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![]() 性別: 女 宝石: アメシスト 守護星座: おひつじ座 人間への想い: 人間ってなんか楽しそうだよね。羨ましいな 願いごと: 世の中のありとあらゆるお酒を飲みたい!! 武器: 槍 アクセサリ: リボン 終幕: キャラクターシート |
+ | ... |
![]() 性別: 男 宝石: オパール 守護星座: さそり座 人間への想い: あそべよ~かまえよ~ 願いごと: なんか超有名になりてぇ 武器: バズーカ アクセサリ: チョーカー 終幕: キャラクターシート |
+ | ... |
![]() 性別: 女 宝石: ルビー 守護星座: かに座 人間への想い: 憧憬の対象であり愛すべき隣人 願いごと: 人間になって、自分のことも周りのこともたくさん知って、自分のやりたいことや夢を見つけに行きたい。 武器: 剣 アクセサリ: ピアス 終幕: 蜃気楼の鳥籠 キャラクターシート |
+ | ... |
![]() 性別: 男 宝石: トパーズ 守護星座: おとめ座 人間への想い: やさしそうだから友だちになりたい 願いごと: 人間世界で行っている研究をしてみたい 武器: 大剣 アクセサリ: ブローチ 終幕: キャラクターシート |
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![]() 性別: 男 所属組織: 時風人形歌劇団のオーナーを勤める、白髪赤目の男性。PCたちの主人。少し気弱なところもあるが、人形たちへの愛は深く、個性的なメンバーたちを暖かく見守っている。 |
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星人形のうちいくらかはオーナーである白都が目覚めさせたものであり、事務所に併設された寮に目覚めた時期に応じて相部屋で住んでいる。残りの星人形は、大抵は仕事が終わると家へと帰るが、住み込みで働いてたまに帰省する星人形もいる。 なお、「歌劇団」という名称だが、オペラではなく普通の演劇を公演している。 |
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![]() 性別: 女 宝石: ?????? 守護星座: みずがめ座 第二話でPC達の前に現れた、謎の星人形。天真爛漫な性格でPC達を翻弄する。白都のことを知っているようだが……? |
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![]() 性別: 女 宝石: ????? 守護星座: おうし座 時風人形歌劇団所属の、主に脚本を担当している星人形の少女。時風人形歌劇団の星人形の中では最古参の一人であり、愛情を持って後輩たちに接している。 |
+ | ... |
![]() 白都の前に現れる謎の喋る猫。アリスと関わりがあるようだが……? |
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ある日の午後のことです。
椅子だけが置かれた白い部屋に、人形たちが座っていました。 その人形たちは、その時までは普通のお人形だったのですが、そんな人形たちに、女神様が話しかけます。
ごきげんよう、私のかわいい子供たち――。
女神様の声を聞いて、そこにいた三人の人形たちは、目を覚ましました。そして、あたりをきょろきょろと見回して、自分と同じように目覚めた人形を見つけました。
人形たちは、お互いに自己紹介をします。 「俺はタデウシュ」 「私はラジュです」 「僕はラムウ」 そうして話していると、部屋に一つある白い扉の向こうから、ぱたぱたと足音がニつ聞こえました。そして、ガチャリとドアが開き、大人の男の人と、もう一人の人形が入ってきました。 「目が覚めたんだね。一気に三人も目覚めるなんて、すごいや」 男の人はそう言って、もう一人の人形と一緒に自己紹介をします。 「私はシャーロット」 「僕は それから、白都と名乗った男の人は、三人にこの場所の話をします。 「ここは こうして、三人の星人形は、時風人形歌劇団でお仕事をすることになったのでした。 |
+ | あらすじ |
〇月×日 木曜日
今日はヘンな夢を見て起きた。ティエラが猫の頭をしたヤツと主役がどうの言っていた夢だった。しかも俺以外にもラムウやラジュ、シャーロットもおんなじ夢を見たようだった。みんなでどうしたものかと話をしていたら、親父が慌てて俺達の部屋に入ってきて、こう言ってきた。「大変です!ティエラちゃんがいなくなってしまいました!」 まさか!と思って急いでティエラの部屋に入ったら、確かにティエラがいなかった。灰島さんも心配そうにしてた。どうやらティエラは『型落ち』になって鏡の世界の中に閉じこもったみたいで、助けられるのは俺たち星人形だけらしい。だったら俺たちに任せとけと、俺たちは鏡の中に飛び込んだ。 改めて考えたら、ティエラは前のロミオとジュリエットの時もめちゃくちゃ目立ってたし、演技もうめぇし、セリフもちゃんと全部覚えてくるし、ワガママなのもスター性って考えたらすごいやつなんだよな。つい最近足ひねってしばらく劇ができないってなって、みんな残念に思ったよ。代役はシャーロットがこなしてくれたからなんとかなったけど、ティエラは悔しがってたな。 鏡の中はなんかおとぎ話みたいな世界になってて、ティエラがお姫様になってるんだと。とにかく、ティエラを連れ戻すために俺たちは城を目指すことにした。その途中、徴税人にいじめられていた灰島さんを救出した。灰島さんは俺たちのことが分からないみたいで、どうして助けてくれたんだみたいな顔してた。灰島さんもティエラのことは心配していたみたいで、俺達は灰島さんと一緒に城を目指すことにした。舞踏会に忍び込んでティエラをしばいてやろうってわけだ。 道中俺のバイクで飛ばしてたんだが、道が分からなかったのもあって、城に到着したころには舞踏会はもう終わっちまってた。どうしようかと呆然としていたら、ティエラがいきなり現れた。これをチャンスと見た俺はティエラに向かってバズーカをぶっ放ってやった。それに怒ったティエラと俺たちは戦星術で戦った。ティエラとの戦いは激しかったうえに長引いて、劇場が崩れそうだったけど、ラムウの一撃がこの戦いの幕を下ろした。ラムウのファントムスラッシュはシビれるくらいかっこよかったぜ。 現実に帰ってきたら親父と灰島さんが心配そうに出迎えてくれた。俺たちは無事だったけど、ティエラは休ませなきゃいけない状態になってて二人とも慌ててた。ともかく、俺たちはティエラを連れ戻せたんだ。ご褒美にケーキも買ってもらったし、これにて一件落着ってね。 そうそう、ケーキを食い終わった後、親父が俺にもう一個プレゼントがあるって言って、この日記帳をくれたんだ。親父曰く「タデウシュさんなりの言葉で、今回のことや、これから起こる不思議なことを日記に残してみて下さい。きっとみんなとの思い出になるはずですから。」だって。めんどくさいし文字にしなくたっていいんじゃないかとも思ったけど、次の公演まで暇だしとりあえず書いてみることにしたら、意外と楽しくなって結構書いた。今後もなにか印象的なことがあったら日記に残してみようかな。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
「あーあ!」 机に突っ伏す少女人形。その足には包帯が巻かれている。 「やりたかったなあ、シンデレラ……」 「おお、おいたわしや、おいたわしや」 人形が振り返れば、そこには猫頭の男が。 「この怪我では、当分舞台に上がるのは難しいことでしょう……ああ、なんということ。あなたの名演が観られないなんて、観客の皆様もさぞや悲しむことでしょう」 「そ、そうよね、やっぱり主役はわたしでなくっちゃ!」 「ええ、その意気でございます。ところで……その怪我を気にせず、舞台に上がれる場所があるのですが、どうでしょう、ご興味ありませんか?」 猫頭の誘いに、人形は嬉しそうにうなずいた。
第一幕
城に住む暴虐のティエラ姫は、民衆から税を搾り取って贅沢放題! 今日も今日とて、人形兵は取り立てにあくせく働き、税を出さない怠け者は捕まえて牢屋に入れてしまった!
第二幕
人形のための舞踏会を開くティエラ姫、そこへ姫の暴虐を止めようと勇敢な青年、ミキヤが忍び込むも、人形でないことがわかって串刺しの刑に!
