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弾幕の嵐から生還せよ!【中編】




諸葛亮―――諸葛孔明―――
支給品には恵まれなかった為に危機に陥ってしまっている。
追われているのだ。
命を狙われているということである。
それは罠がなくともわかること。
すべてお見通しである。
―――そしてこの先に救ってくれる者がいることも知っている。
その者に会うまで私は――逃げるしかありません。
まだ……劉備殿や関羽殿の為に死ぬ訳にはいかないのです。
蜀は私が支えていかないといかないのです……。



「また一人……女でも容赦なく相手するぞ?今の内だが……俺は人なんて殺さないからな……
 ただ強いヤツと戦うだけだ」

「うるさいっ!!圭ちゃんを……圭ちゃんを……返せぇぇっっ!!!」

魅音は泣きながら、TDNに突撃する。
弓矢を刺す為に――仇討ちの為に――
今ここで、TDNを殺す為に―――。

「や、やめろぉっ!み、魅音 落ち着……けぇっ!!!」

圭一が思い切り叫んで来て、ようやく……
魅音の耳へと届いた。
声を聞いた彼女はすぐに彼の方に目をむけた。
そこには腕が奇妙な方に曲がってしまっている圭一の姿がある。
それでも立ち、手には剣を持っていた。

「圭……ちゃん……だめっ……無理しないで!!」

「下がってろ!これは俺がやるんだ……!魅音……梨花ちゃんはまかせる!」

「えっ……いや、いや!圭ちゃん!何を言ってるの!?全員で生きて帰るのでしょ!?」

魅音の言葉に圭一も歯を食いしばり、
惜しむような表情で―――

「………俺も出来ればそう……生きて帰りたいが……無理そうだな……」

「何を言って………ここでこいつを殺せば!!」

「いい雰囲気だが………勝負に時間をかけてはな……逃げられる訳だ。先をいかせてもらう」

「待て!」「待て!」

圭一と魅音がTDNの行く先を阻む。
同じ行為で声も重なった。
TDNはここまでして守るのかと……疑問にも思った。
そしてこれも仕方ないことだと思って―――

「そんなに俺を邪魔するなら………死んでもらうぞ?」

「へっ……覚悟は出来てるぜ……」

圭一はこんな状況でも余裕の表情でそう言う。
まるで何か裏に秘密兵器でもあるような感じにも思える。
―――しかし、裏などないのだが……。

「―――――特攻!」

TDNが一気にこちらへやってくる。
力技で押し切ろうってか………。
だが、俺達には結束力がある!
必ず倒せる!必ず………!

そこに、予想外の攻撃がはいってくる。
圭一にも魅音にも―――それは当たらず、当たったのはTDN
狙い通りに命中した。

「グッ……アァ……!お前……か!」

肩にむけて投げられた物は片手剣だった。
それの持ち主―――いや、さっきまで持っていた者――
そいつが攻撃したのは確定的に明らかだから………
つまり―――マルスが剣を投げたのだ。

「……………今だ!!」

「邪魔をされ――画面外からの攻撃は……嫌いだ!」

TDNは怒っている。
気にくわない存在とされたマルスは完全に的になった今が攻撃のチャンスだ。
圭一は腕が折れてるにもかかわらず、TDNに剣を―――――

「あっ、ああぁぁぁがぁぁぁぁ!!」

「圭ちゃん!!大丈夫!?だ、大丈夫?ねえ、大丈夫?」

「だ、だだ……大丈夫だ……ああ、絶対に……」

腕は限界を呼んでいた。
圭一の腕は既に使い物にならないほどになってしまっていた。
武器を持っていたのも不思議なくらいだった………。

「圭ちゃん……絶対死なないでよ!?」

「わかってる……それより、あいつが……」

圭一の視線の先にはマルスがいる。
TDNは金色に光るハンマーを持って、今にも地へ叩きつけようとしていた。
彼が危ない!助けなきゃ!私しかできない!!

