終点は何処ですか?
早く学園に帰らないといけないんですけど…!」
その人は答えた。
「終わりなどはないさ。
終わらせることはできるけどそれを決めるのは君自身さ。」
「決めるのは私自身?
何を言って……いや、待てよ。あなたは……。
見たことがある、その顔は…!?」
その顔に気づき赤井は思わず窓から飛び降りようとし、その人に止められた。
「何処に行こうというんだい?
この先は誰もがいずれ向かう場所だと言うのに。」
「あなたはっ……!確かに死んだはずだ!
出なければハルマゲドンは始まって……!」
「そう、私は死んだ。……君もだけれどね。
私が死んで始まったハルマゲドンだけれど
終わらせるには別な人でなくちゃいけない。
私……『山乃端一人』が死んだ以上、なんらかの理由で終わらせないと!!!」
赤井はバスの窓に寄りかかるように崩れ落ちる。
もうここから逃げ出す力もないかのように。
もう全ての望みが尽きてしまったかのように。
「……どうすればいいんですか?私に…黒野君に殺された私に何をしろと!?」
赤井は叫びながら山乃端一人に聞いた。
山乃端一人は笑いながら赤井に答えた。
「何もしなくていいよ。この文章で終わりなのだから。」
最終更新:2016年03月28日 00:53