第三幕
ミキヤに一目惚れしたティエラ姫、しかしミキヤは姫の心を変えられないと分かれば、人形兵の追跡をかわして城を去ってしまう! 怒った姫は街中を捜索し、暴力をもって人々を尋問する! |
+ | 登場NPC |
ティエラ
![]() ![]() 守護星座: ふたご座 宝石: アレキサンドライト 攻撃力: 2 運命力: 1 得意な人間性分野特技: 熱意 苦手な人間性分野特技: 調和 霧装の耐久値: 13 霧装の外見: ガラスの靴 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【嘲笑う影(2-214)】 【濁流(1-220)】 時風人形歌劇団所属の、主にキャストを担当している星人形の少女。演劇への熱意は目を見張るものがあるが、少しワガママなところがあり周りを振り回しがち。 ![]() ![]() ティエラの主人の青年。ティエラのワガママに手を焼きつつも、実の妹のように可愛がっている。 |
+ | あらすじ |
◎月#日 木曜日
今日も変な夢を見て起きた。怒られないようなところに行きたがってるウルリカを狐頭の男が誘拐してた。知らない人についていくなとあれほど言われてんのになぁ。この前似たような夢を見たときティエラがいなくなってたし、なんかやな感じがした。いやいやまさか、ウルリカもいなくなるとか、そんなことあるわけ、ドタドタドタ!!バタン!! 「大変です!ウルリカちゃんがいなくなってしまいました!」 またかよ!と思いながらウルリカの部屋に行ったら確かにウルリカがいなくなってた。それでやっぱり鏡の中にこもっているみたいだ。 ウルリカって、この前も俺に最高な服をデザインしてくれたし気が利くし、めちゃ優しいやつなんだよな。だけどマイペースな奴でさ、この前もお使い中に寄り道して昼寝かましててな。赤城さん、心配しすぎてめちゃくちゃ怒ってた。それでウルリカもちょっとへこんじまったみたい。 俺達しかウルリカお助けられないんだ、まあ任せときなって言って、俺たちは鏡の中に飛び込んだ。 鏡の中は、うっそうとした森の中だった。このままだと迷子になると思った俺たちは、シャーロットの飛行機で空から移動することにした。空から見下ろしてみると、森の中に家があるのを見つけた。その家に入ってみたら、その中に親父(おばあさん)がいた。親父(おばあさん)は赤ずきんなる人を探しているらしくて、俺たちもそれを手伝うことになった。親父ぃ……おばあさんになって…… しばらくバイクで探していたら、それっぽい恰好をしている赤城さんを見つけた。おばあさんに渡す花も拾ったことだし、いっしょにおばあさんのところに行くことにした。が、ウルリカがいきなり襲い掛かってきた。危ないところだったが、俺のドラテクで切り抜けた。5ケツはさすがにムズかったけど意外と何とかなった。 おばあさんの家に戻ってきたら、家の中から女の子二人の声が聞こえてきた。一人はウルリカの声だったんだが、もう一人の方は知らない声だった。意を決して突入してみたら、家の中がめちゃくちゃになっていて、金髪の女の子、アリスとウルリカがもめていた。ウルリカが家中の家具をアイスに変えようとしていて、アリスがそれを止めているみたいだった。とりあえず赤城さんとおばあ……親父を避難させようと思ったが、ラムウが二人をなだめて事なきを得た。何とかウルリカを追い払って、アリスは意味深なことを言ってどっか行った。それにしても、ウルリカの作った(?)アイスは絶品だった。なんでみんな食べないんだろう? その後、俺たちをアイスにして食ってやろうとしてたウルリカとの戦いになった時、アリスが来て味方になってくれた。アリスは見たこともない戦星術を使ってウルリカを翻弄していた。俺達もウルリカの猛攻をなんとかしのぎ切って、ボロボロになりながらも何とかウルリカを抑えることに成功した。ラジュを本気にさせるなんて、ウルリカもかわいそうなもんだな。 劇場が崩れるからと、俺たちはすぐさま元の世界に戻ろうとした。けど、アリスは全く違う方向へ駆け出してった。呼び止めても大丈夫そうだったから、俺たちは五人で元の世界に帰った。戻ってきたら親父と赤城さんが心配そうにこっちを見ていた。俺たちがボロボロなのを見て心配してたけど、ほんとに大丈夫だってば!ともかく、ウルリカを助けたし親父は新発売のアイス乗せケーキを買ってくれたし、一件落着だぜ! |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
「うう……やっちゃった」 ベッドに腰かけて、うなだれている少女の人形が一人。 「寄り道、しないようにしよう……」 「おやおや、そんなに落ち込んで、かわいそうに」 そんな人形に寄り添うように、いつの間にか狐頭の男が立っていた。 「おじさん、だあれ?」 「おじさん、ですか……いえ、おじさんは、あなたを慰めに来たのです。そんなに落ち込むことはありませんよ。なにも、寄り道ぐらいであんなに怒ることはないじゃあないですか。だってほら、こんなにもぽかぽか陽気なのですから」 「そう……かな?」 「ええ、ええ。寄り道でこんなに怒られてしまうなら、もっと大きな失敗をしたらもっと怒られてしまうかも……」 狐頭の脅し文句に、少女は縮み上がる。 「ですから、怒られない場所に逃げてしまいましょう。とっておきの場所にご案内しますよ」 その誘いに、少女はこくりとうなずいた。
第一幕
森をさ迷う星人形たち。行けども行けども道は見えず、ついには野垂れ倒れてしまった!
第二幕
赤ずきんを探す星人形。しかし、運悪く狼たちに見つかって、哀れ八つ裂きにされてしまうのだった!
第三幕
赤ずきんと家に帰った星人形、しかし時既に遅く、お婆さんは狼にアイスにされて食べられてしまっていた! |
+ | 登場NPC |
ウルリカ
![]() ![]() 守護星座: みずがめ座 宝石: ダイヤモンド 攻撃力: 2 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 根気 苦手な人間性分野特技: 勇気 霧装の耐久値: 17 霧装の外見: アイス 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【虚像(1-222)】 【黒き輝き(2-214)】 【食べ歩き(1-219)】 時風人形歌劇団所属の、主に衣装を担当している星人形の少女。引っ込み思案で臆病だが、作業への集中力は凄まじい。アイスが大好き。 ![]() ![]() 衣装班のマネジメントをしている女性。クールで少し厳しいところもあるが、愛をもって星人形たちを指導している。
アリス
![]() 重要NPC一覧参照。 |
+ | あらすじ |
△月*日 木曜日
今日はヴィンセントが連れ去られる夢を見た。猿頭と犬頭がウソつきは無期懲役だーって言って、ヴィンセントを鏡の中へ連れ込んでった。なんか今までで一番怖い夢だからちょっとビビっちまった。いや、ビビってねーけど。そんで変な夢を見た後と言えば、さあ親父が駆けつけて来るぞ~、ドタドタドタ、バタン! 「大変です!ヴィンセント君がいなくなってしまいました!」 いやいや何回目なんだよ!多すぎるだろ!ともかく、星人形がいなくなることに慣れてきた俺たちは早速ヴィンセントのアトリエに向かった。 アトリエの中にヴィンセントはいなくて、代わりにまったく完成していない横断幕が落っこちていた。あれ?この前、横断幕作り終わったから遊んでくるみたいなこと言ってなかったっけ?はっは~んさてはヴィンセントの奴、ウソついてサボったな~? まあそれは置いといて、アトリエの中にあった鏡を見てみると、その中が西洋風の村みたいになってた。俺達だってもう慣れたんだよ。親父はいまだに心配そうな眼をしてるけど、別に大丈夫だって。青天目さんも、そんなに心配しないでよ。そうしていつものように、俺達は鏡の中に飛び込んでいった。 鏡の中は西洋の田舎みたいになってて、しばらく探しているうちにヴィンセントが見つかった。なんか周りにいる奴らに石を投げられていた。どうやらこの村の奴らはウソつきが許せないらしい。だから俺は言ってやったんだ。「今まで一度も嘘をついたことがないものだけ、この者に石を投げなさい。」ってね。村の奴らも立場をわきまえて解散していった。そうやってヴィンセントを助けてやったんだけど、あいつは全く素直にならずに、礼の一つも言わずにどっか行ってしまった。 ヴィンセントの行方を捜していた途中、狼たちの村で、狼のような恰好をした青天目さんを発見した。青天目さんは会うなり「こっちに来るな」とか「話を聞くな」とか言ってて、何を言っているのかわからなかったけど、ラジュがその秘密を理解した。どうやら言っていることが全部ウソになるようだ。「ついてくるな」と言われて向かった先は青天目さんの家。曰く、「俺はあいつを心配していない。あいつの家はあっちではない。案内しない。」と丁寧に分かりやすく状況を説明してくれた。 青天目さんと向かった先は一軒の家。曰くヴィンセントの家ではないらしい。乗り込んでみたらヴィンセントがいた。村人から嫌われたヴィンセントは心を病んで、今まで以上に素直じゃなくなってしまっていた。誰もあいつの絵を認めてくれないんだと。村人が殴ってきても俺がまた追っ払ってやるなんて言ってもまったく聞き入れてくれないし、青天目さんだって、「お前の絵に価値はない」って自信満々に言っていたが、結局ヴィンセントには届かなかった。それでも粘り強く説得していた俺たちにしびれを切らしたヴィンセントは「村で待っている」と言い残して家を飛び出してった。 けどヴィンセントが待ち受けていたのは村のはずれのさらに奥の方。村に来ないのは(青天目さんを味方につけた)俺たちにはバレバレだった。青天目さんはヴィンセントのことを心配していないってずっと言ってたからな。ヴィンセントがどこに行くのかお見通しってワケだった。 ヴィンセントとの戦闘は激しく、青天目さんも俺たちに「頑張るな、あいつのことを頼まない。」なんて応援してくれた。応援に気を良くした俺たちは、あっさりヴィンセントを追い詰めることに成功した。三回目なだけあって、みんなかなり慣れてきたのも理由の一つだと思う。戦いに終わりを告げたのは俺のバズーカだった。俺がフィナーレとして放った特大花火バズーカで劇場ごと全部燃やしてしまった。 火力が強すぎたかな?劇場はもうすぐにでも焼け落ちそうになっていて、俺たちは急いで逃げ込むように鏡の外に戻っていった。いつも通り親父と青天目さんが出迎えてくれた。ご褒美のおやつをもらう前に、部屋に落ちてた横断幕をみんなで完成させることにした。ヴィンセント一人でやるよりも少しつたないけど、それでもみんなで作った横断幕の仕上がりは上々で、ヴィンセントも満足げだった。ヴィンセントだけの仕事じゃないんだから、これからは正直にみんなを頼るようにしてほしいな。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
「どうしよう、これ……」 絵の具で汚れた小さな部屋の中で、少年の人形が唸っていた。 目の前には、書きかけの横断幕。 「ま、まあ、徹夜すればできるだろ……多分」 そう言って、絵筆を手にとって腰を下ろす少年の後ろに、3つの影。 「貴様が被告人であるな、では、裁判を開始する!」 「な、誰だ!」 少年が振り替えると、そこには猿頭の裁判官と、2人の犬頭の憲兵がいた。 「貴様の罪は嘘つき罪! もはや疑う余地はなし! よって、判決は無期懲役とする! 憲兵、この星人形を鏡の中へ!」 「ちょ、こら、離せ!」 抵抗むなしく、少年は憲兵に捕まって、小さな鏡の中に連れていかれてしまったのだった……。
第一幕
嘘つきヴィンセントは嫌われもの! 今日も今日とて疎まれ蔑まれ、ついには殴られ石を投げられる!
第二幕
嘘つきオオカミは人気者! されどその心は満たされず、その望みを聞くものはいない! なぜならば、それは彼が嘘つきだからである!
