概要

  • GM:セネカ
  • PL:約3名
  • ルルブ・・・蒸気活劇RPGスチームパンカーズ 基本ルルブのみ

キャンペーンシナリオ「廻る灯りと歯車」

あらすじ


1933年、スイスが首都のベルン
この素晴らしき文化が栄える街の、或る時計塔の下
今日も彼ら「時計塔の機関士達」は集う

崇高なる高貴を持つ者
古代の飛空艇を操る者
人の生命を左右する者
歩みし人生の険しき者
未だ旅路が見えざる者

頭上で刻まれる時は
やがて究極の運命に辿り着く
その眼を通る世界は
いずれ大いなる選択肢に遭う

諸君!
廻る歯車の大海原を
巡る蒸気の積乱雲を
灯る歴史の分岐点を
存分に旅するが良い!


歯車一覧

第零歯車「時計塔の機関士達」29/08/1933

ベルンのカルチャーサークル「時計塔の機関士達」初期メンバーとして集まった五人

発案者のメアリー・ギバー
飛空艇操縦士のアベル・デ・フリース
医者のティール・ブルー
労働者のリビオ・アルベルト・キコイン
冒険家のアレクサンドル・カラジョルヴィチ

不思議な賽の様な立方体を横に、彼らはサークル活動を始める
この美しき街ベルンの、或る時計塔の下
始まった物語は、後にどう語られようか
+ ベルンの酒場「ラガドーン」店主からアベルへの話
ベルンの酒場「ラガドーン」店主からアベルへの話
「いやー、この前は随分と愉快なやつら連れてきたねぇ
 あんたら五人の身分でストレートが出来るっていうからこれまた面白い
 んで?毎週やることも曖昧なんだっけ?
 あーの発案者とか言う嬢ちゃん、すげえなぁ
 ……ここだけの話、ああいうやつには気をつけておいた方がいいぜ?
 裏で何考えてるか、分かったもんじゃねえからな
 おっと、シュールストレミング処理代分引いとくよ
 いやー、あれ臭かったから助かったんだわ

 そんじゃ、またな」
技能:共感力+1Lv

第壱歯車「マグナイト」30/09/1933

メアリー「テントは持った?食べ物も忘れずに。あぁ!いけない!温度計とコンパスを忘れる所だったわ!」
不思議な賽は振ると矢印が浮かび上がる
土曜日の朝10時(過ぎ)に集まった皆は、はしゃぎすぎたメアリーが用意した歩こう会用(?)の物を持つ
さぁ出発だ
謎の洞窟に入り、偉大なる遺産を受け継ぐが良い
舞台はスイスのベルンからイギリス王国が首都の蒸気都市ロンドンへ
行こう!空の旅へ!
+ ボーナスは出たが……
複雑な気持ちの二人
「なぁ、いくらだった?」
『3』
「はーあ、おんなじかぁ」
『にしても、良くあれで通ったよな』
「ほんとな。急つったって、ありゃあねえだろ」
『無傷で落ちてきたら無給とか、組合が欲しくなるわ』
「よく分かんねえやつに誤解されるしよ……」
『まあ、レガシーを求めるのは分からんでもないが』
「でもあれ、見失ったらしいぞ?」
『まじ?まあもう俺達には関係ないから良いんだけどよ……』
「それなー。あんな地面から生えてくる飛空艇追いかけるとか、」
「『ムリムリ』」
一人に無線が入る
片方のが壊れた結果、給料から差し引かれない為に二人で行動している彼らにとっては実質二人への無線
『……はい……はい。分かりました。いつでも女王様の為ならば。』
しばらくの沈黙
「俺辞退s
頭を叩かれる手下A、無表情のB
彼らドロレス団?の旅もまた、続く
技能:共感力+1Lv