「待てぇぇっ!!まだ!!やめてっ!!」

魅音は叫びながら――TDNの元へと走る。
辿り着くのはすぐだった。
―――だが、しかし………。


「………うらぁっ!!」


その金色のハンマーはマルスにではなく―――
逆の位置にいる魅音に命中した。
横に振った為に……腹に強烈な一撃が加えられる。
一発で死には至らないものの、瀕死に陥る。
さらにかなりの距離を吹き飛ばされる。

「みぃおぉぉぉぉぉぉん!!!」

圭一は叫んだ。
大事な仲間が一人やられた。
魅音は地に倒れたまま、動かない。
―――気絶……最悪では死………

「う……ああああああああああがががああああああああ!!!ゆるさねええええええええ!!!」

圭一はまた立ち上がった。
―――腕は酷いというのに、武器を持つ。しかも振れるほどになっていた。
これが最後のチャンスだ。俺に残された……こいつを倒す最後の手段……。
絶対に成功させる。失敗なんてない!!




梨花はただ、圭一達の戦いを見るしか出来ない。

いや―――今にでも飛び出したい。
……だけど、私が出れば………。
―――それでも!!
圭一や魅音が死なずに済む手段が私にあるのなら……。
運命を打開する鍵が私にあるのなら……。

「私が動かないと……!」

そう思う頃に――私は既に動いていた。
火炎放射機……重いけどこれがあれば倒せる。
―――もう私しかいない。
―――私がやるしかない。



梨花が動き出してから数秒後にイーロンが火炎放射機を取りに――
この場へもどってきた。
肝心の物は無い。おかしい……。

「何故だ?何故ない!?………ん?」

ふと……戦ってる方へと目をむけた。
そこの風景は実に行幸であった。
何もせずとも死者が出るなんていいことだ。


その風景の中の一点に注目した。
一人……重そうな何かを持ってまた戦場へ向かっている。
この重そうな物は………
イーロンはピンと来る。

「そうか!あいつが火炎放射機を持って行こうとしてる!」

梨花の行動に気付き、イーロンも戦場の地に足を踏み入れた。
次々と溢れるこの戦場の終結は来るのか?


―――そして、さらにこの二人もついに辿り着こうとしていた。
―――さらに次の二人が来る時、何が起きるか?




「ついに人が……はわわ。お願いします……安全な人であるといいのです……!」

念願の人を見つけ、安心する―――――のははやく、
まだ安全な人とは限らない。殺し合いに乗ってる者なら終わり。
ギャンブルかのように―――諸葛亮の賭けが始まる。
―――それは当たるか外れるか?
―――それとも……追っ手に殺されてしまうか?



「お前もしぶといものだな……。」

「褒めてもらってることにしておくぜ……」

圭一の最後の踏ん張りの力を楽しみにするTDN。
実力者なのかはわからないが、パワーアップしていることがわかる。
面白いな………。

「行くぞぉっ!!」

圭一から出てくる。
完全回復したかのような圭一の姿は覚醒と言えるようなほどに―――
よく動けていた。
TDNもそれほど回復してるとは思わなかった。

「おらぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

圭一が思いっきり剣を振った。
それは確実にTDNを真二つに割れるような位置だった。
勝った……。これで勝った……。
ハハハハハ、勝ったんだぁぁぁぁぁ!!

ガギィィィィィン

音を立てて―――TDNを狙って振られた剣。
それは使えないほどに割れてしまっていた。
圭一の勝利の気持ちはぬか喜びとなった。
思わず……固まった。

「なぁ……………」

「残念だったな……その剣は威力が低かったのが敗因と言える。
 もし……こいつが持っていた剣であったならな……」

こいつ……それはマルスのこと。
持っていた剣……片手剣のこと。

圭一は地へと倒れる。
力を出して――最大にまで出しても倒せなかった。
こいつは………どれだけ強いんだ……。
くそっ……俺もここまでか……?

「まだ………俺は………できる……剣をも―――」

圭一はついに絶望に溢れた。
腕が動かない。―――感覚もない。
俺の腕……どうなってるんだ?
目もぼやけてさ……もう何も見えない
魅音も見えないしさ………。
一体何がどうなってるんだろうな………。
梨花ちゃんには悪いな……嘘ついてしまったよ………。
運命を打開するって言った。
このゲームを壊してやるって俺は言ったのにな………。
…………………

く―――もう意識が薄いぜ―
―――


(皆……絶対に死ぬな……)

(悪いが……俺は脱落だ……)


(レナ――魅音――梨花ちゃん――沙都……子――羽入ちゃ――富竹さ――
 俺の意志――受け取って―――生きてくれ―――頼む!)