第三幕
嘘つきオオカミと嘘つきヴィンセント、むかしは友達だったけど、ヴィンセントは心を閉ざして引きこもり、彼の言葉も聞かなくなってしまった! |
+ | 登場NPC |
ヴィンセント
![]() ![]() 守護星座: てんびん座 宝石: サファイア 攻撃力: 2 運命力: 2 得意な人間性分野特技: センス 苦手な人間性分野特技: 礼節 霧装の耐久値: 15 霧装の外見: 絵の具のチューブ 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【凶星三閃(2-215)】 【不信の種(2-213)】 【折檻(2-208)】 時風人形歌劇団所属の、主に大道具を担当している星人形の少年。芸術家肌で多くの魅力的な大道具を手掛けるが、見栄っ張りで歯に衣着せず物を言うので、周囲とは喧嘩しがち。 ![]() ![]() ヴィンセントの主人の青年。画家であり、ヴィンセントにライバル視されている。ぶっきらぼうで口数少ないが、おしゃべりなヴィンセントとの仲は良好。 |
+ | あらすじ |
$月※日 木曜日
今日はヘンな夢を見たわけじゃないけど、いろんなことがあったから日記に書いてみようと思う。まず、朝起きたら親父が迎えに来る前に綾乃が部屋にやってきた。どうやら新しい劇の台本ができたから読み合わせをしてほしいんだとか。新しい舞台に飢えていた俺たちは喜んで協力することにした。 その途中、銀狐がこっそりと俺に近づいてきた。銀孤と俺がつるんでやることと言えばただ一つ、イタズラだ~~~!!!そういうわけで、俺たちは結託していたずらしてやろうってもんだ。標的はもちろん綾乃だ。あいつのリアクションはホントにおもしろいんだよな~~。どうやら銀狐は綾乃の苦手な蜘蛛の人形を用意していたみたいで、読み合わせの最中、俺が気を引いている間に銀狐がいきなり蜘蛛の飛び出させる算段だった。このいたずらはものの見事に成功し、綾乃はなっっさけない叫び声とともにぶっ飛んでった。けどイタズラはうまくいきすぎちゃった。綾乃はぶっ飛んで頭をぶつけて倒れてしまった。銀狐はやらかしたのが分かるなり部屋を飛び出してった。とりあえず綾乃を医務室に運んで、銀狐の行方を探していたら、ヴィンセントが何やら見つけたらしい。目覚めの部屋になぜか鏡が発生していて、銀狐がその中に逃げ込んだらしい。あいつの居場所さえ見つけてしまえば、あとは俺たちの仕事だ。いつものように俺たちは鏡の中に飛び込んだ。親父はいつも通り申し訳なさそうだった。なんでシャキっとしないんだか…… 鏡の中は日本の原風景的な村になっていて、銀狐がいたずらで荒らしまわっているみたいだった。こっちでもイタズラまみれだったもんだから、銀狐にはド派手にバズーカを打ち込んでやった。たまげた銀狐は山の方に逃げて行った。 銀狐を追いかけて山の中まで入っていったら、綾乃が銀狐に狙われている所だった。銀狐の驚かしに足をとられて、危うく崖から真っ逆さまというところだったが、幸運にもラジュの助けが間に合って綾乃を救うことが出来た。綾乃の無事を確認しているうちに銀狐はどっかに逃げ出してしまったから、綾乃と別れてから追っかけることにした。 村に帰ってみると何か騒ぎが起きていた。何があったのか聞いてみると、綾乃の家の前に盗まれた食べ物が山積みになっていたから、綾乃に盗みの容疑がかかっているみたいだった。ど~せ銀狐の仕業なんだろうから、シャーロットの提案で落とし穴を掘って銀狐をとっ捕まえることにした。あのバカはあっさりひっかかって、洗いざらい全部吐いてくれた。やっぱり銀狐が盗みをやっていて、綾乃に届けていたみたいだった。届けていた理由はおわびのつもりなのかと尋ねたら、答える前に銀狐は逃げ出しちまった。ただ、顔を真っ赤にしてたから、そ~ゆ~ことなんだろうな。 銀狐を追いかけてたどり着いたのは山奥。ここで銀狐を連れ帰るための戦いが始まった。四回目ともなると俺達も慣れたもんで、なんの危なげもなく銀狐を追い詰めた。最後はやっぱりラジュの一撃で銀狐をぶった切って勝利した。 元の世界に戻ってきたら、親父と綾乃が出迎えてくれた。返ってくるなり俺と銀狐は綾乃に頭を下げて、少し休憩してから、午後には予定通り読み合わせができた。読み合わせの後、銀狐と一緒にお詫びに綾乃へのプレゼントを買いに行くことにした。買い物の最中、綾乃の話題を出すたび銀孤の耳が真っ赤になるのが面白かった。やっぱあいつ綾乃のことが・・・いや、この日記に書くのも野暮だな。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
なし
第一幕
いたずら銀狐、今日も今日とて村の中を荒らし放題、やりたい放題! 村人たちはほとほと困り果てている!
第二幕
いたずら銀狐、次の標的は村のマドンナ、綾乃お嬢様! 大蜘蛛に化けて脅かしたら、足を滑らせ綾乃は崖下へまっ逆さま!
第三幕
あれからめっきり銀狐は姿をくらませて、綾乃の元には海の幸、山の幸がどっさりこんもり届いてくる。村人たちは綾乃を怪しみ、ついには裁判にかけることとした! |
+ | 登場NPC |
![]() ![]() 守護星座: いて座 宝石: ターコイズ 攻撃力: 2 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 知恵 苦手な人間性分野特技: 理性 霧装の耐久値: 15 霧装の外見: 銀の葉っぱ 戦星術 【基本攻撃(長射程)】 【還らずの雨(2-214)】 【一目散(1-218)】 【拒絶(2-219)】 時風人形歌劇団所属の、主に小道具を担当している星人形の少年。頭がよく知識も豊富だが、その知恵はいたずらに使われていることが多い。 ![]() 重要NPC一覧参照。 |
+ | あらすじ |
♡月♭日
魔術師の庭に出張してる時でもやっぱり変な夢を見た。夢の中にいたのは霜月さんと十六夜。十六夜が俺たちを排除する?あの黒い霧は?いろんな疑問が噴き出る中、ドアをノックする音とともに、親父よりも落ち着いた声が聞こえてきた。 「皆さん、十六夜さんがどこに行ったかご存じないですか?」 俺たちは十六夜が型落ちになったことを文月さん告げて、あいつの入った鏡を探すことにした。十六夜のいた部屋に入ってみると、鏡の中がやはり変わっていた。 十六夜とは短い間だったけど、結構仲良くできていたと思う。仕事ができてクールって感じで表情全然変えないし、口数も少ないけど、話も合うし打ち解けられてた感じだったんだけど…… 今回は一面が竹藪になっていた。文月さんにはこれから俺たちが鏡の中に入って十六夜を連れ帰ることを伝えた。すぐにいつも通り飛び込んでいった時、後ろの方から何かがぶつかるような鈍い音が聞こえてきたけど、振り返ったらもうそこは鏡の中だった。 鏡の中はず~~っと竹藪で、外もまったく見えないくらいだった。あたりをさまよっていたら竹藪の中に一本、禍々しい竹を見つけた。試しにラジュが叩き割ってみたら、中からかぐや姫みたいな恰好をした十六夜が出てきて、霜月の翁と一緒になんか帰るとか言ってどこかに消えて行ってしまった。 追いかけていって竹藪を抜けたら、都にたどり着いた。そこには落ち込んでいるヴィンセントがいて、話を聞いてみると十六夜姫にフラれたんだと。無茶ブリをされて全然できなかったらしい。かわいそうに。とにかく十六夜姫に会うために俺たちは屋敷に入り込んだ。屋敷に入った後は旅芸人のものだと言い張って、シャーロットの歌劇や俺の落語でその場をしのぎ、十六夜姫に謁見できた。十六夜姫に話をつけてやろうとしたら文月の帝が現れて場が混沌となった。そこで十六夜姫が指を鳴らすと、床の仕掛けから文月の帝が落っこちてった。お前が落ちるんか~いと突っ込んでるうちに俺達もその罠で落っことされた。落っことされた先は地下牢で、人形兵どもが俺らを処刑するんだと。どうにか逃げ出そうとあくせくしてた俺たちは、シャーロットが小火をおこして騒動にさせ、何とか逃げ出すことに成功した。 外に出るといきなり月食になった。十六夜姫が竹藪の方に逃げ出して行った先には霜月さんが待ち構えていて、俺たちを置いて二人で逃げ出そうとしていた。俺たちと二人の間に竹藪の壁を作ることで逃げようとしたみたいだけど、シャーロットが飛行機で上から回り込んで逃がさなかった。 観念した二人は俺たちに戦いを挑んできた。霜月は十六夜の支援役としてうざったく立ち回った。そのせいで十六夜の激しい攻撃に苦戦を強いられたけど、結局勝ったのは俺たちだった。ラジュの一撃が十六夜をぶっ飛ばし、劇場をも破壊しかけた。霜月はふらふらしてる十六夜を抱えて劇場から姿を消した。追いかけても仕方がないから俺たちは帰ることにした。 帰ってきたら親父と文月さんたちが出迎えてくれた。どうやら霜月は「ピグマリオン」っていうアヤシい組織のメンバーで、十六夜は霜月によって作られた型落ちだったらしい。それで今は二人とも行方が分からなくなっているみたい。あいつらの行方は置いといて、こんな激しい戦いをしたんだから、俺たちにはケーキを追加してもらう権利は当然ある。そうだな、歌劇団の方に戻ったら親父にはおっきいケーキを買ってもらうことにしよう。 |
+ | 予告夢・筋書き |
前日譚
業務が終わり、星人形たちが寝静まった夜のこと。うーんと伸びをして肩の凝りをほぐしながら、休息をとるべく廊下を歩く青年が一人。この劇団のオーナー、時風白都である。 自室のドアを開けた先、そこにいたものをみて、白都の顔が強張る。 「お疲れさまですにゃ」 そこには、紫色の猫がいた。しかも、あろうことかその猫は、白都に向けて語りかけたのである。 「今日は銀狐くんでしたかにゃ。いやあ、〈悪魔派〉の助けなしに〈型墜ち〉になるとは珍しい。吾輩が探すのを手伝って差し上げていなければ、もしかすると間に合わなかったかもしれませんにゃ」 「……あなたのおかげだったんですね、あれだけ早くヴィンセントくんが物置の鏡までたどり着けたのは」 「それほどでもありませんにゃ」 「それで、今度はどうかしたんですか。他にもあるんでしょう」 「そうですにゃ、この劇団は当分大丈夫ですにゃ。でも、そうでないところで、ちょっと困ったことになりそうでしてにゃ」 「…………」 「アオイのことは、当然わかりますよにゃ?」 「文月さんのところで、なにか?」 「いかにも、ですにゃ。というわけで、あの子達を向かわせてあげてほしいんですにゃ。できたばっかりの脚本を置いて出張っていうのも、ちょっと酷な話ではありますけれどもにゃ、逆に言えば、練習を始めてからよりはマシでしょうからにゃ」 「……わかりました。きみがそういうのなら」 「話が早くて大変助かりますにゃ」 「それが回り回ってあの子のためになるのなら」 「あの子もまだ愛されているようで、何よりですにゃ。……さて、吾輩はあの子の……アリスのもとに戻らねばなりませんにゃ。それじゃあ、頼みましたにゃりよ」 尻尾をふわ、と一度振って、猫は笑いを残して消えた。そしてやがて、その笑いもかききえて。あとにはなにも残らない。 青年はため息をついて、スマートフォンを起動して、電話をかける。 「もしもし、夜分遅くにすみません、文月さんはいらっしゃいますでしょうか──」
予告夢
魔術師の庭の支部、その奥。普通は関係者しか立ち入ることのできないその場所に、人影が二つ。1つは青年、1つは少女。 「さて、想定外の邪魔が入ってしまったからね。しばらくは様子を見てもらっていたが……もういいだろう。排除してくれるかな」 「うん、わかってる」 そのような会話ののちに、少女の体から黒い霧が吹き出す。それは青年もろともに少女を包み、そして霧が晴れた後には、ひとつの鏡だけが残されていた。
第一幕
竹取りの翁はいつものように竹藪に竹を取りに行ったが、一本とてもまがまがしい竹を見つけてしまう! 黒い瘴気をまとう竹は、周りの植物を侵し、枯らして、竹藪は消えてなくなってしまった!