第弐歯車「To The Far West」30/09/1933-21/10/1933

アベル「やっぱ持つべきは友と舵だな!」
ピクニックの予定が飛空艇を持つことになった五人
ドロレス団や謎の男、国家警察らしき集団から逃げおおせた彼らは、代わりに世界最大の蒸気王国イギリスへと向かうことになる
謎の言語によって書かれた操縦室を視てもらう為、アベルの友人クラウスがいるロンドンのウェスト・エンドへ
クラウスを標的にした蒸気事件を解決し、ちゃっかり現場で報酬まで攫う一行
飛空艇はクラウスの友人である古代言語学者に見てもらうことに
行く方向はアメリカ合衆国
ゾディアックが獅子座の影は見えつつも、旅は続く
+ クラウスから一行への言葉
クラウスから一行への言葉
「色々助けてもらったのに、結局仕事の消化で喋れなくてごめんよ
 あの爆発で色々壊れた機関とか調整してたら一週間かかっちゃって……
 ともかくありがとう
 にしたってあの飛空艇面白いね、出自と言い中身と言い
 何か分かったらまた見せに来てよ、その時はちゃんと歓迎の用意しておくしさ

 それじゃ、きをつけて」
+ カウフマン商会の階差演算機関にあった文書
階差演算手紙2通を表示しています

階差演算手紙 1/2 通目

件名:□□/△△/〇〇の連絡について(!日月年を挿入!)
宛先:アルバート・カウフマン
送信元:リオン協議会

ー以下加入団体への文章ー(!この行は消すこと!)

[団体名]様へ

 この度は我らがリオン協議会参加のご応募をしていただき、誠にありがとうございます。
 貴方様の団体の努力、影響力、将来性を踏まえ総合的に判断した所、来年度の協議会への参加していただく事になりました。この結果を踏まえ、来年度の協議会説明会を開きますので、追っての連絡をお待ちになって下さい。また日々のご協力、多大なる支援の方についても相変わらずお願いいたします。
 来年度から共に頑張っていきましょう。

リオン協議会総括部より


階差演算手紙 2/2 通目

件名:(無題)
宛先:アルバート・カウフマン
送信元:リオン・バーンウッド

先に言っておくが俺はこんなクソみたいな階差云々の機械なんか大嫌いだ タイプライターに銃の出来ない何が出来るんだ さっきの手紙が間違ってても何も言うなよ
大体テンプレートの使い方が分からん お前への手紙だからって譲ってくれたあの技術担当は有能なんだか無能なんだか
それはいい とりあえず例のクソ計画についてだ
はっきり言うなら俺にはどうしようもない あんな計画を真面目に議論するファンタスティックな頭のやつらに今更何か言っても通じないのは明らかだろうが そもそも俺は1セクションのただの幹部だ
いくらサイファーの友達だからってこんな実力主義じゃあどうしようもない なんならあいつだってそもそも反対してるんだ
この前あいつと酒を飲んだら全てを話してくれたが まあひどかった
いや、提案したサジタリウスのやつらだって焦ってるのは間違いない 11セクションのうちの10セクションが賛成5票、反対5票って言ってるらしい
焦る気持ちは分かるが 何かしたいならヴィルゴのやつらに直接言うしか無い あそこの長だけはまだ決めかねてるらしいからな
てめえの気持ちだって分かる 俺だって算数が嫌いでもリスク計算は出来る そこらのクソ星座のやつらとは違って俺達レオはこの星が好きなのは事実だ 俺だってそうだ
何があったとしても俺はこの地を離れたくない 例えそれが己の死を意味するとしてもな
俺もヴィルゴのやつらに接触してみる お前も出来ることはやってくれ

P S また飲みに行こうぜ そん時は句読点の打ち方を教えてくれ
技能:共感力+1Lv

第参歯車「New Deal, New Issue」21/10/1933 - 8/11/1933

蒸気大戦の影響が最も残る列強最年少の国、アメリカ合衆国
中央階差演算機関を壊され、インフラ整備や復興の需要に答えるためにフランクリン・ルーズベルト大統領はニューディール政策を発表
一行はアメリカへと降り立つが、不穏な気配に見える影が彼らの道を阻む
ニューディール政策の陰で酷使された機械化人間達、通称"スチームボーグ"
彼らは身体の維持の代償として働かされていたのである
彼らの人権を求め、代表として表舞台に立っていたのはセオドア・ルーズベルト
彼もまた、身体維持をしていた人であった
停滞した二大勢力の内戦に巻き込まれた一行はアメリカを彼らの道へと導く選択をした
彼らの選択は、未来永劫へと影響するだろう

