オズワルド捜索
スカーレット「……よく眠っていますね。」
リヴィア「んあ、さっきまでものオマエのようだな。」
スカーレット「そ、それはルーンといっしょに気力まで奪われてしまってのことで……!」
レディア「アースマイトーーー!」
主人公「うわわっ……!」
レディア「痛い……。」
レディア「お姉ちゃんはあいかわらずチカラ加減を知らない。」
リヴィア「オマエはあいかわらずおもいこみがハゲしいようだな。」
レディア「ぶう……。」
リヴィア「クチをとがらせてないで、どういうことかキチンとせつめいしろ。」
リヴィア「なぜガンドアージュなどに手をかした?」
レディア「それは………」
レディア「アースマイトがお姉ちゃんを……って聞いて。」
レディア「どうしてもカタキを討ちたくて……。」
レディア「だからアースマイトの情報と引き換えにガンドアージュに…協力した。」
リヴィア「やれやれ……ガンドアージュのやりかたになんのギモンももたなかったのか?」
レディア「正義のためだって言うし、」
レディア「本当にアースマイトの情報をくれたから信用できるかなって。」
リヴィア「なにがセイギなものか。むさべつにルーンをあつめたりしおって。」
レディア「それは…少し誤解。」
レディア「ガンドアージュは最近まで、人の心をあやつる研究をしてた。」
レディア「憎んだり、怒ったりする心をなくせばこの世のすべての争いを終わらせることができるって。」
スカーレット「そんな夢みたいなことが実現するとは思えませんが……。」
レディア「そう?」
レディア「現にガンドアージュはモンスターを凶暴化したり人からやる気を奪う実験には成功していた。」
リヴィア「あれが……ヤツのジッケンだと?」
レディア「そう。」
レディア「特定のルーンだけを奪うことで心をあやつれるのではないかって仮説を立ててね。」
レディア「ガンドアージュはその研究のために人々のソウルスフィアのデータを集めていたの。」
レディア「ソウルスフィアは百人百様。」
レディア「心をあやつるために抜き出すルーンも人によって変わる。」
レディア「だからすべての人間のソウルスフィアを集めて情報として管理できれば、」
レディア「個々人をより細かく、自由にあやつれる。」
スカーレット「ソウルスフィアの測定にそんな狙いが……。」
レディア「今回のルーン収集は、ソウルスフィアを登録した者たちに狙いをしぼって」
レディア「特定のルーンを奪うことで起こる変化を観察することと、」
レディア「一度に多くの人からルーンを奪ってあやつれるかを試す実験だった。」
リヴィア「なるほど……だからわたしとアレス(アリス)はきりょくをうばわれなかったのだな。」
主人公「え、でも僕(私)もソウルスフィアは測りましたよ?」
リヴィア「オマエとわたしのソウルスフィアは、いつわりのデータを本部におくってあった。」
リヴィア「いっただろう?アースマイトであることはヒミツだと。」
リヴィア「オマエのいじょうのソウルスフィアからダレが気づくともしれなかったからな。」
主人公「な、なるほど。」
レディア「ガンドアージュはゆくゆく、ルーン収集の魔方陣を応用した方法で」
レディア「すべての生物から思いどおりにルーンを抜き取ることを考えていた。」
主人公「それが実現するなら、争いをなくすことwも可能かもしれませんね。」
スカーレット「完全な秩序…正義……ガンドアージュ総監が常々語っていた理想です。」
リヴィア「ココロをあやつってつくられる支配などヤツによるどくぜんてきな支配ではないか。」
リヴィア「そんなもの、とうていうけいれられん。」
レディア「私は、互いに傷つけあうことなく生きられるならそれもいいだろうと思った。」
主人公「自分はかたき討ちをしようとしてたのに……。」
レディア「それは……ごめんなさい。あなたにはひどいことをしてしまった。」
主人公「い、いえ、もういいですよ。みんな無事でなによりです。」
主人公(殊勝になられると調子が狂う……)
リヴィア「それだけのジッケンに手をかして、よくいままでゲンカイをこえずにいられたものだ。」
レディア「それは…ガンドアージュが魔方陣で私のルーンを吸い出していたから。」