第二幕
竹から生まれたかぐや姫、みるみるうちに大きくなって、絶世の美女として名を馳せる。彼女に謁見しようとした星人形たちは、彼女の出した難題に惑わされ、ついには家臣に殺されてしまった!
第三幕
多くの命を弄んだかぐや姫、ついには月へと帰るとき。月から迎えがやって来て、かぐや姫は星人形の手の届かぬ遠い空へと登ってしまった! |
+ | 登場NPC |
紫色の猫
![]() 重要NPC一覧参照。 ![]() ![]() ![]() 守護星座: やぎ座 宝石: ガーネット 攻撃力: 2 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 理性 苦手な人間性分野特技: 愛情 霧装の耐久値: 16 霧装の外見: 竹細工 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【血界(2-215)】 【専制(2-204)】 【人形大砲(2-213)】 天の川商店街所属の星人形……を名乗っていたが、その実態は新に作られた〈型堕ち〉。クールで理知的だが、いまいち人の情が分からない。マスターのことはとても慕っている。 ![]() ![]() マレフィック【歪な人形師の支援】 このサインに停止したエネミーは、霧装の【耐久値】を1d6点回復する。 魔術師の庭所属の人形師……を名乗っていたが、その実態はピグマリオン所属の人形師。なにか目的があって魔術師の庭に潜入していたようだが、今回の事件を機にPC達に目をつけたようだ。 |
+ | あらすじ |
今日もヘンな夢を見た。カノンがかんなさんに嫌われたとかなんとか……そんなのぜって~なんかの間違いなんだけど、カノンはそれを気にしてワルそうな男についていった。悲しんでる場合じゃないな、助けに行かなきゃ、と思っていたら、いつもの足音が聞こえてきた。ドタドタドタ!!バタン!!
「大変です!カノンちゃんがいなくなってしまいました!」 う~ん、親父はいつも通りだなぁ。そういうわけで、俺たちと親父はいつも通りカノンの行き先を探すことにした。 カノン、どうしちゃったんだろうな。今度の新しい劇で監督やるんだ~って言って気合バッチリでバリバリ仕事してたのに。もしかして、ドジって仕事でちょいちょいミスが出てたのを気にしてたのかな。みんな気にしてなかったけど、あいつは気にしちゃってたのかもしれないな。 カノンを探しているうちに、俺たちは目覚めの間に鏡が置いてあったのを発見した。初めはいつもみたく中が劇場になっているのかと思ったけど、鏡の様子は特にヘンじゃなかった。ただ、どうやら鏡の中には入れそうだったから。多分劇場なんだろうと思って俺たちは鏡の中に飛び込むことにした。 鏡の中は、いつも通りの時風人形歌劇団の施設……じゃなくて、全部鏡写しになっていた。それ以外は全部普通で、みんなも劇の準備をしてたんだけど、なぜか俺たちのことが見えていなかったし、みんなに触ろうとしても体がすり抜けた。少し不思議だったけど、俺たちはカノンがいそうな場所はわかっていたから、カノンはすぐに見つかった。カノンはいつもよりテキパキ仕事をやっていて、思わず感心しちゃうくらいだった。ただ、鏡の中で仕事ができてもしょうがないし、カノンと一緒に帰ろうとしたんだけど、カノンは今の劇団が鏡の中だったことを思い出して落ち込んじゃった。 そしたら、いきなり視界がぐらっとして、気が付いたら外に出てた。あたりをきょろきょろしてたら、ちょうどカノンがかんなさんと一緒に劇団から帰っている所を見つけた。なんだかカノンが嬉しそうだから一緒に帰ることになった。なんて言ったって今日の晩ごはんはカノンの大好物にしてみんな大好きハンバーグ!せっかくだから俺たちもいただくことにした。かんなさんの作るハンバーグは絶品で、みんなおいしそうに食べていた。だから、ここが鏡の中の世界だってだれも言い出せなかった。だけどシャーロットが「いつからカノンとかんなさんは一緒に住んでるの?」と切り出した。カノンはそれにこたえることが出来ず混乱していくうちに、また視界がゆがみ始めた。 気が付いたら俺たちは海の底にいた。まずい!おぼれる!って慌てちゃったけど、なぜだか呼吸は出来た。海の中には貝でできたでっかい城が建っていて、どうもその中にカノンがいるらしかった。俺たちは最近覚えた旅芸人を名乗る言い訳を使って貝の城の中に乗り込んだ。そこにいたのは、人魚姫になったカノンとかっこいい服装をしたかんなさんがいた。俺たちは何とかカノンを説得することにした。カノンがいなかったら劇するのも楽しくないし、そもそも監督抜きじゃできないってね。カノンは、「自分はダメな子なのになんで優しくするの?こないで!」って反発してまったく聞き入れられなかった。 結局、水中で完全アウェイの状態で俺たちはカノンと戦うことにした。泡に護られたカノンに終始苦戦してたけど、俺たちの連携がカノンの力を上回った。最後はカノンを城の奥に追い込んで、俺とラムウの合体技『ファントムスラッシュonバイク』でフィニッシュ!最高に爽快だったぜ! 戦いが終わったとたん、水中で呼吸が出来なくなったからカノンを連れて急いで戻ることにした。帰ってきたら、親父とかんなさんが出迎えてくれた。目を覚ましたカノンはしきりに「カノンはダメな子なのになんで優しくするの」「かんなに嫌われちゃった」とつぶやいていた。かんなさんは何度も「カノンはダメな子じゃない」「カノンの事嫌いなわけない」ってカノンを励ました。やっぱりなんかの誤解だったみたいだ。安心したのかカノンは医務室に運ばれる途中で眠ってしまった。俺たちがみんな誰もカノンの事ダメなやつなんて思ってねえってこと、ちゃんと伝えてやんねえとな。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
少女の人形が、ベッドに突っ伏している。 ぎゅっとシーツを握りしめて、ピクリとも動かない。 「おうおう、何をいじけてるんだよ」 そこに現れたのは、鮫の頭をした大男だった。少女はゆっくりと顔を上げて、彼を見る。 「カノン、かんなに嫌われちゃった」 「そうかよ、そうかよ。そいつは残念なこったな」 「…………」 少女は虚ろな目で鮫頭を見ている。 「なあ、もうわかんなくなってるんだろ? そんなめんどくせえ世界のこと、なにもかも壊してしまいたいとは思わないか?」 「……カノン、は」 「お前は頭は悪いかもしれないがな。力は強い。俺が認めてやる。だから、俺についてこい。絶対いいもの見せてやるからよ」 「……うん」 少女は、ゆるゆると鮫頭の手を取った。
第一幕?
カノンは見事に劇を成功させて、かんなに褒めてもらった。 パチンと泡が弾けて、カノンは劇が成功しなかったことを思い出した。
第二幕?
かんなとカノンは仲良く幸せに暮らしている。 パチンと泡が弾けて、カノンはかんなと一緒に暮らしていなかったのを思い出した。
第三幕?
かんなはカノンのことを可愛がっている。 パチンと泡が弾けて、カノンはかんなに嫌われてしまったことを思い出した。 人魚姫が夢から覚めれば、全ては泡となって消えてしまう。 |
+ | 登場NPC |
カノン
![]() ![]() 守護星座: しし座 宝石: ペリドット 攻撃力: 3 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 熱意 苦手な人間性分野特技: 知恵 霧装の耐久値: 17 霧装の外見: 泡 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【身代わり(2-215)】 【潜水(2-204)】 【伝授(2-213)】 【鼓舞(1-218)】
マレフィック【人魚の泡】 このマレフィックが存在している間、〈型堕ち〉は「泡の護り」を1つ得る。「泡の護り」は霧装と同じ【耐久値】を持ち、〈型堕ち〉がダメージを受けたとき、霧装の【耐久値】の代わりに「泡の護り」の【耐久値】を減らすことができる。「泡の護り」の【耐久値】が0になると、このマレフィックと同じ名前のマレフィックの中からランダムに1枚が取り除かれる。このマレフィックと同じ名前のマレフィックが全てホロスコープシートから取り除かれると、マレフィック「うたかたの夢」が1枚ランダムなサインに配置される。
マレフィック【うたかたの夢】 このサインに停止したPCまたはエネミーは即座に【星命力】または【耐久力】が0になる。このマレフィックはサインが浄化されても取り除かない。
今回監督を初めて務めた星人形の少女。熱意は高いがドジや空回りが多い。
![]() ![]() 時風人形歌劇団のスタッフの一人。演劇の経験を活かし、多方面で星人形たちをサポートしている。 |
+ | あらすじ |
今日もヘンな夢を見て起きた。ヨハネスとマルガレーテが劇団から逃げ出そうって言って鏡の中に飛び込んでいく夢だった。というかあいつら何言ってたんだ?ごはんがもらえない?布団がなくなる?そんなわけないだろ、どういうことだ?状況がよくわからないうちに、いつもの足音が聞こえてきた。ドタドタドタ、バタン!
