催眠標準テキスト@Wiki

役割説

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匿名ユーザー

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役割とは,私たちが普段使っている意味と同じものです.司会者という役割は,会の進行をする役割があります.しかし,こういった分かりやすい役割だけではなく,私たち人間は,その場に相応しい役割を知らないうちにこなしています.例えば,教室という場では,生徒は椅子に座り教師の話を聞くという行動をとります.

催眠でもこの役割というものが被催眠者に催眠的な行動をとらせていると考えられています.つまり,催眠をかけられている人という役割を与えることにより,それらしい振る舞いをしているのです.この催眠をかけられている人という役割をどれだけ上手く演じることが出来るかは,被催眠者の動機や役割の知覚,役割を演じる才能によって変わると言われています.それは,催眠的な行動をとろうとする動機,催眠をかけられたらどういう行動するかという知識,その役割に没頭する能力があるというのです.

催眠の一部がこの役割だという事に関してこんな話があります.テレビタレントが番組で催眠にかかっていたのに,後日あれは催眠にかかってなかったと証言することが何度かあったようです.これについては,催眠とは役割を強く与えるものだとすれば,説明がつきます.つまり,テレビ番組の収録という場面で,もし催眠にかからなければテレビに映らないです.催眠にかからなければというプレッシャーがその現場にはあるでしょう.芸人さんたちは「空気を読む」と言いますが,それがまさしく役割を理解しろという事です.そして,タレントさんたちは空気を読むのに長けているので,催眠的な行動をとるでしょう.実は催眠にかかっていた人の一部は,空気を読んで言われた通りに演技している人もいるのです.
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