レディア「それが、私がガンドアージュの言うことを聞いていたもう1つの理由でもあるのだけど……。」
リヴィア「なんだと!?」
リヴィア「オマエ、まさかヤツからルーンをすわれておかしなきぶんになったりしなかっただろうな?」
レディア「おかしな気分?」
リヴィア「おだやかでいられなくなったり、ぼーっとしてキオクがあやふやになったりだ!」
レディア「…………。」
リヴィア「あったんだな。」
リヴィア「まったく……オマエがまんんまとヤツのジッケン台にされているではないか。」
主人公「そういえば、
レディアさんを見つけたとき自我を失いかけてましたね。」
主人公「ルーンの吸いすぎだと思ってましたけど、あれもガンドアージュ総監のしわざだったのかな……。」
レディア「……そうかもしれない。」
レディア「実験の前にも、ルーンを吸われたし。」
レディア「これまでに何度もあったことだから疑問にも思わなかったけど……。」
リヴィア「んむ~わたしのかわりをヤツがしていたわけか。」
レディア「うん。限界が来る前に私からルーンを吸い出してくれてた。」
レディア「でも、今回は違った。限界が来ても、ガンドアージュは現れなかった。」
レディア「お姉ちゃんが来てくれなかったら私はきっと……。」
主人公「計画がうまくいったので
レディアさんがいらなくなった…ということでしょうか?」
スカーレット「あるいはうまくいかず、計画をあきらめたか…ですね。」
レディア「ツノ耳が当たってると思う。」
スカーレット「ツノ耳……。」
レディア「今から思えば、最近のガンドアージュは様子がおかしかった。」
レディア「イライラしたり、ときにひどく残酷だったり……なにかに焦っているようだった。」
リヴィア「んむ~……それでけいかくをあきらめたヤツはいらなくなったオマエを境界につれていった、か。」
主人公「爆発してもノーラッド王国に被害がおよばないように…ですね。」
スカーレット「正義の心や、Seed総監としての使命感はいまだに残っているということなのでしょう。」
スカーレット「やり方にはやはり、賛同できませんが。」
リヴィア「んむ~………。」
リヴィア「なにかがひっかかる。」
リヴィア「ヤツがそうカンタンにながらくあたためてきたけいかくをあきらめるか?」
スカーレット「行き詰まったのなら、切り替える人ではあると思います。」
スカーレット「そしてすぐに別の計画を立てるでしょう。」
リヴィア「べつのけいかく……。」
リヴィア「
レディア、ヤツはオマエからすいだしたルーンをどこへやっていた?」
レディア「わ、わからない。」
レディア「いつも目隠しで巨大な魔方陣に連れていかれて、吸い出したらすぐまた目隠しで連れ出されていたから。」
リヴィア「ばしょも、ルーンの行き先もふめいということだな。」
リヴィア「…………。」
レディア「お姉ちゃん?」
リヴィア「境界で
レディアのルーンをばくはつさせることーーーそれもヤツのけいかくの1つだったのかもしれん。」
主人公「ど、どういうことですか?」
リヴィア「ココロをあやつるというようなまわりくどいことをしなくても、」
リヴィア「ヤツのいうカンゼンな秩序とやらを作りあげるほうほうがあるのだ。」
レディア「どんな方法?」
リヴィア「ナニモノもあらがえない、ぜったいてきなチカラ。」
リヴィア「それがあれば、秩序はたもたれる。」
リヴィア「おそれほどヒトをつよくしばるものはないからな。」
リヴィア「しかしそれはほろびをよびこむキケンなおこない。」
リヴィア「わたしのそうぞうが当たっているとしたらーーー」
リヴィア「
レディア!きょだいな魔方陣とやらがあったばしょをよくおもいだせ!」
レディア「だ、だから目隠しされてたからわからないって……。」
リヴィア「なんでもいいから、おぼえていることをいえ!」
レディア「え、えっと……いつもガンドアージュに目隠しされて、」
レディア「ゲートみたいなので移動して……ルーンを吸ったら同じように帰されて……。」
レディア「そうだ!」
レディア「1回だけ、ガンドアージュ以外の人に連れていかれたことがある!」