神話の伝説を求め、次に向かうは日本皇国

+ 最高司令官の日記
1933/11/7
 やっと落ち着いて座ることが出来る。ここの所例の戦
いで忙しかったが、時計塔の機関士達というヨーロッパ
の五人組に助けられた。彼らは、俺が俺の支持する選択
をするべきだったと気づかせてくれた。
 もはや後悔することもないだろう。偉大なるアメリカ
合衆国はその未来に灯る永遠の光を手に入れたのだ。
 我が国に、彼らに、栄光あれ。
+ リオン・バーンウッドの最期
(崩壊するリンカーン記念堂で倒れたまま、今までの記憶を走馬灯として見る。
 中流階級に生まれ、少し変わった友達を持って生きてきた。
 気がつけば随分とおかしな関係になっていた。だが、悪くない人生だった。
 最期まで彼らを思いながら過ごし、ふと、カウフマンを追い詰めた奴らの顔を思い出す。
 貧しそうな餓鬼と、機械いじりの好きそうな餓鬼と、ヨーロッパの医者。
 やたらと身軽そうな若い男と、それから……
 それから……?
 まてよ、あいつは……あいつは!

 ち が う ! そ ん な は ず は !

こうして一つの偉大なる建物と真実に気づきし者は、世界から消えた。

技能:共感力+1Lv

第肆歯車「Legend Has It」10/11/1933 - ?

一行の乗る飛空艇に描かれていた世界の危機を救いし英雄五人の伝説の話を求め、日本皇国に降り立つ彼ら
……どうやらその前に、対処する相手がいるようだ
+ 迎え人
迎え人
  • コーヒーの粉が入った瓶を携帯する男装の薬売り
  • マグナイトに長時間接することによって突然変異を起こすマグナイト病を発症
伝説にまつわる話を研究する博士を教えてもらい、探す一行
しかし途中でメアリーが誘拐され、飛空艇にいたアベルが襲われる
意識不明にされ、歯車の回転は止まる
+ アトランティス号の伝説
世界を救いし者達の伝説
かつて世界は滅亡の危機に瀕していた
アトランティス大陸やムー大陸と呼ばれた土地の過剰な発展によって、世界はマグナイトを直接操る力を得ていた
その源となっていたのが人々の思い出や感情といった、ただ物理的・精神的な説明では片付けられないもの
しかし、次第に暴走を初めた人類にマグナイトが共鳴し、世界は地中から崩れそうになる
そんな中、世界を救ったアトランティス号と呼ばれるマグナイトによって動く飛空艇に乗った5人組が世界を救ったという
+ 薬売りはメアリーに怒る
薬売り「あんた!なーにしてんのよ!あんたまであの部屋にいたら大変やないか!」
メアリーはバツが悪いといった顔でやりすごそうとする
薬売り「笑ってごまかしてどうすんねん!あんたまで寝たらこっちが怒られるがな!」
メアリー「そ、それはその……ほら、ね?」
沈黙の音が流れる
何かを察した薬売りは諦めがついたのか、息を吐いて言う
薬売り「まぁええわ、結局ターゲットだけ眠ってくれたわけやしな……」
薬売り「ほな、ここからはあんたらに任せるで」
近くで壁にもたれかかっていた手下A,Bが動き出す
メアリー「ありがとうございました。それじゃあ、行ってきますね」
歩き出した3人に、薬売りが投げるように言う
薬売り「きーつけてや!次来るときはおまけしたるさかい!誰かおらんくなっとったらしょーちせーへんよ!」

メアリーは、軽く振り向いて微笑む
その顔には、隠しきれない緊張があった
+ 数日後のアジトにて
「なぁ」
この三ヶ月間、
『……』
二人だけが使っていたこの部屋に、
「……」
二人でいられる最後の時かもしれない

長い沈黙が流れた

『……分かってるよ』
窓に当たる風が、日に日に寒くなるのを嫌という程に思い出させていた
「……生きて、」
日毎に厚くなる館内放送の情報量は、普通の奴らには伝わらない
「帰ろうな」
また集会らしい
『……あぁ』
どうせすぐに解散するんだろう
「……お前との旅も、悪くなかったぜ」
乙女を導きし者達よ
『……まあな』
何を視る?