「大変です!ヨハネスくんとマルガレーテちゃんがいなくなってしまいました!」 二人とも!?マジかよ!?そんな事今までなかったから、みんなでざわざわしちゃったけど、落ち着いていつも通りの準備を始めた。 あいつら二人のことはみんな心配してたんだけど、遂に事件が起こっちゃった。多分二人が過去に負ったトラウマのせいでこんなことになったんだろうか。二人とも精神的に不安定な時期を乗り越えて、歌劇団になじんできたって感じだったから、みんなすごく驚いた。 動揺しつつも、俺たちは二人の部屋に入って鏡を確認した。今日は鏡の中がメルヘンチックな感じになっていた。いろいろ複雑なことはあるけど、要はいつも通りやればいいだけなんだから、俺たちはすぐ小慣れてきた仕事に取り掛かることにした。 鏡の中に入ると、そこは森の中だった。あたり一面どうしようもないほどに緑が広がっていて道を見つけるのも一苦労だった。 森を抜けた先の道では甘い匂いが漂っていた。町に近づくにつれて甘い匂いが強くなっていったから、俺たちはワクワクしながら町に入っていった。町で俺たちは甘い匂いの原因に気が付いた。この町はなんと、全部の建物がお菓子でできているお菓子の町だった!お菓子がいっぱいで俺たちは大盛り上がり!クッキーの壁から食べようか、チョコの屋根から食べようか、と色めき立っていたのも束の間、何かから逃げるように親父が俺たちの方に走ってきた。何事かと親父の来た方を見てみると、ヨハネスとマルガレーテが親父に向かってビームを撃ちまくっていた。ぎりぎりのところだったけど、襲われている親父を俺のバイクで回収して事なきを得た。 親父を回収したついでに、二人について話を聞くことにした。どうやら二人はこの町の王さまと女王さまで、町の人間をお菓子に変えていたみたいだった。ってことは、俺たちが食べようとしていたお菓子は……これ以上考えるのはやめよう。とりあえず、親父の道案内を受けながら二人のお城に行くことにした。 だけど親父のナビゲートは全く役に立たなかった。一向にお城に近づけずに、俺たちはついに迷子になってしまった。しばらく森をさまよっていたら、劇場の中なのに綾乃と合流した。綾乃曰く、心配だったから一緒に行こうと思ってきたんだとか。俺たちは綾乃についていくことでようやくお菓子でできたお城にたどり着いた。しょげんなって、親父…… お城ではようやく来たかと言わんばかりにヨハネスとマルガレーテが待ち構えていた。ついてきてくれた綾乃も一緒に戦ってくれて、凄く頼もしかった。それでも二人の攻撃はとても激しく、俺と綾乃は途中で倒れてしまった。けど、最後まで戦っていたラジュが二人に最後の一撃を放った。ラジュの奴、「タデウシュさんの仇ぃ!」と言いながら二人まとめて薙ぎ払ってた。いや、俺、死んでないけど。 ラジュの最後の一撃に耐えられず、戦いの終わりとともにお菓子の城が崩壊し始めた。だからすぐに家に帰ろうとしたんだけど、俺たちの前に現れたヘンな猫が、状況を飲み込めずオロオロしていた親父を連れ去ってどこかに行ってしまった。綾乃がそれを追いかけようとしたところでお菓子の城が完全に崩壊して、俺たちは綾乃とはぐれてしまった。結局、俺たちは綾乃のことを待つよりも自分たちの安全を優先することにした。 帰ってきたら、いつも通り親父が出迎えてくれた。綾乃が置いてけぼりになったり俺たちの傷が深かったりして、親父は完全にパニックになっていた。二人に倒されたし、綾乃は帰ってこないし、俺としてもすごく悔しい。絶対、すぐに綾乃を見つけて助け出す、俺はそう強く決意した。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
双子の人形が、連れだって部屋へと帰ってくる。 「今日も疲れたねぇ」 「そうだねぇ。お仕事は大変だねぇ」 「でも、働いたらご飯がもらえるもんねぇ」 「そうそう、お布団もお風呂もあるもんねぇ」 そんなことを言いながら、パタンと扉を閉めて、コロコロとベッドに転がる二人。 「でもでも、もしかして、働かなかったらご飯も布団もなくなっちゃうのかな?」 「そうかな? そうかも? お母さんも、ご飯くれなかったし」 「そうだよね。いつか、働いててもご飯くれなくなるかも?」 「それは嫌だなあ」 「じゃあさ、やっぱりさ」 「そうだね。やっぱりさ」 「「鏡の中へ逃げちゃおう」」 そう言って、二人は起き上がり、部屋に置かれた姿見の中へと消えていった。
第一幕
またしても、森をさ迷う星人形たち。行けども行けども道は見えず、ついには野垂れ倒れてしまった!
第二幕
森を抜け、お菓子の町にたどり着いた星人形たち。行き交う人形たちは建物を食べている。それが何でできているのかも知らずに……。
第三幕
ついにヨハネスとマルガレーテの待つお菓子の城へとたどり着いた星人形たち。しかし、お城は罠だらけで、あれよあれよと星人形たちはかまどへ放り込まれ、こんがり焼かれてしまった! |
+ | 登場NPC |
ヨハネス
![]() ![]() 守護星座: ふたご座 宝石: エメラルド 攻撃力: 3 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 調和 苦手な人間性分野特技: 根気 霧装の耐久値: 17 霧装の外見: お菓子 戦星術 【基本攻撃(長射程)】 【嫉妬の緑炎(2-214)】 【誘惑(2-206)】 【変晶(2-213)】 【無法者(2-213)】
この度新しく時風人形歌劇団に入ってきた星人形の少年。マルガレーテの双子の兄。いつもにこにこと穏やかな態度だが、意外と飽きっぽい。
マルガレーテ
![]() ![]() 守護星座: うお座 宝石: アクアマリン 攻撃力: 3 運命力: 2 得意な人間性分野特技: 礼節 苦手な人間性分野特技: 熱意 戦星術 【基本攻撃(長射程)】 【押し寄せる波(2-215)】 【盲信(2-206)】 【変晶(2-213)】 【審査(1-220)】
マレフィック【お菓子の家】
このサインに停止したPCは、《理性/人間性12》で判定を行う。判定に失敗したPCは、
のうち、いずれか好きな効果を1つ受ける。
──甘い甘いお菓子だよ。たんと召し上がれ。ただし、それが何でできているのかは……。
この度新しく時風人形歌劇団に入ってきた星人形の少女。ヨハネスの双子の妹。礼儀正しく大人の言うことをよく聞くいい子だが、あまり自分の意志を感じられないことが多い。
チェシャ猫![]() 劇場内の白都の前に現れて、彼とともに去っていった謎の紫色の猫。重要NPC一覧も参照。 |
+ | あらすじ |
今日はいっぱい日記に書く事があるから、順を追って書いていくことにする。まず、庭の噴水の中が普段はすぐ足が付くくらいの深さしかないんだけど、星空みたいに果てなくキラキラ輝いていた。これはもしや、この噴水から劇場に入れるんじゃね?ということに気が付いた俺たちは、親父の許可をもらって噴水に飛び込むことにした。普段は入っちゃダメって言われてたんだけど、今は綾乃を探すことが一番大事だし、親父もこの現象が綾乃への手掛かりって考えてたみたいで、特別に噴水の中に入ることを許可してくれた。普段はダメって言われてることをするからすっごいワクワクした。もちろん綾乃のためだって忘れてないけどな。
噴水に飛び込んでみたら、やっぱり足が付かずに入っていけた。気が付けばあたり一面の星空はキラキラ瞬いていて、俺たちの体は眩い光に包まれていた。あたりを見渡したら、夜空を進む列車と一人でコンパートメントに座っている綾乃を見つけた。気が付いたら俺たちも空いていた席に座っていて、綾乃も俺たちに気が付いた。 俺たちみんな列車は初めてだったから、独特の揺れる感覚や、星空を進む力強さに心を躍らせていた。けどやらなくちゃいけないことを思い出して、綾乃にすぐ戻ろうと説得しようとしたけど、綾乃はアリスのことを心配しているみたいで、綾乃曰くこの列車に乗っていけば見つけられそうだからまだ下りないとか。綾乃がそういうならと俺たちはしぶしぶ納得させられた。 アリスを見つけるまでずっとぼ~っとしているわけにもいかないから、俺たちの方は変晶体を探すことにしたんだけど、よくよく考えてみると今までの劇場とこの列車は結構違っていた。まず、この列車が誰の劇場なのかわからなかったし、そもそも劇場なのかすらアヤシイところだった。どうしようかと迷っていたところだったけど、あたりからは変晶体の気配がした。多分劇場なのだろうと思って、俺たちは浄化していくことにした。 変晶体の浄化はもう慣れたものだから、俺たちはいつもの調子で浄化していった。綾乃もそれを見守ってくれたみたいで、俺たちの成長を実感していたみたいだった。綾乃に褒められたもんだからちょっとテレちゃった。まだ変晶体はないかと窓の外を覗くと、そこは相変わらず光り輝く星空で、列車は目的地もわからないまま闇雲に進み続けていた。 しばらく外を眺めてたら、見覚えのあるヤツが入ってきた。魔術師の庭に行った時に出会った十六夜だった。十六夜はこの前敵対した時と違って、不思議な列車について説明してくれた。どうやらこの列車は綾乃の劇場で、当の本人も自覚していないらしかった。