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第3話 不穏な晩餐会 前編






ベルクさんと城内を歩いていると、不意にスモーキーさんの声が聞こえた。

ス「シュリッツ城はどうだ?ベルクの正体を知ってびっくりしたか?」

沙「スモーキーさん?!」

驚いて辺りを見回したけども、スモーキーさんは居なかった。
私が大きな声をあげたので、ベルクさんは驚いたようだ。

べ「どうしたんですか?教官はこの城の中には居ないはずですが?」

どうやらベルクさんには聞こえていないようだった。

ス「あ、悪い悪い。これは多目的クリスタルを使った個人専用会話だ。
  だからお前以外には聞こえないぞ。
  卒業の時に左手首に埋め込まれた多目的クリスタルを覚えてるか?
  あれに手を当てながら、俺の事を思い浮かべてみろ。」

言われたとおりに左手首に手を当てて、スモーキーさんを思い浮かべた。

ス「次に頭の中で話しかけてみろ。」

沙「…何でしょうか?」

ス「お、上手いな。俺は最初の頃は戸惑ったんだがな…。
  まあいいか。近くにベルクは居るか?」

沙「はい、今は城内を案内してもらってますけど?」

ス「そうか、なら好都合だ。今からいう事はベルクには言うな。絶対にだ!」

スモーキーさんの口調が変わったので、何か大切な事なのだろうと思った。

べ「どうしたんですか沙羅さん?先ほどからずっと立ったままですが?」

私は左手首から手を離した。

沙「うん、ちょっとスモーキーさんと会話中です。
  ほら、卒業の時に埋め込まれた多目的クリスタルですよ。
  スモーキーさんがこれを使って話しかけてきてるんです。
  便利ですよね。」

ベルクさんは納得したらしく、頷いた。

ス「反応が無いが、大丈夫か?」

沙「ごめんベルクさん、ちょっと会話に戻るね。」

べ「分かりました。ゆっくり教官とのラブトークをしてください。」

沙「違いますッ!」

それだけ言うと、また左手首に手を置いた。

沙「はい、大丈夫です。」

ス「そうか。いいか、一度しか言わないからよく聞け。
  晩餐会には出るな、ベルクを連れて城から逃げろッ!」

沙「どうしてですか?」

ス「どうしてでもだ!もしも晩餐会に出たら、お前達の命が危ない!!」

それ以降、スモーキーさんは話しかけて来なかった。
晩餐会に出るな?
どうゆう事なのか、さっぱり分からなかった。
スモーキーさんに言うなと言われていたけども、ベルクさんに話してみた。
ベルクさんなら分かるかもっと思ったからだ。

沙「スモーキーさんが晩餐会には出るな、出たら私達の命が危ないって。」

ベルクさんは少し思案したが、分からないっといった表情をした。

べ「よく分かりません。しかし晩餐会を欠席したとあれば、父は怒るでしょう。」

歓迎の意を無下にするわけにもいかず、私達は晩餐会に出ることにした。




夜になり、私達は使用人の人に呼ばれて、晩餐会が開かれる広場に向かった。
スモーキーさんに言われた事が気になったので、小剣をドレスに隠して持ってきた。

「どうぞ、奥の方で皆さんお待ちしておりますよ。」

使用人の人に促されて、広場の奥に向かった。

べ「何時もなら広場で晩餐会なんてしないのに…、おかしいですね。」

ベルクさんの言葉を聞いて、私は立ち止まった。
何かがおかしいと感じたからだ。
私は左手首に手を当てて、頭の中でベルクさんに話しかけた。

沙「ベルクさん、多目的クリスタルに手を当てて、頭の中で私に話しかけて。」

ベルクさんは一瞬驚いたけども、すぐに言うとおりにした。

べ「何かおかしいと感じたんですね。」

沙「…うん。今更だとは思うけど、スモーキーさんが言っていた事は本当だったのかも。」

べ「今からでも遅くありません。城を出ましょう。」

沙「行く当てはあるんですか?」

べ「近くの村まで走れば10分です。此処に居るよりは安全だと思います。」

「どうかなされましたか?」

気がつくと、使用人の人が近くに居た。
気配も感じなかったのに、何時の間に…。

べ「ちょっと部屋に忘れ物をしましたので、一度戻ります。」

「ゲイル王をお待ちさせるのですか?」

べ「私が遅れても大丈夫ですよ。」

「でしたら、ご学友の方はお先に」

べ「いえ、沙羅さんも忘れ物をしたみたいですので、二人で戻ります。」

「しかし」

べ「黙りなさいッ!」

「…分かりました。ゲイル王にもその用にお伝えします。」

ベルクさんの怒った顔を初めて見たので驚いた。
私達は急いでベルクさんの部屋に走った。
その途中で、武装したゲイル王に会った。

ゲ「おお、二人とも無事だったか。」

沙「一体何が起こったんですか?!」

武装したゲイル王には何者かと戦闘でもしたかの様な後があった。

ゲ「うむ、この城に賊が入ったようだ。お前達は早く安全な所へ!」

べ「分かりました。父上、御武運を。」

部屋に戻るのを辞め、そのまま城門に走った。
城門には賊らしき人影が数名程居た。

べ「城門からの脱出は無理みたいですね。このまま殺されてしまうのでしょうか?!」

慌てているベルクさんを横目に、私は小剣を取り出した。

沙「大丈夫だよベルクさん。貴方は私が守りますッ!」

様子を伺っていると、城の兵士達が出てきた。

「賊どもを殺せ!突撃ッ!」

「野郎ども、かかれッ!」

賊と兵士が戦いを始めた。
私達は物陰に隠れながら、少しずつ城門に近づいた。

「ん?そこで何をしている!」

もう少しで城から出られるっという所で、運悪く賊の一人に見つかってしまった。
手には剣を持ち、小剣を持っている私を威嚇し始めた。

沙「私が賊の相手をするから、ベルクさんは逃げて。」

べ「私も手伝います。」

そうこうする内、賊が襲い掛かってきた。
少し身を反らしながら、襲い掛かってきた賊を斬った。
しかし浅かったらしく、また襲い掛かってきた。

べ「彼の者を貫け、ライトニングスピアッ!」

「ぎゃぁあぁああぁあッ!」

ライトニングスピアが命中し、賊が大声をあげながら倒れた。
しかしその声が災いしたらしく、賊が私達に気付いた。

「逃がすな、殺せッ!」

私達は城門から外に向かって走りだした。

「待て、逃げるな!」

賊の一人が追ってきた。
賊の方が脚が早く、すぐに距離を詰められた。

?「伏せて!」

不意に声が聞こえた。
咄嗟に言われた通りに伏せた。
すると、賊が声をあげながら倒れた。
振り返ると、キルシュさんが立っていた。

沙「どうしてキルシュさんが此処に?」

キ「話しは後よ。早くこの先の村へ、そこで隊長達が待ってるわ。」




キルシュさんと共に近くの村まで走った。
そこに何が待っているのかも知らずに……。


あまりに暇なもんで書いちゃったよw byスモーキー

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最終更新:2008年09月26日 15:57