二人はアトランティス号にあったはずのスパイテックを持って部屋を出る
彼らの旅は、一足先に目的地へと辿り着く

技能:共感力+1Lv

第伍歯車「Jack Frost Is Coming」? - ??/??/1942

意識不明になっていたメアリーを除く一行は、目が覚めると星の散らばる真っ青な空間にいた
何がどうなっているのか分からないまま、5つの影に突如試練を課される
かつて人類を救いし英雄の思いが形となり、人類の為に世界を救う力を授ける
試練を乗り越えた一行は、再び明るくなる視界と共に意識を失うのであった

+ 第?歯車「???」??/??/????

第?歯車「???」??/??/????

ベルンの街を歩く
夏が深まる中、涼しげな散歩日和に誰しもが空を見上げる
何かが足りないような気がしながら、時計塔の側を通り過ぎる人々

+ ベルンの酒場「ラガドーン」店主からアベルへの話
ベルンの酒場「ラガドーン」店主からアベルへの話
「いやー、最近は平和で良いねぇ
 そりゃスイスだって完全に大丈夫ってわけじゃねえけど
 アメリカに比べたらそりゃまあ、ねえ
 聴いたところによるとイギリスの方も大変らしいし
 スチームパンカーだの騒がれてるけど
 ここにはまだそういう話が無くて助かるよ

 そんじゃ、またな」
技能:共感力+0Lv


気がつくと一行は感覚を無くした状態で雪原にいた
一面の雪に影を落とす飛空艇を追いかけ、街に着く
そこで知ったのはここが凍りついた未来の地球であること、そしてこの都市が北極にある人類最終都市の一つ「光炉都市:プロメテウス」であることだった
時計塔の機関士達として出会ったはずの人々は誰も彼らのことは覚えておらず
救えたはずのクラウスに会ったアベルは動揺し、一人にさせてくれという
倒したはずのリオンは生きており、イギリス以外の国はとうの昔に避難に失敗していた
白い絶望の中にメアリーを見つけるが、様子がおかしい
告げられた真実は、残酷なものであった
ここは時計塔の機関士達が結成されなかった世界線の地球の計算結果
メアリーはゾディアックが乙女座の長の娘であり、時計塔の機関士達は一つの計画だったが、その為に動く勇気が持てなかった世界線
そしてゾディアックによる"或る計画"が失敗し、地球は凍りついてしまった
一行の世界線のメアリーは人類に共感する力を持つ者による未来予知が可能なレガシーを一行に使ったのだった
現実じゃないという事実を知られた世界は崩壊を始める
未来から消えゆく一行には、墜ちる星々と崩れる地面、文脈を失くす現実が視えた
彼らが出会った夫と娘を捜す母親も、親を亡くして泣く子供も、今日生きる為に何かを犠牲にする人も、全て一つの計算結果に過ぎなかった
"有り得る未来の"計算結果の一つなのだ
メアリーは曖昧な輪郭と共に告げる
ゾディアックの計画、その名は

「廻る灯りと歯車」

最終歯車「秘密都市:アンターティカ」23/12/1933

時間を超えし者達を迎えるのはゆるやかに崩壊しつつある世界
さあ諸君、最終目的地へと急ぐのだ

一行は気がつくと雪の中の研究施設にいた
奇妙なガラスドーム状の居住区にゾディアックのサインが浮かび上がる
ここはその特異性からゾディアックの拠点となった地球最先端の秘密都市「アンターティカ」である
世界を滅びに導く計画を止める為、ゾディアックの拠点を移動する一行
今まで助けてきた人々や、懐かしき人々の助けもあり、彼らは南極点につく
地下から溢れ出す光の中、天秤座の計画を止める事に成功する
廻る灯りはその意味を無くし、滅亡への歯車は止まった
そうして、異なる未来に世界は廻り始める
最後には、計算外の人間性が勝ったのであった