十六夜の話は俄には信じられなかったけど、協力してくれるみたいだったし、何をしたらいいかもわからなかったから綾乃を無理やりにでも連れて帰ることにした。 列車は星空を進み続け、遂に南十字座の駅に到着した。十六夜が言うには、この駅で降りなきゃいけないらしいから、アリスを探さないとって言い続けてる綾乃を無理やり列車から引きずり下した。そしたら綾乃がカンカンに怒って、突然型落ちのような雰囲気に変化した。気が付けば息をのむような紫の花が俺たちを取り囲み、さながら戦場といった感じだった。約束通り十六夜も加勢してくれて、俺たちは戦うことになった。 綾乃の動きは厳しく、五人で囲ってもなかなか綾乃を追い詰められないし、十六夜のふざけた砲撃は明後日の方向に飛んでいくしでなかなか上手くいかなかった。それでも俺たちは粘り強く綾乃の攻撃を躱して、最終的には綾乃を追い詰めて、最後にはシャーロットが降らせた優しく清らかな葡萄酒の雨が綾乃の心の汚れを落としきり、綾乃を倒すことに成功した。 倒れた綾乃と、すぐそばでいじけてた十六夜を背負って帰ったら、みんなが噴水の前に待っていた。親父はいつも通り俺たちのことを心配してた。綾乃はすぐに治療室へと運ばれていった。親父が俺たちも見てもらった方がいいといつも通りのことを言おうとしたその時、親父が倒れた。いきなりのことでみんなあっけにとられていた。俺たちより先に医務室に運ばれる親父を呆然と眺めてたら、長髪の男が話しかけてきた。 「お久しぶりですね、皆さん。」 十六夜の主人の人形師、霜月だった。霜月は親父がこうなった原因、親父の助け方、知っていること全部を話してくれるそうだった。ちょっと長くなりすぎるし、これから後は次のページに書く事にする。親父が倒れた時に俺たちが感じた驚きは、とてもこのページでは書ききれそうにないからな。 |
+ | 予告夢・筋書き |
予告夢
みなさんが水に飛び込むと、浅くすぐに足なんてついてしまうはずの噴水は底無しになっていて、足をどれだけばたつかせても浮かぶことも地面に足が触れることもなくずんずんと沈んでいきます。頭までずっぷりと水に浸ってしまっても、不思議と息が苦しくなることはありませんでした。目を開けてみれば、水面から見たように紺色の絵の具でも溶かしたように暗いなかできらきらといくつも星が輝いていました。その星はぺかぺかと消えたりともったりしながら、くるくると踊るように周りを飛び回って、そしてより集まってひとつの絵を映し出すのでした。 それは、青いびろうどの座席に座り、銀色の窓枠から外を眺めている綾乃の姿でした。 「アリス、あなたは今、どこにいるの……。もしかして、やっぱり……」 どこからかそのような声が聞こえたかと思えば、星たちはちりぢりばらばらになって再び踊り出しました。そしていきなりうんとかがやいたかと思えば、みなさんの背中からおしりにかけて柔らかいものが触れまして、目を開けてみればそこは先ほど星が見せた鉄道の座席の上なのでした。横を見れば、やはり綾乃が同じように席に座って、さっき見たように窓の外を見ているのでした。
筋書き
なし
銀河鉄道内シーン一覧
1. 銀河ステーション。気がつけば、三角標の星々に取り巻かれて走る銀河鉄道の中にいる。 2. 北十字。青白く後光の差した島に、立派な白い十字架が立っている。乗客が一斉に立ち上がり、めいめいに祈り始める。 3. 白鳥停留所はプリシオン海岸。水よりもさらに透き通るような河が流れており、その岸は水晶や宝石の砂粒でできている。川上には白い一枚岩があって、多くの化石が埋まっている。 4. 鳥取りと名乗る赤髭の男が乗ってきた。彼はおしゃべりなようで、きみたちにしきりに話しかけてくる。 5. 鳥取りが列車からいなくなったと思うと、列車の外で鷺を取っている。空から降る鳥の足を、つかんでは袋に入れ、つかんでは袋に入れ……。不思議な光景だが、なんだか幻想的だ。 6. アルビレオの観測所。サファイアとトパーズの玉が連星のように回っている。見とれていると、車掌が切符を確認しに来た。 7. 鷲の停留所。いつの間にか鳥取りはいなくなっており、代わりにきみたちより幼い少年と、黒い服の青年、きみたちと同じぐらいに見える少女が座席に座っている。青年は、天上の国へ行ける列車に載れたんだよ、もう心配はいらないよ、と二人を慰めている。 8. 少し離れた席に座っている燈台守が、両手いっぱいに黄金と紅で彩られた苹果を抱えている。お一ついかがです、ときみたちに苹果を取るよう促した。
銀河鉄道内事件一覧
1. 列車の車窓を眺めていると、三角標の星々に紛れて変晶体が浮かんでいるのが見えた。どうやって取りに行こう? 2. 神聖な雰囲気の車内に、変晶体の気配を感じた。誰かが持っているのだろうか? 祈りの邪魔をしないように探さなければ。 3. 川上の岩の上で、誰かが喧嘩している。ずさんに発掘作業を行う作業員に監督をしている学士が怒っているらしい。岩の下に変晶体が埋まっているのだろうか? なんとかとりなして、変晶体を掘り出してもらおう。 4. またしても列車内で変晶体の気配を感じた。鳥取りの袋の中にでも入っているのだろうか……? 5. 降り注ぐ鷺の中に変晶体が紛れている! 列車が行ってしまう前になんとかして取って戻ってこなければ……。 6. 車掌から変晶体の気配を感じる。でも、切符の確認で忙しそうだ……。どうやって変晶体を出してもらおう? 7. 「そういえば、こんなものを持っていたわ。私はいらないから、あげる」 そう言って、少女は変晶体を君たちに差し出した。このシーンでは判定を行わずに浄化が行われるが、【関係】の獲得は行われない。 8. 燈台守の苹果の山の中から変晶体の気配を感じる。もしかして、苹果の実の中に変晶体が? でもどうやって見分けようか……。
マスターシーン「現れたのは」
ところで、いったい全体、ここはどこなのでしょう? どうしてこのような列車に、綾乃は載っているのでしょう? 変晶体がある以上、ここが劇場であることは確かなことですけれども、しかしそれが誰のものなのか、どうしてこのように平和な様子でいるのかは、よく考えれば確証の持てるものではないのでした。 とそのようなことを考えていますと、列車の後ろの方でがちゃんと音がして、車両と車両の間の扉を開けて黒い服の女の子が入ってきました。その女の子はこつこつと歩いてみなさんの方までやってきて、その席の前で立ち止まりました。 その女の子は、いつかの出張で出会った十六夜という星人形の女の子であったのです。 「ずいぶん探した」 そのように十六夜は言います。そして後ろを振り返ると、ため息をつきました。そこにいた綾乃がいつの間にかなにもなかったかのようにいなくなっているのです。 (以下RPも交えつつ) 「まあ、まだいいか」 「あなたたちに伝えないといけないことがあって、マスターに言われてここに来た」 「この劇場は誰のものかわかる?」 「私のものじゃない」 「これは、さっきまでそこに座っていた星人形の劇場」 「(なぜそんなことを教えるのか聞かれたら)予定になかったから。ここはずいぶん変な位置にあって、世界の均衡によくない。だから、こちらとしても放ってはおけない。……って、マスターが言ってた」 「このまま南十字を越えてしまうと、石炭袋に入ってあの星人形は消えてしまう」 「だから、それまでにどこかで降ろして戦って浄化する必要がある」 「南十字で他の乗客はみんな降りるから、そこで同じように降りてしまうといい」 そのように言っていると、いつの間にやら綾乃が元の通りに席に座っていて、しかしその手には紫の小さな鐘のような花を5本持っていました。ふと外を見れば同じ花が一面に咲いていてそれはそれはすばらしい光景だったのでした。綾乃が立ち上がって、みなさんのところに歩いてきます。 「りんどうの花です。一面に咲いていてきれいだったので、摘んできてしまいました。……あら? あなたは? みなさんのお友達? ごめんなさい、5本しか摘んでいなくて……私のをあげましょう」 「いいえ、いらないわ。自分で持っていて」 「そうですか? ううん……わかりました」 そんなことを言いながら、綾乃はりんどうの花をきみたちに手渡していったのでした。
クライマックス前
列車は林を抜け、孔雀の群れを見て、河の中洲で渡り鳥に手旗信号をする男を見て、黒い崖を上り、狩りをするインデアンを見て、架橋訓練をする工兵を見て、蠍の火を見て……。どんどんと列車はくるくる変わる景色を過ぎてゆきました。不思議なことに、変晶体の気配はもうちっともありません。鷲の停留所で乗ってきた子供たちは、よくきみたちや綾乃に話しかけ、孔雀の出すハープの声の話や、新世界交響楽の話や、井戸に落ちた蠍の話をしてくれました。 そうこうしているうちに、窓の外に色とりどりの十字架が見えてきました。ここが南十字なのでしょう、乗客たちは皆立ち上がって祈りを捧げ、喜びの声をあげます。そしてやがて列車がゆっくりと止まって、みな手荷物を持って降りて行きました。 さて、きみたちはどうするのでしょう。この駅は終点ではないようですけれども、もう乗客はきみたちと綾乃(と十六夜)を除いて誰一人としていません。 降りますか?
