ベルクさんと城内を歩いていると、不意にスモーキーさんの声が聞こえた。
ス「シュリッツ城はどうだ?ベルクの正体を知ってびっくりしたか?」
沙「スモーキーさん?!」
驚いて辺りを見回したけども、スモーキーさんは居なかった。
私が大きな声をあげたので、ベルクさんは驚いたようだ。
べ「どうしたんですか?教官はこの城の中には居ないはずですが?」
どうやらベルクさんには聞こえていないようだった。
ス「あ、悪い悪い。これは多目的クリスタルを使った個人専用会話だ。
だからお前以外には聞こえないぞ。
卒業の時に左手首に埋め込まれた多目的クリスタルを覚えてるか?
あれに手を当てながら、俺の事を思い浮かべてみろ。」
言われたとおりに左手首に手を当てて、スモーキーさんを思い浮かべた。
ス「次に頭の中で話しかけてみろ。」
沙「…何でしょうか?」
ス「お、上手いな。俺は最初の頃は戸惑ったんだがな…。
まあいいか。近くにベルクは居るか?」
沙「はい、今は城内を案内してもらってますけど?」
ス「そうか、なら好都合だ。今からいう事はベルクには言うな。絶対にだ!」
スモーキーさんの口調が変わったので、何か大切な事なのだろうと思った。
べ「どうしたんですか沙羅さん?先ほどからずっと立ったままですが?」
私は左手首から手を離した。
沙「うん、ちょっとスモーキーさんと会話中です。
ほら、卒業の時に埋め込まれた多目的クリスタルですよ。
スモーキーさんがこれを使って話しかけてきてるんです。
便利ですよね。」
ベルクさんは納得したらしく、頷いた。
ス「反応が無いが、大丈夫か?」
沙「ごめんベルクさん、ちょっと会話に戻るね。」
べ「分かりました。ゆっくり教官とのラブトークをしてください。」
沙「違いますッ!」
それだけ言うと、また左手首に手を置いた。
沙「はい、大丈夫です。」
ス「そうか。いいか、一度しか言わないからよく聞け。
晩餐会には出るな、ベルクを連れて城から逃げろッ!」
沙「どうしてですか?」
ス「どうしてでもだ!もしも晩餐会に出たら、お前達の命が危ない!!」
それ以降、スモーキーさんは話しかけて来なかった。
晩餐会に出るな?
どうゆう事なのか、さっぱり分からなかった。
スモーキーさんに言うなと言われていたけども、ベルクさんに話してみた。
ベルクさんなら分かるかもっと思ったからだ。
沙「スモーキーさんが晩餐会には出るな、出たら私達の命が危ないって。」
ベルクさんは少し思案したが、分からないっといった表情をした。
べ「よく分かりません。しかし晩餐会を欠席したとあれば、父は怒るでしょう。」
歓迎の意を無下にするわけにもいかず、私達は晩餐会に出ることにした。
夜になり、私達は使用人の人に呼ばれて、晩餐会が開かれる広場に向かった。
スモーキーさんに言われた事が気になったので、小剣をドレスに隠して持ってきた。
「どうぞ、奥の方で皆さんお待ちしておりますよ。」
使用人の人に促されて、広場の奥に向かった。
べ「何時もなら広場で晩餐会なんてしないのに…、おかしいですね。」
ベルクさんの言葉を聞いて、私は立ち止まった。
何かがおかしいと感じたからだ。
私は左手首に手を当てて、頭の中でベルクさんに話しかけた。
沙「ベルクさん、多目的クリスタルに手を当てて、頭の中で私に話しかけて。」
ベルクさんは一瞬驚いたけども、すぐに言うとおりにした。
べ「何かおかしいと感じたんですね。」
沙「…うん。今更だとは思うけど、スモーキーさんが言っていた事は本当だったのかも。」
べ「今からでも遅くありません。城を出ましょう。」
沙「行く当てはあるんですか?」
べ「近くの村まで走れば10分です。此処に居るよりは安全だと思います。」
「どうかなされましたか?」
気がつくと、使用人の人が近くに居た。
気配も感じなかったのに、何時の間に…。
べ「ちょっと部屋に忘れ物をしましたので、一度戻ります。」
「ゲイル王をお待ちさせるのですか?」
べ「私が遅れても大丈夫ですよ。」
「でしたら、ご学友の方はお先に」
べ「いえ、沙羅さんも忘れ物をしたみたいですので、二人で戻ります。」
「しかし」
べ「黙りなさいッ!」
「…分かりました。ゲイル王にもその用にお伝えします。」
ベルクさんの怒った顔を初めて見たので驚いた。
私達は急いでベルクさんの部屋に走った。
その途中で、武装したゲイル王に会った。
ゲ「おお、二人とも無事だったか。」
沙「一体何が起こったんですか?!」
武装したゲイル王には何者かと戦闘でもしたかの様な後があった。
ゲ「うむ、この城に賊が入ったようだ。お前達は早く安全な所へ!」
べ「分かりました。父上、御武運を。」
部屋に戻るのを辞め、そのまま城門に走った。
城門には賊らしき人影が数名程居た。
べ「城門からの脱出は無理みたいですね。このまま殺されてしまうのでしょうか?!」
慌てているベルクさんを横目に、私は小剣を取り出した。
沙「大丈夫だよベルクさん。貴方は私が守りますッ!」
様子を伺っていると、城の兵士達が出てきた。
「賊どもを殺せ!突撃ッ!」
「野郎ども、かかれッ!」
賊と兵士が戦いを始めた。
私達は物陰に隠れながら、少しずつ城門に近づいた。
「ん?そこで何をしている!」
もう少しで城から出られるっという所で、運悪く賊の一人に見つかってしまった。
手には剣を持ち、小剣を持っている私を威嚇し始めた。
沙「私が賊の相手をするから、ベルクさんは逃げて。」
べ「私も手伝います。」
そうこうする内、賊が襲い掛かってきた。
少し身を反らしながら、襲い掛かってきた賊を斬った。
しかし浅かったらしく、また襲い掛かってきた。
べ「彼の者を貫け、ライトニングスピアッ!」
「ぎゃぁあぁああぁあッ!」
ライトニングスピアが命中し、賊が大声をあげながら倒れた。
しかしその声が災いしたらしく、賊が私達に気付いた。
「逃がすな、殺せッ!」
私達は城門から外に向かって走りだした。
「待て、逃げるな!」
賊の一人が追ってきた。
賊の方が脚が早く、すぐに距離を詰められた。
?「伏せて!」
不意に声が聞こえた。
咄嗟に言われた通りに伏せた。
すると、賊が声をあげながら倒れた。
振り返ると、キルシュさんが立っていた。
沙「どうしてキルシュさんが此処に?」
キ「話しは後よ。早くこの先の村へ、そこで隊長達が待ってるわ。」
キルシュさんと共に近くの村まで走った。
そこに何が待っているのかも知らずに……。
あまりに暇なもんで書いちゃったよw byスモーキー
最終更新:2008年09月26日 15:57