+ 或る夕方のアベルとメアリー
或る夕方のアベルとメアリー
アベル「にしたってまさか、メアリーが全部の裏にいたとはなぁ……」
メアリー「ていっても、ドロレス団を送ってきたのはお父様だし、私はあのサイコロを振っただけよ」
アベル「げ、本当にあのドロレス団は保護者みたいなもんだったんだな……」
メアリー「えへへー、あの人達かっこよかったでしょ?頼れる人たちだもの!」
セリフを忘れたり、カジノに行くメアリーをティールからの賄賂で見逃した彼らを思い出すアベルは、やはりメアリーが世間離れしていると思うのであった
アベル(まあ、いっか……)
こうしてまた、サークル活動が始まる
メアリーは忘れているが、数々の国の警察を呼んだのは紛れもなく彼女自身である

+ "お父様"と"保護者達"
"お父様"と"保護者達"
ここは世界が救われた少し後の乙女座の拠点、手下A、Bとメアリー父「スチュワード」がいた
気まずい沈黙は、その寒さを凌駕する
普段は優しいと言われる人程怒らせると怖いとはこのこと、スチュワードに呼び出され立たされる二人は、あまりにも思い当たる節があった
手下A「(なぁ、どれを謝ったら良いんだ?)」
手下B『(分かるわけねぇだろ!カジノもあるけど、ドロレス様の名前間違えたのもあるぞ!)』
手下A「(ばか!メアリーがそれを気にするわけ無いだろ!大体メアリーだって間違っ)」
スチュワードが咳をする
木枯らしというより人枯らし、感じ取れる程に生気を失くす二人
地球が暖かくなるのだから許してくれると呑気に考えているのだろうと、互いに思う二人
少し下を見ていた二人に、紙飛行機が当たる
目を丸くした先のスチュワードは微かに笑っており、秒速で良いから読めと伝えられていることに気づく
開けると
【時計塔の機関士達、メンバー募集中!】
こうして、二人の旅は、他のに合流することで終わるのであった

+ 只者じゃない薬売りと博士
只者じゃない薬売りと博士
日本皇国の外国語堪能で情報に敏い薬売り
今はどこでも知ることの出来ない様な伝説を知り、メアリーの招待を見破った博士
薬売り「良かったんすかぁ?"あの人"を行かせちゃって」
 博士「あら、どうして?」
懐からコーヒー粉の入った瓶を取り出し、博士に振る舞いながら言う
薬売り「ろくなことになりませんよぉ?」
 博士「あらあらまあまあ、桶屋が儲かっても薬屋は儲かりませんよ。」
穏やかな笑顔で砂糖を入れる博士
薬売り「そげんなこと、誰が期待するかいな。大体、その人ちゃいます」
 博士「あらぁ、あの子は貴女だって止めなかったじゃない。」
黒に渦が走る
薬売り「こちとらメアリーはんに見られててなんもできんかったさかい、ナッシング・トゥ・ドゥーよ」
溜め息に応えるが如く、匙は二度コップの縁に叩かれる
付いていたコーヒーが、雫となって落ちる
 博士「"あの子"もきっと、この様な感じなんだわ。」
もはや雫がどこに堕ちたかも分からないような渦は治まり、液面に映る薬売りの苦そう顔
見上げると、いつもの胡散臭い顔
薬売り「そう、かもねぇ……」
暫く欧人との取引はやめようと思う薬売り
戦争が終わったばかりなのに、遺跡のサンプルも取りに行けないのかと思う博士
もう一人の子が良い薬になることを、期待せずに祈る二人であった

あとがき

GMのセネカです。この度は2020年度後期定例蒸気活劇RPGスチームパンカーズキャンペーン卓「廻る灯りと歯車」にご参加いただき、或いはこのページをお読みいただき、ありがとうございます。
初めての定例卓GMでしたが、非常に楽しんだ事を特筆したくてこのあとがきセクションを作りました。
ご参加して頂いたPL三人、またこの機会を用意してくださった方々、本当にありがとうございました。
異なる世界線で生きた彼らの思い出と、良い思い出が残せたなら最もです。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2020年12月20日 22:25