レディア「ほら、あの……カラダの大きな、口の悪い男ーーー」
主人公「もしかして、オズワルドさん!?」
レディア「そう!その男!」
リヴィア「アレス(アリス)!オズワルドのいどころは!?」
主人公「わ、わかりません!」
リヴィア「なんとしてもさがしだすんだ!」
主人公「は、はい!」
住民の会話
プリシラ
プリシラ「署長に妹さんがいるなんて、知らなかったよ。姉妹って……仲良くできないのかな。」
プリシラ「……でも、いつ町に来たんだろう。どうしてわたし、覚えてないんだろ?」
ルーシー
ルーシー「なーんか、すっごく長い夢を見てた気がするんだよね。」
ルーシー「
レディアさん、挨拶してもそっけないし。あたし、寝ぼけて何かしたかなぁ?」
フーカ
フーカ「
レディア、フーカガガウガウガウガウ!(
レディア、フーカにさかなとってくれた!)」
フーカ「ガウガ、ガウガウ。(よゆう、いってた)」
フーカ「……ガウガウガウ。(……つよそうだった)」
スカーレット
スカーレット「私は、Seedの記録から巨大魔方陣の場所を探ってみます。」
スカーレット「総監側に気づかれないように、細心の注意を払わなければ。しばらく調査に集中するつもりです。」
ベアトリス
ベアトリス「
レディアさんと署長はご姉妹なのですね。わたくしも、姉様のことを思い出してしまいました。」
ベアトリス「そういえば最近、姉様の夢を見たような……。」
ベアトリス「今ごろどうしているでしょうか……。でも、きっと何も変わられていないのでしょうね。」
ルドミラ
ルドミラ「
レディア……。お姉さんのことが……そんなにも。」
ルドミラ「お姉さんといっしょにいられて、とっても幸せーってカオしてたわ。」
ルドミラ「アタシも、アレス(アリス)といっしょに居られて、シアワセ♪ウフフ♪」
マーティン
マーティン「
レディアは、署長の妹なんだってな。ふたり並んでると、いっそ署長の方が妹に見えるが。」
マーティン「……というかふたりとも、本当はいくつなんだ?」
セシル
リュカ
リュカ「
レディアってやつ、ミョーな迫力があるんだよな。」
リュカ「署長の妹だってのも、納得だぜ。逆らわない方がよさそうだ……。」
むらくも
むらくも「新入りさんはクールっていうか、ヒトを寄せ付けない感じだな。」
むらくも「でも、温泉に入った後はみんな一緒なんじゃねえかな。」
ラインハルト
ルーカス
ルーカス「
レディアさんは、署長と同族の御方ですね。」
主人公「わかるんですか?」
ルーカス「ええ。」
ルーカス「離れ離れはいけない存在……。再会できて、本当に良かった。」
シモーヌ
シモーヌ「新しい住民が増える時は、いつもワクワクするな。」
シモーヌ「
レディアの住処は本人の希望で、署の中に決まったぞ。アレス(アリス)も面倒をみてあげてくれ。」
ジュリアン
ジュリアン「
レディアさんって、ツバサがあるようにみえるけど、あれホンモノなのかな。」
ジュリアン「いいなー。オレもどれか、ほしいなあ……。」
エルシェ
みささぎ
みささぎ「
レディアさんは……ちょっと不思議な方ですね。」
みささぎ「どことなく、ニンゲンではないような気配がします。かといってウェアアニマルでもないですし……。」
みささぎ「まあ、いまさらですわね。」
ひな
ひな「アレスくん(アリスちゃん)……。アレスくん(アリスちゃん)は、いなくならないよね?」
主人公「えっ?」
ひな「……やっぱり、なんでもないの。」
ひな「ちょっとこわいゆめ、みただけなの。」
ランドルフ
ランドルフ「町の住民がまた一人増えて、嬉しい限りです。」
ランドルフ「お話相手が増えたので、ユキも嬉しそうでしたよ。ほっほっほ。」
ユキ
ユキ「
レディアちゃんは素直で、とってもいい子ねえ。」
ユキ「おいしいジャムを食べる時、ふわふわってするのよ。」
ユキ「……あら?なにがふわふわしてるのかしら。」
テリー
テリー「
レディアってヤツが署長の妹なのは、間違いないみたいだな。」
テリー「ちょっと話をしてみたんだが、古い話をまるで見てきたように話すところが、とても署長っぽい。」