→降りる
十字のある方とは逆の、一面にすすきが生えた野原に皆で列をなして歩いて行きます。さわさわと揺れるすすきは腰ほども伸びて、屈んでやればかくれんぼうでもできそうでした。でも綾乃も十六夜もそんなことは言わずにだまあって歩いていました。 やがてすすきの森が途切れて、まあるく開けたところに出ました。 「ここがいいでしょう」 綾乃は立ち止まって、みなさんの方に向き合いました。 「なぜあなたは戦うの」 「私は、アリスを探しにここまで来ました。でも、ここにアリスはいなくて、私はこんなところまで落ちてしまいました。それならもう、私生きていられません」 そう言って綾乃が目に涙をためると、綾乃のまわりにはだんだんと紫の花が咲き始めて、それが宙に浮かんでくるくるとまわりだしたのです。 「どうやら話は聞いてくれないみたい」 くるりと十六夜が手を返せばその手にはいつの間にやら竹でできた灯籠が握られていました。どうやら、二人とも戦う心づもりらしいのです。
→降りない
やがて、列車は滑るように走り出しました。ごとごとと音を立てて、南十字から遠ざかってゆきます。そして、南十字がすっかり首からかけられるぐらいに小さくなったころ、天の川のひととこに大きな真っ暗な孔がどぼんとあいているのを見つけます。 「ああ、そこにアリスがいるわ。よかった、私追い付けたみたい」 綾乃がそのように指差して言いますが、みなさんにはどうにもそうは見えません。綾乃の指の先にはぽっかり空いた石炭袋があるばかりで、他にはなにも見えはしないのです。不思議に思って綾乃の方を見れば、そこにはまるでなにもなかったかのように綾乃の姿は消えていたのです。辺りを見回しても、窓の外を見ても、やはり綾乃はどこにもいませんでした。そうしているとピュイイィ、と警笛が鳴って、窓の外がだんだんと明るくなってゆきました。そしてその光が車内にまで入り込んで、目も開けていられなくなったのです。 「……さん、みなさん、起きてください!」 そのように呼ぶ声がして、みなさんは目を覚ますことでしょう。目を開けてみれば、そこは劇団の医務室で、みなさんは並んでベッドに寝かされているのでした。 |
+ | 登場NPC |
綾乃
![]() ![]() 守護星座: おうし座 宝石: スギライト 攻撃力: 2 運命力: 3 得意な人間性分野特技: 愛情 苦手な人間性分野特技: 勇気 霧装の耐久値: 18 霧装の外見: 百日草の花 戦星術 【基本攻撃(短射程)】 【絆断つ石(オリジナル)】反応/なし/《愛情/人間性7》 自分のサインに別のPCが停止したとき、そのPCを対象として使用できる。対象は自分の持っている使用チェックが入っていない【関係】を2つ選んで失う。 【人形大砲(2-213)】 【犠牲心(1-220)】 【呪いの人形(1-220)】
マレフィック【銀河鉄道の夜】
このマレフィックがホロスコープシート上に存在している間、全てのキャラクターはラプスロールのダイスが1つ増え、ラプスロールで時計回りにしか移動できなくなる。この効果は累積しない。 2サイクル目以降、ラプスロールのダイスがもう1つ増え(合計2つ)、ラプスロールに使用するサイコロを6面ダイスと12面ダイスで選べるようになる。 このマレフィックと同じ名前のマレフィックが全てホロスコープシートから取り除かれると、マスターシーンが発生する。 ──がたんごとん、がたんごとん。星々の三角標を横目に、すすきの原を列車は走る。
時風人形歌劇団所属の、主に脚本を担当している星人形の少女。今回の銀河鉄道の劇場を発生させていたが、本人は無自覚であり、十六夜に看破されるまでは通常通り振る舞っていた。重要NPC一覧も参照。
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+ | あらすじ |
霜月は親父のことと、アリスのことを話してくれた。アリスはすごく強い星人形で、型落ちじゃないのに劇場を作ったらしい。それで、親父が倒れたのはアリスが自分の劇場で何かアヤシイことをやっているかららしい。霜月は俺たちがアリスの劇場に入るために鏡を改造すると言い出した。それもただ改造するんじゃなくて、この場にいる星人形全員が劇場に行けるほどの大改造を、三日でしてくれるのだとか。霜月のことを信じちゃいなかったけど、親父を助けるためには霜月の言うとおりにするしかなかった。
もやもやしながら三日間、霜月の作業が終わるのを待ち続けていた。みんなそわそわしてた。なんたって、歌劇団の全員に、さらに十六夜まで加えた大人数で劇場に行くなんて言うもんだから、ドキドキするに決まっていた。 約束の三日後、霜月はちゃんと鏡を改造し終えていた。さすがは悪の組織・・・といった所だった。みんな気合バッチリで、俺と先頭争いしたり、武者震いしたり、ピクニック気分だったり・・・?う~ん。まぁ、やる気はバッチリだった。準備バンタンなことを確認して、みんなで一気に鏡に飛び込んだ。親父を助けるための冒険の始まりだ。
ところが早速とんでもないトラブルが発生した。入るやいなや入り口が坂道になっていて、みんな一斉に転がり落ちていくうちに離れ離れになっちゃって、せっかくみんなで来たのに俺と一緒にいたのはいつものシャーロット、ラジュ、ラムウの三人で、結局いつも通りのメンツで劇場をさまようことになった。
俺たちが落ちた先はだだっ広い庭で、そこら中でお茶会模様といった感じだった。すぐそこのキノコの上にいた十六夜が巨大化してた。十六夜は巨大化しすぎてバランスを崩しそうになってたから急いで小さくなるキノコを探さなきゃいけなくなった。ラジュが採ってきたそれっぽいキノコを食べさせたら、運よく元のサイズに縮み、十六夜は何事もなく俺たちと行動を共にすることになった。 しばらく5ケツバイクであたりを探していたら、端っこの方にやかましく騒いでる一角があった。そこの様子を見に行ったら、その一角だけ時計が全部三時を指していて、ウルリカ、ヴィンセント、銀孤が空間に捕らわれているみたいになっていた。どうやらお茶会場の時間は歪んでいるみたいで、三人はずっとお茶会し続けなきゃいけなくなってしまってて、三人ともお茶会でお腹がタプタプになっていた。どう解決しようか悩んでいたけど、シャーロットが時間そのものと交渉してお茶会会場の時間を元に戻してもらった。これで三人は解放されて、俺たちと合流することになった。 八人乗りになっていよいよバイクも長くなってきたころ、綾乃がそこら中を走り回ってるのを見つけた。へとへとになっている綾乃が言うには、綾乃はチェシャ猫追いかけていたけど、あのすばしっこい猫に逃げ切られちゃったらしかった。このまま綾乃が徒歩でチェシャ猫を探してもキリがないし、俺のバイクに乗せることにした。 チェシャ猫やみんなを探していると、不意に上の方からカノンの声が聞こえてきた。見上げたら塀の上にカノンが落っこちそうになっていた。木に登って降りれなくなった猫かよ。とはいってもカノンに降りるすべはないから、ラジュが力任せに無理やり受け止めて何とかカノンは塀から降りることが出来た。カノンが加わってとうとう俺たちは十人で行動することになった。俺のバイクだけではみんなを載せきれなくなったし、シャーロットの飛行機でも移動することにした。そしたら意外とみんなはバイクに乗りたがってくれなかった・・・なんで? さらに庭の奥まで進んでいったらヨハネスとマルガレーテがしゃがみこんでぶつぶつ言っていた。何か揉めているらしかったから話を聞いてみたら、そこに落ちてたきれいな石をどっちが持っておくかで揉めているようだった。そんなことで揉めてたのかよ・・・水掛け論だしじゃんけんで決めさせた結果マルガレーテが持っていくことになった。庭の探検もほとんど終わったし、みんなの回収も順調に進んであとはティエラだけになった。 ティエラは庭の中にあったお城でアリスを裁判にかけていた。アリスをワガママ罪で処刑しようとしていたけど、アリスも強気に反論していった。ワガママ二人の裁判は全く進歩がなく、見かねたラムウが裁判所内に強いランプを召喚して目くらまししてティエラを連れ出した。一人でアリスに近づいたら危ないだろって言っても、ティエラは「追い詰めてたのに!」なんて返してきやがった。まあ、無事に合流出来たし、アリスの居場所もわかったからよかったよ。 ついに俺たちはアリスのもとへと辿り着いて、親父の居場所を聞き出した。そしたらアリスは親父のいるところまで連れていってあげると言って俺たちを先導し始めた。お城の一角のある部屋に連れて行ってくれた。さっさと親父を連れ出そうと思って部屋に入ったんだけど、そこに親父はいなかった。部屋に親父がいないとわかるなりアリスが、「計画が順調に進んでいるみたい!」なんて言って部屋を飛び出していった。アリスはどこかに行っちゃったけど、俺たちにはアリスの行った場所が大体見当がついていた。歌劇団の親父の部屋、そこに向かえばいいんだって直感して、俺たちはアリスの待ち受けている親父の部屋に乗り込んだ。
親父の部屋には、予想通り親父とアリスがいた。親父はアリスがいることやみんなが全員いることに驚きつつも、いつもとあまり変わりのない様子だった。アリスが言うには、親父が働きすぎで倒れたりするから働かなくてもいい世界を作るんだそうだ。その中で歌劇団を作ってみんな幸せに暮らすのがアリスの計画なんだって。
そんなこと言ったって、俺は人から注目されたくて劇をやってるわけだし、元の世界でちゃんと働かないと人や星人形はダメになっちゃうし、元の世界の人たちだってみんな親父や俺たちの事を心配してる。だから俺たちはアリスの提案を一蹴した。親父を連れ帰るために、当初の予定通り劇団のピロティに出た。ピロティにはアリスの強い魔力のこもった巨大な樹木のような塊があって、その頂点には巨大なラピスラズリの実がなっていた。心配する親父をよそに、いつもの四人を中心にしつつ一丸となってアリスと戦った。そういえば、親父の目の前で戦うのは初めてだったから、張り切って俺たちの成長を見せてやることにした。 アリスの攻撃は今までで一番激しく、ぎりぎりの攻防を繰り広げた。アリスは攻撃力だけでなくテクニカルな戦術を繰り出し、俺たちは混乱しかかっていた。それにチェシャ猫の支援まで加わるものだから本当に危ないところだった。ただ、頼れる仲間はこっちにもたくさんいるから、全然怖くはなかった。 ようやくアリスを追い詰めたかと思うと、カーテンコールをどうするか揉めているうちにアリスが底力で立ち上がってきた。「もう!このまま終われないんだから!」アリスお前・・・さてはクソガキだな?あきらめの悪さはさすがだな。でもやっぱり俺たちの絆と根性がアリスを上回った。再びアリスを追い詰めて、また立ち上がる前に俺が劇場に火を放った。それに合わせてシャーロットが葡萄酒をバラまいてアリスを逃げられないように延焼させて、ラムウが攻撃目標のラピスラズリの塊を召喚した特大の照明具で照らし出した。あそこにドデカい一撃を加えてやったらアリスの計画に終止符を打つことになる。その一撃をぶつけたのはラジュだった。ラジュは信じられないことに俺をバイクごと投げつけた。そこら中大火事だからすぐにバイクは引火し、俺もろともラピスラズリを大爆発させ、この戦いに幕を下ろした。 それで、気が付いたら元の歌劇団に戻っていた。どうやらシャーロットが飛行機で運んでくれていたらしい。十六夜と霜月はもうどこかに消えていなくなっていた。親父もちょうど目を覚ましたから、医務室に様子を見に行った。親父は向こうのことを少し覚えていたらしく、俺たちの方を見るなり「すぐに治療をしなきゃ!」なんて俺たちの心配をしてた。少しは自分の心配もしたらいいのに。主にラジュのせいでボロボロの俺が言えたことではないんだけどさ。
アリスは時風歌劇団に戻ることにしたみたい。アリスは演技力もあるし歌も上手くて、歌劇団の役者の見本って感じだった。そして何より、アリスはいたずら好きだったから、俺とすっかり意気投合した。次のイタズラは親父にしてやろうと二人で作戦会議してたんだけど、それをヨハネスに見つかって、綾乃にチクられてしまった。ヨハネスが綾乃のところにチクりに行ったのを見てアリスは感心していた。どうやらアリスのいたころの綾乃はほかの星人形に流されがちで、引っ込みがちな性格だったから意外だったとか。綾乃にそんな時期があったのかと驚きつつ、今ではもう綾乃はみんなの中心になっていることをアリスに伝えたら、アリスは嬉しそうに笑っていた。
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+ | 予告夢・筋書き |
メインフェイズ前演出
鏡の奥はなにやら坂道の通路になっていて、その奥を白都さんとアリスが駆けていくのが見える。追いかけて進めば、どんどんと角度が急になり、ついにはみんなで揃って落っこちた! ぐるぐると穴の中の景色は変わり、枝分かれして、みんなちりぢりになって、気がつけばいつもの4人だけになって、どしんと床へ落っこちたのでした。
第一幕
森の中には大きな大きなキノコの群れと、その上には大きな大きな十六夜が! 十六夜がすこしバランスを崩したら、キノコもろとも星人形はぺっちゃんこだ!
第二幕
庭園の一角、お茶会場のそのひとつは、時が止まって終わらぬお茶会を強いられる! 憐れな3人の星人形はそこに囚われてしまい、はて困った!