圭一が動かない………その姿を見たマルス。
あの子が来てなかったら今頃――マルスは既に―――
でも結局―――――

「お前も――俺に一撃加えたこと――誇れる……。悪いのだがな……さよならだ」

金色に輝くハンマーを最後に見て―――――
圭一に次いでマルスの命は無くなった。
その死体は見るも無残……原型をつとめていない。

「………これで邪魔者は―――」

「おいっ!TDN!!」

後ろから―――聞いたことのある声がした。
行動していた――ああ、行動していたからわかる。
まだ終わってないもんな……。かがみを殺してないからな……。

「さあ、一緒に……かがみを―――」

「すいませんねーTDNさん……殺し合いに乗った者の指示はしたがえないね」

―――なん……だと……?
俺は殺し合いになんて乗ってない………。
まさか……………
―――違うぞ……俺は乗ってない!!


「TDN………どうしてこんなことしたんだー?」

「これは……邪魔するから……だな……」

「邪魔って……それは聞き捨てなりませんね」

「お、おいっ!俺は―――」

「もういいですよ……魔理沙さん。僕が仕留めます」

スパークは決心したかのように前へ出て―――
その手に武器はなく、一つの食べ物
があった。
TDNは何だ?と思いながら―――――。


「さて、これはいい回復薬なんですが……はいどうぞ。とりあえずお話を伺いたいんですよ」


スパークが渡したのは紫っぽいキノコだった。
どう
見ても――毒キノコだとわかるものだったが……。
疲れて疲れて――考える力も少し欠けたTDNはそれを手にすると―――

ガブッ

いい音を立てて―――毒キノコを食べた

「さて、急いで何か情報を短く言ってくださいよ できれば」

「………一体なんなんだよ?情報……?かがみは危険だ……」

スパークと魔理沙は黙って聞くしかしない。
この雰囲気がTDNにとっては不気味で仕方ない。
二人の様子も何かおかしい気もするのだ。
―――なんなんだ?
それに……腹の様子……ガ……

「ナ、、ナンダ、、、オカシ―――アレ!?」

自分の声もおかしいし、体中が痺れる。
これは何だ?次第に息もし辛くなってくる。
ヤバイ コノママジャ オレ シヌ!!シヌ!!
カガミヲタオスマデオレハシネナイ!!

「すいませんね……毒キノコなんですねこれ……」

スパークは黙って毒キノコだと言った。
TDNはやっと……騙されたことに気付くも―――
もう止まらない。毒に侵され――
TDNは………思った。
この二人も殺し合いに乗ったんだ。
―――だから……
―――ダカラ……
二人を俺が――俺がガガガガガ

「オレガ―――コロ………―――」

言葉は最後まで言えず……TDNの命もまた消えた。
二人をも殺害した男は最悪な形で死に陥ったのだ。

「……ええっと、良かったのですかね?」

「……よくわからない。けど、私達は一人 危険人物を倒せたってことだよな?」

「そうなるんですかね……?」

きっとそうだ!
二人は……そういうこととして思っておくことにした。
こんなこと話してても進まない。
先はまだある。行こう―――。

二人は圭一とマルスの死体の元へと来る。
両方共、TDNが殺した存在。
彼等がどんなのだったかはよくわからない。
しかし―――殺されてしまったというのは、非常に悲しいことだった。
次に、魅音を見る。

「これはまだ生きてますね。気絶してるだけです」

社会人スパークが言うからには、そうなんだろう。
魔理沙はそう思い―――

「それならどこかで休ましてあげようZE☆こんなところだと危ないはずだ」

「そうですね。」

スパークは魅音の身体を背中に乗せると、近くに見えるホテルへと二人は歩いていった。
そのまま簡単に――行くことが出来ればよかったのだが―――。


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最終更新:2011年03月13日 02:27