テリー「生まれた年が気になるが……。聞かないほうがいいこともある。」
ハインツ
ハインツ「署長の妹さんが来たんだってねえ。」
ハインツ「いもうとだけに、おイモが好き?……って聞いたら、「は?」だって。」
主人公「は~……。」
ドグ
ドグ「……作った覚えのない武器があるナ。」
ドグ「どうにモ、記憶が飛んでいるようナ……。まさか、ナ?」
パルモ
パルモ「ニューフェイスな
レディアさんのために、新しいお家を設計しマース!」
パルモ「……と思ったのデスが、署の中にお住まいだそうデス。残念デスネ……。」
ルドミラ「どうしたの~血相かえて?」
ルドミラ「あ、わかった。」
ルドミラ「昨日、アタシが夢に出てきたからナマのアタシに会いたくなったんでしょ?」
主人公「えっと……会いたいのは、オズワルドさんです。」
ルドミラ「な~んだ、そうなの。」
ルドミラ「でも、ザンネン。」
ルドミラ「アタシ、あれから一度も連絡をとってないからオズワルドさんの居場所は知らないわ。」
主人公「そうですか……わかりました。」
ルドミラ「ごめんね、お役に立てなくて。」
主人公「いえ、いいんです。」
テリーの情報
(翌日以降)
テリー「ずいぶんな勢いだな。どうした?」
主人公「じつは人を捜していてーーー」
テリー「なるほど。盗賊の親分をね。」
テリー「Seedに追われる身だってことは今もどこかに潜伏している可能性が高い、か。」
テリー「前に潜んでいたのは
盗賊王のアジト跡だって言ったよな?」
主人公「はい。一味で隠れていたようです。」
テリー「ふうむ…大人数が潜伏できて、Seedの手も及ばないような場所か……。」
主人公「そうそうありませんよね。そんなに都合のいい隠れ家は。」
テリー「だな……。」
主人公「心当たりがあるんですか!?」
テリー「心当たりってほどじゃないがな。」
テリー「アレス(アリス)は盗賊王バサラという名を聞いたことがあるか?」
主人公「盗賊王バサラ……聞いたことないですね。」
主人公「有名な人なんですか?」
テリー「物語にもなっている、伝説の盗賊だ。」
テリー「国宝から人の心まで、手に入らないものはなかったと言われてる。」
テリー「その
バサラの隠れ家の1つが、何年か前にノーラッド王国で発見された。」
テリー「すぐにバサラの隠し財宝を求めてたくさんの人が押しよせたそうだ。」
テリー「しかし、誰もお宝を見つけることはできなかった。」
テリー「なぜだかわかるか?」
主人公「えっと……最初から宝物なんて隠されてなかったとか。」
テリー「いや、そうじゃない。」
テリー「誰も隠れ家の入口を見つけられなかったのさ。」
主人公「入口がなかったんですか?」
テリー「ああ。」
テリー「その後、あれは追っ手の目をくらますためのおとりの隠れ家だというのが通説になった。」
テリー「おかげで今は誰も近づかない、忘れ去られた廃墟だ。」
主人公「忘れ去られた……ですか。」
主人公「もし中に入る方法があるなら、絶好の隠れ場所になりそうですね。」
テリー「鋭いじゃないか、アレス(アリス)。」
テリー「オレが言いたいのは、まさにそれさ。」
主人公「え…でも、たくさんの人が探しても入口は見つからなかったんですよね?」
テリー「表向きは、そういうことになってる。」
テリー「だが仮に入り口を見つけた者がいたとして、そいつはそのことを発表すると思うか?」
テリー「自分だけのヒミツにしておけば伝説のバサラの財宝はひとり占めだ。」
テリー「そのうえ、後ろ暗いところのある者には恰好の隠れ場所になるときてる。」
主人公「なるほど……。」
テリー「もし
バサラの隠れ家に興味が出たのなら、」
テリー「夜の10時に大樹の広場に行ってみな。」
主人公「なにかあるんですか?」
テリー「そいつは行ってみてのお楽しみだ。簡単にナゾを明かしても面白くないだろう?」
主人公「そ、そうですね。」
主人公(できれば簡単に明かしてほしいけど、教えてくれないんだろうな……)
テリー「オレから提供できる情報は、こんなところだ。」
主人公「ご協力、ありがとうございます!夜の10時に大樹の広場へ行ってみます!」
最終更新:2022年04月12日 23:05