第三幕
一方その頃庭園をさ迷う綾乃はチェシャ猫の姿を探していた。しかし珍道中に次ぐ珍道中で疲れはて、ついにはどっさり崩れ落ちてしまう!
第四幕
新米監督のカノン、気がついたらなんだかとっても高い塀の上! 下手に動けば落っこちて粉々! さあ困った!
第五幕
ヨハネスとマルガレーテ、道で拾ったきれいな小石を気に入って持ってきたはいいものの、小石はひとつで二人は二人。さてどうしよう?
第六幕
一方その頃ティエラはなぜだかお城のあるじ。これ幸いとアリスを追い詰めたものの、アリスに逆襲されてまっさかさま!
不思議の国事件表
2 落とし穴に落ちたかと思えば、そこは劇団のホールだった。でも出口の扉も窓も小人サイズ。宝石の欠片も見当たらないし、探し当てて外に出なければ。 3 うんと小さくなったかと思えば、足を滑らせて噴水に落ちてしまった! 底には宝石の欠片もあるようだけど、どうやって回収して岸に上がろう? 4 目についた家に入ると、やたらとコショウ臭い。この家に宝石の欠片はあるのだろうか? 5 お城の庭。庭木のバラを白から赤に塗り替えるトランプたち……あれ? 今塗ってるのってバラじゃなくて宝石の欠片じゃない? なんとか融通してもらえないだろうか……。 6 クロッケー大会会場。道具代わりのフラミンゴとハリネズミとトランプが気まぐれに動くのですぐに会場は大混乱。このどさくさで誰か宝石の欠片を持っていないか確かめられないか? 7 全てが鏡写しになった部屋。あれ? これって自分達が寝泊まりしてる部屋? この部屋にも宝石の欠片はあるだろうか……。 8 いつの間にやら列車の中。前の銀河鉄道とは違い車内はとても賑やか。……あれ? あの車窓から見えるキラリと光る石は……! 9 名無しの森。入った人は物の名前がわからなくなってしまう。何かを探さないといけなかったはず……なんだっけ? 10 雑貨屋の店内。棚に宝石の欠片が飾られてるんだけど、近くに行って覗き込むと棚は空っぽになってしまって取れない。さてどうしようか……。 11 町中。ライオンとユニコーンがなにやら争っており、町中を追いかけ回っている。彼らが廻って争っているその王冠についている宝石、もしかして……。 12 ディナーパーティー会場。料理が紹介されるだけされて下げられていく。お腹空いた! ところで、今下げた料理の飾りに使われてるのって宝石の欠片じゃない?
クライマックス前回想
椅子だけが置かれた白い部屋に、ひとつの人形がありました。金色の髪に、水色のドレス。とっても美しい人形です。すると、その人形はキラキラと輝き始め、みるみるうちに子供ほどの大きさになりました。人形は、ぱちくりと目をまたたいて、きょろきょろとまわりを見回します。 「ここは、どこかしら?」 すると廊下の方からぱたぱたと足音がして、ひとりの男の人が入ってきました。男の人は、人形の姿を認めると、あっと声をあげました。 「すごい、目覚めてる!」 人形は、男の人のことを知っていました。今までもたくさん可愛がってくれた、ご主人様です。名前は確か、白都。そして人形の名前は、アリスと言いました。 「あたしが動いたのって、そんなにびっくりすることかしら?」 「ええっ、するよ! だって今までは動けなかったでしょ?」 「それは確かに? じゃあ、あたしもびっくりね!」 「あはは。ええと……星人形として目覚める前の記憶はあるのかな。なにか覚えていることはある?」 「もちろん、バッチリ覚えているわ! あたしはアリスで、あなたは白都。そうでしょう?」 「わ、覚えててくれたんだ! えへへ、嬉しいな」 白都があんまりにも嬉しそうに笑うので、つられてアリスも嬉しくなってしまいます。 「えっと……とりあえず、そうだな……お菓子でも食べながら、今後のことをお話ししようかな」 「お菓子! いいわね、大賛成!」 アリスはぴょこんと椅子から降りて、白都と一緒に部屋から出ていったのでした。 アリスと白都は、たくさんの時間を一緒に過ごしました。白都は「祝福の鐘(ブレッシング・チャイム)」という、星人形たちの劇団でスタッフとして働いていて、アリスも劇団に入りました。それからしばらく。白都は他にもたくさんの人形を持っていて、彼らも何人か目覚め始めました。それで、白都は自分のところの星人形たちと、あと一緒に行きたいと言った何人かと一緒に、新しく劇団を立ち上げました。時風人形歌劇団。アリスの大好きな、歌を使った劇を主にやる劇団です。そのときには、アリスはすっかりお姉さんになっていて、他の星人形たちの世話をたくさん焼きました。女神様から人間になれると言われても、まだ放っておけないからと人形で居続けました。 そして、劇団が大きくなるにつれて、白都はどんどん忙しくなっていきました。アリスはお姉さんなので、他の子たちともあんまり遊べなくなっていきました。周りにたくさん人がいても、アリスはなんだかひとりぼっちのような気持ちでした。みかねた女神様が、お友達をアリスにくれました。紫色のへんてこ猫、名前をチェシャ猫と言いました。チェシャ猫は奔放で、アリスとたくさん遊んでくれました。時には、他の星人形と仲良くなるきっかけを作ってくれたりもしました。そんなこんなで、なんだかんだとアリスはうまくやっていました。 そんなある日のこと。白都が熱を出して倒れてしまいました。日頃の無理が祟って体調を崩したのでした。たくさんの人が心配するなかで、アリスはとある決心をします。そして、だれもが寝静まった夜に、お供のチェシャ猫を連れて鏡の中へと消えてしまったのでした。 |
+ | 登場NPC |
アリス
![]() 守護星座: みずがめ座 宝石: ラピスラズリ 攻撃力: 2 運命力: 3 得意な人間性分野特技: 勇気 苦手な人間性分野特技: 理性 星命力: 30 霧装の耐久値: 20 霧装の外見: チェスのコマ 戦星術 【通常攻撃】術式/3~6/なし/《軽業/動作10》/対象に【攻撃力】d6点のダメージ。スペシャル時、与えるダメージ1d6点上昇。 【二つの月の加護】常駐/なし/なし/なし/選択:おとめ座 修得時に、自分の守護星座以外の星座を一つ選択する。選択した星座のサインに停止したとき、【星命力】が1d6点回復する。 【稀なる幸運】反応/0~3/2/《幸運/星使い3》/射程内の誰かが判定を行った時に使用できる。その判定を一度だけやり直す。1セッションに3回まで使用できる。 【試練の時】術式/4~6/3/《世界/願望12》/射程内のすべてのエネミーを対象とする。対象に【攻撃力】d6点のダメージを与え、このラウンドの間対象が受けるダメージを1d6点上昇する。スペシャル時、与えるダメージが1d6点上昇する。 【ジャバウォックの暴走】術式/0~2/2/《怪力/動作5》/射程内のすべてのエネミーを対象とする。対象に【攻撃力】d6点のダメージを与える。また、射程内に【顕】サインが存在するならば、それを任意の【蝕】サインと入れ替えることができる。 【ハートの女王の横暴】反応/なし/なし/なし/戦闘開始時に使用できる。ランダムに【顕】サインを3つ選び、【蝕】サインに変更する。 【白の女王の神速】反応/なし/2/《高速/動作4》/ラプスロールを行う直前に使用できる。指定特技の判定に成功すると、ラプスロールを行う代わりに、【距離】3マスから6マス以内の自由なサインに移動できる。 【赤の王の夢】反応/なし/なし/なし/自身の【耐久値】が0になった直後に使用できる。即座に【耐久値】を霧装の耐久値6つ分回復する。また、即座に手番を1回得る。この戦星術は一回のセッションに一度しか使用できない。 【運命の子】常駐/なし/なし/なし/あらゆる判定を自動成功させる(スペシャルではない)。ただし、回避判定は自動失敗する(ファンブルではない)。 【拡大するユメ】常駐/なし/なし/なし/基本攻撃の対象を射程内のPC全員に変更する。 【不思議の国】常駐/なし/なし/なし/【耐久値】20の霧装を【蝕】サインの数だけ得る。 【オーバードライブ(1-169)】 【活性化(1-170)】 【ツーカー(2-151)】
ベネフィック【うさぎの穴】
このサインに停止したキャラクターは即座に対角線上のサインに移動し、2d6点のダメージを受ける。移動した先のサインに効果があれば適用する。 ──そのうさぎの穴はまっすぐ続いていて、まるでトンネルのようでした。
ベネフィック【猫のない笑い】
このサインに停止した従者は、即座に好きなサインに移動し、移動したサインの効果を適用する。 ──猫のない笑いだなんて! こんなへんてこなもの、生まれて初めて見たわ!
ベネフィック【トランプ兵の猛攻】
ラウンド開始時、レベル1の兵士をランダムなサインに配置する。 ──誰が言うこと聞くもんですか、あんたたちなんてみんなただのトランプのくせに!
時風人形歌劇団に所属していた星人形。無茶をしがちな白都を休ませるため、「みんなが働かずに楽しく暮らせる世界」を作ろうと、〈型堕ち〉ならぬ身ながら鏡の世界に庭園を顕現させていた。勇敢でハキハキとした物言いだが、気まぐれで我が強い。重要NPC一覧も参照。
特殊モブ「時風人形歌劇団」について
クライマックス援護一覧
!✿ルールブック記載の戦星術から一部効果を変更しています✿!
☆術式系
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☆防御・回復系
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☆その他系
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チェシャ猫
![]() 守護星座: みずがめ座 タイプ: スクワイア 攻撃力: 2 運命力: 3
アリスの従者。寂しい思いをしていたアリスのもとに女神によって遣わされ、以来アリスの親友として長い時を過ごしていた。アリスが鏡の世界に庭園を作り始めてからは、白都に〈型堕ち〉の出現を知らせるなど裏でなにかと手回しをしていた模様。
「ここだけの話なのですがにゃ。女神様はアリスが庭園を完成させることも、悪魔が〈型堕ち〉を使ってそれを阻止することも、どちらもよくないことだと考えていたのですにゃ。ですから、悪魔が発生させた〈型堕ち〉を、ある星人形たちに倒してもらい続けることで、彼らの魂を磨いて、いずれアリスを止めてくれるようにと取り計らっていたのですにゃ。吾輩は、微力ながらそのお手伝いをしていた、という訳でございますにゃ」
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