走る執事、それは探し求める常識人
(しかし、迂闊に声を出していけない状況でどうお嬢様を探しだせば……)
執事、綾崎ハヤテは竹林を走りながらどう探すか考えていた。
ずっと走り続けてナギを見つける事などよっぽど運が良くないと無理だ。
だがハヤテは幸運どころか、不幸な目にしか遭わない不幸少年。
自分自身でもそれは過ぎた願いなのは見えていた。
こんな状況、殺し合いの中じゃ自分の身も危険。
お嬢様が第一優先であるものの、他の人もいれば―――………
―――そう考えると非常に厄介事に巻き込まれたものだ。
声を出さずに、早急にナギお嬢様を探す。もし万が一の事があれば………。
その先は考える事が出来なかった。それはハヤテにとって怖すぎる事だったからだ。
借金返済も出来ず、お嬢様を守る事も出来ず―――それは即ち人生の終焉。
もうあの屋敷には戻れない。―――いや、探してまでこちらを殺しに来るかもしれない。
仲良かった人達も、すべてはお嬢様がいなければ出会っていなかった。
不幸過ぎるハヤテに光を差し伸べた存在―――それが死ぬ、という事が一番の恐怖であった。
すべては我がお嬢様が、生活を支えてくれていた。人生を支えてくれていた。
その柱が崩れた時―――ハヤテは自分がどうなってしまうのか、それも怖くて考えれない。
ただ今はお嬢様を、ナギを早く見つけて命懸けで守り通すしか道は無い。
そんなハヤテは、草むらを出来るだけ音を立てない様に移動する。
その辺りの気配りは出来る程度には自分は落ち着いている。
真夜中の竹林の中、月も見えないのに若干の明かりがどこからか空から射している。
射してなければ暗闇だ。でも若干見える景色に明かりがあるのは確か。
それを不思議がる時間は無く、ハヤテは視界の悪い竹林を落ち着いて駆ける。
執事服が幾ら汚れようが構わずに、ただ帰った時に又何か言われるのかと思えば溜息が出るものだ。
と、その時。ハヤテの耳が音を捉えた。
直ぐさま自分の動きを止めて周りを見る。
この近くに誰かいる、その事実がハヤテを慎重にさせる。
何度も経験した戦い、それが活かされる時は今。
身を潜めて目に捉えたのは一人の男の姿。
これを見てハヤテは迷った。
対面して、お嬢様達を見なかったか聞くべきなのか?
危険を回避してこれをシカトするべきなのか?
それともお嬢様達の障害となる前に殺害するべきなのか?
最後の意見は、例えそのつもりになったとしても無理だった。
支給品はただのコスプレセット。殺害出来る物はこの腕のみ。
だがその行為は危険過ぎる。そこまでの危険を冒す必要は無いとハヤテは結論ずける。
でも危機を恐れて行動しなければ何の情報も得る事は出来ない。
だからハヤテは一番初めの意見に決めてゆっくり近付いて行った。
「あ、あのー……いいでしょうか?」
警戒しつつもハヤテはなるべく怖がらせない様に演技っぽい接し方をした。
相手は直ぐ後ろを振り向いて―――襲って来ないハヤテを見て、冷静だった。
ハヤテもその態度に、変に気を乱されなくて良かったと内心安堵した。
「この辺で金髪でツインテールの女の子を見ませんでしたか?」
「見てないかな。人はいたけどこう話すのはここでは貴方が初めてですね」
見てないという情報にハヤテは残念と思うしかなかった。
でも考えればまだ始まったばかり、その短時間で見る人なんて出る筈はない。
現実の厳しさを改めて感じ、ハヤテは出会って直ぐ質問するという態度に失礼を感じた。
落ち着いてるようで、お嬢様の事が気になって仕方ない。
ハヤテは今の自分がどうなってるのかが全く分からないまま、
取り敢えず失礼をしたことを謝罪するのが先だと感じた。
「先に質問してすいませんでした。三千院家の執事、綾崎ハヤテと申します」
「ふひきーと申します。動画投稿やってるだけの人です」
名前を交換する。
こういう事をするのも二人共だいぶ久し振りだった。
大体話す人なんて自分が知ってる人ばっかりだったからだ。
自己紹介など初対面の人以外にはやらないものだ。
少しだけ懐かしい気分に浸りながらも、ふひきーが喋った。
「取り敢えず、探し人がいるならこうやってる時間も惜しいんじゃないかな?
それに外見は教えてもらったし名前を教えてもらえばこちらも保護ぐらいはするよ?」
ふひきーの提案は見事なものだった。
ハヤテは確かにそうだと思って、直ぐに喋った。
「三千院ナギという子です。少し我儘な所もありますが……それでも僕にとっては大事なお嬢様。
では、もし見つけたらお願いします!」
名前を伝えてハヤテは直ぐにその場を離れて行った。
ふひきーはその名前を脳内の何処かへと置いて、考えた。
これからどうするか。ミュウと二人の旅路をどうするのか?
ボルゾイ企画の一員達と会えるのかという不安は薄く、だからこそ嫌な予感がする。
もし誰かが死して放送で名を呼ばれた時、どうなってしまうのか?
ただ今はミュウと二人でこの殺し合いの会場を歩いてみるのみだった。
「さあミュウ。どこにいこうか?」
ミュウにそう喋りかけて、返答も無いままだったがふひきーは動いた。
我儘な金髪ツインテール少女、王道パターンのキャラクターじゃないかと。
それが大事な彼、綾崎ハヤテを内心応援しながら動くのだ。
(精々、死なない様には祈っておくよ)
【B-8 - 迷いの竹林】
【ふひきー@ゲーム実況・ゲームプレイ】
【状態】健康
【服装】普段の服
【装備】なし
【道具】基本支給品 ミュウ@ボルゾイ企画
【思考】基本思考:がみ君達を探しつつ、脱出経路の探索
1、ミュウと共に最後まで頑張るぞ!
※ミュウの技は、『10まんボルト』『れいとうビーム』
この4つです。『バブルこうせん』『あなをほる』
【C-8 - 迷いの竹林】
【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】
【状態】健康
【服装】執事服
【装備】???
【道具】基本支給品 さわちゃん特製コスプレセット@けいおん!
【思考】基本思考:お嬢様(ナギ)達を探し、守護する。
1、お嬢様(ナギ)を探す。
最終更新:2011年07月20日 22:22